【宅建過去問】(平成06年問44)業務上の規制

宅地建物取引業者Aが自ら売主となって造成工事完了前の宅地を買主Bに分譲する契約(価額5,000万円、手付金1,000万円)を本年10月1日締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反するものはどれか。

  1. Aが当該宅地の所有権を所有者Cから停止条件付きで取得する契約を同年5月1日締結したが、同年10月1日現在その条件が未だ成就されていない場合において、Bが宅地建物取引業者であるとき。
  2. Aが当該宅地の開発許可を同年9月1日取得し、同年9月10日その分譲のパンフレットをBに郵送した場合において、Bが宅地建物取引業者でないとき。
  3. Aが同年9月25日宅地建物取引業法第35条の規定により交付すべき書面を交付した際、当該書面に、造成工事完了時の当該宅地の形状・構造を記載したが、当該宅地に接する道路の構造・幅員を記載しなかった場合において、Bが宅地建物取引業者であるとき。
  4. Aが同年10月1日手付金を受領する際、手付金等の保全措置を講じなかった場合において、Bが宅地建物取引業者であるとき。

正解:3

1 違反しない

宅建業者間では、いわゆる8つの規制は適用されない(宅建業法78条2項)。
したがって、自己の所有に属しない物件の売買契約を締結しても、宅建業法には違反しない(宅建業法33条の2)。

※買主が宅建業者でない場合、停止条件付きで取得する予定の宅地を、売却することはできない。

■参照項目&類似過去問
内容を見る
業者間取引と他人物売買(宅建業法[15]5)

[共通の設定]
宅地建物取引業者Aが、自己の所有に属しない宅地又は建物について、自ら売主として宅地建物取引業者である買主Cとの間で売買契約を締結した。
年-問-肢内容正誤
1R03s-38-ウ
宅地建物取引業者Aは、自己の所有に属しない宅地について、自ら売主として、宅地建物取引業者Cと売買契約の予約を締結した。
2H28-41-3
Aは、宅地建物取引業者でないXが所有する宅地について、自らを売主、宅地建物取引業者Cを買主とする売買契約を締結することができる。
3H18-38-3Aは自己の所有に属しない建物について、Cと売買契約を締結した。
4H17-35-1Xの所有する宅地について、XとAが売買契約を締結し、所有権の移転登記がなされる前に、AはCに転売し、Cは更に宅地建物取引業者でないYに転売した。
5H15-35-4宅地建物取引業者Aは、Xの所有する宅地を取得することを停止条件として、宅地建物取引業者Cとの間で自ら売主として当該宅地の売買契約を締結した。
6H11-40-3Aは、中古の建物を、その所有者Xから停止条件付きで取得する契約を締結し、当該条件の未成就のまま、その建物を宅地建物取引業者Cに対し販売する契約を締結した。
7H09-45-1Cが宅地建物取引業者である場合で、X所有の当該宅地はXがYから売買により取得したものであるが、XがYにまだその売買代金を完済していないとき、Aは、Cと売買契約を締結できる。
8H09-45-3Cが宅地建物取引業者である場合で、AがXと「代替地の提供があれば、Xは、Aに当該宅地を譲渡する」旨の契約を締結しているとき、Aは、Cと売買契約を締結できる。
9H06-44-1宅地建物取引業者Aが自ら売主となって造成工事完了前の宅地を買主Cに分譲する契約を令和X年10月1日締結した。Aが当該宅地の所有権を所有者Xから停止条件付きで取得する契約を同年5月1日締結したが、同年10月1日現在その条件が未だ成就されていない場合において、Cが宅地建物取引業者であるとき、宅地建物取引業法の規定に違反しない。
10H05-39-2宅地建物取引業者AがXから土地を取得して、宅地に造成し、自ら売主となって、Cに分譲しようとしている。AX間の売買契約において、開発許可を受けることを停止条件とする特約がある場合、Aは、その条件が成就するまでの間は、宅地建物取引業者であるCと、売買契約を締結してはならない。
×
11H04-37-4その土地がXの所有地であったので、Aが、Xと令和X年9月1日停止条件付き売買契約を結び、条件未成就のまま翌年3月1日土地付住宅の売買契約を宅地建物取引業者Cと締結した場合、宅地建物取引業法に違反しない。
12H03-42-3宅地建物取引業者Aが、Xの所有地について、Xと売買契約又は予約契約を締結しないで、自ら売主となって宅地建物取引業者Cと売買契約を締結した場合、宅地建物取引業法に違反する。
×

