【宅建過去問】(平成24年問50)建物に関する知識
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- 鉄筋コンクリート構造の中性化は、構造体の耐久性や寿命に影響しない。
- 木造建物の寿命は、木材の乾燥状態や防虫対策などの影響を受ける。
- 鉄筋コンクリート構造のかぶり厚さとは、鉄筋の表面からこれを覆うコンクリート表面までの最短寸法をいう。
- 鉄骨構造は、不燃構造であるが、火熱に遭うと耐力が減少するので、耐火構造にするためには、耐火材料で被覆する必要がある。
正解:1
1 最も不適当
鉄筋コンクリート構造では、コンクリートが強アルカリ性であることにより、鉄筋の酸化(サビ)を防止しています。
コンクリートは、空気中の二酸化炭素(Co2)に触れると、アルカリ性を失っていきます。これが中性化という現象です。コンクリートが中性化すれば、鉄筋が腐食します。酸化し、サビを生じるのです。錆びた鉄筋は膨張し、ついには周囲のコンクリートをひび割れさせることになります。
ひび割れが生じてしまうと、コンクリート中に水分が浸透するようになります。これにより、鉄筋の腐食は一層進展します。また、ひび割れたコンクリートは、空気との接触面も広くなりますから、中性化の進行も加速します。これらの現象により、コンクリートの劣化が進行していくわけです。
■参照項目&類似過去問
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鉄筋コンクリート造の特徴(免除科目[04]4(2))
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | R05-50-1 | 鉄筋コンクリート構造は、地震や風の力を受けても、躯体の変形は比較的小さく、耐火性にも富んでいる。 | ◯ |
2 | R05-50-2 | 鉄筋コンクリート構造は、躯体の断面が大きく、材料の質量が大きいので、建物の自重が大きくなる。 | ◯ |
3 | R05-50-4 | 鉄筋コンクリート構造は、コンクリートが固まって所定の強度が得られるまでに日数がかかり、現場での施工も多いので、工事期間が長くなる。 | ◯ |
4 | R02s-50-4 | 近年、コンクリートと鉄筋の強度が向上しており、鉄筋コンクリート造の超高層共同住宅建物もみられる。 | ◯ |
5 | H30-50-4 | 鉄筋コンクリート構造は、耐久性を高めるためには、中性化の防止やコンクリートのひび割れ防止の注意が必要である。 | ◯ |
6 | H29-50-4 | 鉄筋コンクリート構造は、耐火性、耐久性があり、耐震性、耐風性にも優れた構造である。 | ◯ |
7 | H28-50-2 | 鉄筋コンクリート造においては、骨組の形式はラーメン式の構造が一般に用いられる。 | ◯ |
8 | H26-50-1 | 鉄筋コンクリート構造におけるコンクリートのひび割れは、鉄筋の腐食に関係する。 | ◯ |
9 | H24-50-1 | 鉄筋コンクリート構造の中性化は、構造体の耐久性や寿命に影響しない。 | × |
10 | H21-50-2 | 鉄筋コンクリート構造は、耐火、耐久性が大きく骨組形態を自由にできる。 | ◯ |
11 | H16-49-2 | 鉄筋コンクリート造の建築物においては、構造耐力上主要な部分に係る型わく及び支柱は、コンクリートが自重及び工事の施工中の荷重によって著しい変形又はひび割れその他の損傷を受けない強度になるまでは、取り外してはならない。 | ◯ |
2 適当
■木材の乾燥度合
木材には湿気に弱いという性質があります。水分を多く含むようになると、木材は強度を失い、また腐敗する可能性も生じるのです。
■木材の防腐・防虫対策
構造耐力上主要な部分である柱、筋かい及び土台のうち、地面から1メートル以内の部分には、有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じて、しろありその他の虫による害を防ぐための措置を講じる必要があります(建築基準法施行令49条2項)。
■参照項目&類似過去問
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木材の強度(免除科目[04]2(1))
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
含水率と強度 | |||
1 | H30-50-1 | 木造建物を造る際には、強度や耐久性において、できるだけ乾燥している木材を使用するのが好ましい。 | ◯ |
2 | H29-50-1 | 木材の強度は、含水率が小さい状態の方が低くなる。 | × |
3 | H27-50-1 | 木造は湿気に強い構造であり、地盤面からの基礎の立上がりをとる必要はない。 | × |
4 | H24-50-2 | 木造建物の寿命は、木材の乾燥状態や防虫対策などの影響を受ける。 | ◯ |
