9月
02
2001

【宅建過去問】(平成13年問42)8つの規制・業者間取引

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宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者Bと建物の売買契約を締結しようとする場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば正しいものはどれか。

  1. AがBから受け取る手付金の額が売買代金の2割を超える場合には、その手付金について宅地建物取引業法第41条又は第41条の2の規定による手付金等の保全措置を講じなければならない。
  2. 買主Bも宅地建物取引業者であるので、AがBに対し手付金を貸し付けて契約の締結を誘引してもさしつかえない。
  3. 売買予定の建物が、建築工事完了前の建物である場合には、Aは、建築基準法第6条第1項の確認の申請をすれば、Bと売買契約を締結することができる。
  4. AB間で、建物の譲渡価格について値引きをするかわりに、瑕疵担保責任の期間については、引渡しの日から6月間とする特約を結ぶ場合、この特約は有効である。

正解:4

業者間取引を前提にした問題であるから、以下の8つの規制は適用されない。
これを前提にして解いていく。

  1. クーリング・オフ制度
  2. 自己の所有に属しない不動産を売るときの規制
  3. 手付金等の保全措置
  4. 手付の額の制限等
  5. 損害賠償額の予定等の制限
  6. 瑕疵担保責任に関する特約の制限
  7. 割賦販売をする場合の制限
  8. 宅地建物割賦販売契約の解除等の制限

【1】 X 誤り

業者間取引には、手付金の額の制限(宅地建物取引業法39条)も、手付金の保全措置の規定(宅地建物取引業法41条宅地建物取引業法41条の2)も適用されない(宅地建物取引業法78条2項)。
したがって、2割を超える手付を保全措置を講ずることなく受領することができる。

■類似過去問(業者間取引と手付の額の制限)
  • 平成26年問33肢1(業者間取引で、代金5,000万円/手付金1,000万円→保全措置を講じずに受領できる:◯)
  • 平成20年問41肢4(業者間取引で、代金1億円/手付金2,500万円→保全措置を講じずに受領できる:◯)
  • 平成18年問38肢1(業者間取引で、代金の3/10の手付を受領できる:◯)
  • 平成16年問40肢3(業者間取引に、手付の額の制限が適用される:×)
  • 平成13年問42肢1(業者間取引で、手付の額が代金の2割を超える場合、手付金保全措置が必要である:×)
  • 平成01年問48肢2(業者間取引では、代金の5割の手付金を受領しても、宅建業法違反とならない:◯)
■関連過去問(手付の額の制限)
  • 平成26年問33肢2(保全措置を講じた上で、代金の20%の手付金を受領しても宅建業法に違反しない:◯)
  • 平成26年問33肢3(保全措置を講じることなく、代金の2%の手付金を受領しても宅建業法に違反しない:◯)
  • 平成21年問37肢1(5%の手付を受領する予定がある場合、損害賠償額の予定額の限度は15%:×)
  • 平成21年問39肢3(保全措置を講じた上で、代金の10%の手付を受領可能:◯)
  • 平成21年問39肢4(保全措置を講じれば、代金の40%の手付を受領可能:×)
  • 平成21年問40肢3(買主の承諾があれば、代金の30%の手付金を受領可能:×)
  • 平成16年問45肢3(保全措置を講じれば、代金の30%の手付を受領可能:×)
  • 平成15年問38肢2(保全措置を講じた上で、代金の20%の手付金を受領しても宅建業法に違反しない:◯)
  • 平成14年問40肢1(買主の承諾があれば、代金の20%を超える手付金を受領可能:×)
  • 平成13年問42肢1(手付金が代金の2割を超える場合、保全措置が必要:×)
  • 平成09年問44肢3(保全措置を講じれば、代金の20%を超える手付金を受領可能:×)
  • 平成08年問46肢1(手付として代金の3割を受領した場合、買主が手付放棄して解除したときでも、売主は手付を一切返還する必要がない:×)
  • 平成07年問43肢4(「保全措置を講ずるので、手付金は代金の30%」という特約があれば、その手付金を受領可能:×)
  • 平成07年問47肢4(保全措置を講じれば、代金の20%の手付金を受領可能:◯)
  • 平成04年問41肢4(保全措置を講じれば、代金の20%を超える手付金を受領可能:×)
  • 平成02年問40肢4(保全措置を講じれば、代金の25%の手付金を受領可能:×)

【2】 X 誤り

手付貸与等の禁止の規定は、いわゆる「8つの規制」に含まれないから、業者間取引にも適用される(宅地建物取引業法47条3号宅地建物取引業法78条2項参照)。
したがって、買主が宅建業者である場合でも、手付の貸付によって契約を誘引することはできない。

