【宅建過去問】(平成26年問41)業務の規制

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次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 宅地建物取引業者が、他の宅地建物取引業者が行う一団の宅地建物の分譲の代理又は媒介を、案内所を設置して行う場合で、その案内所が専任の宅地建物取引士を置くべき場所に該当しない場合は、当該案内所には、クーリング・オフ制度の適用がある旨を表示した標識を掲げなければならない。
  2. 宅地建物取引業者が、その従業者をして宅地の売買の勧誘を行わせたが、相手方が明確に買う意思がない旨を表明した場合、別の従業者をして、再度同じ相手方に勧誘を行わせることは法に違反しない。
  3. 宅地建物取引業者が、自ら売主となる宅地建物売買契約成立後、媒介を依頼した他の宅地建物取引業者へ報酬を支払うことを拒む行為は、不当な履行遅延(法第44条)に該当する。
  4. 宅地建物取引業者は、その事務所ごとに従業者名簿を備えなければならないが、退職した従業者に関する事項は従業者名簿への記載の対象ではない。

正解:1

1 正しい

■専任宅建士の設置、クーリング・オフの可否

「案内所が専任宅建士を置くべき場所に該当しない」という記述から、契約行為等を行わない予定で案内所を設置したことが分かります(宅建業法31条の3第1項、規則15条の5の2)。
このような案内所は、クーリング・オフでいう「事務所等」に該当しません(同法37条の2第1項、規則16条の5第1号ロ参照)。したがって、もしも、この案内所で、契約行為等を行った場合には、クーリング・オフの対象になります。

■標識の掲示

標識を掲示する義務を負うのは、その案内所で契約行為等を行う場合でも行わない場合でも違いがありません(同法50条1項、規則19条1項4号)。もちろん、標識の記載内容は、違ってきます。本肢のような契約行為等を行わない事務所等については、標識の記載事項に「クーリング・オフの適用がある旨」が含まれています(規則19条2項5号、別記様式11号の3)。