5 | H22-50-3 | 木材の強度は、含水率が大きい状態のほうが小さくなる。 | ◯ |
6 | H15-50-2 | 木材の強度は、含水率が大きい状態の方が大きくなるため、建築物に使用する際には、その含水率を確認することが好ましい。 | × |
7 | H13-50-4 | 木材の辺材は、心材より腐朽しやすい。 | ◯ |
8 | H10-48-3 | 木造建築物に用いる木材は、気乾状態に比べて湿潤状態の方が強度が大きくなるが、湿潤状態では、しろあり等の虫害や腐朽薗の害を受けやすい。 | × |
圧縮と強度 | |||
1 | H13-50-3 | 木材に一定の力をかけたときの圧縮に対する強度は、繊維方向に比べて繊維に直角方向のほうが大きい。 | × |
2 | H08-22-1 | 木材の繊維方向に直交する方向の圧縮の材料強度は、繊維方向の圧縮の材料強度よりも大きい。 | × |
その他 | |||
1 | H18-49-2 | 木造建築物において、構造耐力上主要な部分に使用する木材の品質は、節、腐れ、繊維の傾斜、丸身等による耐力上の欠点がないものでなければならない。 | ◯ |
2 | H17-49-3 | 構造耐力上主要な部分である柱、筋かい及び土台のうち、地面から1m以内の部分には、しろありその他の虫による害を防ぐための措置を講ずるとともに、必要に応じて有効な防腐措置を講じなければならない。 | × |
3 適当
鉄筋の表面からこれを覆うコンクリート表面までの最短寸法を「かぶり厚さ」といいます。かぶり厚さの最小値については、以下のように定められています(建築基準法施行令79条)。
■参照項目&類似過去問
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鉄筋コンクリート造:コンクリートのかぶり厚さ(免除科目[04]4(3)②)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | H24-50-3 | 鉄筋コンクリート構造のかぶり厚さとは、鉄筋の表面からこれを覆うコンクリート表面までの最短寸法をいう。 | ◯ |
2 | H16-49-4 | 鉄筋コンクリート造の建築物においては、鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、耐力壁にあっては3cm以上としなければならないが、耐久性上必要な措置をした場合には、2cm以上とすることができる。 | × |
3 | H14-50-2 | 鉄筋コンクリート造に使用される鉄筋は、コンクリートの表面にできる限り近づけて設けるのがよい。 | × |
4 適当
鉄骨構造は、不燃構造です。しかし、耐火構造ではありません。鉄骨は、加熱に弱く、高温下では変形してしまうからです。鉄骨構造を耐火構造とするためには、耐火材料による耐火被覆が必要です。
■参照項目&類似過去問
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鉄骨造(免除科目[04]3)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | R03-50-1 | 鉄骨構造は、主要構造の構造形式にトラス、ラーメン、アーチ等が用いられ、高層建築の骨組に適している。 | ◯ |
2 | R03-50-2 | 鉄骨構造の床は既製気泡コンクリート板、プレキャストコンクリート板等でつくられる。 | ◯ |
3 | R03-50-3 | 鉄骨構造は、耐火被覆や鋼材の加工性の問題があり、現在は住宅、店舗等の建物には用いられていない。 | × |
4 | R03-50-4 | 鉄骨構造は、工場、体育館、倉庫等の単層で大空間の建物に利用されている。 | ◯ |
5 | R02s-50-3 | 鉄骨造は、不燃構造であり、靭性が大きいことから、鋼材の防錆処理を行う必要はない。 | × |
6 | H30-50-3 | 鉄骨構造は、不燃構造であり、耐火材料による耐火被覆がなくても耐火構造にすることができる。 | × |
7 | H28-50-1 | 鉄骨造は、自重が大きく、靱性が小さいことから、大空間の建築や高層建築にはあまり使用されない。 | × |
8 | H24-50-4 | 鉄骨構造は、不燃構造であるが、火熱に遭うと耐力が減少するので、耐火構造にするためには、耐火材料で被覆する必要がある。 | ◯ |
9 | H21-50-1 | 鉄骨構造の特徴は、自重が重く、耐火被覆しなくても耐火構造にすることができる。 | × |
10 | H14-50-4 | 鉄骨造では、必ず溶接によって接合しなければならない。 | × |
11 | H09-49-3 | 鉄骨造は、自重が重く、靭性(粘り強さ)が大きいことから大空間を有する建築や高層建築の骨組に適しており、かつ、火熱による耐力の低下が比較的小さいので、鋼材を不燃材料等で被覆しなくても耐火構造とすることができる。 | × |