■類似過去問(手付貸与による契約誘引)
  • 平成26年問43肢1(手付金を複数回に分けて受領することとし、契約締結を誘引するのは、宅建業法に違反しない:×)
  • 平成24年問34肢ウ(手付の貸付により契約を誘引するのは、宅建業法に違反する:◯)
  • 平成24年問41肢ウ(売買代金を引き下げ、契約の締結を誘引した場合、宅建業法に違反する:×)
  • 平成23年問41肢ア(手付の貸付により契約を誘引するのは、宅建業法に違反する:◯)
  • 平成21年問40肢1(手付の貸付を告知し契約を誘引したが、契約不成立だった場合、宅建業法に違反しない:×)
  • 平成20年問38肢4(手付を後日支払うこととして、売買契約を締結するのは、宅建業法に違反しない:×)
  • 平成18年問40肢3(手付の貸付を告知し契約を誘引したが、契約不成立だった場合、宅建業法に違反しない:×)
  • 平成15年問38肢3(手付金の一部を貸付け、契約の締結を誘引することは、宅建業法に違反しない:×)
  • 平成13年問42肢2(業者間取引であれば、買主に対し手付金を貸し付けて契約の締結を誘引してもさしつかえない:×)
  • 平成12年問35肢4(手付金に関し買主と銀行との間の金銭の貸借のあっせんをして、売買契約を締結させたとしても、宅建業法に違反しない:◯)
  • 平成12年問40肢3(買主の要求に応じ、手付金を分割払とすることができる:×)
  • 平成11年問42肢2(手付の貸付を条件に契約を誘引したが、契約不成立だった場合、宅建業法に違反しない:×)
  • 平成11年問42肢4(手付金額を減額することで契約を誘引し、契約が成立した場合、宅建業法に違反しない:◯)
  • 平成09年問38肢1(「手付金の不足額は契約成立後に支払う」旨説明して契約を成立させたとしても、宅建業法に違反しない:×)
  • 平成09年問40肢1(手付金の不足額を宅建業者が立て替えて契約を成立させたとしても、宅建業法に違反しない:×)
  • 平成04年問44肢1(手付金を分割払としても、宅建業法に違反しない:×)
  • 平成01年問48肢1(手付の貸付により契約締結を誘引しても、宅建業法違反とならない:×)

【3】 X 誤り

契約締結時期の制限は、業者間取引にも適用される(宅地建物取引業法36条宅地建物取引業法78条2項参照)。
したがって、建築確認を受ける前に売買契約を締結することはできない。

■類似過去問(契約締結時期の制限)
  • 平成26年問30肢1(建築確認前のマンションにつき、売買契約は締結できないが、広告をすることはできる:×)
  • 平成25年問32肢イ(建築確認を受ける前であっても、住宅の貸借の代理をすることができる:◯)
  • 平成25年問32肢ウ(建築確認後であれば建築工事完了前であっても、売主と専任媒介契約を締結し、媒介業務を行うことができる:◯)
  • 平成19年問38肢2(建築確認を受ける前においては、マンションの売買の広告も契約締結もできない:◯)
  • 平成19年問38肢3(開発許可を受ける前においては、貸借の広告はできるが、貸借の媒介をすることはできない:×)
  • 平成19年問38肢4(業者間取引であれば、開発許可を受けていない場合でも、売買契約が可能:×)
  • 平成19年問43肢1(開発許可を受けていない場合でも、許可を停止条件とする特約を付ければ、売買契約が可能:×)
  • 平成18年問38肢2(業者間取引であれば、建築確認を受けていない場合でも、売買契約が可能:×)
  • 平成13年問42肢3(業者間取引であれば、建築確認申請中であっても、売買契約が可能:×)
  • 平成11年問40肢2(業者間取引であれば、建築確認申請中であっても、売買契約の予約が可能:×)
  • 平成07年問41肢3(建築工事着手前でも、確認を受けることを停止条件とした売買契約が可能:×)
  • 平成04年問37肢1(業者間取引であれば、建築確認の取得を条件とした売買契約が可能:×)

【4】 ◯ 正しい

瑕疵担保責任に関する特約の制限は、業者間取引には適用されない(宅地建物取引業法40条宅地建物取引業法78条2項)。
したがって、瑕疵担保責任期間を「引渡しから6ヶ月」という特約をすることができる。

※買主が業者でない場合には、「引渡しから2年以上」とする特約しか認められない。

■類似過去問(業者間取引と瑕疵担保責任)
  • 平成24年問39肢2(業者間取引で「瑕疵担保責任を負わない」という特約は業法に違反しない:◯)
  • 平成23年問39肢4(業者間取引で「瑕疵担保責任は引渡しから1年に限る」という特約は業法に違反しない:◯)
  • 平成18年問38肢4(業者間取引で「瑕疵担保責任を負わない」という特約は業法に違反しない:◯)
  • 平成18年問41肢3(業者間取引で「瑕疵担保責任を負わない」という特約は業法に違反しない:◯)
  • 平成13年問42肢4(業者間取引で「瑕疵担保責任の期間は引渡しから6月間」という特約は有効である:◯)
  • 平成08年問48肢2(業者間取引で「瑕疵担保責任の期間は引渡しから1年」という特約は有効である:◯)
  • 平成02年問40肢1(業者間取引で「瑕疵担保責任の期間は引渡しから1年」という特約は宅建業法に違反しない:◯)
  • 平成01年問44肢1(業者間取引で「瑕疵担保責任を負わない」という特約は業法に違反しない:◯)

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