【宅建過去問】(平成30年問28)業務の規制(個数問題)

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次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

  • ア 宅地建物取引業者が、買主として、造成工事完了前の宅地の売買契約を締結しようとする場合、売主が当該造成工事に関し必要な都市計画法第29条第1項の許可を申請中であっても、当該売買契約を締結することができる。
  • イ 宅地建物取引業者が、買主として、宅地建物取引業者との間で宅地の売買契約を締結した場合、法第37条の規定により交付すべき書面を交付しなくてよい。
  • ウ 営業保証金を供託している宅地建物取引業者が、売主として、宅地建物取引業者との間で宅地の売買契約を締結しようとする場合、営業保証金を供託した供託所及びその所在地について、買主に対し説明をしなければならない。
  • エ 宅地建物取引業者が、宅地の売却の依頼者と媒介契約を締結した場合、当該宅地の購入の申込みがあったときは、売却の依頼者が宅地建物取引業者であっても、遅滞なく、その旨を当該依頼者に報告しなければならない。
  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. なし

正解:1

ア 誤り

宅地造成や建物建築に関する工事の完了前においては、開発許可、建築確認などの処分があった後でなければ、①自ら当事者として売買契約を締結したり、②当事者を代理してその売買契約を締結したり、③売買の媒介をすることができません(宅建業法36条)。
この制限について、今までの過去問では、「宅建業者が売主となる場合」について出題していました。しかし、宅建業法が規制しているのは、「自ら当事者として売買契約を締結すること」です。売主となる場合だけでなく、買主となる場合でも、このような契約を締結することはできません。
※貸借については、工事の完了前でも、代理又は媒介することができます。

