【宅建過去問】(平成02年問03)金銭消費貸借契約

AのBに対する貸金(返済の時期は定めていない。)に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

  1. AがBに対する貸金債権をCに譲渡した場合、Cは、その旨をBに確定日付のある証書で通知しなければ、第三者に対抗することができない。
  2. Aの貸金債権の消滅時効は、Aの催告の有無にかかわらず、貸し付けたときから起算される。
  3. 返済の場所を定めていない場合において、Aが住所を移転したときは、Bは、Aの新たな住所で返済しなければならない。
  4. Bは、Aにいつでも返済することができるが、Aが返済を請求するには、相当の期間を定めて催告しなければならない。

正解:1

1 誤り

02-03-1b指名債権譲渡の対抗要件は、以下の2つである(民法467条1項)。債権譲渡を第三者に対抗するためには、それぞれを確定日付ある証書によって行う必要がある(同条2項)。

  1. 譲渡人から債務者への通知
  2. 債務者の承諾

本肢では、債権の譲受人であるCが債権譲渡の通知を行っているが、これでは、対抗要件として効力を生じない。

■類似過去問
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債権譲渡:債務者に対する対抗要件(民法[19]2)
 年-問-肢内容正誤
[共通の設定]
AがBに対して債権を有しており、Aがこの代金債権をCに譲渡した。
128-05-2
AがBに債権譲渡の通知を発送し、その通知がBに到達していなかった場合には、Bが異議をとどめない承諾をしても、BはCに対して当該債権に係る債務の弁済を拒否することができる。×
223-05-2AがBに対して債権譲渡の通知をすれば、その譲渡通知が確定日付によるものでなくても、CはBに対して自らに弁済するように主張することができる。
315-08-2Bが債権譲渡を承諾しない場合、CがBに対して債権譲渡を通知するだけでは、CはBに対して自分が債権者であることを主張することができない。
412-06-1譲渡通知は、AがBに対してしなければならないが、CがAの代理人としてBに対して通知しても差し支えない。
512-06-2Bが譲渡を承諾する相手方は、A又はCのいずれでも差し支えない。
609-05-1Aは、Cへの譲渡について、Bに対しては、Aの口頭による通知で対抗することができるが、第三者Dに対しては、Bの口頭による承諾では対抗することができない。
709-05-3Aが、Cに対する債務の担保として債権を譲渡し、Aの債務不履行があったとき、CからBに対して譲渡の通知をすることとしておけば、Cは、Aに代位して自己の名義で有効な譲渡の通知をすることができる。×
805-05-1その債権の譲渡についてBの承諾がないときは、AからBに債権譲渡の通知をしないと、Cは、Bから債権の取立てをすることができない。
9
02-03-1AがBに対する貸金債権をCに譲渡した場合、Cは、その旨をBに確定日付のある証書で通知しなければ、第三者に対抗することができない。
×

2 正しい

消滅時効は、権利を行使することができる時から進行する(民法166条1項)。
そして、弁済期を定めていない債権では、債権者はいつでも請求できるから、債権成立の時から時効が進行する。

期限の定め 消滅時効の起算点
確定期限の定めのある債権 期限到来の時
不確定期限の定めのある債権 期限到来の時
期限の定めがない債権 債権成立のとき

※返還時期の定めのない消費貸借契約において、貸主が返還の催告をするには、相当の期間を定めることが必要である(同法591条1項。肢4)。この点を根拠に、消滅時効の起算点も、「貸借成立の時から相当期間を経過した時」とするのが、学説では一般的である(通説という)。しかし、本問の結論から見る限り、宅建試験では、この通説を採用していないようである。

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消滅時効の起算点(民法[06]3(1))
 年-問-肢内容正誤
127-01-1債務の不履行に基づく人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権は、権利を行使することができる時から20年間行使しないときは、時効によって消滅する旨は、民法の条文に規定されている。
226-03-3売買契約の目的物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の買主の売主に対する担保による損害賠償請求権には消滅時効の規定の適用があり、この消滅時効は、買主が売買の目的物の引渡しを受けた時から進行する。
322-06-3履行不能による損害賠償債務の消滅時効は、本来の債務を請求し得る時から進行する。
409-04-1弁済期を定めない貸金債権は、時効によって消滅しない。×
502-03-2
返済期を定めていない貸金債権の消滅時効は、貸主の催告の有無にかかわらず、貸し付けたときから起算される。

3 正しい

弁済の場所につき別段の定めがない場合、特定物の引渡し以外の弁済については、債権者の現在の住所でしなければならない(民法484条)。
したがって、債権者Aが住所を移転した本肢のようなケースでは、債務者Bは、Aの新しい住所に出向いて返済する必要がある。

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弁済の場所(民法[20]4(1))
 年-問-肢内容正誤
103-09-3返済場所について別段の定めがないときは、借主は、貸主の住所で返済しなければならない。
202-03-3返済の場所を定めていない場合において、貸主が住所を移転したときは、借主は、貸主の新たな住所で返済しなければならない。

4 正しい

消費貸借契約において、返還の時期につき定めがない場合、貸主は、相当の期間を定めて返還の催告をすることができる(民法591条1項)。一方、借主は、いつでも返済することができる(同条2項)。

■類似過去問
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 年-問-肢内容正誤
103-09-2返済時期について別段の定めがないときは、貸主は、相当の期間を定めて、返済を催告することができる。
202-03-4借主は、貸主にいつでも返済することができるが、貸主が返済を請求するには、相当の期間を定めて催告しなければならない。

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