様式11号の3

■類似過去問
内容を見る
標識の掲示が必要な場所(宅建業法[08]3(1))
年-問-肢内容正誤
▲事務所
1R04-26-3宅地建物取引業者は、主たる事務所については、免許証、標識及び国土交通大臣が定めた報酬の額を掲げ、従業者名簿及び帳簿を備え付ける義務を負う。×
2H25-41-2宅地建物取引業者は、その主たる事務所に、宅地建物取引業者免許証を掲げなくともよいが、国土交通省令で定める標識を掲げなければならない。
3H22-29-1宅地建物取引業者は、その事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、免許証及び国土交通省令で定める標識を掲げなければならない。
×
4
H15-40-4宅地建物取引業者は、その主たる事務所に宅地建物取引業者免許証を掲げなくとも、国土交通省令に定める標識を掲げればよい。
▲継続的業務場所
1H21-42-3宅地建物取引業者は、事務所以外の継続的に業務を行うことができる施設を有する場所においては、契約行為等を行わない場合であっても、専任の宅地建物取引士を1人以上置くとともに国土交通省令で定める標識を掲示しなければならない。×
▲分譲業者が設置する案内所
1R03-29-2
宅地建物取引業者は、一団の宅地の分譲を行う案内所において宅地の売買の契約の締結を行わない場合、その案内所には国土交通省令で定める標識を掲示しなくてもよい。
×
2R01-40-3
宅地建物取引業者が、一団の宅地建物の分譲を案内所を設置して行う場合、その案内所が一時的かつ移動が容易な施設であるときは、当該案内所には、クーリング・オフ制度の適用がある旨等所定の事項を表示した標識を掲げなければならない。
3H28-29-ア
宅地建物取引業者は、マンションを分譲するに際して案内所を設置したが、売買契約の締結をせず、かつ、契約の申込みの受付も行わない案内所であったので、当該案内所に法第50条第1項に規定する標識を掲示しなかった。
×
4H27-44-2宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が乙県内に所在するマンション(100戸)を分譲する。Aが案内所を設置して分譲を行う場合において、契約の締結又は契約の申込みの受付を行うか否かにかかわらず、その案内所に法第50条第1項の規定に基づく標識を掲げなければならない。
5H23-42-イ宅地建物取引業者A社(甲県知事免許)がマンション(100戸)を分譲する。A社は、売買契約の締結をせず、契約の申込みの受付も行わない案内所を設置する場合、法第50条第1項に規定する標識を掲示する必要はない。×
6H19-45-4宅地建物取引業者は、売主として一団の宅地建物の分譲を当該物件から約500m離れた駅前に案内所を設置して行う場合、当該物件の所在する場所及び案内所のそれぞれに、免許証番号、主たる事務所の所在地等の所定の事項を記載した標識を掲示しなければならない。
7H18-42-4宅地建物取引業者は、一団の宅地の分譲を行う案内所において宅地の売買の契約の締結を行わない場合には、その案内所に国土交通省令で定める標識を掲示しなくてもよい。
×
8H13-43-3宅地建物取引業者Aが、自ら所有する土地を20区画の一団の宅地に造成し、これを分譲しようとしている。Aは、現地案内所を設置して、そこで分譲を行おうとしているが、当該案内所には、法第50条第1項による国土交通省令で定める標識(宅地建物取引業者票)を掲げなければならない。
9H11-43-2宅地建物取引業者は、一団の宅地の分譲を行う案内所で契約の締結を行わない場合、その案内所には標識を掲示しなくてもよい。
×
10H11-43-3宅地建物取引業者は、一団の建物の分譲を、当該建物の所在する場所から約800m離れた駅前に案内所を設置して行う場合で、当該建物の所在する場所に標識を掲示したとき、案内所には標識を掲示する必要はない。
×
11H11-43-4宅地物取引業者の標識の様式及び記載事項は、その掲示する場所が契約の締結を行う案内所であれば、事務所と同一でなければならない。
×
12H09-42-1宅地建物取引業者は、契約行為等を行わない案内所についても、宅地建物取引業法第50条に規定する標識を掲げなければならない。
13H07-44-2甲県知事の免許を受けている宅地建物取引業者Aが、区分所有建物一棟(20戸)を分譲するために、案内のみを行う現地案内所を開設した場合、Aは、当該案内所に宅地建物取引業者の標識を掲げる必要はない。
×
▲代理・媒介業者が設置する案内所
1H27-44-1宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が乙県内に所在するマンション(100戸)を分譲する。Aが宅地建物取引業者Bに販売の代理を依頼し、Bが乙県内に案内所を設置する場合、Aは、その案内所に、法第50条第1項の規定に基づく標識を掲げなければならない。×