■参照項目&類似過去問
内容を見る
契約締結時期の制限(宅建業法[09]3)
年-問-肢内容正誤
1R03s-38-イ宅地建物取引業者Aは、建築確認の済んでいない建築工事完了前の賃貸住宅の貸主Bから当該住宅の貸借の代理を依頼され、代理人として借主Cとの間で当該住宅の賃貸借契約を締結した。
2R02s-26-3宅地建物取引業者は、建築工事完了前の賃貸住宅について、借主として貸借の契約を締結してはならない。×
3R01-35-4宅地建物取引業者は、宅地の貸借の媒介に際し、当該宅地が都市計画法第29条の許可の申請中であることを知りつつ、賃貸借契約を成立させた。
4H30-28-ア宅地建物取引業者が、買主として、造成工事完了前の宅地の売買契約を締結しようとする場合、売主が当該造成工事に関し必要な都市計画法第29条第1項の許可を申請中であっても、当該売買契約を締結することができる。×
5H28-32-2
宅地建物取引業者は、自ら売主として新築マンションを分譲するに当たり、建築基準法第6条第1項の確認の申請中であったため、「建築確認申請済」と明示して、当該建物の販売に関する広告を行い、建築確認を受けた後に売買契約を締結した。
×
6H27-37-1宅地建物取引業者は、建築確認が必要とされる建物の建築に関する工事の完了前においては、建築確認を受けた後でなければ、当該建物の貸借の媒介をしてはならない。
×
7H27-37-4宅地建物取引業者は、建築確認が必要とされる建物の建築に関する工事の完了前において、建築確認の申請中である場合は、建築確認を受けることを停止条件とする特約を付ければ、自ら売主として当該建物の売買契約を締結することができる。
×
8H26-30-1宅地建物取引業者は、新築分譲マンションを建築工事の完了前に販売しようとする場合、建築基準法第6条第1項の確認を受ける前において、当該マンションの売買契約の締結をすることはできないが、当該販売に関する広告をすることはできる。
×
9H25-32-イ宅地建物取引業者は、建築確認の済んでいない建築工事完了前の賃貸住宅の貸主から当該住宅の貸借の代理を依頼され、代理人として借主との間で当該住宅の賃貸借契約を締結した。
10H25-32-ウ宅地建物取引業者A社は、建築確認の済んだ建築工事完了前の建売住宅の売主B社(宅地建物取引業者)との間で当該住宅の売却の専任媒介契約を締結し、媒介業務を行った。
11H19-38-2宅地建物取引業者は、新築分譲マンションを建築工事の完了前に売却する場合、建築基準法第6条第1項の確認を受ける前において、当該マンションの売買の広告及び売買契約の締結のいずれもすることはできない。
12H19-38-3都市計画法第29条第1項の許可を必要とする宅地について、Bが開発行為を行い貸主として貸借をしようとする場合、宅地建物取引業者Aは、Bがその許可を受ける前であっても、Bの依頼により当該宅地の貸借の広告をすることができるが、当該宅地の貸借の媒介をすることはできない。
×
13H19-38-4宅地建物取引業者Aは、都市計画法第29条第1項の許可を必要とする宅地について開発行為を行いBに売却する場合、Bが宅地建物取引業者であれば、その許可を受ける前であっても当該宅地の売買の予約を締結することができる。
×
14H19-43-1宅地建物取引業者Aは、都市計画法第29条第1項の許可を必要とする宅地の造成工事着手前において、当該許可を受けていない場合であっても、当該許可を受けることを停止条件とする特約を付ければ、当該宅地の売買契約を締結することができる。
×
15H18-38-2宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者である買主Bと建物の売買契約を締結する。Aは、新築分譲マンションについて、建築基準法第6条第1項の建築確認を受ける前にBと売買契約を締結することができる。
×
16H13-42-3宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者Bと建物の売買契約を締結しようとしている。売買予定の建物が、建築工事完了前の建物である場合には、Aは、建築基準法第6条第1項の確認の申請をすれば、Bと売買契約を締結することができる。
×
17H11-40-2宅地建物取引業者Aが、建物を新築するため建築確認の申請中であったので、自ら売主として、宅地建物取引業者Bに対し、その建物を販売する契約の予約を締結した。
×
18H07-41-3宅地建物取引業者は、建物の建築工事着手前において、建築基準法第6条第1項の確認を受けていない場合であっても、当該確認を受けることを停止条件とする特約付きで建物の売買契約を締結することができる。
×
19H05-39-2宅地建物取引業者AがXから土地を取得して、宅地に造成し、自ら売主となって、Cに分譲しようとしている。AX間の売買契約において、開発許可を受けることを停止条件とする特約がある場合、Aは、その条件が成就するまでの間は、宅地建物取引業者であるCと、売買契約を締結してはならない。
20H04-37-1宅地建物取引業者Aは、建売住宅の分譲を行うこととし、昨年10月1日開発許可を受けて、同年12月1日宅地造成工事を完了し、本年2月1日建築確認を受けたが、同年4月1日現在工事は完了していない。Aが、宅地建物取引業者Bの強い希望に基づき、開発許可が下りた後の昨年11月1日、建築確認の取得を条件として土地付住宅の売買契約をBと締結した場合、宅地建物取引業法に違反する。
21H04-37-2宅地建物取引業者Aは、建売住宅の分譲を行うこととし、昨年10月1日開発許可を受けて、同年12月1日宅地造成工事を完了し、本年2月1日建築確認を受けたが、同年4月1日現在工事は完了していない。Aが、本年1月1日、「宅地造成完了、建築確認申請済」と表示した広告を出して、その広告を見た宅地建物取引業者でないBと、建築確認後の同年3月1日土地付住宅の売買契約を締結した場合、宅地建物取引業法に違反しない。
×

イ 誤り

宅建業者が買主となって宅地の売買契約を締結した場合、相手方に対して、37条書面(契約書面)を交付しなければなりません(宅建業法37条1項)。
37条書面の作成・交付に関する規制は、交付先が宅建業者である場合でも、それ以外の取引と同様に適用されます。交付を省略することは、宅建業法に違反します。

