民法[01]制限行為能力者

最初に、民法の基本概念である権利能力・意思能力・行為能力について整理します。
学習の中心は、制限行為能力者制度です。制限行為能力者の種類(未成年者・成年被後見人・被保佐人・被補助人)、それぞれの制限行為能力者が単独でできるのはどのような行為か、保護者の権限はどのような範囲か、などを勉強しましょう。

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学習項目&過去の出題例

1.能力

(1).権利能力
①意味

権利・義務の主体となる能力・資格

②分類

・自然人(出生~死亡)
・法人
★過去の出題例★

民法[01]1(1)
権利能力

 年-問-肢内容正誤
125-02-1父母と意思疎通できない乳児は、不動産を所有できない。×
217-01-3買主である団体Dが法律の規定に基づかずに成立した権利能力を有しない任意の団体であった場合、DがAとの間で売買契約を締結しても、当該土地の所有権はDに帰属しない。
(2).意思能力
①意味

自分のした法律行為の結果を判断できる能力

②意思能力がない場合

法律行為は、無効
★過去の出題例★

民法[01]1(2)
意思能力

 年-問-肢内容正誤
124-03-1意思能力を欠く状態での意思表示が無効であることは、民法の条文で規定されている。×
219-01-4意思無能力者の法律行為は取消可能。×
317-01-2意思無能力者の法律行為は取消可能。×
415-01-1意思無能力者の法律行為は親族が取消可能。×
(3).行為能力
①意味

単独で有効な法律行為ができる能力

②行為能力がない場合

法律行為は、取消し可能
★過去の出題例★

民法[01]1(3)
行為能力

 年-問-肢内容正誤
117-01-1保佐人の同意を得ずに締結した土地の売買契約は無効である。×
206-02-4保佐人の同意を得ずに土地購入の意思表示をした場合、保佐人は無効を主張することができる。×
302-04-1成年被後見人は、契約の際完全な意思能力を有していても契約を取り消すことができる。
401-03-2未成年者の法律行為は取消しできるが、その取消しは、善意の第三者に対抗できない。×
(4).まとめ

2.制限行為能力者制度ー未成年者の例

(1)意味

20歳未満の者

(2)単独でできること

(3)保護者

(4)【例外】成年者と扱われる場合

(5)未成年者の婚姻
★過去の出題例★
民法[01]2
未成年者

 年-問-肢内容正誤
128-02-1古着の仕入販売に関する営業を許された未成年者は、成年者と同一の行為能力を有するので、法定代理人の同意を得ないで、自己が居住するために建物を第三者から購入したとしても、その法定代理人は当該売買契約を取り消すことができない。
×
226-09-3未成年後見人は、自ら後見する未成年者について、後見開始の審判を請求することはできない。×
326-09-4成年後見人は家庭裁判所が選任する者であるが、未成年後見人は必ずしも家庭裁判所が選任する者とは限らない。
425-02-2営業を許可された未成年者が、その営業のための商品を仕入れる売買契約を有効に締結するには、父母双方がいる場合、父母のどちらか一方の同意が必要である。×
522-01-1土地の売却は、「単に権利を得、義務を免れる行為」に該当。×
620-01-2未成年者は、婚姻をしているときであっても、その法定代理人の同意を得ずに行った法律行為を取り消すことができる。×
714-02-3未成年者であっても、成年者を代理人とすれば、法定代理人の同意を得ることなく、土地の売買契約を締結することができ、この契約を取り消すことはできない。×
811-01-1満20歳に達した者は、成年とされる。
901-03-2未成年者の法律行為は取消しできるが、その取消しは、善意の第三者に対抗できない。×

3.制限行為能力者の種類

(1).成年被後見人
①意味

精神上の障害により事理を弁識する

②単独でできること

日用品の購入その他日常生活に関する行為

③保護者

成年後見人
★過去の出題例★

民法[01]3(1)
成年被後見人
 年-問-肢内容正誤
126-09-1成年被後見人が建物の贈与を受ける契約をした場合、成年後見人は、取り消すことができない。×
226-09-4成年後見人は家庭裁判所が選任する者であるが、未成年後見人は必ずしも家庭裁判所が選任する者とは限らない。
320-01-1成年被後見人が行った法律行為は、事理を弁識する能力がある状態で行われたものであっても、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りではない。
418-12-1成年者Aが精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況になった場合、Aの推定相続人はAの法定代理人となる。×
515-01-3成年被後見人が成年後見人の事前の同意を得て土地を売却する意思表示を行った場合、成年後見人は、当該意思表示を取り消すことができる。
602-04-1成年被後見人は、契約の際完全な意思能力を有していても契約を取り消すことができる。
(2).被保佐人
①意味

精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者
+保佐開始の審判(家庭裁判所)

②単独でできないこと(例)

③保護者(保佐人)
★過去の出題例★
民法[01]3(2)
被保佐人

 年-問-肢内容正誤
128-02-2
被保佐人が、不動産を売却する場合には、保佐人の同意が必要であるが、贈与の申し出を拒絶する場合には、保佐人の同意は不要である。
×
222-01-3不動産の売却・日用品の購入の双方につき保佐人の同意が必要。×
320-01-4被保佐人が詐術を用いたときでも、土地の売却を取り消すことができる。×
417-01-1保佐人の同意を得ずに締結した土地の売買契約は無効である。×
515-01-4保佐人の同意を得て土地売却の意思表示をした場合、保佐人は取り消すことができる。×
606-02-4保佐人の同意を得ずに土地購入の意思表示をした場合、保佐人は無効を主張することができる。×
(3).被補助人
①意味

精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者
+補助開始の審判(家庭裁判所)

②単独でできないこと

被保佐人のリスト(⇒(2)②)のうち、一部を指定

③保護者

補助人
★過去の出題例★

民法[01]3(3)
被補助人

 年-問-肢内容正誤
128-02-4
被補助人が、補助人の同意を得なければならない行為について、同意を得ていないにもかかわらず、詐術を用いて相手方に補助人の同意を得たと信じさせていたときは、被補助人は当該行為を取り消すことができない。
222-01-4被補助人が法律行為を行うためには、常に補助人の同意が必要である。×
320-01-3精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者につき、4親等内の親族から補助開始の審判の請求があった場合、家庭裁判所はその事実が認められるときは、本人の同意がないときであっても同審判をすることができる。×

4.制限行為能力者の相手方の保護

(1).相手方の催告
①仕組み

②催告先・結論

(2).制限行為能力者が詐術を用いた場合

制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたとき
→取消し×
★過去の出題例★

民法[01]1(3)
制限行為能力者が詐術を用いた場合
 年-問-肢内容正誤
128-02-4被補助人が、補助人の同意を得なければならない行為について、同意を得ていないにもかかわらず、詐術を用いて相手方に補助人の同意を得たと信じさせていたときは、被補助人は当該行為を取り消すことができない。

220-01-4
被保佐人が詐術を用いたときでも、土地の売却を取り消すことができる。
×

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