6月
14
2013

【宅建過去問】(平成23年問10)相続

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AがBから事業のために、1,000万円を借り入れている場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. AとBが婚姻した場合、AのBに対する借入金債務は混同により消滅する。
  2. AがCと養子縁組をした場合、CはAのBに対する借入金債務についてAと連帯してその責任を負う。
  3. Aが死亡し、相続人であるDとEにおいて、Aの唯一の資産である不動産をDが相続する旨の遺産分割協議が成立した場合、相続債務につき特に定めがなくても、Bに対する借入金返済債務のすべてをDが相続することになる。
  4. Aが死亡し、唯一の相続人であるFが相続の単純承認をすると、FがBに対する借入金債務の存在を知らなかったとしても、Fは当該借入金債務を相続する。

正解:4

【1】 X 誤り

混同とは、債権者の地位と債務者の地位とが同一人に帰属することをいい(民法520条)、典型例は相続である。
婚姻したからといって、配偶者同士は別人格なのであって、混同は起こらない。

【2】 X 誤り

債務者の養子になったからといって、自動的に連帯債務者になるわけではない。

■類似過去問(連帯債務:基本構造)
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 年-問-肢内容正誤
123-10-2借入金債務のある債務者が養子縁組をした場合、その養子は、債務者と連帯して返済の責任を負う。×
220-06-4AからBとCとが負担部分2分の1として連帯して1,000万円を借り入れる場合、AB間の契約が無効であった場合にはCが、AC間の契約が無効であった場合にはBが、それぞれ1,000万円の債務を負う。
316-06-1債権者は、連帯債務者に対し、それぞれ負担部分の範囲でしか請求できない。×
413-04-1債権者は、連帯債務者の一人に全額請求した場合、他の連帯債務者には全く請求することができない。×
513-04-2連帯債務者の一人は、債権者から全額請求されても、負担部分だけ支払えばよい。×
608-04-1債権者は、連帯債務者のそれぞれに対して、同時に、代金全額の支払いを請求できる。

【3】 X 誤り

資産(プラスの財産)をD一人が相続することになったとしても、相続債務(マイナスの財産)の帰属はまた別問題である。相続債務は、法定相続分に応じてDとEの両者が負担する。

■類似過去問(共同相続の効力)
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 年-問-肢内容正誤
123-10-3共同相続人のうち、被相続人の唯一の資産を相続するものは、被相続人の債務のすべてを相続する。×
219-12-3相続人が単純承認した場合、被相続人の債務も、相続人が相続分に応じて承継する。
315-12-3相続財産である預金返還請求権などの金銭債権は、遺産分割協議が成立するまでは、相続人の共有に属し、相続人全員の同意がなければ、その債務者に弁済請求できない。×
415-12-4共同相続人の一人が相続開始時に金銭を相続財産として保管している場合、他の相続人は、遺産分割協議の成立前でも、自己の相続分に相当する金銭を支払うよう請求できる。×
511-03-1相続開始時に相続人が数人あるとき、遺産としての不動産は、相続人全員の共有に属する。
607-11-3共同相続人の一人は、他の共同相続人の同意を得なければ、自己の相続分を譲渡できない。×

【4】 ◯ 正しい

単純承認をした場合、相続人は、無限に被相続人の権利義務を承継する(民法920条)。借入金債務の存在を知らなかったからといって、免責されるわけではない。

■類似過去問(相続の承認)
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 年-問-肢内容正誤
単純承認
123-10-4唯一の相続人が相続の単純承認をすると、被相続人が負っていた借入金債務の存在を知らなかったとしても、借入金債務を相続する。
法定単純承認
128-10-1
相続人が、相続した建物を不法占拠する者に対し明渡しを求めたとしても、単純承認をしたものとはみなされない。
228-10-2
相続人が相続した建物の賃借人に対し相続財産である未払賃料の支払いを求め、これを収受領得したときは、単純承認をしたものとみなされる。
328-10-4
相続人が自己のために相続の開始があったことを知らない場合であっても、相続の開始から3か月が経過したときは、単純承認をしたものとみなされる。
×
419-12-2相続人が、被相続人の財産の一部を売却した場合、単純承認したものとみなされる。
514-12-3相続人が、自己のために相続の開始があったことを知った時から3カ月以内に、限定承認または放棄をしなかったときは、単純承認をしたものとみなされる。
610-10-3限定承認をしたが、相続財産を隠匿していた相続人は、単純承認したものとみなされる。

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Written by 家坂 圭一 in: 平成23年過去問,民法 |

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