☆「37条書面(交付先が宅建業者である場合)」というテーマは、問27肢4と問29肢1でも出題されています。

■参照項目&類似過去問
内容を見る
37条書面の交付相手(自ら売主・買主となるケース)(宅建業法[12]1(2)②)
年-問-肢内容正誤
自ら売主
1R04-35-4宅地建物取引業者Aが所有する甲宅地を法人Bに売却する契約を締結したとき、Bが宅地建物取引業者であるか否かにかかわらず、AはBに対し、法第37条の規定に基づく書面を交付しなければならない。
2R04-44-1宅地建物取引業者Aは、自ら売主として宅地建物取引業者ではないBとの間で宅地の売買契約を締結した。この際、当該買主の代理として宅地建物取引業者Cが関与していたことから、37条書面をBに加え、Cにも交付した。
3R03-37-4宅地建物取引業者は、自ら売主となる土地付建物の売買契約及び自ら貸主となる土地付建物の賃貸借契約のいずれにおいても、37条書面を作成し、その取引の相手方に交付しなければならない。×
4R03-41-ア宅地建物取引業者Aが自ら売主として建物を売却する場合、宅地建物取引業者Bに当該売却の媒介を依頼したときは、Bは宅地建物取引士をして37条書面に記名させなければならず、Aも宅地建物取引士をして37条書面に記名させなければならない。
5R02-33-3宅地建物取引業者が自ら売主として宅地建物取引業者である買主と建物の売買契約を締結した場合、37条書面に宅地建物取引士をして記名させる必要はない。×
6R02-37-ウ宅地建物取引業者は、自ら売主として宅地の売買契約を締結した場合、買主が宅地建物取引業者であっても、37条書面を遅滞なく交付しなければならない。
7R02-37-エ宅地建物取引業者は、自ら売主として宅地の売買契約を締結した場合、買主が宅地建物取引業者であるときは、当該宅地の引渡しの時期及び移転登記の申請の時期を37条書面に記載しなくてもよい。×
8H30-29-1Aは、Bとの間で、Aが所有する建物を代金2,000万円で売却する売買契約を締結した。A及びBがともに宅地建物取引業者である場合において、Aは、本件契約の成立後、法第37条の規定により交付すべき書面を作成し、記名は宅地建物取引士ではない者が行い、これをBに交付した。×
9H28-41-2宅地建物取引業者は、自ら売主として宅地の売買契約を締結したときは、相手方に対して、遅滞なく、法第37条の規定による書面を交付するとともに、その内容について宅地建物取引士をして説明させなければならない。×
10H28-42-3宅地建物取引業者Aは、自ら売主として、宅地建物取引業者Bの媒介により、宅地建物取引業者Cと宅地の売買契約を締結した。Bが宅地建物取引士をして37条書面に記名させている場合、Aは宅地建物取引士をして当該書面に記名させる必要はない。×
11H26-42-ア宅地建物取引業者Aが売主として宅地建物取引業者Bの媒介により、土地付建物の売買契約を締結した場合、Bが37条書面を作成し、その宅地建物取引士をして当該書面に記名させれば、Aは、宅地建物取引士による37条書面への記名を省略することができる。×
12H24-31-1宅地建物取引業者A社は、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主との間で宅地の売買契約を締結した。この際、当該買主の代理として宅地建物取引業者B社が関与していたことから、37条書面を買主に加えてB社へも交付した。
自ら買主
1R05-28-エ宅地建物取引業者Aは、Bとの間でBが所有する戸建住宅を買い取る売買契約を締結し、法第37条の規定に基づく書面をBに交付したが、Aの宅地建物取引士に、当該書面に記名のみさせ、押印させることを省略した。
2R03s-40-3宅地建物取引業者Aは、自ら買主として、Bと宅地の売買契約を締結した。この場合、Bに対して37条書面を交付する必要はない。×
3H30-28-イ宅地建物取引業者が、買主として、宅地建物取引業者との間で宅地の売買契約を締結した場合、法第37条の規定により交付すべき書面を交付しなくてよい。×