2 違反しない

宅地造成・建物建築に関する工事の完了前においては、開発許可・建築確認があった後でなければ、宅地・建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない(宅建業法33条)。
しかし、本肢では、開発許可(9月1日)を受けた後に、広告をしている(9月10日)。したがって、宅建業法に違反しない。

■参照項目&類似過去問
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広告開始時期の制限(宅建業法[09]2(1)(2))
年-問-肢内容正誤
1R05-31-3
これから建築工事を行う予定である建築確認申請中の建物については、当該建物の売買の媒介に関する広告をしてはならないが、貸借の媒介に関する広告はすることができる。×
2R04-37-ア
宅地建物取引業者が未完成の建売住宅を販売する場合、建築基準法第6条第1項に基づく確認を受けた後、同項の変更の確認の申請書を提出している期間においては、変更の確認を受ける予定であることを表示し、かつ、当初の確認内容を合わせて表示すれば、変更の確認の内容を広告することができる。
3R03s-30-2
宅地建物取引業者は、自ら売主として、建築基準法第6条第1項の確認の申請中である新築の分譲マンションについて「建築確認申請済」と明示した上で広告を行った。当該広告は、建築確認を終えたものと誤認させるものではないため、法第33条の規定に違反するものではない。
×
4R03s-38-ア
宅地建物取引業者Aは、建築確認の済んでいない建築工事完了前の賃貸住宅の貸主Bから当該住宅の貸借の媒介を依頼され、取引態様を媒介と明示して募集広告を行った。
×
5R03-30-エ
宅地建物取引業者は、賃貸マンションの貸借に係る媒介の依頼を受け、媒介契約を締結した場合であっても、当該賃貸マンションが建築確認申請中であるときは広告をすることができない。
6R02s-27-2
宅地建物取引業者は、建築確認申請中の建物について、建築確認申請中である旨を表示すれば、自ら売主として当該建物を販売する旨の広告をすることができる。×
7R02s-27-3
宅地建物取引業者は、宅地の造成工事の完了前においては、当該造成工事に必要とされる許可等の処分があった後であれば、当該宅地の販売に関する広告をすることができる。
8R02-27-エ宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に必要な都市計画法に基づく開発許可、建築基準法に基づく建築確認その他法令に基づく許可等の申請をした後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない。×
9R01-30-ア
建築基準法第6条第1項に基づき必要とされる確認を受ける前において、建築工事着手前の賃貸住宅の貸主から当該住宅の貸借の媒介を依頼され、取引態様を媒介と明示して募集広告を行った。
×
10R01-30-エ
建築工事着手前の分譲住宅の販売において、建築基準法第6条第1項に基づき必要とされる確認を受ける前に、取引態様を売主と明示して当該住宅の広告を行った。
×
11H30-26-3
建築基準法第6条第1項の確認を申請中の建物については、当該建物の売買の媒介に関する広告をしてはならないが、貸借の媒介に関する広告はすることができる。×
12H28-32-1
宅地建物取引業者は、宅地の造成に当たり、工事に必要とされる許可等の処分があった宅地について、当該処分があったことを明示して、工事完了前に、当該宅地の販売に関する広告を行った。
13H28-32-2
宅地建物取引業者は、自ら売主として新築マンションを分譲するに当たり、建築基準法第6条第1項の確認の申請中であったため、「建築確認申請済」と明示して、当該建物の販売に関する広告を行い、建築確認を受けた後に売買契約を締結した。
×
14H27-37-2宅地建物取引業者は、建築確認が必要とされる建物の建築に関する工事の完了前において、建築確認の申請中である場合は、その旨を表示すれば、自ら売主として当該建物を販売する旨の広告をすることができる。
×
15H27-37-3宅地建物取引業者は、建築確認が必要とされる建物の建築に関する工事の完了前においては、建築確認を受けた後でなければ、当該建物の貸借の代理を行う旨の広告をしてはならない。
16H26-30-1宅地建物取引業者は、新築分譲マンションを建築工事の完了前に販売しようとする場合、建築基準法第6条第1項の確認を受ける前において、当該マンションの売買契約の締結をすることはできないが、当該販売に関する広告をすることはできる。×
17H25-32-ア宅地建物取引業者A社は、建築確認の済んでいない建築工事完了前の賃貸住宅の貸主Bから当該住宅の貸借の媒介を依頼され、取引態様を媒介と明示して募集広告を行った。
×
18H25-32-エ宅地建物取引業者A社は、建築確認の済んでいない建築工事完了前の建売住宅の売主B社(宅地建物取引業者)から当該住宅の売却の媒介を依頼され、取引態様を媒介と明示して当該住宅の販売広告を行った。
×
19H24-28-イ宅地建物取引業者は、居住用賃貸マンションとする予定の建築確認申請中の建物については、当該建物の貸借に係る媒介の依頼を受け、媒介契約を締結した場合であっても、広告をすることができない。
20H24-28-エ宅地建物取引業者は、新築分譲住宅としての販売を予定している建築確認申請中の物件については、建築確認申請中である旨を表示をすれば、広告をすることができる。×
