【宅建過去問】(平成06年問12)借地借家法(借家)

AがBから賃借している建物をCに転貸した場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。

  1. AC間の転貸借がBの承諾を得ていない場合でも、その転貸借がBに対する背信的行為と認めるに足りない特段の事情があるときは、Bの解除権は発生しない。
  2. AB間の賃貸借が合意解除によって終了すれば、CがBの承諾を得て転借していても、特段の事由のない限り、AC間の転貸借は終了し、Cの権利は、消滅する。
  3. AB間の賃貸借がBの解約の申入れによって終了した場合において、Bの承諾を得て転借しているCが建物の使用を継続するときは、Bが遅滞なく異議を述べないと、AB間の賃貸借が更新される。
  4. AB間の賃貸借の期間が満了する場合においても、Bは、Bの承諾を得て転借しているCに対してその旨の通知をしなければ、その終了をCに対抗することができない。

正解:2

1 正しい

AがBに無断で甲建物を転貸したとしても、Bに対する背信的行為と認めるに足らない特段の事情があるときは、Bは賃貸借契約を解除することができない(民法612条2項。最判昭28.09.25)。

■類似過去問(無断転貸借と解除)
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 年-問-肢内容正誤
127-09-2土地の賃貸人が転貸借について承諾を与えた場合には、賃貸人は、無断転貸を理由としては賃貸借契約を解除することはできないが、賃借人と賃貸借契約を合意解除することは可能である。
227-09-3土地の賃借人が無断転貸した場合、賃貸人は、賃貸借契約を解除できる場合とできない場合がある。
326-01-1賃借人の債務不履行を理由に、賃貸人が不動産の賃貸借契約を解除するには、信頼関係が破壊されていなければならない旨は、民法の条文に規定されている。×
425-11-1無断転貸があった場合、転貸の事情にかかわらず、貸主は賃貸借契約を解除できる。×
521-12-1無断転貸があっても、貸主に対する背信的行為でない場合は、解除できない。
618-10-1無断転貸があっても、貸主に対する背信的行為でない場合は、解除できない。
706-12-1転貸借が賃貸人の承諾を得ていない場合でも、その転貸借が背信的行為と認めるに足りない特段の事情があるときは、賃貸人の解除権は発生しない。

2 誤り

06-12-2賃貸人Bと賃借人Aとの間の賃貸借契約を両者の合意で解除したとしても、原則として、その合意解除によって、転借人C の権利は消滅しない(民法612条。最判昭37.02.01)。
例外は、転借人に不信な行為があるなどで、合意解除が信義誠実の原則に反しないような特段の事由がある場合に限られる。

■類似過去問(合意解除と転借人)
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 年-問-肢内容正誤
128-08-4
[AがBに甲建物を月額10万円で賃貸し、BがAの承諾を得て甲建物をCに適法に月額15万円で転貸]AがBとの間で甲建物の賃貸借契約を合意解除した場合、AはCに対して、Bとの合意解除に基づいて、当然には甲建物の明渡しを求めることができない。
227-09-1土地の賃借人が無断転貸した場合において賃貸人に対する背信行為と認めるに足りない特段の事情があるため賃貸人が無断転貸を理由に賃貸借契約を解除できないときであっても、賃貸借契約を合意解除したときは、賃貸人は転借人に対して賃貸土地の明渡しを請求することができる。×
327-09-4土地の賃借人が無断転貸した場合、転借人は、賃貸人と賃借人との間で賃貸借契約が合意解除されたとしても、賃貸人からの賃貸土地の明渡し請求を拒絶することができる場合がある。
423-07-3賃貸人は、賃借人との合意解除の効果を転借人に対抗できない。
516-13-3賃貸借契約を合意解除しても、転借人に不信行為があるなど特段の事情がない限り、賃貸人は、転借人に明渡しを請求できない。
610-06-1賃貸借契約が合意解除された場合、転貸借契約も当然終了する。×
706-12-2賃貸借契約が合意解除により終了すれば、転貸借も終了し、転借人の権利は消滅する。×
804-11-4賃貸借契約が合意解除されても、転借人の権利は、消滅しない。

