7月
07
1997

【宅建過去問】(平成09年問43)広告

【過去問本試験解説】発売中

宅地建物取引業者Aがその業務に関して広告を行った。この場合、宅地建物取引業法の規定によれば、次の記述のうち誤っているものはどれか。

  1. Aが宅地の売買の媒介をするに当たり、特に依頼者から依頼されて特別の広告を行った場合には、当該売買が不成立に終わったときでも、Aは、その広告の料金に相当する額を依頼者から受け取ることができる。
  2. Aがマンションを分譲するに当たり、建築確認を申請していたが、建築確認を受ける前であったので、「売買契約は、建築確認を受けた後に締結する」旨を明記して広告を行ったときも、Aは、宅地建物取引業法に違反する。
  3. その広告により、販売する建物の形質について、実際のものより著しく優良又は有利であると現実に人を誤認させなくても、通常誤認させるような表示であれば、当該広告は、誇大広告に該当する。
  4. Aが販売する意思のない物件について行った「販売する」旨の広告は、著しく事実に相違する広告に該当し、このためAは監督処分の対象となるが、罰則の適用を受けることはない。

正解:4

1 正しい

「依頼者の依頼によって行う広告の料金」については、通常の計算による報酬とは別に受領することができる(宅地建物取引業法46条、国土交通省告示100号第7第1項)。
これは、契約が成立したかどうかに関わらない。したがって、売買不成立に終わった場合でも、広告料金相当額を受け取ることができる。

■類似過去問(報酬限度額を超えて受領できる金銭)
  • 平成26年問37肢ア(居住用建物の貸借の媒介をするに当たり、依頼者からの依頼に基づくことなく広告をした場合でも、その広告が貸借の契約の成立に寄与したとき、報酬とは別に、広告料金に相当する額を請求できる:×)
  • 平成25年問37肢ウ(依頼者の依頼に基づき行った遠隔地への現地調査に要した特別の費用を受領できる:◯)
  • 平成24年問35肢エ(依頼者の依頼の有無にかかわらず、通常の広告料金相当額を受領できる:×)
  • 平成23年問36肢3(依頼者の依頼の有無にかかわらず、通常の広告料金相当額を受領できる:×)
  • 平成22年問42肢2(依頼者が好意で支払う謝金は、報酬限度額とは別に受領できる:×)
  • 平成19年問42肢2(依頼者の依頼によらない通常の広告料金相当額を受領できる:×)
  • 平成18年問43肢イ(依頼者の特別の依頼による広告に要した実費を受領できる:◯)
  • 平成17年問34肢4(依頼者の依頼による広告料金を請求できない:×)
  • 平成12年問35肢2(依頼者から特別の依頼を受けて広告をし、契約成立した場合、報酬限度額の報酬のほかに、広告に要した実費を超える料金を受領できる:×)
  • 平成12年問38肢3(依頼者からの依頼に基づくことなく広告した場合でも、広告が貸借の契約の成立に寄与したとき、報酬とは別に、その広告料金を請求できる:×)
  • 平成09年問43肢1(依頼者の依頼により特別の広告を行った場合、売買が不成立に終わったときでも、広告料金を受領できる:◯)

2 正しい

宅地造成・建物建築に関する工事の完了前においては、開発許可・建築確認があった後でなければ、宅地・建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない(宅地建物取引業法33条)。
「売買契約は、建築確認後に締結」と明記したとしても意味がない。

■類似過去問(広告開始時期の制限)
  • 平成26年問30肢1(建築確認前のマンションにつき、売買契約は締結できないが、広告をすることはできる:×)
  • 平成25年問32肢ア(建築確認前の賃貸住宅の貸主から媒介を依頼された場合、取引態様を明示すれば広告ができる:×)
  • 平成25年問32肢エ(建築確認前の建売住宅の売主から媒介を依頼された場合、取引態様を明示すれば広告ができる:×)
  • 平成24年問28肢イ(建築確認申請中の建物については、貸借の媒介の依頼を受けた場合でも、広告はできない:◯)
  • 平成24年問28肢エ(建築確認申請中である旨を表示すれば、広告ができる:×)
  • 平成23年問36肢1(開発許可・建築確認を受けなければ、売買その他の業務の広告はできない:◯)
  • 平成20年問32肢2(開発許可・建築確認を申請した後でなければ、売買その他の業務の広告をしてはならない:×)
  • 平成19年問38肢2(建築確認を受ける前においては、マンションの売買の広告も契約締結もできない:◯)
  • 平成19年問38肢3(開発許可を受ける前においては、貸借の広告はできるが、貸借の媒介をすることはできない:×)
  • 平成17年問34肢2(宅造法に定める宅地造成工事の完了検査を受けるまで、広告はできない:×)
  • 平成16年問36肢1(開発許可を受けていれば、検査済証の交付を受けていなくても、広告ができる:◯)
  • 平成14年問32肢3(「建築確認申請中のため、建築確認を受けるまでは、売買契約はできません」と表示すれば広告ができる:×)
  • 平成13年問34肢ウ(「建築確認を受けることができるのは確実である」旨表示した広告は宅建業法に違反する:◯)
  • 平成12年問38肢1(開発許可を受ける前であっても、許可申請中である旨表示して、広告することができる:×)
  • 平成11年問40肢1(「建築確認申請済」と表示して広告を行い、販売の契約は建築確認後に締結した場合、宅建業法に違反しない:×)
  • 平成09年問43肢2(「契約は、建築確認を受けた後に締結」と明記して広告を行った場合、宅建業法に違反する:◯)
  • 平成08年問45肢1(国土法の事前届出をする必要がある場合、届出後でなければ、分譲の広告をしてはならない:×)
  • 平成06年問40肢1(契約締結時期を建築確認後にするのであれば、「建築確認申請中」であることを表示して広告ができる:×)
  • 平成06年問44肢2(開発許可取得後に分譲パンフレットを郵送することは宅建業法に違反する:×)
  • 平成05年問42肢4(建築確認を受ける前に「建築確認申請済」と広告した場合、50万円以下の罰金に処せられることがある:×)
  • 平成04年問37肢2(建築確認を受ける前に「建築確認申請済」と広告し、契約締結は建築確認後だった場合、宅建業法に違反しない:×)
  • 平成02年問47肢1(「建築確認前」である旨を表示すれば、販売広告が可能である:×)

