7月
12
1989

【宅建過去問】(平成01年問08)請負人の担保責任

【過去問本試験解説】発売中

請負契約における請負人の担保責任に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. 完成した目的物に瑕疵があり、請負人が修補義務を負う場合において、その修補が可能なものであっても、注文者は、瑕疵の修補に代えて、直ちに損害賠償の請求をすることができる。
  2. 完成した目的物に契約をした目的を達することができない重大な瑕疵があるときは、注文者は、瑕疵の修補又は損害賠償の請求をすることはできないが、契約を解除することができる。
  3. 完成した目的物が建物その他土地の工作物である場合において、その物が引き渡しを受けてから3年目に瑕疵により損傷したときは、注文者は、その時から2年以内に修補又は損害賠償の請求をすることができる。
  4. 完成した目的物が建物その他土地の工作物である場合において、その物に契約をした目的を達することができない重大な瑕疵があるときは、注文者は、契約の解除をすることができる。

正解:1

1 正しい

仕事の目的物に瑕疵がある場合には、注文者は、瑕疵の修補が可能なときであっても、修補を請求することなく直ちに修補に代る損害賠償を請求することができる(最判昭54.03.20。民法634条2項)。

■類似過去問(請負人の担保責任:瑕疵修補・損害賠償)
  • 平成24年問05肢1(瑕疵が重要でなく、修補に過分の費用を要する場合、注文者は瑕疵の修補を請求できない:◯)
  • 平成18年問06肢1(瑕疵の修補が可能な場合、損害賠償を請求する前に、瑕疵修補を請求しなければならない:×)
  • 平成07年問10肢3(注文主が建物を譲渡した場合、譲受人が瑕疵修補・損害賠償の請求ができる:×)
  • 平成01年問08肢1(完成した目的物に瑕疵があり、請負人が修補義務を負う場合において、その修補が可能なものであっても、注文者は、瑕疵の修補に代えて、直ちに損害賠償の請求をすることができる:◯)
  • 平成01年問08肢2(完成した目的物に契約をした目的を達することができない重大な瑕疵があるときは、注文者は、瑕疵の修補又は損害賠償の請求をすることはできないが、契約を解除することができる:×)

2 誤り

仕事の目的物に瑕疵があるときは、、注文者は、瑕疵の修補又は損害賠償の請求をすることができる(民法634条)。これに加え、瑕疵のために契約をした目的を達することができないときは、契約の解除をすることも可能である(民法635条本文)。
解除ができるケースであっても、瑕疵修補や損害賠償の請求をすることは可能である。

■類似過去問(請負人の担保責任)
  • →肢1

3 誤り

建物その他の土地の工作物に関して、請負人が担保責任を負う期間は、原則として、引き渡し後5年である(民法638条1項本文)。
しかし、工作物が瑕疵によって滅失・損傷したときは、そのときから1年以内に、担保責任を追求しなければならない(同条2項)。
本肢は、「その時から2年以内」とする点が誤り。

■類似過去問(担保責任の存続期間)
  • 平成24年問05肢4(建物建築請負の瑕疵担保責任の追及は、引渡しから1年以内にしなければならない:×)
  • 平成07年問10肢1(建物建築請負の瑕疵担保責任の追及は、引渡しから2年以内にしなければならない:×)
  • 平成06年問08肢3(建物建築請負の瑕疵担保責任の追及は、引渡しから原則5年間であり、特約で10年まで伸長できる:◯)
  • 平成01年問08肢3(完成した目的物が建物その他土地の工作物である場合において、その物が引き渡しを受けてから3年目に瑕疵により損傷したときは、注文者は、その時から2年以内に修補又は損害賠償の請求をすることができる:×)

4 誤り

請負契約の目的物に瑕疵があり、契約の目的を達成できないときには、注文者は解約を解除することができるのが原則である(民法635条本文)。
しかし、建物(その他土地の工作物)は、例外であり、これらについては、契約を解除することができない(民法635条但書)。
本肢では、目的物が建物その他土地の工作物であるから、注文者が契約を解除することができない。

■類似過去問(請負人の担保責任)
  • →肢1
■類似過去問(請負人の担保責任:解除)
  • 平成18年問06肢3(請負の目的物である建物に瑕疵があり、瑕疵の修補に要する費用が契約代金を超える場合には、請負契約を解除できる:×)
  • 平成06年問08肢2(請負の目的物である建物に瑕疵があり、契約目的が達成できないときは、引渡し1年以内であれば、解除できる:×)
  • 平成01年問08肢4(建物その他土地の工作物に、契約目的を達することができない重大な瑕疵があるときは、注文者は、契約を解除できる:×)

>>年度目次に戻る

Written by 家坂 圭一 in: 平成01年過去問,民法 |

コメントはまだありません »

RSS feed for comments on this post. TrackBack URL

Leave a comment

Copyright (C) 2005- 株式会社ビーグッド教育企画 All Rights Reserved.
Powered by WordPress | Aeros Theme | TheBuckmaker.com WordPress Themes