4H29-40-4宅地建物取引業者Aは、宅地建物取引業者ではない売主Bから中古住宅を購入する契約を締結したが、Bが売主であるためBに37条書面を交付しなかった。
×
5H27-38-エ宅地建物取引業者Aが自ら買主として宅地の売買契約を締結した場合において、当該宅地に係る租税その他の公課の負担に関する定めがあるときは、Aは、その内容を37条書面に記載しなければならず、売主が宅地建物取引業者であっても、当該書面を交付しなければならない。
37条書面(交付先が宅建業者である場合)(宅建業法[12]1(4))
年-問-肢内容正誤
1R05-43-1宅地建物取引業者Aが媒介により宅地の売買契約を成立させた場合、Aは、買主が宅地建物取引業者であるときは、37条書面に移転登記の申請時期を記載しなくてもよい。×
2R04-35-4宅地建物取引業者Aが所有する甲宅地を法人Bに売却する契約を締結したとき、Bが宅地建物取引業者であるか否かにかかわらず、AはBに対し、法第37条の規定に基づく書面を交付しなければならない。
3R03-41-ウ宅地建物取引業者が売主を代理して建物を売却する場合、買主が宅地建物取引業者であるときは、37条書面を交付しなくてもよい。×
4R02s-35-イ宅地建物取引業者が、その媒介により建物の賃貸借契約を成立させた場合においては、契約の当事者が宅地建物取引業者であっても、37条書面には、引渡しの時期及び賃借権設定登記の申請の時期を記載しなければならない。×
5R02s-35-エ宅地建物取引業者が、その媒介により事業用宅地の定期賃貸借契約を公正証書によって成立させた場合においては、公正証書とは別に37条書面を作成し交付するに当たり、契約の当事者が宅地建物取引業者であっても、宅地建物取引士をして37条書面に記名させなければならない。
6R02-33-3
宅地建物取引業者が自ら売主として宅地建物取引業者である買主と建物の売買契約を締結した場合、37条書面に宅地建物取引士をして記名させる必要はない。×
7R02-37-ウ宅地建物取引業者は、自ら売主として宅地の売買契約を締結した場合、買主が宅地建物取引業者であっても、37条書面を遅滞なく交付しなければならない。
8R02-37-エ
宅地建物取引業者は、自ら売主として宅地の売買契約を締結した場合、買主が宅地建物取引業者であるときは、当該宅地の引渡しの時期及び移転登記の申請の時期を37条書面に記載しなくてもよい。×
9R01-36-イ
宅地建物取引業者Aが自ら貸主として宅地の定期賃貸借契約を締結した場合において、借賃の支払方法についての定めがあるときは、Aは、その内容を37条書面に記載しなければならず、借主が宅地建物取引業者であっても、当該書面を交付しなければならない。×
10H30-27-4
宅地建物取引業者Aは、Bが所有し、居住している甲住宅の売却の媒介を、また、宅地建物取引業者Cは、Dから既存住宅の購入の媒介を依頼され、それぞれ媒介契約を締結した。A及びCは、Dが宅地建物取引業者である場合であっても、法第37条に基づき交付すべき書面において、甲住宅の構造耐力上主要な部分等の状況について当事者の双方が確認した事項があるときにその記載を省略することはできない。
11H30-28-イ
宅地建物取引業者が、買主として、宅地建物取引業者との間で宅地の売買契約を締結した場合、法第37条の規定により交付すべき書面を交付しなくてよい。×
12H30-29-1
Aは、Bとの間で、Aが所有する建物を代金2,000万円で売却する売買契約を締結した。A及びBがともに宅地建物取引業者である場合において、Aは、本件契約の成立後、法第37条の規定により交付すべき書面を作成し、記名は宅地建物取引士ではない者が行い、これをBに交付した。×
13H29-38-4
宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地の売買契約において、当該宅地が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保すべき責任に関する特約を定めたが、買主が宅地建物取引業者であり、当該責任に関する特約を自由に定めることができるため、37条書面にその内容を記載しなかった。×
