【宅建過去問】(平成28年問49) 土地に関する知識

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土地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 豪雨による深層崩壊は、山体岩盤の深い所に亀裂が生じ、巨大な岩塊が滑落し、山間の集落などに甚大な被害を及ぼす。
  2. 花崗岩が風化してできた、まさ土地帯においては、近年発生した土石流災害によりその危険性が再認識された。
  3. 山麓や火山麓の地形の中で、土石流や土砂崩壊による堆積でできた地形は危険性が低く、住宅地として好適である。
  4. 丘陵地や台地の縁辺部の崖崩れについては、山腹で傾斜角が25度を超えると急激に崩壊地が増加する。

正解:3

1 適当

斜面崩壊は、表層崩壊と深層崩壊とに分かれます。
深層崩壊の場合、巨大な岩塊が滑落するため、土石流や天然ダム形成の原因になります。これにより、山間集落などに、甚大な被害が及ぶことがあります。

■参照項目&類似過去問
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斜面崩壊(免除科目[03]6(1)①)
年-問-肢内容正誤
1R03s-49-4平地に乏しい都市の周辺では、住宅地が丘陵や山麓に広がり、土砂崩壊等の災害を引き起こす例も多い。
2R03-49-3林相は良好でも、破砕帯や崖錐等の上の杉の植林地は、豪雨に際して崩壊することがある。
3H30-49-1山麓の地形の中で、地すべりによってできた地形は一見なだらかで、水はけもよく、住宅地として好適のように見えるが、末端の急斜面部等は斜面崩壊の危険度が高い。
4H28-49-1豪雨による深層崩壊は、山体岩盤の深い所に亀裂が生じ、巨大な岩塊が滑落し、山間の集落などに甚大な被害を及ぼす。
5H28-49-4丘陵地や台地の縁辺部の崖崩れについては、山腹で傾斜角が25度を超えると急激に崩壊地が増加する。
6H22-49-3土石流は、流域内で豪雨に伴う斜面崩壊の危険性の大きい場所に起こりやすい。
7H13-49-2土石流は、急勾配の渓流に多量の不安定な砂礫の堆積がある所や、流域内で、豪雨に伴う斜面崩壊の危険性の大きい場合に起こりやすい。
8H12-49-2樹木が生育する斜面地では、その根が土層と堅く結合しても、根より深い位置の斜面崩壊に対しては、樹木による安定効果を期待することはできない。

2 適当

まさ土(真砂土)とは、花崗岩が風化してできた砂質土です。真砂土には、①隙間が多く水が容易に浸透する、②雨に流されやすい、といった特徴があります。
この特徴により、まさ土地帯では、土砂災害や土石流災害の危険があります。まさ土地帯の危険性は、平成26年8月豪雨による広島市の土砂災害(死者74人、全壊133戸・半壊122戸)により改めて認識されました。

■参照項目&類似過去問
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砂質土(免除科目[03]6(5))
年-問-肢内容正誤
1R03s-49-2一般に凝灰岩、頁岩、花崗岩(風化してマサ土化したもの)は、崩壊しにくい。×
2H28-49-2花崗岩が風化してできた、まさ土地帯においては、近年発生した土石流災害によりその危険性が再認識された。
3H24-49-3丘陵地帯で地下水位が深く、砂質土で形成された地盤では、地震の際に液状化する可能性が高い。×
4H14-49-4丘陵地帯で地下水位が深く、固結した砂質土で形成された地盤の場合、地震時は液状化する可能性が高い。×
5H13-49-3まさ、しらす、山砂、段丘砂礫などの主として砂質土からなるのり面は、地表水による浸食には比較的強いため、簡易な排水施設の設置により安定を図ることが可能である。×
土石流(免除科目[03]6(1)①)
年-問-肢内容正誤
1R03-49-4崖錐や小河川の出口で堆積物の多い所等は、土石流の危険が少ない。×
2H28-49-2花崗岩が風化してできた、まさ土地帯においては、近年発生した土石流災害によりその危険性が再認識された。
3H28-49-3山麓や火山麓の地形の中で、土石流や土砂崩壊による堆積でできた地形は危険性が低く、住宅地として好適である。×
4H22-49-2谷出口に広がる扇状地は、地盤は堅固でないが、土石流災害に対して安全であることが多い。×
5H22-49-3土石流は、流域内で豪雨に伴う斜面崩壊の危険性の大きい場所に起こりやすい。
6H13-49-2土石流は、急勾配の渓流に多量の不安定な砂礫の堆積がある所や、流域内で、豪雨に伴う斜面崩壊の危険性の大きい場合に起こりやすい。
7H12-49-3谷出口に広がる扇状地は、土砂・礫が堆積してできたものであるため、地盤は堅固でないが、土石流災害に対しては安全であることが多い。×
8H08-01-1扇状地については、大縮尺の地形図や空中写真によって、土石流や洪水流の危険度をある程度判別できることが多い。