2H26-41-1宅地建物取引業者が、他の宅地建物取引業者が行う一団の宅地建物の分譲の代理又は媒介を、案内所を設置して行う場合で、その案内所が専任の宅地建物取引士を置くべき場所に該当しない場合は、当該案内所には、クーリング・オフ制度の適用がある旨を表示した標識を掲げなければならない。
3H24-42-エ宅地建物取引業者A社(国土交通大臣免許)が行う宅地建物取引業者B社(甲県知事免許)を売主とする分譲マンション(100戸)に係る販売代理について、A社が単独で当該マンションの所在する場所の隣地に案内所を設けて売買契約の締結をしようとしている。A社は、当該案内所に法第50条第1項の規定に基づく標識を掲げなければならないが、当該標識へは、B社の商号又は名称及び免許証番号も記載しなければならない。
4H21-42-2他の宅地建物取引業者が行う一団の建物の分譲の媒介を行うために、案内所を設置する宅地建物取引業者は、当該案内所に、売主の商号又は名称、免許証番号等を記載した国土交通省令で定める標識を掲示しなければならない。
5H16-43-2宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が甲県に建築した一棟100戸建てのマンションを、宅地建物取引業者B(国土交通大臣免許)に販売代理を依頼し、Bが当該マンションの隣地(甲県内)に案内所を設置して契約を締結する。A及びBはその案内所について、それぞれの法第50条第1項に規定する標識に専任の宅地建物取引士の氏名を記載しなければならない。
×
6H14-42-1宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、売主である宅地建物取引業者B(甲県知事免許)から、120戸の分譲マンションの販売代理を一括して受け、当該マンションの所在する場所以外の場所にモデルルームを設けて、売買契約の申込みを受ける。Aは、モデルルームに自己の標識を掲示する必要があるが、Bは、その必要はない。
7H09-42-3他の宅地建物取引業者Bが、宅地建物取引業者Aに対し一団の宅地建物の分譲の販売代理を一括して依頼した場合、Aが契約行為等を行う案内所に、Aの標識とともに、Bも、自己の標識を掲げなければならない。
×
8H06-39-4宅地建物取引業者A(甲県知事免許)は、乙県でも新たに宅地分譲と建築請負を行うこととして、宅地分譲については宅地建物取引業者B(乙県知事免許)と販売代理契約を締結した上、Bが分譲地(50区画)に案内所を設けて行うこととし、建築請負についてはAが乙県に出張所を設けて行うこととした。この場合、Bは、案内所に標識を設置し、売主がAであることを明示しなければならない。
9H05-48-4甲県内の一団の宅地30区画の分譲について、売主である宅地建物取引業者A(乙県知事免許)が宅地建物取引業者B(国土交通大臣免許)に販売代理を依頼して、Bが案内所を設けて、売買契約の申込みを受ける。Bは、その案内所の見やすい場所に、専任の宅地建物取引士の氏名を表示した標識を掲げなければならない。
▲展示会
1H20-42-1宅地建物取引業者は、販売予定の戸建住宅の展示会を実施する際、会場で売買契約の締結や売買契約の申込みの受付を行わない場合であっても、当該会場内の公衆の見やすい場所に国土交通省令で定める標識を掲示しなければならない。
2H11-43-1複数の宅地建物取引業者が、業務に関し展示会を共同で実施する場合、その実施の場所に、すべての宅地建物取引業者が自己の標識を掲示しなければならない。
▲物件所在地
1R03-40-3宅地建物取引業者は、一団の宅地建物の分譲をする場合における当該宅地又は建物の所在する場所に国土交通省令で定める標識を掲示しなければならない。
2H26-28-2宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が乙県内に建設したマンション(100戸)の販売について、宅地建物取引業者B(国土交通大臣免許)及び宅地建物取引業者C(甲県知事免許)に媒介を依頼し、Bが当該マンションの所在する場所の隣接地(乙県内)に、Cが甲県内にそれぞれ案内所を設置し、売買契約の申込みを受ける業務を行う。Aは、法第50条第2項に定める届出を甲県知事及び乙県知事へ届け出る必要はないが、当該マンションの所在する場所に法第50条第1項で定める標識を掲示しなければならない。
3H24-42-ア宅地建物取引業者A社(国土交通大臣免許)が行う宅地建物取引業者B社(甲県知事免許)を売主とする分譲マンション(100戸)に係る販売代理について、A社が単独で当該マンションの所在する場所の隣地に案内所を設けて売買契約の締結をしようとしている。A社は、マンションの所在する場所に法第50条第1項の規定に基づく標識を掲げなければならないが、B社は、その必要がない。