14H28-42-1
宅地建物取引業者Aは、宅地建物取引業者Bと宅地建物取引業者Cの間で締結される宅地の売買契約の媒介においては、37条書面に引渡しの時期を記載しなくてもよい。×
15H28-42-3
宅地建物取引業者Aは、自ら売主として、宅地建物取引業者Bの媒介により、宅地建物取引業者Cと宅地の売買契約を締結した。Bが宅地建物取引士をして37条書面に記名させている場合、Aは宅地建物取引士をして当該書面に記名させる必要はない。×
16H27-38-イ宅地建物取引業者Aが媒介により中古戸建住宅の売買契約を締結させた場合、Aは、引渡しの時期又は移転登記の申請の時期のいずれかを37条書面に記載しなければならず、売主及び買主が宅地建物取引業者であっても、当該書面を交付しなければならない。×
17H27-38-ウ宅地建物取引業者Aが自ら貸主として宅地の定期賃貸借契約を締結した場合において、借賃の支払方法についての定めがあるときは、Aは、その内容を37条書面に記載しなければならず、借主が宅地建物取引業者であっても、当該書面を交付しなければならない。×
18H27-38-エ宅地建物取引業者Aが自ら買主として宅地の売買契約を締結した場合において、当該宅地に係る租税その他の公課の負担に関する定めがあるときは、Aは、その内容を37条書面に記載しなければならず、売主が宅地建物取引業者であっても、当該書面を交付しなければならない。
19H26-40-ウ宅地建物取引業者は、自ら売主として宅地の売買契約を締結した場合は、買主が宅地建物取引業者であっても、37条書面に当該宅地の引渡しの時期を記載しなければならない。
20H25-31-エ宅地建物取引業者は、建物の売買に関し、自ら売主として契約を締結した場合に、その相手方が宅地建物取引業者であれば、37条書面を交付する必要はない。×
21H25-36-4宅地建物取引業者は、宅地建物取引業者間での宅地の売買の媒介に際し、当該売買契約の目的物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保すべき責任に関する特約はあったが、宅地建物取引業者間の取引であったため、当該特約の内容について37条書面への記載を省略した。×
22H22-37-3宅地建物取引業者Aが、売主Bと買主Cとの間の宅地の売買について媒介を行う。B及びCが宅地建物取引業者である場合には、37条書面において、引渡しの時期の記載を省略することができる。×
23H21-36-2宅地建物取引業者Aが、甲建物の売買の媒介を行うに当たり、甲建物の買主が宅地建物取引業者であったため、Aは売買契約の成立後における買主への37条書面の交付を省略した。×
24H19-40-2宅地建物取引業者Aが売主Bと買主Cの間の建物の売買について媒介を行う。Bが宅地建物取引業者でその承諾がある場合、Aは、Bに対し、35条書面及び37条書面のいずれの交付も省略することができる。×
25H19-40-3宅地建物取引業者Aが売主Bと買主Cの間の建物の売買について媒介を行う。Cが宅地建物取引業者でその承諾がある場合、Aは、Cに対し、35条書面の交付を省略することができるが、37条書面の交付を省略することはできない。×
26H18-36-3宅地建物取引業者は、自ら売主として締結した建物の売買契約の相手方が宅地建物取引業者であっても、法第37条の規定に基づき交付すべき書面に宅地建物取引士をして記名させなければならない。
27H12-31-2宅地建物取引業者が、自ら売主として建物を販売した場合に、その相手方が宅地建物取引業者であれば、宅地建物取引業法第37条の規定に基づき交付すべき書面には、宅地建物取引士をして記名させる必要はない。×
28H04-42-1宅地建物取引業者が行う宅地及び建物の売買の媒介において、買主が宅地建物取引業者である場合、35条書面の交付は省略することができるが、37条書面の交付は省略することができない。×
29H01-44-2宅地建物取引業者相互間の宅地の売買において、売主は、宅地建物取引業法第37条第1項に規定する契約成立時に交付すべき書面の記載事項のうち、移転登記の申請の時期を省略した。×