3 正しい

「著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示」をすることが禁止されている(宅地建物取引業法32条)。
たとえ、誤認した人がいなかったとしても、「通常誤認させるような表示」である以上、宅建業法に違反する。

■類似過去問(誇大広告になるもの)
  • 平成26年問30肢2(宅地の形質について、実際のものよりも著しく優良であると人を誤認させる表示をした場合、注文がなく、売買が成立しなかったときであっても、監督処分及び罰則の対象となる:◯)
  • 平成24年問28肢ウ(ネット上で既に契約成立済の物件を広告しても、誇大広告にはならない:×)
  • 平成22年問32肢ア(宅地・建物の利用制限の一部を表示しないことも、誇大広告になる:◯)
  • 平成22年問32肢イ(テレビ・ネット広告は規制の対象にならない:×)
  • 平成19年問38肢1(実在していれば、販売する意思のない物件を広告してもよい:×)
  • 平成13年問34肢ア(「市街化調整区域内の土地がすぐにでも市街化区域に変更される」という広告は、宅建業法に違反する:◯)
  • 平成12年問38肢4(誇大広告をインターネットで行ったときでも、監督処分の対象となる:◯)
  • 平成10年問42肢1(実在しない土地・取引意思がない土地につき広告することはできない:◯)
  • 平成09年問43肢3(実際には人を誤認させなくても、通常誤認させるような表示であれば、誇大広告に該当する:◯)
  • 平成07年問41肢4(法人業者の代表者が誇大広告を行った場合、実際に被害を受けた人がいないときでも代表者だけでなく、当該法人が罰金の刑に処せられることがある:◯)
  • 平成06年問40肢3(物件が実在し、表示に誤りがなければ、取引意思のない物件を広告してもさしつかえない:×)
  • 平成06年問40肢4(他業者が作成した広告を、そのまま自社名義の広告として配布した場合でも、内容につき責任を問われることがある:◯)
  • 平成05年問42肢1(取引意思のない物件を広告した場合、6月以下の懲役に処されることがある:◯)

4 誤り

実在する宅地であっても、売る意思のない物件を広告することは「おとり広告」(誇大広告)にあたる(宅地建物取引業法32条、宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(第32条関係)一)。

この場合、指示処分(宅地建物取引業法65条1項)や業務停止処分(同法同条2項2号)などの監督処分の対象となるのみならず、罰則の適用を受けることもある(宅地建物取引業法81条1号。6月以下の懲役and/or100万円以下の罰金)。

■類似過去問(誇大広告に対する監督処分・罰則)
  • 平成22年問32肢ウ(誤認による損害が発生しなければ、監督処分の対象外:×)
  • 平成20年問32肢4(誇大広告は、監督処分に加え、罰則の対象になる:◯)
  • 平成19年問36肢1(誇大広告は、指示処分・業務停止処分の対象:◯)
  • 平成17年問34肢3(誇大広告があった場合、実際には契約不成立でも監督処分・罰則の対象:◯)
  • 平成16年問36肢4(誇大広告は、業務停止処分の対象:◯)
  • 平成14年問32肢4(誇大広告を行った場合、取引成立に至らなくても、懲役・罰金に処せられることがある:◯)
  • 平成10年問32肢1(誇大広告を行った場合、宅建業者に対して業務の停止を命ずるとともに、実際に広告に関する事務を行った取引主任者に対して必要な指示をすることができる:×)
  • 平成09年問43肢4(販売意思のない物件の広告は、監督処分の対象となるが、罰則の適用を受けることはない:×)
  • 平成07年問41肢4(法人業者の代表者が誇大広告を行った場合、実際に被害を受けた人がいないときでも、代表者だけでなく、当該法人が罰金の刑に処せられることがある:◯)
  • 平成05年問42肢1(取引意思のない物件を広告した場合、6月以下の懲役に処されることがある:◯)

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