×
4H19-45-4宅地建物取引業者は、売主として一団の宅地建物の分譲を当該物件から約500m離れた駅前に案内所を設置して行う場合、当該物件の所在する場所及び案内所のそれぞれに、免許証番号、主たる事務所の所在地等の所定の事項を記載した標識を掲示しなければならない。
5H16-43-1宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が甲県に建築した一棟100戸建てのマンションを、宅地建物取引業者B(国土交通大臣免許)に販売代理を依頼し、Bが当該マンションの隣地(甲県内)に案内所を設置して契約を締結する。A及びBは当該マンションの所在する場所について、法第50条第1項に規定する標識をそれぞれ掲示しなければならない。
×
6H14-42-2宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、売主である宅地建物取引業者B(甲県知事免許)から、120戸の分譲マンションの販売代理を一括して受け、当該マンションの所在する場所以外の場所にモデルルームを設けて、売買契約の申込みを受ける。Aは、マンションの所在する場所に自己の標識を掲示する必要があるが、Bは、その必要はない。
×
7H11-43-3宅地建物取引業者は、一団の建物の分譲を、当該建物の所在する場所から約800m離れた駅前に案内所を設置して行う場合で、当該建物の所在する場所に標識を掲示したとき、案内所には標識を掲示する必要はない。
×
標識の記載事項(宅建業法[08]3(2))
年-問-肢内容正誤
1R01-40-3宅地建物取引業者が、一団の宅地建物の分譲を案内所を設置して行う場合、その案内所が一時的かつ移動が容易な施設であるときは、当該案内所には、クーリング・オフ制度の適用がある旨等所定の事項を表示した標識を掲げなければならない。
2H26-41-1宅地建物取引業者が、他の宅地建物取引業者が行う一団の宅地建物の分譲の代理又は媒介を、案内所を設置して行う場合で、その案内所が専任の宅地建物取引士を置くべき場所に該当しない場合は、当該案内所には、クーリング・オフ制度の適用がある旨を表示した標識を掲げなければならない。
3H24-42-エ宅地建物取引業者A社(国土交通大臣免許)が行う宅地建物取引業者B社(甲県知事免許)を売主とする分譲マンション(100戸)に係る販売代理について、A社が単独で当該マンションの所在する場所の隣地に案内所を設けて売買契約の締結をしようとしている。A社は、当該案内所に法第50条第1項の規定に基づく標識を掲げなければならないが、当該標識へは、B社の商号又は名称及び免許証番号も記載しなければならない。
4H21-42-2他の宅地建物取引業者が行う一団の建物の分譲の媒介を行うために、案内所を設置する宅地建物取引業者は、当該案内所に、売主の商号又は名称、免許証番号等を記載した国土交通省令で定める標識を掲示しなければならない。
5H19-45-4宅地建物取引業者は、売主として一団の宅地建物の分譲を当該物件から約500m離れた駅前に案内所を設置して行う場合、当該物件の所在する場所及び案内所のそれぞれに、免許証番号、主たる事務所の所在地等の所定の事項を記載した標識を掲示しなければならない。
6H16-43-2宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が甲県に建築した一棟100戸建てのマンションを、宅地建物取引業者B(国土交通大臣免許)に販売代理を依頼し、Bが当該マンションの隣地(甲県内)に案内所を設置して契約を締結する。A及びBはその案内所について、それぞれの法第50条第1項に規定する標識に専任の宅地建物取引士の氏名を記載しなければならない。
×
7H11-43-4宅地物取引業者の標識の様式及び記載事項は、その掲示する場所が契約の締結を行う案内所であれば、事務所と同一でなければならない。
×
8H06-39-4宅地建物取引業者A(甲県知事免許)は、乙県でも新たに宅地分譲と建築請負を行うこととして、宅地分譲については宅地建物取引業者B(乙県知事免許)と販売代理契約を締結した上、Bが分譲地(50区画)に案内所を設けて行うこととし、建築請負についてはAが乙県に出張所を設けて行うこととした。この場合、Bは、案内所に標識を設置し、売主がAであることを明示しなければならない。
9H05-48-4甲県内の一団の宅地30区画の分譲について、売主である宅地建物取引業者A(乙県知事免許)が宅地建物取引業者B(国土交通大臣免許)に販売代理を依頼して、Bが案内所を設けて、売買契約の申込みを受ける。Bは、その案内所の見やすい場所に、専任の宅地建物取引士の氏名を表示した標識を掲げなければならない。

