【宅建過去問】(平成24年問03)条文に規定されているもの


次の記述のうち、民法の条文に規定されているものはどれか。

  1. 意思能力を欠く状態でなされた意思表示が無効である旨
  2. 契約締結に当たって当事者が基礎とした事情に変更が生じた場合に、当事者は契約の再交渉を求めることができる旨
  3. 保証契約は、書面でしなければその効力を生じない旨
  4. 物の瑕疵とは、目的物が備えるべき性質、品質を備えていないことである旨

正解:3

以下では、平成24年4月1日(この試験の基準日)現在の民法を「現行民法」、平成32年4月1日に施行される民法を「改正民法」と呼びます。

1 条文に規定されていない

意思能力とは、自己の行為の結果を判断することができる精神的能力のことをいいます。例えば、精神上の障害や泥酔により、意思能力を欠く状態で意思表示を行った場合、その意思表示は、当初から無効と扱うわけです。
このことについて、現行民法に明文の規定はなく、判例により導かれた原則です(大判明38.05.11)。
改正民法では、本肢の内容を条文で規定しています(同法3条の2)。

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意思能力(民法[01]1(2))
 年-問-肢内容正誤
130-03-4[AとBとの間で、5か月後に実施される試験にBが合格したときにはA所有の甲建物をBに贈与する旨を書面で約した。]本件約定の時点でAに意思能力がなかった場合、Bは、本件試験に合格しても、本件約定に基づき甲建物の所有権を取得することはできない。
224-03-1意思能力を欠く状態での意思表示が無効であることは、民法の条文で規定されている。×
320-01-1成年被後見人が行った法律行為は、事理を弁識する能力がある状態で行われたものであっても、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りではない。
419-01-4意思無能力者の法律行為は取消可能。×
517-01-2意思無能力者の法律行為は取消可能。×
615-01-1意思無能力者の法律行為は親族が取消可能。×
702-04-1成年被後見人は、契約の際完全な意思能力を有していても契約を取り消すことができる。

2 条文に規定されていない

本肢の考え方を事情変更の原則といいます。このことにつき、現行民法に明文の規定はありません。信義誠実の原則(同法1条2項)を根拠に、判例により導かれた原則です。
また、このルールは、改正民法でも明文化されていません。

3 条文に規定されている

保証契約については、「保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。」と定められています(現行民法446条2項)。これを「保証契約の要式性」といいます。
このルールは、改正民法でも同じです。

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保証契約の成立(民法[19]1(2))
 年-問-肢内容正誤
契約当事者
122-08-1保証人となるべき者が、主たる債務者と連絡を取らず、同人からの委託を受けないまま債権者に対して保証したとしても、その保証契約は有効に成立する。
要式契約
127-01-2事業のために負担した貸金債務を主たる債務とする保証契約は、保証人になろうとする者が、契約締結の日の前1か月以内に作成された公正証書で保証債務を履行する意思を表示していなければ無効となる旨は、民法の条文に規定されている。×
224-03-3保証契約が要式契約であることは明文で規定されている。
322-08-2口頭での意思表示で保証契約が成立する。×
保証人の責任
125-07判決文の読み取り問題

4 条文に規定されていない

売主の瑕疵担保責任(現行民法570条)にいう「瑕疵」とは、「目的物が備えるべき性質、品質を備えていないこと」の意味であるとするのが判例です。しかし、このことにつき、同法に明文の規定はありません。
改正民法では、「瑕疵担保責任」という言葉自体を変更し、「契約不適合担保責任」と呼ぶことにしました。売主が担保責任を負うのは、「引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるとき」です。

■類似過去問
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瑕疵担保責任:「瑕疵」とは(民法[27]3(4)①)
 年-問-肢内容正誤
124-03-4物の瑕疵とは、目的物が備えるべき性質、品質を備えていないことである旨は、民法の条文に規定されている。×
216-10-4Bが敷地賃借権付建物をAから購入したところ、敷地の欠陥により擁壁に亀裂が生じて建物に危険が生じた場合、Bは敷地の欠陥を知らなかったとしても、Aに対し建物売主の瑕疵担保責任を追及することはできない。
法律的な瑕疵
116-10-1都市計画法上の制約により当該土地に住宅を建築することができないことも、「瑕疵」に含まれる。
208-08-4都市計画街路の区域内にあることが容易に分からない状況にあったため、買主がそのことを知らなかった場合で、契約目的を達することができないとき、買主は契約を解除できる。

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