3 最も不適当

土石流土砂崩壊による堆積でできた地形は、不安定です。また、土石流や土砂崩壊が再度発生する可能性もあります。この地形は、極めて危険なものであり、住宅地として不適切です。

■参照項目&類似過去問
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山麓(免除科目[03]2(2))
年-問-肢内容正誤
1R03s-49-4平地に乏しい都市の周辺では、住宅地が丘陵や山麓に広がり、土砂崩壊等の災害を引き起こす例も多い。
2R03-49-2活動度の高い火山の火山麓では、火山活動に伴う災害にも留意する必要がある。
3H30-49-1山麓の地形の中で、地すべりによってできた地形は一見なだらかで、水はけもよく、住宅地として好適のように見えるが、末端の急斜面部等は斜面崩壊の危険度が高い。
4H28-49-3山麓や火山麓の地形の中で、土石流や土砂崩壊による堆積でできた地形は危険性が低く、住宅地として好適である。×
5H27-49-4都市周辺の丘陵や山麓に広がった住宅地は、土砂災害が起こる場合があり、注意する必要がある。
6H23-49-2山麓部の利用に当たっては、背後の地形、地質、地盤について十分吟味する必要がある。
土石流(免除科目[03]6(1)①)
年-問-肢内容正誤
1R03-49-4崖錐や小河川の出口で堆積物の多い所等は、土石流の危険が少ない。×
2H28-49-2花崗岩が風化してできた、まさ土地帯においては、近年発生した土石流災害によりその危険性が再認識された。
3H28-49-3山麓や火山麓の地形の中で、土石流や土砂崩壊による堆積でできた地形は危険性が低く、住宅地として好適である。×
4H22-49-2谷出口に広がる扇状地は、地盤は堅固でないが、土石流災害に対して安全であることが多い。×
5H22-49-3土石流は、流域内で豪雨に伴う斜面崩壊の危険性の大きい場所に起こりやすい。
6H13-49-2土石流は、急勾配の渓流に多量の不安定な砂礫の堆積がある所や、流域内で、豪雨に伴う斜面崩壊の危険性の大きい場合に起こりやすい。
7H12-49-3谷出口に広がる扇状地は、土砂・礫が堆積してできたものであるため、地盤は堅固でないが、土石流災害に対しては安全であることが多い。×
8H08-01-1扇状地については、大縮尺の地形図や空中写真によって、土石流や洪水流の危険度をある程度判別できることが多い。
崩壊跡地(免除科目[03]6(1)②)
年-問-肢内容正誤
1H28-49-3山麓や火山麓の地形の中で、土石流や土砂崩壊による堆積でできた地形は危険性が低く、住宅地として好適である。×
2H10-50-4崩壊跡地は、徴地形的には馬蹄形状の凹地形を示すことが多く、また地下水位が高いため竹などの好湿性の植物が繁茂することが多い。
3H01-01-3崩壊跡地は、周辺と異なる植生を示し、徴地形的には馬蹄形状の凹地形を示すことが多く、一度崩壊しているので安定した土地である。×

