7月
08
1994

【宅建過去問】(平成06年問07)不法行為

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Aは、宅地建物取引業者Bに媒介を依頼して、土地を買ったが、Bの社員Cの虚偽の説明によって、損害を受けた。この場合の不法行為責任に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. Aは、Cの不法行為責任が成立しなければ、Bに対して損害の賠償を求めることはできない。
  2. Aは、Bに対して不法行為に基づく損害の賠償を請求した場合、Cに対して請求することはできない。
  3. Aは、Cの虚偽の説明がBの指示によるものでないときは、Cに対して損害の賠償を求めることができるが、Bに対しては求めることができない。
  4. Bは、Aに対して損害の賠償をした場合、Cに求償することはできない。

正解:1

06-07-0

1 正しい

使用者責任の成立は、被用者による不法行為(民法)709条)が成立していることが前提である(同法715条)。
逆にいえば、Cの不法行為責任が成立しない限り、被害者Aは、Bに対して使用者責任を追及することができない。

■類似過去問(使用者責任の成立要件)
  • 平成18年問11肢2(加害者が、使用者に無断で使用者所有の自動車を運転し事故を発生させた場合、使用者責任は発生しない:×)
  • 平成11年問09肢1(加害者の行為が職務行為に属しない場合でも、外形から判断して職務範囲内に属するときは、使用者責任が発生する:◯)
  • 平成11年問09肢2(加害者の行為が職務行為に属しないことを、被害者が重過失で知らない場合、使用者責任は発生しない:◯)
  • 平成06年問07肢1(被用者の不法行為が成立しなければ、使用者に対して損害賠償請求できない:◯)
  • 平成06年問07肢3(被用者の行為が使用者の指示によるものでない場合、使用者責任は発生しない:×)

2 誤り

使用者責任が成立する場合でも、被用者は独立して不法行為責任(民法709条)を負い、両者の関係は不真正連帯債務である(最判昭46.09.30)。
被害者Aは、使用者Bに対して使用者責任を追求している場合であっても、Cに対して不法行為責任を追及することが可能である。

■類似過去問(使用者責任と加害者の不法行為責任)
  • 平成25年問09肢4(使用者責任に基づく損害賠償を請求した場合、被用者である加害者本人に対する損害賠償請求はできない:×)
  • 平成18年問11肢1(使用者責任が発生する場合、被用者である加害者の不法行為に基づく損害賠償責任は発生しない:×)
  • 平成06年問07肢2(使用者責任に基づく損害賠償を請求した場合、被用者である加害者本人に対する損害賠償請求はできない:×)

3 誤り

使用者は、被用者が「事業の執行について」第三者に損害を加えた場合に使用者責任を負う(民法715条1項)。
「Cの虚偽の説明がBの指示による」というような具体的な行為の指示である必要はない。事業の執行における加害行為である以上、Bは、使用者責任を免れることができない。

■類似過去問(使用者責任の成立要件)
  • →肢1

4 誤り

使用者責任により使用者(B)が被害者(A)に損害賠償金を支払ったときは、被用者(C)に対して求償することができる(民法715条3項)。

■類似過去問(使用者の被用者に対する求償)
  • 平成25年問09肢2(使用者は、被用者に対して、求償ができない:×)
  • 平成24年問09肢3(使用者は、被用者から全額の求償ができる:×)
  • 平成20年問11肢3(使用者は、被用者に対して、求償ができない:×)
  • 平成18年問11肢4(使用者は、被用者から損害額の1/2の求償ができる:×)
  • 平成14年問11肢3(使用者は、被用者に対して、信義則上相当と認められる限度において、求償ができる:◯)
  • 平成11年問09肢4(使用者は、被用者に故意または重過失がなければ、求償できない:×)
  • 平成04年問09肢4(使用者は、被用者に対して、求償ができない:×)

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Written by 家坂 圭一 in: 平成06年過去問,民法 |

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