【宅建過去問】(平成28年問01)民法に規定されているもの

【注意】

「民法の条文に規定されているかどうか」を問う問題は、民法改正を控えた平成24年~29年の6年間に渡り出題されました。令和2年に改正民法が施行されたため、今後この形式で出題される可能性は低いです。ここでは、改正後の民法に合うように問題を修正して掲載しています。




次の記述のうち、民法の条文に規定されているものはいくつあるか。

  • ア 利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、年3%とする旨
  • イ 賃貸人は、賃借人が賃貸借に基づく金銭債務を履行しないときは、敷金をその債務の弁済に充てることができる旨
  • ウ 免責的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができる旨
  • エ 契約により当事者の一方が第三者に対してある給付をすることを約したときは、その第三者は、債務者に対して直接にその給付を請求する権利を有する旨
  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ

正解:4

ア 条文に規定されている

利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、その利息が生じた最初の時点における法定利率を基準にします(民法404条1項)。現在の法定利率は、年3%です(同条2項)。

■類似過去問
内容を見る
法定利率(民法[15]5)
 年-問-肢内容正誤
1R02s-07-3
利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、年3%とする旨が、民法の条文に規定されている。
×
228-01-1
利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、年3%とする旨が、民法の条文に規定されている。
324-08-2貸主Aと借主Bとの間の利息付金銭消費貸借契約において、利率に関する定めがない場合、Bが債務不履行に陥ったことによりAがBに対して請求することができる遅延損害金は、年3パーセントの利率により算出する。
403-09-1利率について別段の定めがないときは、貸主は、利息を請求することができない。×

イ 条文に規定されている

賃貸人は、賃借人が金銭債務を履行しないときは、敷金を債務の弁済に充てることができます(同法622条の2第2項前段)。

■類似過去問
内容を見る
敷金契約の性質(民法[26]8)
 年-問-肢内容正誤
1R02-04-4
賃借人は、未払賃料債務がある場合、賃貸人に対し、敷金をその債務の弁済に充てるよう請求することができる。×
228-01-2
賃貸人は、賃借人が賃貸借に基づく金銭債務を履行しないときは、敷金をその債務の弁済に充てることができる旨が、民法の条文に規定されている。
323-06-3
[Aは自己所有の甲建物をBに賃貸し賃料債権を有している。]甲建物の抵当権者Eが、物上代位権を行使してAのBに対する賃料債権を差し押さえた場合、その後に賃貸借契約が終了し、目的物が明け渡されたとしても、Bは、差し押さえにかかる賃料債務につき、敷金の充当による当然消滅を、Eに対抗することはできない。×
420-10-4[Aは、自己所有の甲建物(居住用)をBに賃貸]甲建物の抵当権者がAのBに対する賃料債権につき物上代位権を行使してこれを差し押さえた場合においても、その賃料が支払われないまま賃貸借契約が終了し、甲建物がBからAに明け渡されたときは、その未払賃料債権は敷金の充当により、その限度で消減する。
513-09-1賃貸借契約期間中でも、貸主の返済能力に客観的な不安が生じた場合は、借主は、賃料支払債務と敷金返還請求権とを対当額にて相殺することができる。×
613-09-4貸主は、借主の、賃貸借契約終了時までの未払賃料と契約終了後明渡しまでの期間の賃料相当損害額の双方を、敷金から控除できる。
710-03-1賃借人は、建物賃貸借契約が終了し、建物の明渡しが完了した後でなければ、敷金返還請求権について質権を設定することはできない。×
810-03-4敷金返還請求権に質権を設定した者が、賃借人に対し質権実行通知をしたとき、賃借人は、通知受領後明渡し完了前に発生する賃料相当損害金については敷金から充当することができなくなる。×
906-10-1借主は、貸主に対し、未払賃料について敷金からの充当を主張することができる。×
1006-10-2借主の債権者が敷金返還請求権を差し押さえたときは、貸主は、その範囲で、未払賃料の弁済を敷金から受けることができなくなる。×

