10月
25
2009

【宅建過去問】(平成21年問27)免許の欠格要件

【過去問本試験解説】発売中

宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。

  • ア 破産者であった個人Aは、復権を得てから5年を経過しなければ、免許を受けることができない。
  • イ 宅地建物取引業法の規定に違反したことにより罰金の刑に処せられた取締役がいる法人Bは、その刑の執行が終わった日から5年を経過しなければ、免許を受けることができない。
  • ウ 宅地建物取引業者Cは、業務停止処分の聴聞の期日及び場所が公示された日から当該処分をする日又は当該処分をしないことを決定する日までの間に、相当の理由なく廃業の届出を行った。この場合、Cは、当該届出の日から5年を経過しなければ、免許を受けることができない。
  • エ 宅地建物取引業に係る営業に関し成年者と同一の行為能力を有する未成年者Dは、その法定代理人が禁鋼以上の刑に処せられ、その刑の執行が終わった日から5年を経過しなければ、免許を受けることができない。
  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ

正解:1

ア 誤り

免許の欠格事由となるのは、「破産者で復権を得ないもの」である(宅地建物取引業法5条1項1号)。 復権を得たときからは免許を受けることができるのであり、5年の経過を待つ必要はない。

■類似過去問(免許の欠格要件:破産者で復権を得ないもの)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
122-27-1復権から5年経過しない者が役員にいる法人は、免許が受けられない。×
221-27-ア復権から5年経過しない個人は、免許が受けられない。×
320-31-2復権を得た者が役員に就任しても、免許が取り消されることはない。
419-33-4復権から5年経過しない者が役員にいる法人は、免許が受けられない。×
516-31-4復権から5年経過しない個人は、免許が受けられない。×
612-30-3復権から5年経過しない者が役員にいる法人は、免許が受けられない。×
704-46-4破産者は復権を得ない限り宅建業の免許を受けられないし、法人の役員になったときは、その法人が免許を取り消される。

イ 正しい

役員の中に、「宅建業法違反で罰金刑に処せられた者」がいる場合、刑の執行が終わった日から5年を経過しない限り、その法人は免許を受けることができない(宅地建物取引業法5条1項7号、3号の2)。

※罰金刑を科せられたことが欠格要件となるのは、以下の犯罪に限られる。

  1. 宅建業法
  2. 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(暴力団対策法)
  3. 刑法204条(傷害罪)
  4. 刑法206条(傷害現場助勢罪)
  5. 刑法208条(暴行罪)
  6. 刑法208条の3(凶器準備集合罪)
  7. 刑法222条(脅迫罪)
  8. 刑法247条(背任罪)
■類似過去問(免許の欠格要件:罰金刑)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
125-26-1代表取締役が、道路交通法違反で罰金刑→免許を取り消されることはない。
225-26-2支店代表者である使用人が、背任罪で罰金刑→免許を取り消されることはない。×
325-26-3非常勤役員が、凶器準備集合・結集罪で罰金刑→免許を取り消されることはない。×
424-26-2非常勤役員が、傷害現場助勢罪で罰金刑→免許を受けられる。×
523-27-2役員が、詐欺罪で罰金刑→免許を受けられない。×
622-27-2役員が、業法違反で罰金刑→免許を受けられない。
721-27-イ取締役が、業法違反で罰金刑→免許を受けられない。
819-33-2取締役が、過失傷害罪で罰金刑→免許を取り消される。×
917-31-2取締役が、贈賄罪で罰金刑→免許を受けられない。×
1017-31-4取締役が、暴行罪で罰金刑→免許を取り消される。
1116-31-1政令で定める使用人が、背任罪で罰金刑→免許を受けられる。×
1215-31-1役員が、私文書偽造罪で罰金刑→免許を受けられない。×
1315-31-3役員が、業法違反で罰金刑→免許を受けられる。×
1415-31-4役員が、傷害罪で罰金刑→免許を受けられない。
1510-31-2取締役と同等の支配力を有する非常勤顧問が、背任罪で罰金刑→免許が取り消されることはない。×
1609-33-4役員が、過失傷害罪で罰金刑→免許を取り消される。×
1708-37-2代表取締役が、暴行罪で罰金刑→免許を受けられる。×
1808-37-4非常勤取締役が、脅迫罪で罰金刑→免許を受けられる。×
1906-35-4代表取締役が、道交法違反で罰金刑→免許を受けられない。×
2006-50-1役員が、業法違反で罰金刑→免許を取り消される。
2105-36-1取締役が、業務妨害罪で罰金刑→免許を受けられる。
2203-39-イ代表取締役が、業務上過失致傷罪で罰金刑→免許を受けられる。
2302-44-ア取締役が、傷害罪で罰金刑→免許を取り消される。
2401-39-1未成年者で成年者と同一の能力がなく、法定代理人が背任罪で罰金刑→免許を受けられる。×