3 正しい

06-12-3建物の賃貸人Bが解約の申入れをした場合であっても、賃貸借期間満了後に建物の賃借人Aや転借人Cが使用を継続しており、Bが遅滞なく異議を述べなかった場合には、契約は更新したものとみなされる(借地借家法27条、26条)。

■類似過去問(建物賃貸借契約の更新等)
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 年-問-肢内容正誤
128-12-1
賃借人も賃貸人も相手方に対し、建物賃貸借契約の期間満了前に何らの通知もしなかった場合、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなされるが、その期間は定めがないものとなる。
227-11-1AがBとの間で、A所有の甲建物について、期間3年、賃料月額10万円と定めた賃貸借契約を締結した場合、AがBに対し、賃貸借契約の期間満了の6か月前までに更新しない旨の通知をしなかったときは、AとBは、期間3年、賃料月額10万円の条件で賃貸借契約を更新したものとみなされる 。×
314-14-1期間の定めのある建物賃貸借において、賃貸人が、期間満了の1年前から6月前までの間に、更新しない旨の通知を出すのを失念したときは、賃貸人に借地借家法28条に定める正当事由がある場合でも、契約は期間満了により終了しない。
414-14-2期間の定めのある建物賃貸借において、賃貸人が、期間満了の10月前に更新しない旨の通知を出したときで、その通知に借地借家法28条に定める正当事由がある場合は、期間満了後、賃借人が使用を継続していることについて、賃貸人が異議を述べなくても、契約は期間満了により終了する。×
514-14-3期間の定めのある契約が法定更新された場合、その後の契約は従前と同一条件となり、従前と同一の期間の定めのある賃貸借契約となる。×
610-12-1賃貸人が賃借人に対する更新拒絶の通知をしたときでも、期間満了後に転借人が建物の使用を継続し、賃貸人がこれに対して遅滞なく異議を述べないと、賃借人・賃貸人間の契約は更新される。
706-12-3賃借人・賃貸人間の賃貸借が賃貸人の解約の申入れによって終了した場合において、賃貸人の承諾を得て転借している転借人が建物の使用を継続するときは、賃貸人が遅滞なく異議を述べないと、賃借人・賃貸人間の賃貸借が更新される。
804-11-3賃貸借契約の期間が満了した場合において、賃貸人が自ら使用することを必要とする等正当の事由があるときは、賃貸人は、あらかじめ更新拒絶の通知をしなくても、賃貸借契約の更新を拒むことができる。×
901-13-4賃貸人が賃貸借期間満了の1年前から6月前までの間に賃借人に対して更新拒絶の通知をしないときは、前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなされる。

4 正しい

06-12-4

賃貸人Bと賃借人Aの間の賃貸借契約が期間の満了や解約申入れによって終了する場合、Bは、転借人Cに通知しなければ、契約の終了をCに対抗することができない(借地借家法34条1項)。
この通知をしたときは、通知から6月を経過するときに転貸借が終了する(同条2項)。

■類似過去問(建物貸借終了時の転借人の保護)
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 年-問-肢内容正誤
125-11-3賃貸借契約が期間満了で終了する場合、転貸人の転借人に対する解約申入れに正当事由がない限り、賃貸人は転借人に対して建物明渡しを請求できない。×
216-13-2賃貸借契約の期間満了による終了を転借人に通知しなければ、契約終了を転借人に対抗できない。
312-12-3賃貸借契約が期間満了により終了するときは、転借人に通知しなければ、賃借人に対しても、契約終了を主張できない。×
410-12-4賃貸借契約が期間満了により終了するときも、転借人に通知した日から6月を経過しないと、転貸借は終了しない。
506-12-4賃貸借契約の期間が満了する場合でも、転借人に通知しなければ、契約終了を転借人に対抗できない。
601-06-3賃貸借契約が期間満了により終了すれば、当然に転貸借契約も終了する。×

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