21H23-36-1宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事が完了するまでの間は、当該工事に必要な都市計画法に基づく開発許可、建築基準法に基づく建築確認その他法令に基づく許可等の処分があった後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をすることはできない。
22H20-32-2宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に必要な都市計画法に基づく開発許可、建築基準法に基づく建築確認その他法令に基づく許可等の申請をした後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない。×
23H19-38-2宅地建物取引業者は、新築分譲マンションを建築工事の完了前に売却する場合、建築基準法第6条第1項の確認を受ける前において、当該マンションの売買の広告及び売買契約の締結のいずれもすることはできない。
24H19-38-3都市計画法第29条第1項の許可を必要とする宅地について、Bが開発行為を行い貸主として貸借をしようとする場合、宅地建物取引業者Aは、Bがその許可を受ける前であっても、Bの依頼により当該宅地の貸借の広告をすることができるが、当該宅地の貸借の媒介をすることはできない。
×
25H17-34-2宅地建物取引業者は、宅地造成工事規制区域内における宅地造成工事の許可が必要とされる場合において、当該宅地の売買に関する広告は、宅地造成等規制法第12条に規定する宅地造成工事の完了検査を受けた後でなければしてはならない。
×
26H16-36-1宅地建物取引業者は、宅地の売買に係る広告において、当該宅地に関する都市計画法第29条の許可を受けていれば、当該造成工事に係る検査済証の交付を受けていなくても、当該広告を行うことができる。
27H14-32-3宅地建物取引業者は、土地付建物の売買に係る広告に際し、建築基準法第6条第1項の建築確認の申請中であれば、「建築確認申請中のため、建築確認を受けるまでは、売買契約はできません」と表示すれば広告をすることができる。
×
28H13-34-ウ建築に関する工事の完了前において、建築基準法第6条第1項の確認を受ける必要のある建物について、その確認の申請後、確認を受ける前に、当該確認を受けることができるのは確実である旨表示して、当該建物の分譲の広告をすることは、宅地建物取引業法に違反しない。×
29H12-38-1宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、建物を販売する。Aは、建物を新築するため建築確認の申請中であったので、「建築確認申請済」と表示して、その建物の販売に関する広告を行い、販売の契約は建築確認を受けた後に締結した。×
30H11-40-1宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、建物を販売する。Aは、建物を新築するため建築確認の申請中であったので、「建築確認申請済」と表示して、その建物の販売に関する広告を行い、販売の契約は建築確認を受けた後に締結した。
×
31H10-42-4宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、宅地建物取引業法第33条に規定する広告の開始時期の制限に違反した場合、甲県知事は、Aに対して必要な指示をすることができ、Aがその指示に従わないとき業務停止処分をすることができる。
32H09-43-2宅地建物取引業者Aがマンションを分譲するに当たり、建築確認を申請していたが、建築確認を受ける前であったので、「売買契約は、建築確認を受けた後に締結する」旨を明記して広告を行ったときも、Aは、宅地建物取引業法に違反する。
33H08-45-1宅地建物取引業者Aが宅地を分譲する際に国土利用計画法第27条の4の届出をする必要がある場合、Aは、当該届出をした後でなければ、分譲の広告をしてはならない。
×
34H08-50-4甲県内にのみ事務所を設置している宅地建物取引業者Aが、自ら売主として乙県内でマンション(建築工事完了前)の分譲を行う。Aがマンション建築のための建築基準法第6条第1項の確認を受ける前にマンションの分譲の広告をしたとき、乙県知事は、Aに対し必要な指示をすることができる。
35H06-40-1宅地建物取引業者は、別荘地に住宅を建設して分譲する場合、契約の締結を建築確認後に行うこととすれば、広告については、建築確認前であっても、建築確認申請中である旨を表示して行うことができる。
×
36H06-44-2宅地建物取引業者Aが自ら売主となって造成工事完了前の宅地を買主Bに分譲する契約を令和X年10月1日締結した。Aが当該宅地の開発許可を同年9月1日取得し、同年9月10日その分譲のパンフレットをBに郵送した場合において、Bが宅地建物取引業者でないとき、宅地建物取引業法の規定に違反しない。
37H05-42-4宅地建物取引業者が、建売住宅の分譲について、建築確認が下りる前に「建築確認申請中」として新聞広告をした場合、宅地建物取引業法に違反して、50万円以下の罰金に処せられることがある。
×
38H04-37-2宅地建物取引業者Aは、建売住宅の分譲を行うこととし、令和X年10月1日開発許可を受けて、同年12月1日宅地造成工事を完了し、本年2月1日建築確認を受けたが、同年4月1日現在工事は完了していない。Aが、同年4年1月1日、「宅地造成完了、建築確認申請済」と表示した広告を出して、その広告を見た宅地建物取引業者でないBと、建築確認後の同年3月1日土地付住宅の売買契約を締結した場合、宅地建物取引業法に違反しない。
×
39H02-47-1宅地建物取引業者Aが自ら売主となって、工事完了前の分譲住宅を販売する場合、Aは、建築確認を受ける前においては、その旨を表示すれば、この分譲住宅の販売広告をすることができる。
×