4 適当

斜面の傾斜角25度以下の場合、崖崩れはほとんど発生しません。しかし、傾斜角が25度を超えると急激に崩壊の可能性が高まります。

■参照項目&類似過去問
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丘陵(免除科目[03]3)
年-問-肢内容正誤
原則
1H24-49-3丘陵地帯で地下水位が深く、砂質土で形成された地盤では、地震の際に液状化する可能性が高い。×
2H18-50-2丘陵・段丘とは、地表面は比較的平坦であり、よく締まった砂礫・硬粘土からなり、地下水位は比較的深い地盤である。
3H14-49-4丘陵地帯で地下水位が深く、固結した砂質土で形成された地盤の場合、地震時は液状化する可能性が高い。×
4H06-01-1なだらかな丘陵地は、扇状地・干拓地・旧河道よりも、宅地として適切である。
例外
1R05-49-4大都市の近郊の丘陵地では、丘を削り谷部に盛土し造成宅地が造られたが、盛土造成に際しては、地下水位を下げるため排水施設を設け、締め固める等の必要がある。
2R03s-49-4平地に乏しい都市の周辺では、住宅地が丘陵や山麓に広がり、土砂崩壊等の災害を引き起こす例も多い。
3H28-49-4丘陵地や台地の縁辺部の崖崩れについては、山腹で傾斜角が25度を超えると急激に崩壊地が増加する。
4H27-49-4都市周辺の丘陵や山麓に広がった住宅地は、土砂災害が起こる場合があり、注意する必要がある。
5H26-49-4台地や丘陵の縁辺部は、豪雨などによる崖崩れに対しては、安全である。×
6H13-49-4丘陵地を切土と盛土により造成した地盤の場合は、その境目では地盤の強度が異なるため、不同沈下が起こりやすい。
7H09-50-1丘陵地や台地内の小さな谷間は、軟弱地盤であることが多く、これを埋土して造成された宅地では、地盤沈下や排水不良を生じることが多い。
8H09-50-3丘陵地を切り盛りして平坦化した宅地において、切土部と盛土部にまたがる区域では、沈下量の違いにより不同沈下を生じやすい。
台地(免除科目[03]3)
年-問-肢内容正誤
原則(メリット)
1R02s-49-4台地は、一般に地盤が安定しており、低地に比べ自然災害に対して安全度が高い。
2R01-49-1台地、段丘は、農地として利用され、また都市的な土地利用も多く、地盤も安定している。
3R01-49-3台地、段丘は、水はけも良く、宅地として積極的に利用されているが、自然災害に対して安全度の低い所である。×
4H29-49-3台地は、一般に地盤が安定しており、低地に比べ、自然災害に対して安全度は高い。
5H25-49-3台地・段丘は、国土面積の約12%で、地盤も安定し、土地利用に適した土地である。
6H24-49-1台地は、一般的に地盤が安定しており、低地に比べ自然災害に対して安全度は高い。
7H21-49-2台地・段丘は、農地として利用され、また都市的な土地利用も多い。
8H16-50-4台地は、一般に水はけがよく地盤が安定しているので宅地に適する。
例外(デメリット)
1R04-49-1台地の上の浅い谷は、豪雨時には一時的に浸水することがあり、注意を要する。
2R01-49-2台地を刻む谷や台地上の池沼を埋め立てた所では、地盤の液状化が発生し得る。
3H30-49-2台地の上の浅い谷は、豪雨時には一時的に浸水することがあり、現地に入っても気付かないことが多いが、住宅地としては注意を要する。
4H28-49-4丘陵地や台地の縁辺部の崖崩れについては、山腹で傾斜角が25度を超えると急激に崩壊地が増加する。
5H27-49-3台地上の池沼を埋め立てた地盤は、液状化に対して安全である。×
6H26-49-4台地や丘陵の縁辺部は、豪雨などによる崖崩れに対しては、安全である。×
7H24-49-2台地や段丘上の浅い谷に見られる小さな池沼を埋め立てた所では、地震の際に液状化が生じる可能性がある。
8H09-50-1丘陵地や台地内の小さな谷間は、軟弱地盤であることが多く、これを埋土して造成された宅地では、地盤沈下や排水不良を生じることが多い。
9H07-01-2台地の縁辺部は、集中豪雨の際、がけ崩れによる被害を受けることが多い。
斜面崩壊(免除科目[03]6(1)①)
年-問-肢内容正誤
1R03s-49-4平地に乏しい都市の周辺では、住宅地が丘陵や山麓に広がり、土砂崩壊等の災害を引き起こす例も多い。
2R03-49-3林相は良好でも、破砕帯や崖錐等の上の杉の植林地は、豪雨に際して崩壊することがある。
3H30-49-1山麓の地形の中で、地すべりによってできた地形は一見なだらかで、水はけもよく、住宅地として好適のように見えるが、末端の急斜面部等は斜面崩壊の危険度が高い。
4H28-49-1豪雨による深層崩壊は、山体岩盤の深い所に亀裂が生じ、巨大な岩塊が滑落し、山間の集落などに甚大な被害を及ぼす。
5H28-49-4丘陵地や台地の縁辺部の崖崩れについては、山腹で傾斜角が25度を超えると急激に崩壊地が増加する。
6H22-49-3土石流は、流域内で豪雨に伴う斜面崩壊の危険性の大きい場所に起こりやすい。
7H13-49-2土石流は、急勾配の渓流に多量の不安定な砂礫の堆積がある所や、流域内で、豪雨に伴う斜面崩壊の危険性の大きい場合に起こりやすい。
8H12-49-2樹木が生育する斜面地では、その根が土層と堅く結合しても、根より深い位置の斜面崩壊に対しては、樹木による安定効果を期待することはできない。
崖崩れ(免除科目[03]6(1)①)
年-問-肢内容正誤
1H28-49-4丘陵地や台地の縁辺部の崖崩れについては、山腹で傾斜角が25度を超えると急激に崩壊地が増加する。
2H24-49-4崖崩れは降雨や豪雨などで発生することが多いので、崖に近い住宅では梅雨や台風の時期には注意が必要である。
3H15-49-3がけ崩れは、梅雨の時期や台風時の豪雨によって発生することが多く、がけに近接する住宅では日頃から降雨に対する注意が必要である。
4H03-01-2切土したがけ面に湧水がみられる場合には、一般にその湧水地点から下の部分の方が、それより上の部分よりも、がけくずれを起こしやすいので、特に注意が必要である。×

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