7月
11
1993

【宅建過去問】(平成05年問37)取引主任者

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宅地建物取引主任者(以下「取引主任者」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 宅地建物取引業に係る営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者は、専任の取引主任者となることはできないが、専任でない取引主任者となることができる。
  2. 取引主任者は、宅地建物取引業法第35条の重要事項の説明を行う場合、相手方に宅地建物取引主任者証を提示しなければならないが、その相手方と初めて会ったときに宅地建物取引主任者証を提示していれば、改めて提示する必要はない。
  3. 宅地建物取引業法第37条の書面については、取引主任者が記名押印することを要し、建物の賃貸借の媒介の場合でも、これを省略することはできない。
  4. 事務所に置かれる政令で定める使用人が取引主任者となったときは、その者は、その事務所に置かれる専任の取引主任者とみなされる。

正解:3

1 誤り

【専任でない主任者】
そもそも「宅地建物取引業に係る営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者」は、主任者登録を受けることができない(宅地建物取引業法18条1項1号)。

※「成年者と同一の行為能力」を獲得するためには、以下のような方法がある。

  1. 未成年者の営業の許可を受ける(民法6条1項)
  2. 婚姻による成年擬制(民法753条)

【専任の主任者】
主任者登録ができない以上、専任の主任者になることができない(宅地建物取引業法15条1項)。これが原則である。例外は、

  1. まず、その未成年者が、営業の許可を受けて、主任者登録をし、
  2. 自ら個人業者になるか、または、法人業者の役員となる

場合である(宅地建物取引業法15条2項)。

※婚姻による成年擬制によって、主任者登録をした場合、登録後は成年者と全く同じに扱われる。したがって、専任の主任者になることも可能である。

■類似過去問(主任者の欠格要件:未成年者)
  • 平成23年問28肢2(成年者と同一の行為能力を有する未成年者→主任者登録不可:×)
  • 平成22年問30肢1(婚姻している未成年者は、法定代理人から営業の許可を受けなければ、主任者登録不可:×)
  • 平成05年問37肢1(営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者は、専任の取引主任者となれないが、専任でない取引主任者となることができる:×)
  • 平成04年問36肢1(宅建業に係る営業に関し、成年者と同一の能力を有しない未成年者で、その法定代理人が3年前に建設業法違反で過料に処せられているものは、主任者登録を受けることができない:◯)
  • 平成01年問41肢3(未成年者は、成人に達しないと、登録を受けることができない:×)

2 誤り

重要事項の説明をするときには、必ず主任者証を提示しなければならない(宅地建物取引業法35条3項)。
それ以前に主任者証を提示したことがあったとしても、提示を省略することは許されない。

■類似過去問(重説時の宅建士証提示)
  • 平成26年問36肢3(物件担当の取引主任者が急用で対応できなくなった場合、重要事項説明書にある取引主任者欄を訂正の上、別の取引主任者が記名押印をし、取引主任者証を提示した上で、重要事項説明をすれば、宅建業法に違反しない:×)
  • 平成25年問30肢2(重要事項説明時、請求がなくても主任者証を提示する必要があり、提示しないと宅建業者が20万円以下の罰金に処せられる:×)
  • 平成23年問28肢3(重要事項説明時、請求があった場合のみ主任者証を提示すればよい:×)
  • 平成22年問30肢3(主任者証を亡失し再交付申請中の者は、再交付申請書の写しを提示すればよい:×)
  • 平成18年問36肢2(請求がなくても提示が必要:◯)
  • 平成17年問39肢2(請求がなかったので提示せず:×)
  • 平成14年問31肢4(重要事項説明時に主任者証を提示していれば、その後は請求があっても提示する必要はない:×)
  • 平成13年問31肢4(主任者証を滅失した場合、再交付を受けるまで重要事項説明はできない:◯)
  • 平成13年問32肢1(重要事項説明時、要求がなければ、提示しなくてもよい:×)
  • 平成10年問39肢3(胸に着用する方法で提示可能:◯)
  • 平成05年問37肢2(初対面時に主任者証を提示していれば、重要事項説明時に提示する必要はない:×)
  • 平成04年問48肢2(重要事項の説明をするときは、相手方の請求がなくても主任者証を提示しなければならない:◯)