3 違反する

【業者間取引と重要事項説明】
35条書面(重要事項説明書)を交付する義務は、宅建業者間の取引であっても免除されるものではない。また、35条書面に記載すべき事項も、業者間取引だからといって、変更されるわけではない。

※業者間取引において省略できるのは、35条書面(重要事項説明書)の「説明」のみである(宅建業法35条1項、6項)。

【重要事項説明のタイミング】
契約締結日(10月1日)に先立って、9月25日に重要事項説明をしている点は正しい(宅建業法35条1項)。

【道路の構造・幅員】
宅地が宅地造成完了前のものであるときは、完了時における形状・構造、宅地に接する道路の構造・幅員を35条書面に記載しなければならない(宅建業法35条1項5号、同法規則16条)。
したがって、宅地に接する道路の構造・幅員を記載しなかった場合、宅建業法に違反する。

■参照項目&類似過去問
内容を見る
取引物件に関する重要事項(⑤工事完了時における形状・構造)(宅建業法[11]2(2)⑤)
年-問-肢内容正誤
1H28-36-エ
建物の貸借の媒介を行う場合、当該建物が建築工事の完了前であるときは、必要に応じ当該建物に係る図面を交付した上で、当該建築工事の完了時における当該建物の主要構造部、内装及び外装の構造又は仕上げ並びに設備の設置及び構造について説明しなければならない。

