7月
08
1994

【宅建過去問】(平成06年問39)案内所

【過去問本試験解説】発売中

宅地建物取引業者A(甲県知事免許)は、乙県でも新たに宅地分譲と建築請負を行うこととして、宅地分譲については宅地建物取引業者B(乙県知事免許)と販売代理契約を締結した上、Bが分譲地(50区画)に案内所を設けて行うこととし、建築請負についてはAが乙県に出張所を設けて行うこととした。この場合、宅地建物取引業法の規定によれば、次の記述のうち誤っているものはどれか。

  1. Aは、国土交通大臣に免許換えの申請をする必要はない。
  2. Bは、案内所の届出を、乙県知事にのみ行えばよい。
  3. Bは、案内所で宅地の売買契約の申込みを受けるときでも、契約の締結を事務所で行うこととすれば、案内所に専任の取引主任者を設置する必要はない。
  4. Bは、案内所に標識を設置し、売主がAであることを明示しなければならない。

正解:3

1 正しい

免許の種類(大臣免許か知事免許か)の基準になるのは、「事務所」の所在地・配置である(宅地建物取引業法3条)。
ここで、Aが、乙県内に設置する出張所では、建築請負の業務しか行っていないから、宅建業法上の「事務所」に該当しない(宅地建物取引業法3条1項 、宅地建物取引業法施行令1条の2、宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方<第3条第1項関係>一)。
したがって、Aは、依然として、甲県内のみに事務所を有する宅建業者であることには変わりがなく、免許換えの申請をする必要はない。

■類似過去問(大臣免許・知事免許の区別)
  • 平成23年問26肢1(同一県内に2事務所→大臣免許:×)
  • 平成23年問26肢3(乙県にのみ事務所を設置し、他社が丙県に所有する1棟のマンション(10戸)について、不特定多数の者に反復継続して貸借の代理を行う場合→乙県知事免許:◯)
  • 平成21年問26肢1(甲県内の本店は建設業のみ、乙県内の支店は宅建業→乙県知事免許:×)
  • 平成19年問33肢1(甲県内の本店は非宅建業、乙県内の支店は宅建業→乙県知事免許:×)
  • 平成14年問36肢1(宅建業を行わず兼業業務のみを行う支店は、宅建業法上の「事務所」に含まれない:◯)
  • 平成12年問30肢1(甲県内の本店は非宅建業、乙県内の支店は宅建業→乙県知事免許:×)
  • 平成09年問33肢1(甲県知事免許のAが、乙県内で建設業を営んでいる法人Bを吸収合併して、Bの事務所をAの支店とし、そこで建設業のみを営む場合→国交大臣免許への免許換えは不要:◯)
  • 平成07年問44肢1(甲県知事免許の宅建業者が、自己の所有する建物を不特定多数の者に賃貸するため、新たに乙県内に事務所を設けることとなった場合→国交大臣免許への免許換えが必要:×)
  • 平成06年問35肢1(主たる事務所を甲県、従たる事務所を乙県に設けて、宅建業を行うために新設された会社は、国交大臣の免許を受けなければならず、申請の際、登録免許税9万円を納めなければならない:◯)
  • 平成06年問39肢1(宅建業者A(甲県知事免許)が、乙県でも宅地分譲と建築請負を行うこととして、宅地分譲については宅建業者B(乙県知事免許)と販売代理契約を締結した上、Bが分譲地に案内所を設けて行うこととし、建築請負についてはAが乙県に出張所を設けて行うこととした場合→国交大臣免許への免許換えは不要:◯)

2 正しい

契約行為等を行う案内所を設置する場合には、免許権者と案内所所在地の知事に届出をしなければならない(宅地建物取引業法50条2項、同法15条1項、同法施行規則6条の2)。
本肢では、宅建業者Bの免許権者も、業務地の知事も乙県知事であるから、乙県知事にのみ届出を行えばよい。

※案内所が契約行為等を行うものでない場合、そもそも届出自体が不要となる(宅地建物取引業法50条2項参照)。その意味で、出題に不備があるともいえる。ただし、肢3が明らかな誤りなので、本肢は正しいものとした。