ウ 誤り

免許取消処分の前提となる聴聞の期日・場所の公示日から処分決定日までの間に宅建業廃止の届出をした場合には、届出の日から5年を経過しなければ免許を受けることができない(宅地建物取引業法5条1項2号の2、宅地建物取引業法66条1項8号・9号)。
しかし、業務停止処分に先立つ聴聞に関してはこのような規定は存在しない。
したがって、宅建業廃止の届出の日から5年を経過していなくとも、Cは免許を受けることができる。

■類似過去問(免許の欠格要件:免許取消処分の前に廃業した場合)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
121-27-ウ業務停止に先立つ聴聞が公示された日から処分決定の日までの間に廃業届出→届出から5年経たないと免許が受けられない×
218-30-4業務停止に先立つ聴聞が公示された日から処分決定の日までの間に廃業届出→届出から5年経たないと免許が受けられない×
308-37-3免許取消処分の聴聞を受けた後、処分前に、相当の理由なく宅建業を廃止した旨の届出をしたが、その届出の日から5年を経過していない者は、免許を受けられる×
401-39-2業務停止に先立つ聴聞が公示された日から処分決定の日までの間に廃業届出→届出から5年経たないと免許が受けられない×
関連過去問(欠格要件:免許取消処分の前に合併した法人の役員)
127-27-1
A社は、不正の手段により免許を取得したことによる免許の取消処分に係る聴聞の期日及び場所が公示された日から当該処分がなされるまでの間に、合併により消滅したが、合併に相当の理由がなかった。この場合においては、当該公示の日の50日前にA社の取締役を退任したBは、当該消滅の日から5年を経過しなければ、免許を受けることができない。

エ 誤り

本肢のDは未成年者であるが、営業に関し成年者と同一の行為能力を有している。
したがって、D本人の事情は問題になるものの、法定代理人の事情を考慮する必要はない。
法定代理人にいかなる事情があろうが、Dが免許を受ける障害にはならない(宅地建物取引業法5条1項6号参照)。

■類似過去問(成年者と同一の行為能力を有しない未成年者)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
127-27-3営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者の法定代理人が背任罪で罰金刑に処せられた場合、刑の執行が終わった日から5年を経過しなければ、その未成年者は免許を受けることができない
221-27-エ成年者と同一の行為能力を有する未成年者は、法定代理人が禁鋼以上の刑に処せられ、刑の執行が終わった日から5年を経過しなければ、免許を受けられない×
301-39-1未成年者で、営業に関し、成年者と同一の能力がなく、かつ、その法定代理人が、背任罪で罰金刑に処せられ、刑の執行を終わった日から5年を経過していない者は、免許を受けられる×

まとめ

以上より、正しい記述はイのみであり、肢1が正解となる。


>>年度目次に戻る

コメントはまだありません »

RSS feed for comments on this post. TrackBack URL

Leave a comment

Copyright (C) 2005- 株式会社ビーグッド教育企画 All Rights Reserved.
Powered by WordPress | Aeros Theme | TheBuckmaker.com WordPress Themes