2 誤り

契約の締結を勧誘するに際し、以下のような行為をすることは禁止されています(宅建業法47条の2第3項、規則16条の12第1号)。

本肢の行為は、4.に該当するため、宅建業法に違反します。

※宅建業者自体に対して勧誘継続を禁止しています。同じ宅建業者に所属する別の従業者に交代したからといって、免責されることはありません。

■類似過去問
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勧誘の際の禁止行為(宅建業法[09]7(4)③)
年-問-肢内容正誤
(イ)環境・交通に関する断定的判断の提供
1H28-34-2
宅地建物取引業者が、分譲マンションの購入を勧誘するに際し、うわさをもとに「3年後には間違いなく徒歩5分の距離に新しく私鉄の駅ができる」と告げた場合、そのような計画はなかったとしても、故意にだましたわけではないので法には違反しない。
×
2H27-41-ア宅地建物取引業者の従業者が行った「隣接地は、市有地で、現在、建築計画や売却の予定がないことを市に確認しました。将来、建つとしても公共施設なので、市が眺望を遮るような建物を建てることは絶対ありません。ご安心ください。」という発言は、宅地建物取引業法に違反しない。
×
3H26-43-4「近所に幹線道路の建設計画がある」と説明したが、実際には建設計画は存在せず、従業者の思い込みであった場合、宅建業法に違反しない。×
4H24-32-4宅地建物取引業者A社が、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bと宅地の売買について交渉を行う。Bは、契約するかどうかの重要な判断要素の1つとして、当該宅地周辺の将来における交通整備の見通し等についてA社に確認した。A社は、将来の交通整備について新聞記事を示しながら、「確定はしていないが、当該宅地から徒歩2分のところにバスが運行するという報道がある」旨を説明した。
5H24-41-イ宅地建物取引業者A社による投資用マンションの販売の勧誘に当たって、A社の従業員は、「将来、南側に5階建て以上の建物が建つ予定は全くない。」と告げ、将来の環境について誤解させるべき断定的判断を提供したが、当該従業員には故意に誤解させるつもりはなかった。
×
6H20-38-3宅地建物取引業者の従業者は、宅地の販売の勧誘に際し、買主に対して「この付近に鉄道の新駅ができる」と説明したが、実際には新駅設置計画は存在せず、当該従業者の思い込みであったことが判明し、契約の締結には至らなかった。
×
7H16-44-2宅地建物取引業者は、その相手方等に対して契約の目的物である宅地又は建物の将来の環境等について誤解させるべき断定的判断を提供することは禁止されているが、過失によって当該断定的判断を提供してしまった場合でも免責されない。
8H08-45-4宅地建物取引業者Aの分譲する宅地が、10年後開通予定の地下鉄の複数の駅候補地の1つから徒歩5分の場所にある場合、Aは、「地下鉄の新駅まで徒歩5分」と記載したパンフレットにより契約締結の勧誘をすることができる。
×
(ロ)必要な時間の許与を拒否
1R03-43-イ宅地の売買に際して、相手方が「契約の締結をするかどうか明日まで考えさせてほしい」と申し出たのに対し、事実を歪めて「明日では契約締結できなくなるので、今日しか待てない」と告げた。
×
2R02s-40-3宅地建物取引業者は、契約の締結の勧誘をするに際し、理由の如何を問わず、相手方に対して当該契約を締結するかどうかを判断するために必要な時間を与えることを拒んではならない。
×
(ハ)勧誘者情報の不告知
1R05-36-エ宅地建物取引業者はアンケート調査を装ってその目的がマンションの売買の勧誘であることを告げずに個人宅を訪問し、マンションの売買の勧誘をした。×
2R03-43-ウマンション販売の勧誘を電話で行った際に、勧誘に先立って電話口で宅地建物取引業者の商号又は名称を名乗らずに勧誘を行った。
×
3H29-28-ウ宅地建物取引業者の従業者は、投資用マンションの販売において、勧誘に先立ちAの名称を告げず、自己の氏名及び契約締結の勧誘が目的であることを告げたうえで勧誘を行ったが、相手方から関心がない旨の意思表示があったので、勧誘の継続を断念した。
×
4H29-34-2宅地建物取引業者が、アンケート調査をすることを装って電話をし、その目的がマンションの売買の勧誘であることを告げずに勧誘をする行為は、法に違反する。
×
5H26-43-2宅地建物取引業者の従業者は、投資用マンションの販売において、相手方に事前の連絡をしないまま自宅を訪問し、その際、勧誘に先立って、業者名、自己の氏名、契約締結の勧誘が目的である旨を告げた上で勧誘を行った。
6H24-41-ア宅地建物取引業者A社による投資用マンションの販売の勧誘に当たって、A社の従業員は、投資用マンションの販売の勧誘に先立ってA社の商号及び自らの氏名を告げてから勧誘を行ったが、勧誘の目的が投資用マンションの売買契約の締結である旨を告げなかった。×
(ニ)勧誘の継続
1R05-28-ア宅地建物取引業者Aの従業員Bが、Cが所有する戸建住宅の買取りを目的とした訪問勧誘をCに対して行ったところ、Cから「契約の意思がないので今後勧誘に来ないでほしい」と言われたことから、後日、Aは、別の従業員Dに同じ目的で訪問勧誘を行わせて、当該勧誘を継続した。×
2R02s-40-1宅地建物取引業者が、マンション販売の勧誘をするに際し、相手方から購入を希望しない旨の返事があった後に、当該勧誘を継続することは宅地建物取引業法に違反しない。×
3H30-40-エ宅地建物取引業者は、投資用マンションの販売に際し、電話で勧誘を行ったところ、勧誘の相手方から「購入の意思がないので二度と電話をかけないように」と言われたことから、電話での勧誘を諦め、当該相手方の自宅を訪問して勧誘した。
×
4H29-28-ウ宅地建物取引業者の従業者は、投資用マンションの販売において、勧誘に先立ちAの名称を告げず、自己の氏名及び契約締結の勧誘が目的であることを告げたうえで勧誘を行ったが、相手方から関心がない旨の意思表示があったので、勧誘の継続を断念した。
×
5H26-41-2宅地建物取引業者が、その従業者をして宅地の売買の勧誘を行わせたが、相手方が明確に買う意思がない旨を表明した場合、別の従業者をして、再度同じ相手方に勧誘を行わせることは宅地建物取引業法に違反しない。
×
6
H26-43-3宅地建物取引業者の従業者は、マンション建設に必要な甲土地の買受けに当たり、甲土地の所有者に対し、電話により売買の勧誘を行った。その際、売却の意思は一切ない旨を告げられたが、その翌日、再度の勧誘を行った。×
(ホ)迷惑時間帯の電話・訪問
1R05-28-ウ宅地建物取引業者Aの従業員Bは、Cが所有する戸建住宅の買取りを目的とした電話勧誘をCに対して行おうと考え、23時頃にCの自宅に電話をかけ、勧誘を行い、Cの私生活の平穏を害し、Cを困惑させた。×
2
H24-41-エ宅地建物取引業者A社による投資用マンションの販売の勧誘に当たって、A社の従業員は、勧誘の相手方から、「午後3時に訪問されるのは迷惑である。」と事前に聞いていたが、深夜でなければ迷惑にはならないだろうと判断し、午後3時に当該相手方を訪問して勧誘を行った。
×
(ヘ)困惑させる行為
1R05-28-ウ宅地建物取引業者Aの従業員Bは、Cが所有する戸建住宅の買取りを目的とした電話勧誘をCに対して行おうと考え、23時頃にCの自宅に電話をかけ、勧誘を行い、Cの私生活の平穏を害し、Cを困惑させた。×
2H23-41-イ宅地建物取引業者は、建物の販売に際して、短時間であったが、私生活の平穏を害するような方法により電話勧誘を行い、相手方を困惑させた。
×

