5月
19
2014

【目で見る】高層住居誘導地区

【過去問本試験解説】発売中

「目で見る宅建シリーズ」ということで、アチコチ回っているわけですが、今回は、「高層住居誘導地区」を訪ねてみようと思います。

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高層住居誘導地区の定義

まず、固い話を先にやっつけましょう。高層住居誘導地区の定義です。

[都市計画法9条16項]
高層住居誘導地区は、住居と住居以外の用途とを適正に配分し、利便性の高い高層住宅の建設を誘導するため、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、近隣商業地域又は準工業地域でこれらの地域に関する都市計画において建築基準法第五十二条第一項第二号 に規定する建築物の容積率が十分の四十又は十分の五十と定められたものの内において、建築物の容積率の最高限度、建築物の建ぺい率の最高限度及び建築物の敷地面積の最低限度を定める地区とする。

受験対策用の要約

「うーん。何度読んでもピン来ない」
ですよね。
ということで、受験対策用に要約すると、以下のようになります。

目的 住居と住居以外の用途とを適正に配分し、利便性の高い高層住宅の建設を誘導する
指定できる地域
  1. 第一種住居地域
  2. 第二種住居地域
  3. 準住居地域
  4. 近隣商業地域
  5. 準工業地域

のどれかで、
容積率400%または500%

定める内容
  1. 容積率の最高限度
  2. 建築物の建ぺい率の最高限度
  3. 建築物の敷地面積の最低限度

指定できる用途地域が5つもあるのが覚えにくそうですが、なーに大したことはありません。
いわゆる混在系の用途地域なのです。
逆にいえば、「専用系の用途地域」、すなわち、第一種・二種の低層住居専用地域、第一種・二種の中高層住居専用地域、商業地域、工業地域、工業専用地域の7つは、対象になっていません。
これ、試験に出るぞー!

高層住居誘導地区について、国土交通省の説明がコンパクトにまとまっているので、軽く確認しておきましょう。
■高層住居誘導地区(国土交通省サイト)

高層住居誘導地区の実例

この高層住居誘導地区。全国で2か所しか指定されていないというレアモノです(平成24年3月31日現在)。
■都市計画区域、市街化区域、地域地区の決定状況(国土交通省)

2か所のうち一つは、東京都港区芝浦四丁目地区。カッコイイ名前でいうと「芝浦アイランド」。


より大きな地図で 高層住居誘導地区 を表示

もう一つは、江東区東雲一丁目地区。「東雲キャナルコート」です。


より大きな地図で 高層住居誘導地区 を表示

芝浜方面へ

今回は、そのうち、芝浦アイランドを目指しました。
田町の駅を出ると、もう遠くにビル群が臨めます。明らかに周囲と違う高さです。

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駅からの所要時間は、ブルームタワーが「田町駅徒歩9分」、エアタワーが「徒歩8分」となっていますね。
■TokyoRent.jpサイト

突然ですが、過去問です。

さて、それでは問題です。
不動産の広告での、「徒歩1分」は、何メートルでしたっけ?

そうです。「1分=80メートル」です。
ということは、600~700メートルくらいということになります。

ナニ!知らない人がいる!
そういう人は、過去問やっておいて下さい。

出題 内容 正誤
23-47-3 建売住宅の販売広告において、実際に当該物件から最寄駅まで歩いたときの所要時間が15分であれば、物件から最寄駅までの道路距離にかかわらず、広告中に「最寄駅まで徒歩15分」と表示することができる。 ×
15-47-2 各種施設までの徒歩による所要時間を表示する場合は、直線距離80mにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示し、また、1分未満の端数が生じたときは1分間として計算して表示しなければならない。 ×
13-47-2 宅建業者Aは、駅から160mの距離にある宅地を、代理により売却するに当たり、「駅より徒歩2分、立地条件は万全です。」と販売広告してもよい。 ×
07-32-1 宅建業者が、不動産の販売広告において最寄駅から物件までの徒歩所要時間を記載する場合、徒歩所要時間の表示は、価格に関する表示でないので、景品表示法の規制を受けることはない。 ×
02-34-1 宅地建物取引業者が、徒歩による所要時間について、信号待ち時間、歩道橋の昇降時間を考慮しないで、道路距離80mにつき1分間を要するものとして算出し、新聞折込ビラに表示しても、不当表示となるおそれはない。

はい。
「徒歩1分は80メートル。1分未満の端数は切り上げ」
いいですね!

いよいよアイランド到着

ぐんぐん歩くと、ようやくアイランドの入り口に到着。
まずは、全体像を確認します。

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さて、いよいよタワー型マンション。
おー、これは、見上げるような、どころではない高さです。20140518_151015超高層ビルは全部で4本あるのですが、4本全部は、ワンショットでは無理(スマホのカメラだから。。。)
全体を見渡すためには、1駅分くらい離れないと無理ですね。

2008年竣工ですから、建物はピカピカ。
僕はちょっとこういう好みではないですが、好きな人にはタマラナイ感じではないでしょうか?
「ヴァカンスを、日常に。」
という広告コピー(■TokyoRent.jpサイト)にも大納得!

(僕は、「宅建を、日常に。目で見たものは、覚えられる。」の方がいいです。)

宅建的なまとめ

さて、話を宅建に戻しましょう。

このエリアの用途地域は、第二種住居地域(容積率400%、建ぺい率60%)です。
■港区都市計画情報提供サービス

高層住居誘導地区の指定ができる要件を充たしていますね(上の表を確認してみて下さい)。

さーて、高層住居誘導地区の指定をしたことによって、建築制限が大幅に緩和されています。
(ここから先は、宅建試験で出題されていませんので、覚える必要はありません。)

  1. 容積率は、全て住宅だとすれば600%(1.5倍)に緩和(もともとは400%)
  2. 斜線制限は、商業地域並みのもの(1:1.5)に緩和(住居系地域では本来1:1.25)
  3. 日影規制は適用除外

もう一度、国土交通省のサイトを見ておこう。
■高層住居誘導地区(国土交通省サイト)

最後にテスト

それでは最後に、本試験過去問を確認しておきましょう。
もう楽勝のはず!
ですよね。

出題 内容 正誤
17-19-4 高層住居誘導地区は、住居と住居以外の用途を適正に配分し、利便性の高い高層住宅の建設を誘導するため、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域等において定められる地区をいう。 ×
15-17-1 高層住居誘導地区は、住居と住居以外の用途とを適正に配分し、利便性の高い高層住宅の建設を誘導するため定める地区である。

まず、問1。
高層住居誘導地区の定義は正しい。しかし、高層住居誘導地区は、混在系の用途地域でしか定めることができません。したがって、中高層住居専用地域では設定不能です。

次に、問2。
これは、高層住居誘導地区の定義だけ。しかも正しい。ここまで勉強した方には、物足りないくらい簡単ですね。

Written by 家坂 圭一 in: 目で見る宅建(メデタク) |

2 Comments »

  • とても分かりやすいて、楽しく読ませて頂きました^ ^

    Comment | 2015/08/15
  • 熊八郎

    高層住居誘導地区の勉強をしていて、「本当にこれに該当する地域が指定されているのか?」と疑問を感じ、調べても、なかなか情報が得られませんでした。
    こちらの情報特に写真で納得です。

    Comment | 2015/08/29

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