6月
14
2013

【宅建過去問】(平成24年問02)代理

【過去問本試験解説】発売中

代理に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

  1. 未成年者が代理人となって締結した契約の効果は、当該行為を行うにつき当該未成年者の法定代理人による同意がなければ、有効に本人に帰属しない。
  2. 法人について即時取得の成否が問題となる場合、当該法人の代表機関が代理人によって取引を行ったのであれば、即時取得の要件である善意・無過失の有無は、当該代理人を基準にして判断される。
  3. 不動産の売買契約に関して、同一人物が売主及び買主の双方の代理人となった場合であっても、売主及び買主の双方があらかじめ承諾をしているときには、当該売買契約の効果は両当事者に有効に帰属する。
  4. 法定代理人は、やむを得ない事由がなくとも、復代理人を選任することができる。

正解:1

【1】 X 誤り

代理人は、行為能力者であることを要しない(民法102条)。したがって、未成年者であっても代理人になることができる。
もちろん、未成年者である代理人がした行為は、確定的に有効になる。言い換えれば、未成年者であることを理由に取り消すことはできない。
つまり、法定代理人の同意がなくても、有効に本人に帰属する。

■類似過去問(代理人の行為能力)
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 年-問-肢内容正誤
126-02-ウ代理人は、行為能力者であることを要しない。
224-02-1未成年者が代理人となる契約には法定代理人の同意が必要。×
322-02-3代理人が未成年であることを理由に、相手方から取消しが可能。×
421-02-2代理人が未成年であることを理由に、本人からの取消しは不可。
512-01-1未成年者は代理人になることができない。×
606-04-1代理人が未成年であることを理由に、本人からの取消しが可能。×
704-02-1代理人が未成年であることを理由に、本人からの取消しが可能。×
803-03-1代理人が未成年であり親権者の同意がないことを理由に、本人からの取消しが可能。×

【2】 ◯ 正しい

「法人における民法192条の善意・無過失は、その法人の代表者について決するが、代理人が取引行為をしたときは、その代理人について決すべきである」とするのが判例である(最判昭47.11.21)。

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■類似過去問(代理行為の瑕疵)
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 年-問-肢内容正誤
126-02-エ法律行為の瑕疵の有無は、本人の選択に従い、本人又は代理人のいずれかについて決する。×
224-02-2法人が代理人により取引を行った場合、即時取得の要件である善意・無過失の有無は、代理人を基準に判断される。
314-02-1代理人が要素の錯誤により契約した場合、代理人に重過失がなければ契約は無効である。
413-08-2代理人が、買主から虚偽の事実を告げられて売買契約をした場合でも、売主本人がその事情を知りつつ代理人に対して買主との契約を指図したものであるときには、売主本人から買主に対する詐欺による取消しはできない。
508-02-3代理人が相手方をだまして契約を締結した場合、本人が詐欺の事実を知っていたと否とにかかわらず、相手方は契約を取り消すことができる。
604-02-2未成年者である代理人が、相手方にだまされて契約を締結した場合、詐欺につき善意の本人は、契約を取り消すことができない。×
703-03-2代理人が相手方にだまされて契約を締結した場合、本人が詐欺の事実を知っていたときは、契約を取り消すことができない。
802-05-3相手方が代理人をだまして売買契約を締結させた場合は、代理人は当該売買契約を取り消すことができるが、本人は取り消すことができない。×

【3】 ◯ 正しい

同一の法律行為について、当事者双方の代理人になること(双方代理)は、原則として、許されない。ただし、本人があらかじめ許諾した行為については双方代理が許されている(民法108条)。

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■類似過去問(自己契約・双方代理)
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 年-問-肢内容正誤
124-02-3売主・買主の承諾があれば、双方代理は有効。
222-02-4売主・買主の承諾があれば、双方代理は有効。
321-02-4売主に損失が発生しなければ、売主・買主双方の代理が可能。×
420-03-1売主から書面で代理権を与えられていれば、自己契約が可能。×
520-03-2売主から書面で代理権を与えられていれば、売主・買主双方の代理が可能。×
612-01-3本人の同意がなければ、自己契約は不可能。
708-02-1登記申請について、買主の同意があれば、売主の代理人が、売主・買主双方を代理できる。
803-03-3本人の同意がなければ、自己契約は不可能。
903-03-4本人・相手方の同意があれば、双方代理が可能。
1002-05-2売主の代理人が売主に隠れて当該土地の売買について買主からも代理権を与えられていた場合は、当該契約は効力を生じない。

【4】 ◯ 正しい

法定代理人は、自己の責任で、いつでも、復代理人を選任することができる(民法106条)。
※任意代理人は、(1)本人の許諾を得たとき、または、(2)やむを得ない事由があるとき、でなければ復代理人を選任することができない(民法104条)。

  選任できる場合  代理人の責任 
原則 例外
法定代理人 常に可能 無過失の全責任 選任・監督責任のみ
任意代理人 (1)本人の許諾を得たとき
(2)やむを得ない事由があるとき
やむを得ない事由あり
→選任・監督責任のみ
本人の指名で選任した場合
→責任を負わない
■類似過去問(復代理)
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 年-問-肢内容正誤
124-02-4法定代理人は、やむを得ない事由がなくとも、復代理人を選任することができる。
221-02-3任意代理人は、自ら選任・監督すれば、本人の意向にかかわらず復代理人を選任できる。×
319-02-1任意代理人は、やむを得ない事由があれば、本人の許諾を得なくても復代理人を選任できる。
419-02-2任意代理人が、復代理人の選任につき本人の許諾を得たときは、選任に過失があったとしても責任を負わない。×
519-02-3任意代理人が、本人の許諾・指名に基づき復代理人を選任した場合、復代理人の不誠実さを見抜けなかったことに過失があったときは、本人に対し責任を負う。×
619-02-4任意代理人が復代理人を適法に選任したときは、復代理人は本人に対して、代理人と同一の権利を有し、義務を負うため、代理人の代理権は消滅する。×
713-08-4任意代理人は、やむを得ない事情があっても、本人の承諾がなければ、復代理人を選任できない。×
812-01-2任意代理人は、自己の責任により、自由に復代理人の選任ができる。×
907-09-4賃貸人から賃料取立て等の代理権を与えられた受託者が、地震のため重傷を負った場合、賃貸人の承諾を得ることなく、復受託人に委託して賃料の取立てをさせることができる。

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Written by 家坂 圭一 in: 平成24年過去問,民法 |

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