ウ 条文に規定されている

免責的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができます(民法472条2項前段)。この場合、免責的債務引受は、債権者が債務者に対してその契約をした旨を通知した時に、効力を生じます(同項後段)。

■類似過去問
内容を見る
債務引受(民法[19]5)
 年-問-肢内容正誤
128-01-3
免責的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができる。

227-01-3
併存的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができる。

エ 条文に規定されている

契約により当事者の一方が第三者に対する給付を約したときは、その第三者は、債務者に対して直接にその給付を請求する権利を有します(民法537条1項)。これが第三者のためにする契約です。

まとめ

条文に規定されているものは、ア、イ、ウ、エの全てです。正解は、肢4。


>>年度目次に戻る

+4

過去問を活用した合格作戦

過去問を徹底的に研究することで、「楽に」「確実に」合格する、
というこのサイトを、学習方法として具体化する方法は?
この点を説明した「宅建受験ガイダンス」をご覧ください。

【宅建過去問】(平成28年問01)民法に規定されているもの” に対して5件のコメントがあります。

  1. 抽象体 忠信 より:

    先生、今日12月1日待ちに待った!!合格通知書がやったまいりました。
    謹んで先生ありがとうございました。

    ちなみに行政書士試験も受験したのですが、抵当権の記述問があったのですが、グデグデでした。先生の民法の解説にもあったのに!悔しいです。この試験は微妙です。発表は1月下旬なのですが自身が高くない。

    駄目だった時に備えてこれからも、先生の民法を時間のあるかぎり学習していきます。                  先生ほんとありがとう。

    0
  2. R32SKYLINEGTR より:

    以前シープに参加して写真取ってもらった者です、先生のDVD28年度版待ってました!
    早速、購入しまして、支払いして3年分のDVD到着するの待ってます。
    27年度、26年は購入しましたが、
    はやく購入しとけばよかったなあ・・・ととても後悔しています
    先生のDVDと付属の解説冊子、きちんと、判例と条文がかいてあるのでよかったです

    ほかの市販の宅建の教科書は、条文すらなくて、民法の条文の問題くるとお手上げなテキスト多いと思いました・・・
    過去問を地道に解くことなんだなあと思いました

    SPI2の攻略法も先生の教材で内定取れましたし、今度こそ宅建も先生の教材で合格勝ち取りたいです

    0
    1. 家坂 圭一 より:

      R32SKYLINEGTRさん

      家坂です。

      御注文の教材、本日、発送しました。
      到着までしばらくお待ち下さい。

      早くからの受験勉強、お疲れ様です。
      途中で疲れ切ってしまわないよう、しっかり計画を立てて頑張りましょう。
      質問などあれば、遠慮なくどうぞ。

      0
  3. 家坂 圭一 より:

    >抽象体さま

    家坂です。
    38点だったら、合格確実ですね。
    ちょっと早いですが、おめでとうございます!

    抽象体さんのおっしゃる通りで、合格の王道は、「過去問の繰り返し」です。
    (1)知識の習得も、
    (2)ヒッカケ対策も、
    (3)未知の知識が出題された場合の対処も、
    (4)時間配分も、
    合格に必要な全ての要素は、過去問の地道な繰り返しによって身に付きます。
    この学習法をマスターしてしまえば、もう合格が見えたも同然なのです。

    この度は、コメントありがとうございました。
    今回の経験が抽象体さんの今後にも活用できるといいですね。

    0
  4. 抽象体 忠信 より:

    家坂先生のDVDで、今年「多分合格」したと思います。自己採点38点。

    合格の秘訣は最低でも同じDVDを何回も何回も見る、聞く事です。一回見て聞くだけでは、理解できません。何回も何回も見る、聞く事が、合格の王道であると、ここに確信できました。

    家坂師匠心、心より感謝します。

    0

家坂 圭一 へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です