6月
12
2013

【宅建過去問】(平成22年問40)8種規制

【過去問本試験解説】発売中

宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者でないBとの間で宅地(代金2,000万円)の売買契約を締結する場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. Aは、当該宅地の瑕疵についてAが担保の責任を負うべき期間を当該宅地の引渡しの日から3年とする特約をすることができる。
  2. Aは、当事者の債務不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の予定額を300万円とし、かつ、違約金を300万円とする特約をすることができる。
  3. Aは、Bの承諾がある場合においても、「Aが契約の履行に着手した後であっても、Bは手付を放棄して、当該売買契約を解除することができる」旨の特約をすることができない。
  4. 当該宅地が、Aの所有に属しない場合、Aは、当該宅地を取得する契約を締結し、その効力が発生している場合においても、当該宅地の引渡しを受けるまでは、Bとの間で売買契約を締結することができない。

正解:1

22-40-0

【1】 ◯ 正しい

瑕疵担保責任に関する特約として認められているのは、「目的物の引渡しの日から2年以上」となるものだけである(宅地建物取引業法40条1項)。 これよりも買主に不利な特約は無効となる(宅地建物取引業法40条2項)。
本肢の特約は、「引渡しの日から3年」というものであり、「引渡しの日から2年以上」と比べて買主に有利である。 したがって、この特約は宅建業法の規定に違反せず、有効である。

■類似過去問(瑕疵担保責任を負う期間)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
127-34-2「引渡しから1年」という特約は無効で、「引渡しから2年」となる×
227-39-4引渡しを売買契約締結の1月後とし、瑕疵担保責任を負う期間を契約日から2年間とする特約を定めることができる×
326-31-ア「引渡しから3年」とする特約は無効×
424-39-3「引渡しから2年」という特約は有効
523-37-4「瑕疵発見から2年」という特約は有効
622-40-1「引渡しから3年」という特約は有効
721-40-4「引渡しから2年」という特約は有効
820-40-4「引渡しから2年かつ瑕疵発見から30日」という特約は有効×
917-42-3「契約締結から2年」という特約は有効×
1015-41-4「引渡しから1年」という特約は無効で、「引渡しから2年」となる×
1114-41-1「引渡しから半年」という特約は有効×
1212-40-1「引渡しから1年」という特約は無効で、「瑕疵発見から1年」となる
1311-33-3「引渡しから2年、買主の知っている瑕疵は担保しない」という特約は有効
1410-36-4損害賠償額を予定した場合、「瑕疵担保期間は引渡しから1年」という特約は有効×
1509-41-1「引渡しから2年の期間内、契約を解除できないが、損害賠償を請求できる」旨の特約は無効
1609-41-3「契約締結から2年、その期間内に瑕疵修補請求権も行使できる」という特約は有効×
1709-41-4「引渡しから1年」という特約は無効で、「引渡しから2年」となる×
1808-48-2「引渡しから1年」という特約は業者間では有効だが、業者以外を売主・業者を買主とする売買契約では無効×
1907-43-1「引渡しから2年」という特約をしたときでも、瑕疵発見から1年は瑕疵担保責任を負う×
2007-45-1「瑕疵発見から1年半」という特約は有効
2106-43-1「瑕疵の事実を知ってから1年」と定めても、「引渡しから2年」は責任を負う×

【2】 X 誤り

損害賠償の予定額と違約金の額を合算した額が代金の10分の2を超えることは禁止されている(宅地建物取引業法38条1項)。本問では、宅地の代金の2,000万円であるから、上限は、400万円である(2,000万×20%=400万)。しかし、本肢では、損害賠償の予定額が300万円、違約金が300万円とされており、合算額は600万円に達する。これは、上限額(400万)を超えている。
したがって、この特約は宅建業法の規定に違反し、400万円を超える部分について無効である。

