【宅建過去問】(平成24年問03)条文に規定されているもの

次の記述のうち、民法の条文に規定されているものはどれか。

  1. 意思能力を欠く状態でなされた意思表示が無効である旨
  2. 契約締結に当たって当事者が基礎とした事情に変更が生じた場合に、当事者は契約の再交渉を求めることができる旨
  3. 保証契約は、書面でしなければその効力を生じない旨
  4. 物の瑕疵とは、目的物が備えるべき性質、品質を備えていないことである旨

正解:3

【1】条文に規定されていない

意思能力とは、行為の結果を弁識するに足るだけの精神能力のことである。この能力を欠く者の行為は無効と考えられている。このことにつき民法の明文はなく、判例により導かれた原則である(大判明38.05.11)。

■類似過去問(意思無能力者の法律行為)
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 年-問-肢内容正誤
124-03-1意思能力を欠く状態での意思表示が無効であることは、民法の条文で規定されている。×
219-01-4意思無能力者の法律行為は取消可能。×
317-01-2意思無能力者の法律行為は取消可能。×
415-01-1意思無能力者の法律行為は親族が取消可能。×

【2】条文に規定されていない

本肢の考え方を事情変更の原則という。このことにつき、民法の明文はない。信義誠実の原則(民法1条2項)を根拠に、判例により導かれた原則である。

【3】条文に規定されている

保証契約ついては、民法446条2項で、「保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。」と定められている。これを「保証契約の要式性」という。

■類似過去問(保証契約)
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 年-問-肢内容正誤
契約の当事者
122-08-1保証人となるべき者が、主たる債務者と連絡を取らず、同人からの委託を受けないまま債権者に対して保証したとしても、その保証契約は有効に成立する。
付従性
120-06-4DからEが1,000万円を借り入れ、Fがその借入金返済債務についてEと連帯して保証する場合、DE間の契約が無効であった場合はFが、DF間の契約が無効であった場合はEが、それぞれ1,000万円の債務を負う。×
206-09-2主債務者の債権者に対する債務が条件不成就のため成立しなかった場合、保証人は、債権者に対して保証債務を負わない。
保証人の責任
125-07判決文の読み取り問題
要式性
127-01-2事業のために負担した貸金債務を主たる債務とする保証契約は、保証人になろうとする者が、契約締結の日の前1か月以内に作成された公正証書で保証債務を履行する意思を表示していなければ無効となる旨は、民法の条文に規定されている。×
224-03-3保証契約が要式契約であることは明文で規定されている。
322-08-2口頭での意思表示で保証契約が成立する。×
保証債務の範囲
106-09-3保証人・債権者間の保証契約締結後、債務者・債権者間の合意で債務が増額された場合、保証人は、その増額部分についても、保証債務を負う。×
保証人の要件
106-09-1債権者CがAを保証人として指名したため、Aが保証人となった場合、Aが破産しても、Cは、主債務者Bに対して保証人の変更を求めることはできない。

【4】条文に規定されていない

売主の瑕疵担保責任(民法570条)にいう「瑕疵」とは、「目的物が備えるべき性質、品質を備えていないこと」の意味であるとするのが判例である。しかし、このことにつき、民法の明文はない。

■類似過去問(瑕疵担保責任:「瑕疵」とは)
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 年-問-肢内容正誤
124-03-4物の瑕疵とは、目的物が備えるべき性質、品質を備えていないことである旨は、民法の条文に規定されている。×
216-10-4Bが敷地賃借権付建物をAから購入したところ、敷地の欠陥により擁壁に亀裂が生じて建物に危険が生じた場合、Bは敷地の欠陥を知らなかったとしても、Aに対し建物売主の瑕疵担保責任を追及することはできない。
法律的な瑕疵
116-10-1都市計画法上の制約により当該土地に住宅を建築することができないことも、「瑕疵」に含まれる。
208-08-4都市計画街路の区域内にあることが容易に分からない状況にあったため、買主がそのことを知らなかった場合で、契約目的を達することができないとき、買主は契約を解除できる。

条文の有無

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 年-問-肢内容正誤
127-01-1債務の不履行に基づく人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権は、権利を行使することができる時から20年間行使しないときは、時効によって消滅する旨×
227-01-2事業のために負担した貸金債務を主たる債務とする保証契約は、保証人になろうとする者が、契約締結の日の前1か月以内に作成された公正証書で保証債務を履行する意思を表示していなければ無効となる旨×
327-01-3併存的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができる旨×
427-01-4債務の不履行に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める旨
526-01-1賃借人の債務不履行を理由に、賃貸人が不動産の賃貸借契約を解除するには、信頼関係が破壊されていなければならない旨×
626-01-2当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる旨
726-01-3債務の履行のために債務者が使用する者の故意又は過失は、債務者の責めに帰すべき事由に含まれる旨×
826-01-4債務不履行によって生じた特別の損害のうち、債務者が、債務不履行時に予見し、又は予見することができた損害のみが賠償範囲に含まれる旨×
925-01-1意思表示に要素の錯誤があった場合、表意者は取り消すことができる旨×
1025-01-2贈与者は、贈与の目的である物又は権利の瑕疵又は不存在を知りながら受贈者に告げなかった場合は、その物又は権利の瑕疵又は不存在の責任を負う旨
1125-01-3売買契約の目的物に隠れた瑕疵がある場合には、買主は、その程度に応じて代金の減額を請求することができる旨×
1225-01-4多数の相手方との契約の締結を予定してあらかじめ準備される契約条項の総体であって、それらの契約の内容を画一的に定めることを目的とするものを約款と定義する旨×
1324-03-1意思能力を欠く状態でなされた意思表示が無効である旨×
1424-03-2契約締結に当たって当事者が基礎とした事情に変更が生じた場合に、当事者は契約の再交渉を求めることができる旨×
1524-03-3保証契約は、書面でしなければその効力を生じない旨
1624-03-4物の瑕疵とは、目的物が備えるべき性質、品質を備えていないことである旨×

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