【宅建過去問】(平成01年問10)連帯債務

A及びBは、Cと売買契約を締結し、連帯してその代金を支払う債務を負担している。この場合、民法の規定によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。

  1. CがAに対して代金支払いの請求をしても、Cの代金債権の消滅時効は、Bについては中断されない。
  2. 売買契約を締結する際、Aに錯誤があって、AC間の売買契約が無効であったとしても、BC間の売買契約は、無効とはならない。
  3. AがCに対して債務を承認すると、Cの代金債権の消滅時効は、Bについても中断される。
  4. Cが死亡し、Aがその相続人としてその代金債権を承継しても、Bの代金支払債務は、消滅しない。

正解:2

1 誤り

連帯債務において、履行の請求は、絶対効を有する。すなわち、連帯債務者の一人に対する履行の請求は、他の連帯債務者に対しても、その効力を生ずる(民法434条)。
したがって、CがAに対して代金支払いの請求した効果はBに及び、Bに対しても履行を請求をしたことになる。この請求により、Bの債務の消滅時効も中断される(同法147条)。

■類似過去問(連帯債務者の一人に生じた事由)
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 年-問-肢内容正誤
履行の請求
120-06-2連帯債務者の一人に履行を請求すれば、他の連帯債務者にも効力を生ずる。
208-04-2連帯債務者の一人に履行を請求すれば、その効力は他の連帯債務者にも及ぶ。
303-06-3連帯債務者の一人に履行を請求して、その消滅時効を中断すれば、他の連帯債務者の時効も中断される。
402-07-4BとCが連帯債務を負う場合、債権者AのBに対する履行の請求は、Cに対しても効力を生じる。
501-10-1債権者が連帯債務者の一人に対して代金支払いの請求をしても、代金債権の消滅時効は、他の連帯債務者については中断されない。×
混同
001-10-4債権者が死亡し、連帯債務者の1人がその相続人としてその代金債権を承継しても、他の連帯債務者の代金支払債務は、消滅しない。×
相殺
113-04-4(C所有の土地をA・Bが共同購入し、連帯債務を負っている。)Cから請求を受けたBは、Aが、Cに対して有する債権をもって相殺しない以上、Aの負担部分についても、Bからこれをもって相殺することはできない。×
免除
120-06-1連帯債務者の一人が免除を受ければ、その負担部分につき、他の連帯債務者も債務を免れる。
216-06-2連帯債務者の一人が免除を受ければ、その負担部分につき、他の連帯債務者も債務を免れる。
308-04-3連帯債務者の一人に債務全額の免除をした場合でも、その債務者の負担部分を除いた金額について、他の連帯債務者に請求することはできる。
時効完成
120-06-3連帯債務者の一人につき時効が完成すれば、その負担部分につき、他の連帯債務者も債務を免れる。
203-06-1連帯債務者の一人につき時効が完成すれば、その負担部分につき、他の連帯債務者も債務を免れる。

2 正しい

履行の請求・更改・相殺など、民法が絶対効を認めた一定のケースを除いては、連帯債務者の一人に生じた事由は、他の連帯債務者に効力を及ぼさない。これを相対効の原則という(民法440条)。
錯誤無効の主張は、絶対効のリストに入っていないので、原則通り相対効しか持たない。したがって、AC間の契約が錯誤により無効となっても、BC間の契約は無効にならない。

■類似過去問(連帯債務:相対的効力の原則)
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 年-問-肢内容正誤
116-06-4連帯債務者の一人が債務を承認して時効が中断しても、他の連帯債務者の時効の進行には影響しない。
208-04-4連帯債務者の一人に解除の意思表示をした場合、その効力は他の連帯債務者にも及ぶ。×
303-06-2連帯債務者の一人に期限を猶予したときは、他の連帯債務者も期限を猶予される。×
403-06-4連帯債務者の一人が債務を承認して時効が中断しても、他の連帯債務者の債務については中断されない。
501-10-2売買契約を締結する際、連帯債務者の一人Aに錯誤があって、Aと債権者Cとの間の売買契約が無効であったとしても、他の連帯債務者BとCとの間の売買契約は、無効とはならない。
601-10-3連帯債務者の一人Aが債権者Cに対して債務を承認すると、Cの代金債権の消滅時効は、他の連帯債務者Bについても中断される。×

3 誤り

債務の承認による時効中断は、連帯債務者間において、相対効を持つに過ぎない(肢2参照。民法440条)。
したがって、連帯債務者の1人Aが債務を承認して時効が中断したとしても、他の連帯債務者Bには影響を及ぼさない。

※債権者からの請求による時効中断が絶対効を持つことと区別すること(民法434条)。

■類似過去問(連帯債務:相対的効力の原則)
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 年-問-肢内容正誤
116-06-4連帯債務者の一人が債務を承認して時効が中断しても、他の連帯債務者の時効の進行には影響しない。
208-04-4連帯債務者の一人に解除の意思表示をした場合、その効力は他の連帯債務者にも及ぶ。×
303-06-2連帯債務者の一人に期限を猶予したときは、他の連帯債務者も期限を猶予される。×
403-06-4連帯債務者の一人が債務を承認して時効が中断しても、他の連帯債務者の債務については中断されない。
501-10-2売買契約を締結する際、連帯債務者の一人Aに錯誤があって、Aと債権者Cとの間の売買契約が無効であったとしても、他の連帯債務者BとCとの間の売買契約は、無効とはならない。
601-10-3連帯債務者の一人Aが債権者Cに対して債務を承認すると、Cの代金債権の消滅時効は、他の連帯債務者Bについても中断される。×

4 誤り

債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する(民法520条)。これを混同という。
連帯債務者の一人と債権者との間に混同があった場合、債権は消滅する(同法435条)。

■類似過去問(連帯債務者の一人に生じた事由)
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 年-問-肢内容正誤
履行の請求
120-06-2連帯債務者の一人に履行を請求すれば、他の連帯債務者にも効力を生ずる。
208-04-2連帯債務者の一人に履行を請求すれば、その効力は他の連帯債務者にも及ぶ。
303-06-3連帯債務者の一人に履行を請求して、その消滅時効を中断すれば、他の連帯債務者の時効も中断される。
402-07-4BとCが連帯債務を負う場合、債権者AのBに対する履行の請求は、Cに対しても効力を生じる。
501-10-1債権者が連帯債務者の一人に対して代金支払いの請求をしても、代金債権の消滅時効は、他の連帯債務者については中断されない。×
混同
001-10-4債権者が死亡し、連帯債務者の1人がその相続人としてその代金債権を承継しても、他の連帯債務者の代金支払債務は、消滅しない。×
相殺
113-04-4(C所有の土地をA・Bが共同購入し、連帯債務を負っている。)Cから請求を受けたBは、Aが、Cに対して有する債権をもって相殺しない以上、Aの負担部分についても、Bからこれをもって相殺することはできない。×
免除
120-06-1連帯債務者の一人が免除を受ければ、その負担部分につき、他の連帯債務者も債務を免れる。
216-06-2連帯債務者の一人が免除を受ければ、その負担部分につき、他の連帯債務者も債務を免れる。
308-04-3連帯債務者の一人に債務全額の免除をした場合でも、その債務者の負担部分を除いた金額について、他の連帯債務者に請求することはできる。
時効完成
120-06-3連帯債務者の一人につき時効が完成すれば、その負担部分につき、他の連帯債務者も債務を免れる。
203-06-1連帯債務者の一人につき時効が完成すれば、その負担部分につき、他の連帯債務者も債務を免れる。

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