ウ 誤り

宅建業者は、取引の相手方に対して、契約が成立するまでの間に、供託所等について説明するようにしなければなりません(宅建業法35条の2)。
ただし、この説明義務は、相手方が宅建業者である場合には免除されます(同条)。

■参照項目&類似過去問
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供託所等の説明(宅建業法[11]3)
年-問-肢内容正誤
相手方
1R03s-32-2宅地建物取引業者は、宅地建物取引業者が取引の相手方の場合においても、供託所等に係る説明をしなければならない。
×
2H30-28-ウ営業保証金を供託している宅地建物取引業者が、売主として、宅地建物取引業者との間で宅地の売買契約を締結しようとする場合、営業保証金を供託した供託所及びその所在地について、買主に対し説明をしなければならない。×
3H25-29-4区分所有建物の売買において、売主・買主がともに宅地建物取引業者である場合、売主は買主に対し、供託所等の説明をする必要がある。×
4H15-42-1保証協会に加入している宅地建物取引業者Aは、自己所有の宅地を宅地建物取引業者Bに売却する場合、売買契約が成立するまでの間に、Aが保証協会の社員である旨の説明を行わなければならない。×
タイミング
1R03s-32-3宅地建物取引業者は、売買、交換又は貸借の契約に際し、契約成立後、速やかに供託所等に係る説明をしなければならない。
×
2H25-36-2宅地建物取引業者A社は、営業保証金を供託している供託所及びその所在地を説明しないままに、自らが所有する宅地の売買契約が成立したので、買主に対し、その供託所等を37条書面に記載の上、説明した。×
3H24-33-4宅地建物取引業者は、自ら所有する宅地を売却するに当たっては、当該売却に係る売買契約が成立するまでの間に、その買主に対して、供託している営業保証金の額を説明しなければならない。×
4H21-34-3宅地建物取引業者が宅地建物取引業保証協会の社員であるときは、法第37条の規定による書面交付後は遅滞なく、社員である旨、当該協会の名称、住所及び事務所の所在地並びに法第64条の7第2項の供託所及びその所在地について説明をするようにしなければならない。×
5H17-33-4宅地建物取引業者は、買主に対し、土地付建物の売買契約を締結する前に、営業保証金を供託した主たる事務所のもよりの供託所及びその所在地について説明するようにしなければならない。
6H12-44-3宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買契約を締結しようとするときは、当該契約が成立するまでの間に、相手方に対して、営業保証金を供託した供託所及びその所在地並びに供託金の額について説明しなければならない。
×
書面の作成・交付
1R03s-32-1宅地建物取引業者は、宅地建物取引業者の相手方に対して供託所等の説明を行う際に書面を交付することは要求されていないが、重要事項説明書に記載して説明することが望ましい。
2R02-37-イ宅地建物取引業者は、自ら売主として宅地の売買契約を締結した場合、供託所等に関する事項を37条書面に記載しなければならない。
×
3H25-36-2宅地建物取引業者A社は、営業保証金を供託している供託所及びその所在地を説明しないままに、自らが所有する宅地の売買契約が成立したので、買主に対し、その供託所等を37条書面に記載の上、説明した。
×
宅建士による説明?
1H09-35-3保証協会に加入している宅地建物取引業者は、宅地建物取引業に関する取引の相手方に対し、取引が成立するまでの間に、宅地建物取引士をして保証協会の社員である旨及び当該保証協会の名称を説明させなければならない。
×
2H05-46-3宅地建物取引業者は、取引の相手方に対し、取引が成立するまでの間に宅地建物取引士をして、営業保証金を供託した供託所及びその所在地を説明させなければならない。
×
説明事項
1R03s-32-4宅地建物取引業者は、自らが宅地建物取引業保証協会の社員である場合、営業保証金を供託した主たる事務所の最寄りの供託所及び所在地の説明をしなければならない。
×
2H30-28-ウ営業保証金を供託している宅地建物取引業者が、売主として、宅地建物取引業者との間で宅地の売買契約を締結しようとする場合、営業保証金を供託した供託所及びその所在地について、買主に対し説明をしなければならない。×
3H25-36-2宅地建物取引業者A社は、営業保証金を供託している供託所及びその所在地を説明しないままに、自らが所有する宅地の売買契約が成立したので、買主に対し、その供託所等を37条書面に記載の上、説明した。×
4H24-33-4宅地建物取引業者は、自ら所有する宅地を売却するに当たっては、当該売却に係る売買契約が成立するまでの間に、その買主に対して、供託している営業保証金の額を説明しなければならない。×
5H21-34-3宅地建物取引業者が宅地建物取引業保証協会の社員であるときは、法第37条の規定による書面交付後は遅滞なく、社員である旨、当該協会の名称、住所及び事務所の所在地並びに法第64条の7第2項の供託所及びその所在地について説明をするようにしなければならない。×
6H17-33-4宅地建物取引業者は、買主に対し、土地付建物の売買契約を締結する前に、営業保証金を供託した主たる事務所のもよりの供託所及びその所在地について説明するようにしなければならない。
7H12-44-3宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買契約を締結しようとするときは、当該契約が成立するまでの間に、相手方に対して、営業保証金を供託した供託所及びその所在地並びに供託金の額について説明しなければならない。
×
8H05-46-3宅地建物取引業者は、取引の相手方に対し、取引が成立するまでの間に宅地建物取引士をして、営業保証金を供託した供託所及びその所在地を説明させなければならない。
×

