9月
16
2000

【宅建過去問】(平成12年問01)任意代理

【過去問本試験解説】発売中

Aが、Bに代理権を授与してA所有の土地を売却する場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. Bが未成年者であるとき、Bは、Aの代理人になることができない。
  2. Bは、自己の責任により、自由に復代理人を選任することができる。
  3. Bは、Aの同意がなければ、この土地の買主になることができない。
  4. Bは、Aが死亡した後でも、Aの代理人としてこの土地を売却できる。

正解:3

【1】 X 誤り

代理人は、行為能力者であることを要しない(民法102条)。したがって、未成年者であっても代理人になることができる。

※もちろん、未成年者である代理人がした行為は、確定的に有効になる。言い換えれば、未成年者であることを理由に取り消すことはできない。

■類似過去問(代理人の行為能力)
  • 平成26年問02肢ウ(代理人は、行為能力者であることを要しない:◯)
  • 平成24年問02肢1(未成年者が代理人となる契約には法定代理人の同意が必要:×)
  • 平成22年問02肢3(代理人が未成年であることを理由に、相手方から取消しが可能:×)
  • 平成21年問02肢2(代理人が未成年であることを理由に、本人からの取消しは不可:◯)
  • 平成12年問01肢1(未成年者は代理人になることができない:×)
  • 平成06年問04肢1(代理人が未成年であることを理由に、本人からの取消しが可能:×)
  • 平成04年問02肢1(代理人が未成年であることを理由に、本人からの取消しが可能:×)
  • 平成03年問03肢1(代理人が未成年であり親権者の同意がないことを理由に、本人からの取消しが可能:×)

【2】 X 誤り

任意代理人は、自らその任務を行うべきであり、復代理人を選任することは原則として認められていない。
例外的に認められるのは、(1)本人の許諾を得たとき、または、(2)やむことを得ない事由のある場合、に限られる(民法104条)。

■類似過去問(復代理)
  • 平成24年問02肢4(法定代理人は、やむを得ない事由がなくとも、復代理人を選任することができる:◯)
  • 平成21年問02肢3(任意代理人は、自ら選任・監督すれば、本人の意向にかかわらず復代理人を選任できる:×)
  • 平成19年問02肢1(任意代理人は、やむを得ない事由があれば、本人の許諾を得なくても復代理人を選任できる:◯)
  • 平成19年問02肢2(任意代理人が、復代理人の選任につき本人の許諾を得たときは、選任に過失があったとしても責任を負わない:×)
  • 平成19年問02肢3(任意代理人が、本人の許諾・指名に基づき復代理人を選任した場合、復代理人の不誠実さを見抜けなかったことに過失があったときは、本人に対し責任を負う:×)
  • 平成19年問02肢4(任意代理人が復代理人を適法に選任したときは、復代理人は本人に対して、代理人と同一の権利を有し、義務を負うため、代理人の代理権は消滅する:×)
  • 平成13年問08肢4(任意代理人は、やむを得ない事情があっても、本人の承諾がなければ、復代理人を選任できない:×)
  • 平成12年問01肢2(任意代理人は、自己の責任により、自由に復代理人の選任ができる:×)
  • 平成07年問09肢4(賃貸人から賃料取立て等の代理権を与えられた受託者が、地震のため重傷を負った場合、賃貸人の承諾を得ることなく、復受託人に委託して賃料の取立てをさせることができる:◯)

【3】 ◯ 正しい

代理人Bが自ら買主になる契約を自己契約といい、原則として無効となる(民法108条)。
しかし、この規定はあくまで本人の利益を保護するためのものであるから、自己契約について本人Aの同意があれば有効である。

■類似過去問(自己契約・双方代理)
  • 平成24年問02肢3(売主・買主の承諾があれば、双方代理は有効:◯)
  • 平成22年問02肢4(売主・買主の承諾があれば、双方代理は有効:◯)
  • 平成21年問02肢4(売主に損失が発生しなければ、売主・買主双方の代理が可能:×)
  • 平成20年問03肢1(売主から書面で代理権を与えられていれば、自己契約が可能:×)
  • 平成20年問03肢2(売主から書面で代理権を与えられていれば、売主・買主双方の代理が可能:×)
  • 平成12年問01肢3(本人の同意がなければ、自己契約は不可能:◯)
  • 平成08年問02肢1(登記申請について、買主の同意があれば、売主の代理人が、売主・買主双方を代理できる:◯)
  • 平成03年問03肢3(本人の同意がなければ、自己契約は不可能:◯)
  • 平成03年問03肢4(本人・相手方の同意があれば、双方代理が可能:◯)
  • 平成02年問05肢2(売主の代理人が売主に隠れて当該土地の売買について買主からも代理権を与えられていた場合は、当該契約は効力を生じない:◯)

【4】 X 誤り

本人が死亡すると、任意代理権は消滅する(民法111条1項1号)。
したがって、Aの死亡後に、BがAの代理人として土地を売却することはできない。

■類似過去問(代理権の消滅事由)
  • 平成26年問02肢ウ(代理人が後見開始の審判を受けたときは、代理権が消滅する:◯)
  • 平成22年問02肢1(本人の死亡につき代理人が善意無過失の場合、代理権は継続:×)
  • 平成22年問02肢2(代理人死亡の場合、相続人が代理人となる:×)
  • 平成12年問01肢4(本人が死亡しても代理権は継続:×)
  • 平成08年問02肢4(代理人が、自らの破産手続き開始後に契約締結した場合、相手方が破産手続につき悪意であっても、契約は有効となる:×)
  • 平成06年問04肢4(代理人の破産後も、相手方が代理権消滅につき善意無過失の場合、契約は有効:◯)

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Written by 家坂 圭一 in: 平成12年過去問,民法 |

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