■類似過去問(業務場所の届出)
  • 平成26年問28肢1(免許権者及び業務地の知事に、業務を開始する日の10日前までに届出をしなければならない:◯)
  • 平成26年問28肢2(販売仲介業者が設置する案内所につき、分譲業者に届出義務はない:◯)
  • 平成24年問42肢イ(販売代理業者が設置する案内所につき、分譲業者に届出義務:×)
  • 平成23年問42肢ア(販売代理業者が設置する案内所につき、分譲業者に届出義務:×)
  • 平成23年問42肢ウ(案内所設置の際、10日前までに業務地の知事に届出なければならない:◯)
  • 平成21年問28肢3(大臣免許の業者が業務場所の届出をする場合、国交大臣と業務地の知事に直接届出しなければならない:×)
  • 平成21年問43肢3(案内所を設置して分譲を行う場合、業務開始の10日前までに、免許権者と業務地の知事に届け出なければならない:◯)
  • 平成16年問43肢4(10日前までに業務地の知事と同知事を経由して免許権者である国交大臣に届出:◯)
  • 平成14年問42肢3(販売代理業者が設置するモデルルームにつき、販売代理業者には届出義務があるが、分譲業者には届出義務がない:◯)
  • 平成14年問44肢3(大臣免許の業者が業務場所の届出をする場合、国交大臣に直接届出することができる:×)
  • 平成13年問43肢2(分譲代理業者が設置する案内所につき、分譲業者に届出義務:×)
  • 平成08年問36肢1(見学者の案内のみを行う現地案内所について知事に届出をしなくても、宅建業法に違反しない:◯)
  • 平成07年問39肢3(甲県知事免許の宅建業者が、乙県内に宅地分譲の申込みを受けるため案内所を設置しようとするときは、一定の事項を乙県知事及び甲県知事に直接届け出る必要がある:◯)
  • 平成06年問39肢2(乙県知事免許の宅建業者Bが乙県内の分譲地に案内所を設ける場合、案内所の届出は乙県知事にのみ行えばよい:◯)
  • 平成05年問48肢1(甲県内の一団の宅地の分譲について、売主である宅建業者A(乙県知事免許)が宅建業者B(国土交通大臣免許)に販売代理を依頼して、Bが案内所を設けて、売買契約の申込みを受ける場合、Bは、その案内所の設置について国土交通大臣及び甲県知事に届け出る必要があり、Aは、その分譲について届け出る必要がある:×)
  • 平成02年問46(案内所の届出義務者をきく問題)
  • 平成01年問36肢3(大臣免許の業者が業務場所の届出をする場合、国交大臣と業務地の知事に届出しなければならない:◯)

3 誤り

10区画以上の一団の宅地を分譲するための案内所で、売買契約の申込みを受ける場合には、専任の取引主任者(1人以上)を設置しなければならない(宅地建物取引業法15条1項、同法施行規則6条の2第2号)。

※「契約を締結し、またはこれらの契約の申込みを受ける場所」には、専任の主任者設置が必要となる。「申込みのみを受ける」だけだからといって、主任者が不要になるわけではない。

■類似過去問(専任の宅建士が必要な場所)
  • 平成26年問28肢3(売買契約の申込みを受ける案内所には、業務従事者の1/5以上の割合の主任者を置かなければならない:×)
  • 平成26年問28肢4(分譲業者が、販売媒介業者が設置した案内所において共同して契約を締結する業務を行う場合、分譲業者が主任者を設置すれば、販売媒介業者は設置する必要がない:◯)
  • 平成24年問36肢2(分譲の代理を行う案内所には、主任者設置義務あり:◯)
  • 平成24年問42肢ウ(分譲業者と案内所設置業者が異なる場合、後者にのみ主任者設置義務あり:◯)
  • 平成23年問28肢1(契約の申込みのみを受ける案内所には、主任者の設置義務なし:×)
  • 平成21年問42肢3(契約行為等を行わない継続的業務場所には、主任者の設置義務なし:◯)
  • 平成21年問42肢4(契約行為等を行う展示会場には、従業者の1/5以上の主任者を設置する義務がある:×)
  • 平成19年問30肢1(申込みの受付のみを行う案内所には、主任者の設置義務なし:×)
  • 平成16年問33肢4(共同設置の案内所には、全業者が主任者を設置しなければならない:×)
  • 平成16年問43肢3(分譲業者の依頼を受けて販売代理をする宅建業者は、契約を締結するための案内所に専任の取引主任者を置かなければならない:◯)
  • 平成14年問31肢2(契約を締結する展示会場には、主任者の設置義務あり:◯)
  • 平成14年問42肢4(契約の申込みを受けるモデルルームには、主任者の設置義務あり:◯)
  • 平成11年問36肢4(契約行為等を行わない案内所にも、主任者を設置しなければならない:×)
  • 平成09年問42肢2(契約行為等を行わない案内所に、置かなければならない主任者は1名である:×)
  • 平成06年問39肢3(案内所で売買契約の申込みを受ける場合でも、契約は事務所で締結することとすれば、専任の主任者を設置する必要はない:×)
  • 平成05年問48肢2(契約の申込みを受ける案内所には、従業者の1/5以上の主任者を設置する義務がある:×)