3 誤り

不当な履行遅延の禁止の対象とされているのは、以下の行為に限られます(宅建業法44条)。

  • ①登記
  • ②引渡し
  • ③対価の支払

本肢の「他の宅建業者に対し媒介報酬の支払いを拒む行為」は、規制の対象に入りません。

■類似過去問
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不当な履行遅延の禁止(宅建業法[09]5)
年-問-肢内容正誤
1H26-41-3宅地建物取引業者が、自ら売主となる宅地建物売買契約成立後、媒介を依頼した他の宅地建物取引業者へ報酬を支払うことを拒む行為は、不当な履行遅延(法第44条)に該当する。
×
2H24-40-ア不当な履行遅延の禁止(法第44条)は、宅地若しくは建物の登記若しくは引渡し又は取引に係る対価の支払を対象とするのみである。
3H08-45-2宅地建物取引業者Aが宅地建物取引業を廃止した旨の届出をした後においても、Aは、届出前に締結した宅地分譲の契約に基づく当該宅地の引渡しを不当に遅延する行為をしてはならない。

4 誤り

従業者名簿に記載すべき事項は、以下のリストの通りです(宅建業法48条3項、規則17条の2第1項)。

従業者でなくなった日」も記載事項の一つです。さらに、従業者名簿は、最終の記載をした日から10年間保存する必要があります(規則17条の2第4項)。したがって、退職した従業者に関する事項も、かなり長期に渡って、従業者名簿に記載され続けることになります。