2H17-37-2宅地の売買の媒介において、当該宅地が造成に関する工事の完了前のものであるときは、その完了時における形状、構造並びに宅地に接する道路の構造及び幅員を説明しなければならない。
3H16-38-1自ら売主として、マンション(建築工事完了前)の分譲を行うに当たり、建物の完成時における当該マンションの外壁の塗装については説明しなくてもよいが、建物の形状や構造については平面図を交付して説明しなければならない。×
4H14-37-1宅地建物取引業者は、建物(建築工事完了前)の売買の契約を行うに際し、建物の完成時における主要構造部、内装及び外装の構造又は仕上げ並びに設備の設置及び構造についての図面を渡したのみで、当該図面の説明はしなかった。
×
5H06-44-3宅地建物取引業者Aが自ら売主となって造成工事完了前の宅地を買主Bに分譲する契約を令和X年10月1日締結した。Aが同年9月25日重要事項説明を行った際、造成工事完了時の当該宅地の形状・構造を説明したが、当該宅地に接する道路の構造・幅員を説明しなかった場合において、Bが宅地建物取引業者であるとき、宅地建物取引業法の規定に違反しない。×
6H04-37-3宅地建物取引業者Aが、本年2月15日「建物の形状・構造については、工事が完了した後に説明する」と重要事項説明を行って、同年3月1日土地付住宅の売買契約を宅地建物取引業者でないBと締結した場合、宅地建物取引業法に違反する。

7H04-40-1取引物件が工事完了前の土地付建物であったので、完了時の形状・構造については説明したが、当該物件に接する道路の幅員については説明しなかった。
×
8H01-47-2宅地建物取引業者が自ら売主となって工事完了前のマンションの売買契約を締結する。当該マンションの完成時の建物の説明として、建築確認通知書により、敷地面積、建築面積、延べ面積及び工事完成予定日を説明し、他の説明は省略した。×
35条書面(相手方が宅建業者である場合)(宅建業法[11]1(4))
年-問-肢内容正誤
1R05-42-ウ宅地の売買について売主となる宅地建物取引業者は、買主が宅地建物取引業者である場合、重要事項説明書を交付しなければならないが、説明を省略することはできる。
2R04-35-2宅地建物取引業者Aが所有する甲建物を法人Bに売却するに当たり、Bが宅地建物取引業者であるか否かにかかわらず、AはBに対し、宅地建物取引士をして、法第35条の規定に基づく書面を交付し説明をさせなければならない。×
3R03s-35-4宅地建物取引業者は、買主が宅地建物取引業者であっても、重要事項説明書を交付しなければならない。
4R02s-38-ウ宅地建物取引士は、重要事項説明書を交付するに当たり、相手方が宅地建物取引業者である場合、相手方から宅地建物取引士証の提示を求められない限り、宅地建物取引士証を提示する必要はない。
5R02-44-3宅地建物取引業者が、自らを委託者とする宅地又は建物に係る信託の受益権の売主となる場合、取引の相手方が宅地建物取引業者であっても、重要事項説明書を交付して説明をしなければならない。
6H30-35-2宅地建物取引業者間における建物の売買においては、その対象となる建物が未完成である場合は、重要事項説明書を交付した上で、宅地建物取引士をして説明させなければならない。×
7H30-39-1宅地建物取引業者が建物の貸借の媒介を行う場合、当該建物を借りようとする者が宅地建物取引業者であるときは、貸借の契約が成立するまでの間に重要事項を記載した書面を交付しなければならないが、その内容を宅地建物取引士に説明させる必要はない。
8H25-29-3区分所有建物の売買において、売主及び買主が宅地建物取引業者である場合、当該売主が当該買主に対し、法35条の規定に基づき交付する書面には、当該一棟の建物に係る計画的な維持修繕のための修繕積立金積立総額及び売買の対象となる専有部分に係る修繕積立金額を記載すれば、滞納があることについては記載をしなくてもよい。
×
9H25-30-1宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買について売主となる場合、買主が宅地建物取引業者であっても、重要事項説明は行わなければならないが、35条書面の交付は省略してよい。
×
10H19-40-2宅地建物取引業者Aが売主Bと買主Cの間の建物の売買について媒介を行う。Bが宅地建物取引業者でその承諾がある場合、Aは、Bに対し、35条書面及び37条書面のいずれの交付も省略することができる。
×
11H19-40-3宅地建物取引業者Aが売主Bと買主Cの間の建物の売買について媒介を行う。Cが宅地建物取引業者でその承諾がある場合、Aは、Cに対し、35条書面の交付を省略することができるが、37条書面の交付を省略することはできない。
×
12H18-35-1宅地建物取引業者は、自ら売主として宅地の売買をする場合において、買主が宅地建物取引業者であるため、重要事項を記載した書面を交付しなかった。×
13H16-40-1宅地建物取引業者Aが自ら完成前の物件の売主となり、宅地建物取引業者Bに売却する場合、法第35条に基づく書面の交付に関する規定が適用される。
14H06-44-3宅地建物取引業者Aが自ら売主となって造成工事完了前の宅地を買主Bに分譲する契約を令和X年10月1日締結した。Aが同年9月25日宅地建物取引業法第35条の規定により交付すべき書面を交付した際、当該書面に、造成工事完了時の当該宅地の形状・構造を記載したが、当該宅地に接する道路の構造・幅員を記載しなかった場合において、Bが宅地建物取引業者であるとき、宅地建物取引業法の規定に違反しない。×
15H05-44-1相手方が宅地建物取引業者であったので、重要事項を記載した書面を交付しなかった。
×
16H04-42-1宅地建物取引業者が行う宅地及び建物の売買の媒介において、買主が宅地建物取引業者である場合、35条書面の交付は省略することができるが、37条書面の交付は省略することができない。
×
17H01-44-3宅地建物取引業者相互間の宅地の売買において、売主は、買主に対して、宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項を記載した書面を交付しなかった。
×

