7月
11
1991

【宅建過去問】(平成03年問50)監督処分

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甲県知事の登録を受けて、宅地建物取引業者Aの事務所aで専任の取引主任者として従事しているBが違法行為をした場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. BがAに事務所a以外の事務所の専任の取引主任者である旨の表示をすることを許し、Aがその旨の表示をしたときは、甲県知事は、Bに対し、2年間取引主任者としてすべき事務を行うことを禁止することができる。
  2. BがCにBの名義の使用を許し、CがBの名義を使用して取引主任者である旨の表示をした場合において、その情状が特に重いときは、甲県知事は、Bの登録を消除しなければならない。
  3. Bが甲県知事から事務の禁止の処分を受けたにもかかわらず、その期間内に取引主任者として事務を行ったときは、甲県知事は、聴聞の手続きをとることなく、Bの登録を消除することができる。
  4. Bが不正の手段により甲県知事の登録を受けたときは、宅地建物取引業法に違反し、罰金の刑に処せられることがある。

正解:2

1 誤り

取引主任者が指示処分や事務禁止処分を受けるのは、以下の場合である(宅地建物取引業法68条1項・2項)。

■主任者に対する指示処分

  1.  宅建業者に自分が専任主任者として従事している事務所以外の事務所の専任主任者である旨の表示を許し、当該宅建業者がその旨の表示をした場合
  2. 他人に自己の名義の使用を許し、当該他人がその名義を使用して主任者である旨の表示をした場合
  3. 取引主任者として行う事務に関し不正又は著しく不当な行為をした場合

■事務の禁止処分

  1.  指示処分の対象事項に該当した場合
  2. 指示処分に違反した場合

本肢の主任者Bは、「宅建業者Aに事務所a以外の事務所の専任の取引主任者である旨の表示をすることを許し、Aがその旨の表示をした」というのだから、指示処分事由の(1)に該当し、したがって、事務禁止処分事由の(1)に該当することになる。

しかし、事務禁止処分の最長期間は、「1年」である(宅地建物取引業法68条2項)。2年間の事務禁止処分をすることはできない。

■類似過去問(取引主任者に対する監督処分)
  • 平成25年問42肢1([甲県知事登録の取引主任者]Aは、乙県内の業務に関し、他人に自己の名義の使用を許し、当該他人がその名義を使用して取引主任者である旨の表示をした場合、乙県知事から必要な指示を受けることはあるが、取引主任者として行う事務の禁止の処分を受けることはない:×)
  • 平成25年問42肢2([甲県知事登録の取引主任者]Aは、乙県内において業務を行う際に提示した主任者証が、不正の手段により交付を受けたものであるとしても、乙県知事から登録を消除されることはない:◯)
  • 平成25年問42肢3([甲県知事登録の取引主任者]Aは、乙県内の業務に関し、乙県知事から事務の禁止の処分を受け、当該処分に違反したとしても、甲県知事から登録を消除されることはない:×)
  • 平成25年問42肢4([甲県知事登録の取引主任者]Aは、乙県内の業務に関し、甲県知事又は乙県知事から報告を求められることはあるが、乙県知事から必要な指示を受けることはない:×)
  • 平成24年問36肢4(宅建業者E社(甲県知事免許)の専任の取引主任者であるF(乙県知事登録)は、E社が媒介した丙県に所在する建物の売買に関する取引において取引主任者として行う事務に関し著しく不当な行為をした場合、丙県知事による事務禁止処分の対象となる:◯)
  • 平成17年問32肢1(都道府県知事は、その登録を受けている取引主任者が、他人に自己の名義の使用を許し、その他人がその名義を使用して取引主任者である旨の表示をしたとき、当該取引主任者に対し、必要な指示をすることができる:◯)
  • 平成12年問43肢3([甲県知事免許の宅地建物取引業者]Aの取引主任者が、乙県の区域内におけるAの業務を行う場合に、取引主任者としての事務に関し著しく不当な行為をして乙県知事から指示の処分を受けたとき、乙県知事は、Aに対しても指示の処分をすることがある:◯)
  • 平成10年問32肢1([甲県知事登録の取引主任者]Aが誇大広告等の禁止の規定に違反した場合、甲県知事は、Aに対して業務の停止を命ずるとともに、実際に広告に関する事務を行った取引主任者に対して必要な指示をすることができる:×)
  • 平成08年問42肢4(甲県知事の登録を受けている取引主任者が、乙県内において取引主任者として行う事務に関し不正な行為をした場合で、情状が特に重いとき、甲県知事は、当該取引主任者の登録を消除しなければならない:◯)
  • 平成07年問38肢3(取引主任者が、取引主任者として行う事務に関し不正又は著しく不当な行為をした場合で、情状が特に重いときは、その登録を消除されるとともに、消除処分があった旨の公告がなされる:×)
  • 平成06年問37肢2(取引主任者は、取引主任者証を紛失した場合、その再交付がなされるまでの間であっても、取引主任者証を提示することなく、重要事項説明を行ったときは、取引主任者としてすべき事務を行うことを禁止されることがある:◯)
  • 平成06年問37肢3(取引主任者は、取引主任者証を他人に貸与してはならず、これに違反したときは、事務の禁止の処分を受けることがあるが、情状が特に重くても、登録を消除されることはない:×)
  • 平成03年問50肢1(甲県知事の登録を受けて、宅建業者Aの事務所aで専任の取引主任者として従事しているBがAに事務所a以外の事務所の専任の取引主任者である旨の表示をすることを許し、Aがその旨の表示をしたときは、甲県知事は、Bに対し、2年間取引主任者としてすべき事務を行うことを禁止することができる:×)
  • 平成03年問50肢2(甲県知事の登録を受けて、宅建業者Aの事務所aで専任の取引主任者として従事しているBがCにBの名義の使用を許し、CがBの名義を使用して取引主任者である旨の表示をした場合において、その情状が特に重いときは、甲県知事は、Bの登録を消除しなければならない:◯)
  • 平成01年問49肢2(取引主任者は、他人に自己の名義の使用を許し、当該他人がその名義を使用して取引主任者である旨の表示をした場合、1年間取引主任者としてすべき事務を行うことを禁止されることがある:◯)

