6月
14
2013

【宅建過去問】(平成24年問31)37条書面(契約書面)

【過去問本試験解説】発売中

宅地建物取引業者A社が宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)第37条の規定により交付すべき書面(以下この問において「37条書面」という。)に関する次の記述のうち、法の規定に違反するものはどれか。

  1. A社は、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主との間で宅地の売買契約を締結した。この際、当該買主の代理として宅地建物取引業者B社が関与していたことから、37条書面を買主に加えてB社へも交付した。
  2. A社は、宅地建物取引業者C社が所有する建物について、宅地建物取引業者でない買主から購入の媒介の依頼を受け、当該建物の売買契約を成立させた。この際、C社と当該買主との間では、C社が法第41条の2に規定する手付金等の保全措置を講じており、A社もそのことを知っていたが、37条書面には当該措置の内容を記載しなかった。
  3. A社は、建築工事完了前の建物の売買を媒介し、当該売買契約を成立させた。この際、37条書面に記載する当該建物を特定するために必要な表示については、法第35条の規定に基づく重要事項の説明において使用した図書があったため、当該図書の交付により行った。
  4. A社は、居住用建物の貸借を媒介し、当該賃貸借契約を成立させた。この際、当該建物の引渡しの時期に関する定めがあったが、法第35条の規定に基づく重要事項の説明において、既に借主へ伝達していたことから、37条書面にはその内容を記載しなかった。

正解:4

【1】 ◯ 違反しない

Print宅建業者が自ら当事者(売主)として契約を締結した場合、37条書面を交付しなければならないのは、契約の相手方(買主)である(宅地建物取引業法37条1項)。

自ら当事者 相手方
当事者の代理 相手方&代理依頼者
媒介 各当事者

しかし、法の規定は、「書面を必ず交付しなければならない」相手を示しているのみである。言い換えれば、これ以外の人に書面を交付することが禁じられているわけではない。したがって、買主の代理人である宅建業者B社にも37条書面を交付することは、何ら違法ではない(むしろ、丁寧な仕事をしているだけ)。

■類似過去問(37条書面の交付相手:自ら当事者・代理のケース)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
128-41-2
宅建業者は、自ら売主として宅地の売買契約を締結したときは、相手方に対して、遅滞なく、37条書面を交付するとともに、その内容について宅建士をして説明させなければならない。
×
228-42-3
宅建業者Aは、自ら売主として、宅建業者Dの媒介により、宅建業者Eと宅地の売買契約を締結した。Dが宅建士をして37条書面に記名押印させている場合、Aは宅建士をして当該書面に記名押印させる必要はない。
×
328-42-4
宅建業者は、貸主と借主の間で締結される建物賃貸借契約について、貸主の代理として契約を成立させたときは、貸主と借主に対して37条書面を交付しなければならない。
427-38-ア売主を代理して建物売買契約を締結した場合、37条書面を、売主及び買主に交付しなければならない。
527-38-ウ自ら貸主として宅地の定期賃貸借契約を締結した場合、借主が宅建業者であっても、37条書面を交付しなければならない。×
627-38-エ宅建業者が自ら買主で、売主が宅建業者であっても、売主に対して37条書面を交付しなければならない。
726-42-ア宅建業者Aが売主として宅建業者Bの媒介により、土地付建物の売買契約を締結した場合、Bが37条書面を作成し、宅建士をして書面に記名押印させれば、Aは、宅建士による37条書面への記名押印を省略することができる。×
825-31-ア自ら貸主として建物賃貸借契約を締結した場合、借主に37条書面を交付しなければならない。×
924-31-1自ら売主の場合→相手方+相手方の代理人宅建業者に交付:業法に違反しない。
1021-35-2売主を代理する宅建業者→相手方のみに交付。×
1117-40-4建物の貸主である宅建業者Cが、宅建業者Dの媒介により借主と建物の賃貸借契約を締結した。Dが作成・交付した契約書面に業法37条違反があった場合、Dのみが監督処分・罰則の対象となる。
1215-37-2貸主を代理する宅建業者→借主のみに交付。×