4 違反しない

手付金等の保全措置(宅建業法41条)は、宅建業者間の取引には適用されない8つの規制の一種である(宅建業法78条2項)。
したがって、この規定を無視しても、宅建業法に違反しない。

※造成工事完了前の物件につき、価額の20%の手付金を受領しているため、買主が宅建業者以外の場合には、保全措置が必要である(宅建業法41条)。

※手付金の金額(1,000万円)は、物件価額(5,000万円)の20%丁度であるから、相手方が宅建業者以外だとしても、手付金の額の制限(宅建業法39条)には違反しない。

■参照項目&類似過去問
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業者間取引と手付金等の保全措置(宅建業法[19]6)

[共通の設定]
宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者である買主Cとの間で宅地又は建物の売買契約を締結した。

年-問-肢内容正誤
1R02-42-3Aが宅地建物取引業者Cとの間で造成工事の完了後に締結する宅地(代金3,000万円)の売買契約においては、Aは、法第41条の2に定める手付金等の保全措置を講じないで、当該宅地の引渡し前に手付金800万円を受領することができる。
2H26-33-1【建築工事完了前の建物(代金5,000万円)】
Aは、保全措置を講じずに、宅地建物取引業者であるCから手付金として1,000万円を受領した。
3H25-40-3Aは、宅地建物取引業者である買主Cとの間で建築工事完了前の建物を5,000万円で売却する契約を締結した場合、保全措置を講じずに、当該建物の引渡前に500万円を手付金として受領することができる。
4H20-41-4Aは、Cとの間で建築工事が完了した建物を1億円で販売する契約を締結し、法第41条の2に規定する手付金等の保全措置を講じずに、当該建物の引渡し前に2,500万円を手付金として受領することができる。
5H16-40-4宅地建物取引業者Aが自ら完成前の物件の売主となり、宅地建物取引業者Bに売却する場合、法第41条に基づく手付金等の保全措置に関する規定が適用される。×
6H13-42-1AがCから受け取る手付金の額が売買代金の2割を超える場合には、その手付金について宅地建物取引業法第41条又は第41条の2の規定による手付金等の保全措置を講じなければならない。×
7H07-42-4【造成工事完了前の宅地(代金1億円)】
Aは、Cから手付金3,000万円を受け取るときは、宅地建物取引業法第41条の規定に基づく手付金等の保全のための措置を講ずる必要はない。
8H06-44-4宅地建物取引業者Aが自ら売主となって造成工事完了前の宅地を買主Bに分譲する契約(価額5,000万円、手付金1,000万円)を令和X年10月1日締結した。Aが同年10月1日手付金を受領する際、手付金等の保全措置を講じなかった場合において、Bが宅地建物取引業者であるとき、宅地建物取引業法の規定に違反しない。
9H01-42-4【マンション(代金1億2,000万円、手付金1,500万円、中間金4,500万円、残代金6,000万円)】
Cが宅地建物取引業者である場合、物件の建築工事完了前に契約を締結し、その引渡し及び登記の移転を中間金の支払いと同時に行うときは、Aは、手付金を受け取る前に、手付金等の保全措置を講じなければならない。
×

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