4 正しい

案内所を設けて販売代理行為を行うBは、案内所に標識を掲示する義務を負う(宅地建物取引業法50条1項、同法施行規則19条1項4号)。
この場合、掲示する標識の記載事項の中には、売主の商号または名称と免許番号が含まれている(同法施行規則19条2項5号、別紙様式11号の2)。すなわち、売主がAであることを明示しなければならない。

■類似過去問(標識の要否)
▲継続的業務場所
  • 平成21年問42肢3(継続業務施設で契約行為等を行わない場合、標識が必要:◯)
▲物件所在地
  • 平成26年問28肢2(分譲業者には物件所在地に標識を掲示する義務がある:◯)
  • 平成24年問42肢ア(販売代理業者にも物件所在地に標識掲示義務:×)
  • 平成16年問43肢1(分譲業者・販売代理業者の双方が物件所在地に標識掲示義務:×)
  • 平成14年問42肢2(販売代理業者は物件所在地に標識掲示する義務あり。分譲業者には義務なし:×)
  • 平成11年問43肢3(建物所在地に標識を掲示すれば、800m離れた案内所には標識を掲示する必要はない:×)
▲分譲業者が設置する案内所
  • 平成26年問41肢1(専任の取引主任者を置くべき場所に該当しない案内所には、クーリング・オフ制度の適用がある旨を表示した標識を掲げなければならない:◯)
  • 平成26年問41肢1(専任の取引主任者を置くべき場所に該当しない案内所には、クーリング・オフ制度の適用がある旨を表示した標識を掲げなければならない:◯)
  • 平成23年問42肢イ(売買契約の締結をせず、契約の申込みの受付も行わない案内所には、標識は不要:×)
  • 平成18年問42肢4(売買契約の締結をしない案内所には、標識は不要:×)
  • 平成13年問43肢3(分譲の際の現地案内所には、標識が必要:◯)
  • 平成11年問43肢2(案内所で契約締結を行わない場合、標識は不要:×)
  • 平成11年問43肢3(建物所在地に標識を掲示すれば、そこから800m離れた案内所には標識は不要:×)
  • 平成11年問43肢4(標識の様式・記載事項は、契約の締結を行う案内所であれば、事務所と同一である:×)
  • 平成09年問42肢1(契約行為等を行わない案内所にも、標識が必要:◯)
  • 平成07年問44肢2(案内のみを行う現地案内所には、標識は不要:×)
  • 平成05年問48肢4(売買契約の申込みを受ける案内所には、専任の主任者の氏名を表示した標識を掲示しなければならない:◯)
▲代理・媒介業者が設置する案内所
  • 平成24年問42肢エ(代理業者の設置する案内所には、標識が必要:◯)
  • 平成21年問42肢2(媒介業者設置の案内所には、標識が必要:◯)
  • 平成16年問43肢2(分譲業者・販売代理業者の双方が案内所に標識掲示義務:×)
  • 平成14年問42肢1(分譲業者はモデルルームに標識掲示する義務あり。販売代理業者には義務なし:×)
  • 平成09年問42肢3(契約行為等を行う案内所には、販売代理業者の標識とともに、分譲業者も標識を掲げなければならない:×)
  • 平成06年問39肢4(販売代理業者は案内所に標識を設置し、売主名を明示しなければならない:◯)
▲展示会
  • 平成20年問42肢1(展示会で契約行為等を行わない場合、標識が必要:◯)
  • 平成11年問43肢1(複数の業者が共同展示会を行う場合、全業者が自己の標識を掲示しなければならない:◯)
【肢4】■類似過去問(標識の記載事項)
  • 平成26年問41肢1(専任の取引主任者を置くべき場所に該当しない案内所には、クーリング・オフ制度の適用がある旨を表示した標識を掲げなければならない:◯)
  • 平成24年問42肢エ(案内所の標識の記載事項に、売主の商号または名称、免許証番号が含まれる:◯)
  • 平成21年問42肢2(案内所の標識の記載事項に、売主の商号または名称、免許証番号が含まれる:◯)
  • 平成19年問45肢4(物件所在地と案内所のそれぞれの標識の記載事項に、免許証番号、主たる事務所の所在地が含まれる:◯)
  • 平成16年問43肢2(契約を締結する案内所の標識の記載事項に、主任者の氏名が含まれる:◯)
  • 平成06年問39肢4(販売代理業者は案内所に標識を設置し、売主名を明示しなければならない:◯)
  • 平成05年問48肢4(売買契約の申込みを受ける案内所には、専任の主任者の氏名を表示した標識を掲示しなければならない:◯)

>>年度目次に戻る

コメントはまだありません »

RSS feed for comments on this post. TrackBack URL

Leave a comment

Copyright (C) 2005- 株式会社ビーグッド教育企画 All Rights Reserved.
Powered by WordPress | Aeros Theme | TheBuckmaker.com WordPress Themes