7月
12
1989

【宅建過去問】(平成01年問02)消滅時効

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Aは、Bに対し金銭債権を有しているが、支払期日を過ぎてもBが支払いをしないので、消滅時効が完成する前に、Bに対して、支払いを求める訴えを提起した。この場合、民法の規定によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。
なお、この金銭債権の消滅時効期間は、5年とする。

  1. AのBに対する勝訴判決が確定した場合、時効は新たに進行を開始し、その時効期間は10年となる。
  2. 訴えの提起前6月以内に、AがBに債務の履行の催告をしても、時効が中断されるのは、訴えを提起したときである。
  3. Aが訴えを取り下げた場合、Aの金銭債権は、Aがその取下げをした日から5年間権利を行使しないとき、消滅する。
  4. BがAに対する債権を有する場合において、その債権が既に時効により消滅しているときは、その時効完成前にAの金銭債権と相殺し得る状態にあったとしても、Bは、相殺することはできない。

正解:1

1 正しい

確定判決によって確定した権利については、10年より短い時効期間の定めがあるものであっても、その時効期間は、10年とする(民法174条の2第1項)。

■類似過去問(判決で確定した権利の消滅時効)
  • 平成09年問04肢2(裁判上の和解が成立し1年後に支払うことになった場合、消滅時効期間は、和解成立から10年となる:×)
  • 平成01年問02肢2(勝訴判決が確定した場合、時効は新たに進行を開始し、その時効期間は10年となる:◯)

2 誤り

「催告」は、6か月以内に、訴えを提起する等より強力な請求手段をとらなければ、時効中断の効力を生じない(民法153条)。
しかし、訴えを提起した場合、時効中断の効果が発生するのは、催告のときである。
「訴え提起のとき」ではない。

■類似過去問(時効の時効中断:催告)
  • 平成21年問03肢3(内容証明郵便による請求だけで、消滅時効が中断する:×)
  • 平成01年問02肢2(訴えの提起前6か月以内に催告しても、時効が中断されるのは訴え提起のときである:×)

3 誤り

裁判上の請求は、訴えの却下又は取下げの場合には、時効の中断の効力を生じない(民法149条)。
したがって、支払期日から消滅時効が起算され、その後5年が経過すると債権が消滅する。
「取下げの日から5年」ではない。

■類似過去問(時効中断:裁判上の請求)
  • 平成07年問03肢2(債権者が債務者に対して訴訟により弁済を求めても、その訴えが却下された場合は、時効中断の効力は生じない:×)
  • 平成01年問02肢3(金銭債権の債権者Aが訴えを取り下げた場合、Aの金銭債権は、Aがその取下げをした日から5年間権利を行使しないとき、消滅する:×)

4 誤り

BのAに対する債権が、消滅時効にかかる前、相殺できる状態にあった場合には、当事者はすでに相殺され消滅するとの期待を有しているので、BはAに対する債権を自働債権として相殺することができる(民法508条)。

■類似過去問(時効消滅した債権と相殺)
  • 平成17年問04肢3(時効完成前に相殺適状に達していた債権を自働債権として、時効消滅後に相殺することができる:◯)
  • 平成16年問08肢3(時効完成前に相殺適状に達していた債権を自働債権として、時効消滅後に相殺することはできない:×)
  • 平成07年問08肢1(時効完成前に相殺適状に達していた債権を自働債権として、時効消滅後に相殺することができる:◯)
  • 平成01年問02肢4(債権が既に時効により消滅している場合、時効完成前に相殺適状にあったとしても、その債権を自働債権として、相殺することはできない:×)

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Written by 家坂 圭一 in: 平成01年過去問,民法 |

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