■類似過去問
内容を見る
従業者名簿の備付け(備付場所)(宅建業法[08]4(3)①)
年-問-肢内容正誤
1R05-37-2宅地建物取引業者は、その事務所ごとに従業者名簿を備えなければならないが、取引の関係者から閲覧の請求があった場合であっても、宅地建物取引業法第45条に規定する秘密を守る義務を理由に、閲覧を拒むことができる。×
2R04-26-3宅地建物取引業者は、主たる事務所については、免許証、標識及び国土交通大臣が定めた報酬の額を掲げ、従業者名簿及び帳簿を備え付ける義務を負う。×
3R03-29-1宅地建物取引業者は、その事務所ごとに従業者の氏名、従業者証明書番号その他国土交通省令で定める事項を記載した従業者名簿を備えなければならず、当該名簿を最終の記載をした日から5年間保存しなければならない。
×
4R02-39-3宅地建物取引業者は、その事務所ごとに従業者名簿を備えなければならないが、退職した従業者に関する事項は、個人情報保護の観点から従業者名簿から消去しなければならない。
×
5H26-41-4宅地建物取引業者は、その事務所ごとに従業者名簿を備えなければならないが、退職した従業者に関する事項は従業者名簿への記載の対象ではない。×
6H24-40-ウ宅地建物取引業者は、その事務所ごとに、従業者名簿を備えなければならず、当該名簿については最終の記載をした日から10年間保存しなければならない。
7H22-29-2宅地建物取引業者は、その事務所ごとに従業者名簿を備える義務を怠った場合、監督処分を受けることはあっても罰則の適用を受けることはない。
×
8H20-42-3宅地建物取引業者は、主たる事務所には、設置しているすべての事務所の従業者名簿を、従たる事務所には、その事務所の従業者名簿を備えなければならない。
×
9H19-45-2宅地建物取引業者は、その事務所ごとに従業者名簿を備え、取引の関係者から請求があったときは、当該名簿をその者の閲覧に供しなければならないが、当該名簿を事務所のパソコンのハードディスクに記録し、ディスプレイの画面に表示する方法で閲覧に供することもできる。
10H18-42-1
宅地建物取引業者は、その事務所ごとに従業者名簿を備えなければならず、当該名簿を最終の記載をした日から5年間保存しなければならない。×
11H12-42-1
宅地建物取引業者は、その業務に関する各事務所の帳簿を一括して主たる事務所に、従業者名簿を各事務所ごとに備えなければならない。×
12H09-30-3従業者名簿を、それぞれの事務所ごとに作成して備え付け、主たる事務所に一括して備え付けることはしなかった。
13H08-40-1宅地建物取引業者が宅地の売買の媒介契約を締結しようとする場合において、当該業者が宅地の購入をしようとしている依頼者に対して「事務所ごとに従業者名簿を備えていますので、ご希望なら閲覧してください。今お見せした私の従業者証明書の番号も記載されています。」と説明した。
14H07-44-3宅地建物取引業者Aが本店及び支店の全ての従業者に従業者証明書を携帯させている場合、Aは、本店以外の事務所に従業者名簿を備え、取引の関係者に閲覧させる必要はない。
×
従業者名簿の備付け(記載事項)(宅建業法[08]4(3)②)
年-問-肢内容正誤
1R03s-28-エ宅地建物取引業者Aの従業者名簿の作成に当たり、法第48条第3項の規定により記載しなければならない事項についてAの従業者Bが虚偽の記載をした場合、Bは罰則の適用を受けることはあるが、Aは罰則の適用を受けることはない。
×
2R03-29-1宅地建物取引業者は、その事務所ごとに従業者の氏名、従業者証明書番号その他国土交通省令で定める事項を記載した従業者名簿を備えなければならず、当該名簿を最終の記載をした日から5年間保存しなければならない。
×
3R02-39-3宅地建物取引業者は、その事務所ごとに従業者名簿を備えなければならないが、退職した従業者に関する事項は、個人情報保護の観点から従業者名簿から消去しなければならない。×
4H29-35-4宅地建物取引業者は、その業務に従事する者であっても、一時的に事務の補助のために雇用した者については、従業者名簿に記載する必要がない。×
5H26-41-4宅地建物取引業者は、その事務所ごとに従業者名簿を備えなければならないが、退職した従業者に関する事項は従業者名簿への記載の対象ではない。
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6H21-43-2宅地建物取引業者がその事務所ごとに備える従業者名簿には、従業者の氏名、生年月日、当該事務所の従業者となった年月日及び当該事務所の従業者でなくなった年月日を記載することで足りる。
×
7H12-31-4宅地建物取引業者は、その事務所に備える従業者名簿に、従業者が宅地建物取引士であるか否かの別を記載しなかった場合、業務停止の処分を受けることがあるが、罰金の刑に処せられることはない。
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8H09-30-1従業者名簿に、従業者の氏名、生年月日及び主たる職務内容を記載したが、宅地建物取引士であるか否かの別は記載しなかった。
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9H08-40-1宅地建物取引業者が宅地の売買の媒介契約を締結しようとする場合において、当該業者が宅地の購入をしようとしている依頼者に対して「事務所ごとに従業者名簿を備えていますので、ご希望なら閲覧してください。今お見せした私の従業者証明書の番号も記載されています。」と説明した。
10H04-48-3宅地建物取引業者は、その事務所に従業者名簿を備え、取引の関係者から請求があったときは、その閲覧に供しなければならないが、この名簿には、宅地建物取引士の事務禁止処分の内容も記載される。
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11H04-48-4宅地建物取引業者の従業者は、宅地建物取引業者の発行する従業者証明書をその業務中携帯し、取引の関係者から請求がなくても、提示しなければならないが、この証明書には、従業者証明書番号も記載される。
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12H02-38-3宅地建物取引業者は、従業者名簿に、その者が宅地建物取引士であるか否かの別を記載する必要はないが、主たる職務内容を記載しなければならない。
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【宅建過去問】(平成26年問41)業務の規制” に対して4件のコメントがあります。

