10月
20
2013

【宅建過去問】(平成25年問42)主任者に対する監督処分

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甲県知事の宅地建物取引士資格登録(以下この問において「登録」という。)を受けている宅地建物取引士Aへの監督処分に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. Aは、乙県内の業務に関し、他人に自己の名義の使用を許し、当該他人がその名義を使用して宅地建物取引士である旨の表示をした場合、乙県知事から必要な指示を受けることはあるが、取引主任者として行う事務の禁止の処分を受けることはない。
  2. Aは、乙県内において業務を行う際に提示した宅地建物取引士証が、不正の手段により交付を受けたものであるとしても、乙県知事から登録を消除されることはない。
  3. Aは、乙県内の業務に関し、乙県知事から宅地建物取引士として行う事務の禁止の処分を受け、当該処分に違反したとしても、甲県知事から登録を消除されることはない。
  4. Aは、乙県内の業務に関し、甲県知事又は乙県知事から報告を求められることはあるが、乙県知事から必要な指示を受けることはない。

正解:2

はじめに

最初に、監督権者とできる処分の内容、さらに、指示処分・事務禁止処分の対象となる行為についてまとめておこう。

■監督権者と監督処分の内容
甲県知事
(登録地)
乙県知事
(業務地)
国土交通大臣
報告要求
指示処分 ×
事務の禁止処分 ×
登録消除処分 × ×
■指示処分の対象行為(宅地建物取引業法68条1項)
  • (1).専任の宅建士として従事している事務所以外の事務所の宅建士である旨の表示を許し、宅建業者がその旨の表示をしたとき
  • (2).他人に自己の名義の使用を許し、他人が名義を使用して宅建士である旨の表示をしたとき
  • (3).宅建士として行う事務に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき

■事務の禁止処分の対象行為(宅地建物取引業法68条2項)

  • (4).指示処分理由の(1)~(3)
  • (5).指示にしたがわない場合

1 誤り

宅建士が、他人に自己の名義の使用を許し、当該他人がその名義を使用して宅建士である旨の表示をすることは、指示処分や事務禁止処分の対象となる(「はじめに」の(2)に該当)。いずれの処分も、登録地の都道府県知事(本肢では甲県知事)だけでなく、業務地の都道府県知事(本肢では乙県知事)が行うこともできる(宅地建物取引業法68条3項、4項、1項3号)。
本肢は、「乙県知事から…事務の禁止の処分を受けることはない」の部分が誤り。

2 正しい

不正の手段により宅建士証の交付を受けた場合、登録消除処分を受けることになる(宅地建物取引業法68条の2第1項3号)。しかし、登録消除処分をすることができるのは、登録地の都道府県知事(甲県知事)に限られる。乙県知事が登録を消除することはできない。

3 誤り

事務の禁止処分に違反した場合、登録消除処分を受けることになる(宅地建物取引業法68条の2第1項4号)。登録を消除することができるのは、もちろん、登録地の都道府県知事(甲県知事)のみである。

4 誤り

■報告要求
国土交通大臣は、すべての宅建士に対して、都道府県知事は、その登録を受けている宅建士及び当該都道府県の区域内でその事務を行う宅建士に対して、必要な報告を求めることができる(宅地建物取引業法72条3項。「はじめに」の表を参照)。
つまり、甲県知事も、乙県知事も、乙県内の業務に関し、宅建士に報告を求めることができる。

■指示処分
登録地の都道府県知事(本肢では甲県知事)だけでなく、業務地の都道府県知事(本肢では乙県知事)も、宅建士に対し、指示処分や事務禁止処分を行うことができる(宅地建物取引業法68条3項、4項、1項3号)。

■類似過去問(宅建士に対する監督)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
125-42-1[甲県知事登録の宅建士]Aは、乙県内の業務に関し、他人に自己の名義の使用を許し、当該他人がその名義を使用して宅建士である旨の表示をした場合、乙県知事から必要な指示を受けることはあるが、事務の禁止の処分を受けることはない×
225-42-2[甲県知事登録の宅建士]Aは、乙県内において業務を行う際に提示した宅建士証が、不正の手段により交付を受けたものであるとしても、乙県知事から登録を消除されることはない
325-42-3[甲県知事登録の宅建士]Aは、乙県内の業務に関し、乙県知事から事務の禁止の処分を受け、当該処分に違反したとしても、甲県知事から登録を消除されることはない×
425-42-4[甲県知事登録の宅建士]Aは、乙県内の業務に関し、甲県知事又は乙県知事から報告を求められることはあるが、乙県知事から必要な指示を受けることはない×
524-36-4宅建業者E社(甲県知事免許)の専任の宅建士であるF(乙県知事登録)は、E社が媒介した丙県に所在する建物の売買に関する取引において宅建士として行う事務に関し著しく不当な行為をした場合、丙県知事による事務禁止処分の対象となる
622-44-2甲県知事は、乙県知事の登録を受けている宅建士に対し、甲県の区域内において宅建士として行う事務に関し不正な行為をしたことを理由として指示処分をしようとするときは、あらかじめ、乙県知事に協議しなければならない×
717-32-1都道府県知事は、その登録を受けている宅建士が、他人に自己の名義の使用を許し、その他人がその名義を使用して宅建士である旨の表示をしたとき、当該宅建士に対し、必要な指示をすることができる
812-43-3[甲県知事免許の宅建業者]Aの宅建士が、乙県の区域内におけるAの業務を行う場合に、宅建士としての事務に関し著しく不当な行為をして乙県知事から指示の処分を受けたとき、乙県知事は、Aに対しても指示の処分をすることがある
910-32-1[甲県知事登録の宅建士]Aが誇大広告等の禁止の規定に違反した場合、甲県知事は、Aに対して業務の停止を命ずるとともに、実際に広告に関する事務を行った宅建士に対して必要な指示をすることができる×
1008-42-4甲県知事の登録を受けている宅建士が、乙県内において宅建士として行う事務に関し不正な行為をした場合で、情状が特に重いとき、甲県知事は、当該宅建士の登録を消除しなければならない
1107-38-3宅建士が、宅建士として行う事務に関し不正又は著しく不当な行為をした場合で、情状が特に重いときは、その登録を消除されるとともに、消除処分があった旨の公告がなされる×
1206-37-2宅建士は、宅建士証を紛失した場合、その再交付がなされるまでの間であっても、宅建士証を提示することなく、重要事項説明を行ったときは、宅建士としてすべき事務を行うことを禁止されることがある
1306-37-3宅建士は、宅建士証を他人に貸与してはならず、これに違反したときは、事務の禁止の処分を受けることがあるが、情状が特に重くても、登録を消除されることはない×
1403-50-1甲県知事の登録を受けて、宅建業者Aの事務所aで専任の宅建士として従事しているBがAに事務所a以外の事務所の専任の宅建士である旨の表示をすることを許し、Aがその旨の表示をしたときは、甲県知事は、Bに対し、2年間宅建士としてすべき事務を行うことを禁止することができる×
1503-50-2甲県知事の登録を受けて、宅建業者Aの事務所aで専任の宅建士として従事しているBがCにBの名義の使用を許し、CがBの名義を使用して宅建士である旨の表示をした場合において、その情状が特に重いときは、甲県知事は、Bの登録を消除しなければならない
1601-49-2宅建士は、他人に自己の名義の使用を許し、当該他人がその名義を使用して宅建士である旨の表示をした場合、1年間宅建士としてすべき事務を行うことを禁止されることがある

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