登場人物が多過ぎる!

宅建試験 問題文のルール

宅建試験の問題文における基本な表記のルールは、以下のようなものだと思われます。

・個人や法人、宅建業者が複数登場するときには、A、B、Cとアルファベットで区別する。
・県や県知事が複数出てくるときには、甲県、乙県、丙県と書き分ける。

いつもながらにヘンなこと、細かいことが気になる私。
今回、気になったのは、A、B、C……は、どこまで使われたのか。つまり、一問の中に、何人の登場人物が現れたのか、という疑問です。
また、甲県知事、乙県知事……の系列では、何人の知事が同時に登場したのでしょう。

これを知っても、本試験の得点が上がるようなことは多分ありません。
でも調べるのは楽しいし、幸いにも、平成元年から29年までの本試験問題は、このサイトに揃っています。「サイト内検索」などを使って調べてみました。

A、B、Cの系列

A、B、C、D、Eの5人が出てくる、という程度なら、毎年出題されています。どんどん人数を増やすと、どこまで行くのでしょうか?
それでは、上位の発表です!

第3位:10人(A~Jまで)

平成5年という古い問題です。
宅建業法の免許の欠格要件⇒宅建業法[03]免許の基準(欠格要件)をきく問題で、
「H社の取締役Iが、かつてJ社の代表取締役であった」
など各選択肢ごとに2or3人出現し、合計10人になりました。

【宅建過去問】(平成05年問36)免許の欠格要件

第2位:11人(A~Kまで)

これも平成8年の古い問題。内容は、民法の相続⇒民法[34]相続です。
「Aに、その死亡前1年以内に離婚した元配偶者Jと、Jとの間に未成年の実子Kがいる」など、各選択肢でアレコレの設定を注ぎ込んだ結果、合計11人の相続人候補が現れることになりました。激しいバトルでございます。

【宅建過去問】(平成08年問10)相続

第1位:12人(A~Lまで)

さて、いよいよ真打ち。アルファベットのLまで12人が出演した問題は、平成9年の問6、物権変動の問題です⇒民法[08]物権変動と対抗問題)。

平成09年問06
物権変動に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. Aが、Bに土地を譲渡して登記を移転した後、詐欺を理由に売買契約を取り消した場合で、Aの取消し後に、BがCにその土地を譲渡して登記を移転したとき、Aは、登記なしにCに対して土地の所有権を主張できる。
  2. DとEが土地を共同相続した場合で、遺産分割前にDがその土地を自己の単独所有であるとしてD単独名義で登記し、Fに譲渡して登記を移転したとき、Eは、登記なしにFに対して自己の相続分を主張できる。
  3. GがHに土地を譲渡した場合で、Hに登記を移転する前に、Gが死亡し、Iがその土地の特定遺贈を受け、登記の移転も受けたとき、Hは、登記なしにIに対して土地の所有権を主張できる。
  4. Jが、K所有の土地を占有し取得時効期間を経過した場合で、時効の完成後に、Kがその土地をLに譲渡して登記を移転したとき、Jは、登記なしにLに対して当該時効による土地の取得を主張できる。

物権変動・対抗問題をきく問題ですから、設定を成立させるためには、最低でも3人の登場人物が必要になります。例えば二重譲渡のケースで、売主Aと第一の買主B、第二の買主Cといった感じです。

この問題では、選択肢ごとに設定をリセットしています。つまり、登場人物も交代させる必要があった。そのため、各選択肢あたり3人×4択=12人の登場人物が現れることになりました。

いつもお話していることですが、
「登場人物が3人以上だったら図を書いて考える!」
が私のセオリーです。
この問題でも、解説のところで図(手描き!)を描いて示しています。まずは御自分で図を描いて解き、その後に解説を御覧いただければ幸いです。

甲、乙、丙の系列

甲乙丙丁戊己庚辛壬癸、いわゆる十干についてはどうでしょう。
甲乙までは毎年出題、甲乙丙くらいはよく見かける気がしますが、その先はどうでしょうか。

知事が5人いる!

甲県知事から戊県知事まで、5人の知事が登場した問題があります。43県のうち5県、全国の知事のうち11.6%が1問に集合です。

実際の問題を御覧いただきましょう。宅建士の登録に関する問題で、変更の登録や登録の移転が出題テーマです。
⇒宅建業法[05]宅地建物取引士

平成03年問36
宅地建物取引士であるAに関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、Aは、甲県知事の登録及び宅地建物取引士証の交付を受けているものとする。

  1. Aが甲県知事の免許を受けた宅地建物取引業者Bに専任の宅地建物取引士として就職した場合、Aは、甲県知事に変更の登録を申請する必要があるが、Bは、甲県知事に変更の届出をする必要はない。
  2. Aが勤務している甲県知事の免許を受けた宅地建物取引業者Cが商号を変更した場合、Cが甲県知事に変更の届出をすれば、Aは、甲県知事に変更の登録を申請する必要はない。
  3. Aが甲県から乙県に住所を変更し、丙県知事の免許を受けた宅地建物取引業者Dに勤務先を変更した場合、Aは、甲県知事を経由して、乙県知事に登録の移転を申請することができる。
  4. Aが丁県知事の免許を受けた宅地建物取引業者Eから戊県知事の免許を受けた宅地建物取引業者Fへ勤務先を変更した場合、Aは、甲県知事に遅滞なく変更の登録を申請しなければならない。

5人の県知事に加えて、宅建士A、宅建業者B~Eも出てきますから、合計10人の登場人物です。

過去にはA県知事もいました

ごく古い問題(平成元年問36)で、「A県知事、B県知事」という表現を見付けました。
これは、免許換え(⇒宅建業法[02])や案内所等の届出(⇒宅建業法[08])、そして合併の届出(⇒宅建業法[04])に関する問題です。

同じ平成元年でも問39では、「甲県知事」と書かれています。このころは、きちんとした表記のポリシーがなかったのでしょうか。

今後の展望は

今年の本試験では、記録の更新を狙って欲しいものです。

甲乙丙丁戊己の6人の県知事がいて、宅建業者がAからF、宅建士がGからK、さらにKの相続人が配偶者Lと子であるMとN、というような問題を出題してもらえませんでしょうか(合計20人登場)。
免許換えをしたり、登録の移転をしたり、個人業者が死亡したり、波乱万丈の一問を期待します。

丁寧に図を描いて考える人は、何人現れようとキチンと整理できるでしょう。
しかし、文章を読むだけで解いている人は、どうでしょう。10分、20分と浪費してしまいそうですね。

「登場人物が3人以上だったら図を書いて考える!」
これを徹底しておきましょう。

ビジュアル教材の御案内

「図を描いて考える。」
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図・表というビジュアルデータで基本知識から本試験過去問まで丁寧に解説しています。

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最初に一問一答式の問題集を解き、その後に解説講義を見ます。これにより、「Step.1で勉強した基礎知識が実際の本試験ではどのように出題されるか」、「選択肢の◯×を決める基準は何か」を身に付けます。

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