  1. gnoyr より:

    第一肢の設定は、契約行為を行わない、契約の締結又は申込みの受付をしない場所となっています。クリーリングオフの発生する申込みの受付をしないのに、ここに掲げる、標識の記載事項には、「クーリング・オフの適用がある旨」が含まれていなければならないのでは何故でしょうか。

    1. 家坂 圭一 より:

      gnoyr様

      いつも御質問・御指摘ありがとうございます。
      回答が大変遅くなり、本当に申し訳ありません。

      さて、御質問にお答えします。

      本問の肢1では、
      「その案内所が専任の宅地建物取引士を置くべき場所に該当しない」
      とされています。
      (gnoyrさんがおっしゃるような「第一肢の設定は、契約行為を行わない、契約の締結又は申込みの受付をしない場所となっています。」という明示的な表現は存在しません。)

      この「専任の宅地建物取引士を置くべき場所に該当しない」という表現は、その案内所で契約行為等を予定していないことを示します。

      しかし、だからといって、その案内所で「契約行為等をしてはいけない」ということにはなりません。
      もっと分かりやすくいえば、「契約行為等をしてはならない場所」というのは、そもそもこの世に存在しないのです。
      そうでなければ、喫茶店やホテルのロビーで売買契約を締結するという多くの過去問は、成立しないことになってしまいますよね。

      実際に存在するのは、
      「契約行為等をしたらクーリング・オフの対象となる場所」
      「クーリング・オフの対象とならない場所」
      という区別です。

      案内所は、契約行為等を予定していたかどうか、専任の宅建士を設置したか、によって、
      ①そこでした契約行為等がクーリング・オフの対象となる案内所
      ②クーリング・オフの対象とならない案内所
      の2つに分かれます。

      このうち、①については、標識に「クーリング・オフの適用がある旨」を明示する必要があります。
      これが肢1の結論です。

      (以下は蛇足です。)
      もちろん、「契約行為等を予定しない」として専任の宅建士を設置しなかった案内所で、日常的に契約行為等を行っているとすれば、いわば脱法行為であり、大きな問題になるでしょう。
      しかし、それは、ここで考えている問題、すなわち、
      「専任の宅建士を設置していない案内所で契約行為等をすることができるのか」
      という問題とは、全く別の問題です。

  2. 家坂 圭一 より:

    ともも様

    御質問ありがとうございます。

    肢4は、誤りの記述です。
    理由は、上の解説をお読み下さい。

    本問の正解は、肢1です。
    複数正解ではありません。

  3. ともも より:

    すみません、この平成26年問41の選択肢4も正解になるのですか?複数正解ですか?

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