宅建業法[15]自己の所有に属しない物件の売買契約締結の制限

民法では、他人が所有する宅地・建物であっても、それを対象とした売買契約を締結することが可能です(他人物売買)。
しかし、宅建業者は、自分が所有していない宅地や建物を買主に売却することができません。他人所有の物件を売買契約の対象とするためには、その土地の所有者と契約を締結する、などの準備をしておく必要があるのです。

1.民法のルール

民法上の他人物売買⇒民法[27]売買契約3(1)

(1).他人物売買の有効性

(2).他人物売買における売主の担保責任

2.宅建業法のルール

(1).対象となる物件

他人が所有している物件
未完成の物件

(2).禁止される行為

自ら売主となる売買契約の締結

★過去の出題例★
取得契約が存在しない場合(宅建業法[15]2)
 年-問-肢内容正誤
126-31-イ売却予定の宅地の一部に市所有の土地が含まれていた場合でも、払下を申請済であり、その旨を重要事項説明書に払下申請書の写しを添付して説明したときは、売買契約を締結できる。×
221-31-ア造成完了後の土地については、取得契約締結の有無に関わらず、売買契約を締結できる。×
313-34-エ競売開始が決定した物件であれば、入札前であっても、売買契約が可能である。×
413-45-イ他人所有の宅地・建物につき、自ら売主となる売買の予約を締結することは、宅建業法により禁止されていない。×
511-34-1払下げ申請中の場合、重要事項説明書に払下げ申請書の写しを添付し説明すれば、売買契約が可能である。×
607-47-2宅建業者Aは、自ら売主として、Bが換地処分後に取得する保留地予定地をCに販売するときには、あらかじめ、Bからその保留地予定地を取得する契約を締結しておかなければならない。

3.【例外1】他人が所有する物件のケース

(1).取得契約が存在すること

予約でも◯
停止条件付は×
★過去の出題例★

宅建業法[15]3(1)
取得契約が予約段階
 年-問-肢内容正誤
117-35-3取得予約済みの土地を転売すると、宅建業法に違反する。×
209-45-2取得予約済みの土地であれば、予約完結権未行使の間であっても、転売契約を締結できる。
305-39-1取得予約済みの土地であっても、予約完結権未行使の間は、転売契約を締結してはならない。×
403-42-4取得予約済みの土地を、転売すると、宅建業法に違反する。×
501-48-4取得予約済みの土地を、転売してはならない。×
取得契約が停止条件付(宅建業法[15]3(1))
 年-問-肢内容正誤
127-34-1取得契約が停止条件付きであっても、転売契約を締結できる。×
219-41-1取得契約が停止条件付きであるときは、転売契約を締結してはならない。
317-35-4取得契約が停止条件付きであっても、転売契約を締結できる。×
408-36-4停止条件付で取得する宅地を、転売しても、宅建業法に違反しない。×
506-44-1停止条件付きで取得する予定の宅地を、宅建業者に売却したとしても、宅建業法に違反しない。
605-39-4取得契約が代替地取得を条件とする場合、転売契約を締結してはならない。
703-42-1代替地取得を停止条件として取得する土地につき、転売契約を締結した場合、宅建業法に違反する。
(2).契約成立以外の要素

無関係
★過去の出題例★

代金支払・引渡し・登記移転が完了していない場合(宅建業法[15]3(2))
 年-問-肢内容正誤
122-40-4取得契約後であっても、引渡しを受けるまでは、転売契約を締結できない。×
221-31-イ取得契約後であっても、代金支払完了前は、転売契約を締結できない。×
317-35-1取得契約締結後であれば、登記移転を受ける前であっても、転売契約を締結できる。
405-39-3取得契約が締結されていても、物件の引渡しがすむまでの間は、転売契約を締結してはならない。×
503-42-2取得契約の代金支払完済前に転売契約をするのは、宅建業法に違反する。×

4.【例外2】未完成物件のケース

★過去の出題例★
未完成物件につき保全措置を講じた場合(宅建業法[15]4)
 年-問-肢内容正誤
121-31-ウ宅建業法41条1項に規定する手付金等の保全措置を講じておけば、売買契約を締結できる。
209-45-4宅建業法41条の2の規定による手付金等の保全措置を講じたときは、取得契約の有無にかかわらず、売買契約が可能である。×

5.業者間取引

適用除外

★過去の出題例★
業者間取引と他人物売買(宅建業法[15]5)
 年-問-肢内容正誤
128-41-3
宅建業者Aは、宅建業者でないCが所有する宅地について、自らを売主、宅建業者Dを買主とする売買契約を締結することができる。
218-38-3業者間取引で自己の所有に属しない建物の売買契約を締結することは、宅建業法に違反する。×
317-35-1売買契約済だが未登記の土地を、宅建業者に売却した。
415-35-4停止条件付きで取得する予定の宅地を、宅建業者に売却したとしても、宅建業法に違反しない。
511-40-3停止条件付きで取得する予定の宅地を、宅建業者に売却したとしても、宅建業法に違反しない。
609-45-1売買契約済だが代金を完済していない土地を、宅建業者に売却することができる。
709-45-3停止条件付きで取得する予定の宅地を、宅建業者に売却することができる。
806-44-1停止条件付きで取得する予定の宅地を、宅建業者に売却したとしても、宅建業法に違反しない。
905-39-2停止条件付きで取得する予定の宅地を、宅建業者に売却してはならない。×
1004-37-4停止条件付きで取得する予定の宅地を、宅建業者に売却したとしても、宅建業法に違反しない。
1103-42-3取得契約も予約もしていない土地を、宅建業者に売却したとしても、宅建業法に違反しない。

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