3 正しい

37条書面には、取引主任者の記名押印が必要である(宅地建物取引業法37条3項)。
建物の賃貸借の媒介の場合でも、省略することはできない。

■類似過去問(37条書面:記名押印者)
  • 平成26年問42肢イ(媒介により、事業用宅地の定期賃貸借契約を公正証書によって成立させた場合、公正証書とは別に37条書面を作成して交付するに当たって、取引主任者をして記名押印させる必要はない:×)
  • 平成26年問42肢イ(媒介により、事業用宅地の定期賃貸借契約を公正証書によって成立させた場合、公正証書とは別に37条書面を作成して交付するに当たって、取引主任者をして記名押印させる必要はない:×)
  • 平成25年問36肢3(37条書面に取引主任者が記名押印し、主任者でない従業員が交付しても、宅建業法に違反しない:◯)
  • 平成25年問44肢ウ(35条書面・37条書面の記名押印者は、専任の取引主任者でなければならない:×)
  • 平成23年問34肢4(37条書面に記名押印する主任者は、35条書面に記名押印した主任者と同じである必要はない:◯)
  • 平成22年問37肢1(37条書面に主任者が記名押印すれば、交付を主任者でない代表者・従業員が行ってもよい:◯)
  • 平成22年問37肢2(37条書面を公正証書で作成する場合、主任者の記名押印は不要である:×)
  • 平成22年問37肢4(37条書面に記名押印する主任者は、35条書面に記名押印した主任者と同一の者でなければならない:×)
  • 平成21年問35肢1(37条書面には、法人の代表者が記名・押印しなければならない:×)
  • 平成21年問36肢1(主任者が37条書面を作成、記名押印したが、買主への交付は主任者でない従業者が行った場合、宅建業法に違反しない:◯)
  • 平成19年問40肢1(35条書面・37条書面のいずれの交付に際しても、主任者の記名押印と内容説明が必要である:×)
  • 平成17年問39肢3(取引主任者が記名押印した契約書面を交付すれば、説明の必要はない:◯)
  • 平成17年問40肢2(37条書面には、専任でない主任者が記名押印してもよい:◯)
  • 平成15年問37肢1(37条書面に主任者が署名すれば、押印は省略できる:×)
  • 平成14年問38肢1(35条書面には主任者が記名押印したが、37条書面には主任者でない従業者が主任者名義で記名押印しても、宅建業法に違反しない:×)
  • 平成14年問38肢4(35条書面に記名押印した主任者と別の主任者が37条書面に記名押印しても、宅建業法に違反しない:◯)
  • 平成10年問43肢4(宅建業者は、主任者をして37条書面に記名押印させなければならず、違反すると指示処分を受け、罰金に処せられることがある:◯)
  • 平成08年問38肢3(37条書面に専任でない主任者をして記名押印させた場合、宅建業法に違反する:×)
  • 平成05年問37肢3(37条書面には主任者の記名押印が必要で、建物賃貸借の媒介でも省略できない:◯)

4 誤り

法人である宅建業者の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者)が取引主任者であるときは、その者が自ら主として業務に従事する事務所等については、その者は、その事務所等に置かれる成年者である専任の取引主任者とみなされる(宅地建物取引業法15条2項)。
「政令で定める使用人」は、ここでいう「役員」に含まれていない。したがって、専任の主任者とみなされることもない。

■類似過去問(取引主任者の設置)
  • 平成19年問30肢4(法人である宅建業者の取締役が主任者であり、もっぱら宅建業に従事していても、専任の主任者の数に算入することはできない:×)
  • 平成13年問31肢3(甲県内に所在する事務所の専任の取引主任者は、甲県知事による登録を受けている者でなければならな:×)
  • 平成12年問33肢4(未成年で未婚の宅建主任者が、事務所に置かなければならない成年者である専任主任者とみなされることはない:×)
  • 平成08年問43肢3(宅建業者の役員で、かつ、当該事務所で宅地建物取引業以外の業務に従事していた取引主任者を主として宅地建物取引業の業務に従事させることとした場合、宅建業者は、専任主任者の変更について届出をする必要はない:×)
  • 平成08年問43肢4(宅建業の営業に関し成年者と同一の能力を有する20才未満で未婚の取引主任者は、宅建業者の役員であるときを除き、専任主任者となることができない:◯)
  • 平成05年問37肢4(事務所に置かれる政令で定める使用人が取引主任者となったときは、その者は、その事務所に置かれる専任の取引主任者とみなされる:×)
  • 平成05年問48肢3(案内所に置く専任の取引主任者について、事務所の専任の取引主任者を派遣しなければならない:×)
  • 平成02年問35肢2(宅建業を営む株式会社にあっては、当該会社の監査役を専任の取引主任者として置くことができる:×)
  • 平成02年問35肢3(宅建業者は、20歳未満の者でも、婚姻をした者については、専任の取引主任者として置くことができる:×)

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