【2】 ◯ 違反しない

Print手付金等の保全措置は、37条書面の記載事項に含まれていない(宅地建物取引業法37条1項)。

※35条書面の重要事項には含まれている。

■類似過去問(37条書面:手付金等の保全措置)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
124-31-2手付金等の保全措置の内容を37条書面に記載しなかった場合、宅建業法に違反する×
202-40-2手付金等の保全措置につき、35条の重要事項として説明したが、37条書面には記載しなかった場合、宅建業法に違反する×
▲参考過去問(35条書面:手付金等保全措置の概要)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
119-34-2手付金を受領するに当たって保全措置を講ずる場合、売買契約締結までに、保全措置の概要を説明しなければならない。
202-40-2手付金等の保全措置の概要について、35条の重要事項として説明したが、37条書面には記載しなかった場合、宅建業法に違反する。×
301-47-1手付金等の保全措置について、保証委託契約によって保全措置を講ずることとし、その措置の概要は説明したが、保証保険契約については説明しなかった。

【3】 ◯ 違反しない

宅地建物を特定するために必要な表示について書面で交付する際、工事完了前の建物については、重要事項の説明の時に使用した図書を交付することにより行うものとする(宅地建物取引業法37条1項2号、解釈運用の考え方)。

【解釈運用の考え方】第37条第1項第2号関係
宅地建物を特定するために必要な表示について
宅地建物を特定するために必要な表示について書面で交付する際、工事完了前の建物については、重要事項の説明の時に使用した図書を交付することにより行うものとする。

■類似過去問(37条書面:宅地建物を特定するために必要な表示)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
124-31-337条書面に記載する当該建物を特定するために必要な表示につき、重要事項説明において使用した図書の交付により行った場合、宅建業法に違反する×
221-36-337条書面に建物の所在・代金の額・引渡時期は記載したが、移転登記の申請の時期は記載しなかった場合、宅建業法に違反しない×

【4】 X 違反する

居住用建物の貸借の媒介を行うに際しては、37条書面で、建物の引渡しの時期を記載しなければならない(宅地建物取引業法37条2項1号、1項4号)。
※引渡しの時期は、35条書面の記載事項には含まれていない。

■類似過去問(37条書面:引渡しの時期)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
128-42-1
宅建業者Aは、宅建業者Bと宅建業者Cの間で締結される宅地の売買契約の媒介においては、37条書面に引渡しの時期を記載しなくてもよい。
×
227-38-イ媒介により建物売買契約を締結させた場合、引渡しの時期又は移転登記の申請の時期のいずれかを37条書面に記載しなければならない。×
326-40-ウ自ら売主として宅地の売買契約を締結した場合、買主が宅建業者であっても、37条書面に引渡しの時期を記載しなければならない。
425-35-イ建物の引渡しの時期は、建物貸借契約における37条書面の必要的記載事項である。
524-31-4貸借で記載義務なし。×
622-37-3業者間の売買で記載を省略。×
721-36-337条書面に建物の所在・代金の額・引渡時期は記載したが、移転登記の申請の時期は記載しなかった場合、宅建業法に違反しない。×
818-41-4未確定なため記載を省略。×
913-39-3引渡時期を定めなかったため、重要事項説明書にはその旨記載・説明したが、契約書面には記載しなかった場合、宅建業法に違反しない。×
1010-43-2契約時に完成時期が未確定の場合で、買主の了解を得たときは、引渡時期の記載を省略できる。×
1102-49-1工事完了前の物件で、完成時期が未定の場合、買主の承諾を得て、引渡時期の記載を省略できる。×
▲参考過去問(35条書面:引渡しの時期)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
123-32-4引渡時期を説明する必要あり×
213-39-3重要事項説明書には記載したが、契約書面には記載せず×
309-40-3引渡時期が不確定だったため、重要事項として説明しなかった場合、宅建業法に違反しない
405-44-2引渡時期が未定だったため、重要事項として説明しなかったとしても、宅建業法に違反しない

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2 Comments »

  • じょ

    いつもお世話になっております。
    今のホームページを読みにくいんですよ(泣)
    もとのほうがはよかったんですけど。

    Comment | 2016/09/14
  • 家坂 圭一

    じょ様

    講師の家坂です。
    見やすく、そして分かりやすくなるように整理しているつもりなのですが、見にくくなっているでしょうか?
    どの点に問題があるか、具体的に教えていただけると助かります。

    Comment | 2016/09/14

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