2 正しい

取引主任者が登録消除処分を受けるのは、以下の場合である(宅地建物取引業法68条の2第1項)。

■登録消除処分

  1. 欠格要件に該当するに至った場合
  2. 不正手段により主任者登録を受けた場合
  3. 不正手段により主任者証の交付を受けた場合
  4. 指示処分の対象事項に該当し情状が特に重い場合
  5. 事務の禁止の処分に違反した場合

本肢の主任者Bは、「CにBの名義の使用を許し、CがBの名義を使用して取引主任者である旨の表示をした」というのだから、指示処分事由の(1)に該当する。そして、情状が特に重いというのだから、登録消除事由の(4)に該当することになる。

したがって、甲県知事は、Bの登録を消除しなければならない。

■類似過去問(取引主任者に対する監督処分)
  • →肢1

3 誤り

事務の禁止処分に違反することは、登録消除事由の(5)に該当する。したがって、Bは、登録消除の対象になる。
しかし、登録の消除にあたっては、処分に先立って、聴聞手続をする必要がある(行政手続法13条1項)。聴聞の手続をとることなく登録を消除することはできない。

■類似過去問(監督処分に先立つ聴聞)
  • 平成24年問44肢1(指示処分をするときには、弁明の機会を付与しなければならない:×)
  • 平成23年問44肢2(業務停止・指示処分をするときには、聴聞を行わなければならない:◯)
  • 平成21年問45肢2(指示処分をするときには、公開の聴聞を行わなければならない:◯)
  • 平成14年問39肢3(業務停止処分をするときには聴聞が必要、指示処分をするときには聴聞は不要:×)
  • 平成10年問32肢3(誇大広告を理由に業務停止命令を命じようとする場合、弁明の機会を付与しなければならない:×)
  • 平成05年問49肢4(宅建業者の免許を取り消す場合、出頭を求めて公開による聴聞を行わなければならないが、正当な理由なく聴聞の期日に出頭しないときは、聴聞を行わないで、取り消すことができる:◯)
  • 平成04年問46肢3(破産した主任者が届出をしない場合、聴聞をするまでもなく、登録を消除しなければならない:×)
  • 平成03年問50肢3(主任者が事務の禁止の処分を受けたにもかかわらず、その期間内に主任者として事務を行ったときは、聴聞の手続きをとることなく、登録を消除することができる:×)

4 誤り

不正手段により主任者登録を受けることは、登録消除事由の(2)に該当する。したがって、Bは、登録消除の対象になる。
しかし、刑罰に処せられることはない。

■類似過去問(登録の消除:不正手段により宅建士登録)
  • 平成18年問32肢1(不正手段により登録を受けたとして、登録消除処分の聴聞の期日・場所が公示された後、自らの申請によりその登録が消除された場合、登録消除の日から5年を経ずに新たに登録を受けることができる:×)
  • 平成16年問34肢3(不正手段により登録を受けたとして、登録消除処分の聴聞の期日・場所が公示された後、自らの申請によりその登録が消除された場合、登録消除の日から5年を経ずに新たに登録を受けることができる:×)
  • 平成12年問33肢1(不正手段により登録を受けたとして、登録消除処分の聴聞の期日・場所が公示された後、自らの申請によりその登録が消除された場合、登録消除の日から5年を経過しなければ新たに登録を受けることができない:◯)
  • 平成06年問49肢2(不正手段により宅建試験を受験したとして、合格を取り消され、登録を消除されたときは、その翌日重要事項説明をする約束があっても、その業務を行うことはできない:◯)
  • 平成05年問38肢3(宅建主任者試験に不正な手段で合格した場合、その後主任者として業務に従事していても、その事実が発覚したときは、登録を消除されることがある:◯)
  • 平成03年問50肢4(不正の手段により主任者登録を受けたときは、罰金刑に処せられることがある:×)

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