エ 正しい

媒介契約に関する規制については、依頼者が宅建業者である場合でも、何ら特別扱いはありません。売買の申込みがあったときは、遅滞なく、その旨を依頼者に報告する義務を負います(宅建業法34条の2第8項)。

■参照項目&類似過去問
内容を見る
媒介契約(相手方が宅建業者である場合)(宅建業法[10]1(2)②)

[共通の設定]
宅地建物取引業者Aが、BからB所有の宅地又は建物の売却に係る媒介を依頼された。
年-問-肢内容正誤
1R01-31-ウBが宅地建物取引業者である場合、Aは、当該専任媒介契約に係る業務の処理状況の報告をする必要はない。
×
2H30-28-エ宅地建物取引業者が、宅地の売却の依頼者と媒介契約を締結した場合、当該宅地の購入の申込みがあったときは、売却の依頼者が宅地建物取引業者であっても、遅滞なく、その旨を当該依頼者に報告しなければならない。
3H29-43-イ
専任媒介契約の有効期間は、3月を超えることができず、また、依頼者の更新しない旨の申出がなければ自動更新とする旨の特約も認められない。ただし、依頼者が宅地建物取引業者である場合は、依頼者との合意により、自動更新とすることができる。×
4H28-41-1
Aは、宅地建物取引業者Bから宅地の売却についての依頼を受けた場合、媒介契約を締結したときは媒介契約の内容を記載した書面を交付しなければならないが、代理契約を締結したときは代理契約の内容を記載した書面を交付する必要はない。×
5H27-30-アAは、Bが宅地建物取引業者であったので、宅地建物取引業法第34条の2第1項に規定する書面を作成しなかった。
×
6H26-32-イ
AがBとの間で媒介契約を締結した場合、Aは、Bに対して遅滞なく法第34条の2第1項の規定に基づく書面を交付しなければならないが、Bが宅地建物取引業者であるときは、当該書面の交付を省略することができる。
×
7H24-29-3A社が宅地建物取引業者C社から当該土地付建物の購入の媒介を依頼され、C社との間で一般媒介契約(専任媒介契約でない媒介契約)を締結した場合、A社は、C社に法第34条の2の規定に基づく書面を交付しなければならない。
8H14-34-1法第34条の2に規定する依頼者とは、宅地建物取引業者でない者をいい、同条の規定は、宅地建物取引業者相互間の媒介契約については適用されない。
×
9H11-37-3Aが、Bと専属専任媒介契約を締結した。Bが宅地建物取引業者である場合でも、Aが媒介契約を締結したときにBに交付すべき書面には、BがAの探索した相手方以外の者と宅地の売買又は交換の契約を締結したときの措置を記載しなければならない。
10H09-36-2Aが、Bと専任媒介契約を締結した。Bが宅地建物取引業者である場合でも、Aは、34条の2書面に、Bが他の宅地建物取引業者の媒介又は代理によって売買又は交換の契約を成立させたときの措置を記載しなければならない。
11H02-47-3宅地建物取引業者Bが宅地建物取引業者Aにこの分譲住宅の売却の媒介を依頼した場合、Aは、Bに対して媒介契約の内容を書面化して交付する必要はない。
×
申込みに関する報告(宅建業法[10]3(2))

[共通の設定]
宅地建物取引業者Aが、BからB所有の宅地又は建物の売却に係る媒介を依頼された。
年-問-肢内容正誤
1R05-40-1Aは、当該中古住宅について購入の申込みがあったときは、遅滞なく、その旨をBに報告しなければならないが、Bの希望条件を満たさない申込みだとAが判断した場合については報告する必要はない。×
2R03-38-イAが、Bと一般媒介契約を締結した。当該物件に係る買受けの申込みはなかったが、AはBに対し本件契約に係る業務の処理状況の報告を口頭により14日に1回以上の頻度で行った。
3H30-28-エ宅地建物取引業者が、宅地の売却の依頼者と媒介契約を締結した場合、当該宅地の購入の申込みがあったときは、売却の依頼者が宅地建物取引業者であっても、遅滞なく、その旨を当該依頼者に報告しなければならない。
3H29-43-アAが、Bと専任媒介契約(専属専任媒介契約ではない媒介契約)を締結した。Aは、2週間に1回以上当該専任媒介契約に係る業務の処理状況をBに報告しなければならないが、これに加え、当該中古マンションについて購入の申込みがあったときは、遅滞なく、その旨をBに報告しなければならない。

