7月
07
1997

【宅建過去問】(平成09年問08)使用貸借

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Aが、親友であるBから、B所有の建物を「2年後に返還する」旨の約定のもとに、無償で借り受けた。この場合、民法の規定によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。

  1. Bが、Aの借受け後に当該建物をCに譲渡し登記を移転した場合、Cは、Aの借受け時から2年間は、Aに対し当該建物の返還を請求することはできない。
  2. 2年の期間満了時において、Bの返還請求に正当事由がない場合には、Aは、従前と同一の条件で、さらに2年間当該建物を無償で借り受けることができる。
  3. 2年の期間満了前にAが死亡した場合には、Aの相続人は、残りの期間についても、当該建物を無償で借り受ける権利を主張することはできない。
  4. Aは、当該建物につき通常の必要費を支出した場合には、Bに対し、直ちにそれを償還するよう請求することができる。

正解:3

1 誤り

使用貸借において、借主が新所有者に対し、使用借権を対抗する方法は、存在しない。
したがって、新所有者Cは、借主Aに対して、いつでも建物の返還を請求することができる。

■類似過去問(使用貸借:対抗力)
  • 平成21年問12肢3(目的不動産の譲渡があった場合、引渡しがあったとしても、譲受人に使用借権を主張できない:◯)
  • 平成19年問13肢2(目的不動産の譲渡があった場合、譲受人は、借主に対して、建物収去と土地明渡しを請求できる:◯)
  • 平成17年問10肢2(目的不動産の譲渡があった場合、引渡しを受けていれば、譲受人に使用貸借契約を対抗できる:×)
  • 平成09年問08肢1(目的不動産の譲渡があった場合、譲受人は、譲渡人との契約期間の間は返還を請求できない:×)

2 誤り

使用貸借において、借主は、契約に定めた時期に、借用物の返還をしなければならない(民法597条1項)。
賃貸借の場合と違って、更新の手続は存在しない。

■類似過去問(使用貸借:返還の時期)
  • 平成21年問12肢2(返還時期の定めがない場合、貸主はいつでも返還請求できる:×)
  • 平成17年問10肢4(使用収益をするのに足りる期間が経過すれば、貸主はいつでも返還請求できる:◯)
  • 平成09年問08肢2(契約期間満了時、貸主の返還請求に正当事由がない場合、契約は更新される:×)

3 正しい

使用借権は、借主の死亡によってその効力が失われる(民法599条)。使用借権は、相続されないから、Aの相続人が、使用借権を主張することはできない。

■類似過去問(使用貸借:相続)
  • 平成21年問12肢4(借主が死亡すると使用貸借契約は終了し、使用借権は相続されない:◯)
  • 平成17年問10肢1(借主が死亡した場合、使用貸借契約は当然終了する:◯)
  • 平成13年問06肢2(貸主又は借主が死亡した場合、使用貸借契約は効力を失う:×)
  • 平成09年問08肢3(借主が死亡した場合、相続人は使用借権を主張できない:◯)

4 誤り

使用貸借において、借主は、借用物の通常の必要費を負担する(民法595条1項)。
したがって、貸主Bに対して、償還請求することはできない。


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Written by 家坂 圭一 in: 平成09年過去問,民法 |

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