■類似過去問(損害賠償の予定等の制限)
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 年-問-肢内容正誤
127-36-ア損害賠償20%+違約金10%とする特約は、全体として無効。×
224-38-イ損害賠償10%+違約金20%の特約をした場合、違約金については全て無効。×
319-41-220%を超える特約は全て無効。×
417-43-440%とする特約は全て無効。×
516-37-4損害賠償20%超でも、重要事項として説明すれば有効。×
614-40-420%を超える特約は全て無効。×
711-33-420%を超える特約をした場合、20%を超える部分が無効。
808-46-4損害賠償20%+違約金20%の特約をした場合、それらの合計が20%となる。
906-43-2違約金40%と合意しても、20%を超える部分については請求できない。
1001-48-3損害賠償額を33%と特約した場合、その特約は無効であり、損害賠償の額は予定しなかったことになる。×

【3】 X 誤り

手付による契約解除について、宅建業法は、「当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手附を放棄して、当該宅地建物取引業者はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。」と定めている(宅地建物取引業法39条2項)。これよりも買主に不利な特約は、無効である(同法39条3項)。

しかし、本肢の特約は、「宅建業者Aが契約履行に着手した後であっても、Bは手付放棄により解約できる」というものであり、これは宅建業法の規定よりも買主にとって有利な特約といえる。したがって、この特約は宅建業法の規定に違反せず、有効である。

■類似過去問(手付解除できる当事者)
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 年-問-肢内容正誤
128-34-3
売主である宅建業者は、買主から手付放棄による契約の解除の通知を受けたとしても、すでに所有権の移転登記を行い引渡しも済んでいる場合は、そのことを理曲に当該契約の解除を拒むことができる。
226-31-ウ「手付解除は契約後30日以内」と定めた場合、契約から30日経過したときは、売主が履行に着手していなかったとしても、買主は手付解除ができない。×
323-37-1手付金+中間金を支払った買主からの手付解除は不可。×
422-39-4手付金+内金を受け取った売主からの手付解除は不可。
522-40-3「売主の着手後も買主からの手付解除が可能」という特約は無効。×
621-39-1両者未着手の段階で、買主からの手付解除を拒む売主の行為は、宅建業法に違反しない。×
719-43-4解約手付の定めがなくても、売主の着手前であれば、買主は手付解除が可能。
818-40-4引渡債務の履行に着手した売主が買主の手付解除を拒否しても宅建業法に違反しない。
914-40-2買主が代金の一部支払後、売主からの手付解除は不可。
1009-39-2解約手付と定めていなくても、売主が履行に着手していなければ、買主は手付解除ができる。
1109-39-3「手付解除は契約後30日以内」と定めた場合、契約から45日経過したときであっても、売主が履行に着手していなければ、買主は手付解除ができる。
1204-44-3「売主が履行完了するまで、買主は手付解除ができる」という特約は、宅建業法に違反しない。
1303-49-3売主が手付金等保全措置を講じた後は、買主から手付解除をすることができない。×

【4】 X 誤り

22-40-4

宅建業者は、自己の所有に属しない宅地・建物について、自ら売主となる売買契約を締結してはならない(宅地建物取引業法33条の2本文)。ただし、表の2つのケースは、例外である(同条但書)。

宅地・建物を取得する契約を締結
(予約でもよい。条件付契約は不可)
未完成物件で手付金等の保全措置あり

本肢の宅地は、宅建業者Aの所有するものではない。しかし、Aはすでに当該土地を取得する契約を締結している。したがって、Aは、Bとの間で売買契約を締結することができる。

■類似過去問(代金支払・引渡し・登記移転が完了していない場合)
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 年-問-肢内容正誤
122-40-4取得契約後であっても、引渡しを受けるまでは、転売契約を締結できない×
221-31-イ取得契約後であっても、代金支払完了前は、転売契約を締結できない×
317-35-1取得契約締結後であれば、登記移転を受ける前であっても、転売契約を締結できる
405-39-3取得契約が締結されていても、物件の引渡しがすむまでの間は、転売契約を締結してはならない×
503-42-2取得契約の代金支払完済前に転売契約をするのは、宅建業法に違反する×

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