まとめ

正しいものは、エの一つだけです。正解は、肢1。


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【宅建過去問】(平成30年問28)業務の規制(個数問題)” に対して7件のコメントがあります。

  1. デベ より:

    いつもありがとうございます。
    肢アについて、未完成物件の売買は保全措置を講ずれば業者でない買主に売買は可能、これは八種制限。八種制限は業者間には適用がないため、未完成物件については措置を講ずとも業者へ売買は可能と整理していたのですが、この整理は誤りでしょうか。大前提、未完成物件は賃貸の契約以外はできないということを原則として整理するということでしょうか。
    よろしくお願い致します。

    1. 家坂 圭一 より:

      デベ様

      だいぶ混乱されているようですね。
      1.契約締結時期の制限
      2.手付金等の保全措置
      は、別問題です。しっかり区別して考えましょう。

      1.契約締結時期の制限

      「開発許可」を受ける前の宅地や「建築確認」を受ける前の建物に関する取引を禁止するものです。
      つまり、宅地や建物に関する「工事」が完成するどころではなく、「工事のために必要な処分」さえ受けていない状態です。宅地や建物は、影も形もない段階。この段階での取引を禁止しているわけです。
      このルールは、相手方が宅建業者でもそうでなくても、同様に適用されます

      【参照項目】
      ■宅建業法[09]業務に関する規制
      3.契約締結時期の制限

      2.手付金等の保全措置

      ここでは、宅地に関する開発許可や建物に関する建築確認を受けていることは、すでに前提になっています。
      その上で、造成・建築の工事が完了する「前」と「後」とで、保全措置の内容を変えているわけです。

      この規制は、8つの規制に属するものであり、
      業者間取引(売主・買主がともに宅建業者)には適用されません
      つまり、工事完了「前」「後」どちらの宅地・建物でも、保全措置を講ずることなく手付金等を受領することができます。

      【参照項目】
      ■宅建業法[19]手付金等の保全措置
      6.業者間取引

      1. デベ より:

        家坂様
        ありがとうございます、未完成物件、未検査物件、混合しておりました。

        1. 家坂 圭一 より:

          スッキリしてよかったですね。
          お役に立てて幸いです。

  2. ロヒモト より:

    いつもお世話になっております。
    肢イについて教えて下さい。
    本問は業者間同士の売買となっております。

    その場合、本問のとおり、買主の業者が売主に対しても37条書面を交付すべきということは当然理解をしております。

    一方、この場合、売主である業者も37条書面を買主業者に対して交付することになるのでしょうか?
    つまり、売主業者及び買主業者が37条書面をお互い交付し合うような形となるのでしょうか?

    毎度恐縮ですが、ご教示頂けますと幸いです。

    1. 家坂 圭一 より:

      ロヒモト様

      いつもご質問ありがとうございます。

      一方、この場合、売主である業者も37条書面を買主業者に対して交付することになるのでしょうか?

      はい、その通りです。
      37条書面に関しては、相手方が宅建業者である場合でも、何らの特別扱いはありません。
      売主である宅建業者は、買主である宅建業者に対して37条書面を交付する義務を負います。

      つまり、売主業者及び買主業者が37条書面をお互い交付し合うような形となるのでしょうか?

      「交付し合う」必要はありません。
      「共同で作成し、それぞれが保存する」のでも構いません。

      1. ロヒモト より:

        お返事いただきましてありがとうございます。

        “「共同で作成し、それぞれが保存する」のでも構いません。”
        ↑こちらでイメージよく掴めました。ありがとうございます。

        本問、前提条件が業者同士となっており、少し珍しいパターンだなという所感です。

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