【宅建過去問】(平成27年問37)広告・契約時期の制限

次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、この問において「建築確認」とは、建築基準法第6条第1項の確認をいうものとする。

  1. 宅地建物取引業者は、建築確認が必要とされる建物の建築に関する工事の完了前においては、建築確認を受けた後でなければ、当該建物の貸借の媒介をしてはならない。
  2. 宅地建物取引業者は、建築確認が必要とされる建物の建築に関する工事の完了前において、建築確認の申請中である場合は、その旨を表示すれば、自ら売主として当該建物を販売する旨の広告をすることができる。
  3. 宅地建物取引業者は、建築確認が必要とされる建物の建築に関する工事の完了前においては、建築確認を受けた後でなければ、当該建物の貸借の代理を行う旨の広告をしてはならない。
  4. 宅地建物取引業者は、建築確認が必要とされる建物の建築に関する工事の完了前において、建築確認の申請中である場合は、建築確認を受けることを停止条件とする特約を付ければ、自ら売主として当該建物の売買契約を締結することができる。

正解:3

広告開始時期、契約締結時期に関する制限

完成前の物件に関する広告開始時期、契約締結時期に関する制限の違いを先にまとめておきましょう。

■広告の開始時期の制限

宅地造成・建物建築に関する工事の完了前においては、開発許可・建築確認があった後でなければ、宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をすることができません(宅建業法33条)。
⇒売買だけでなく、貸借に関する広告も禁止されています。

■契約の締結時期の制限

宅地造成・建物建築に関する工事の完了前においては、開発許可・建築確認があった後でなければ、宅地又は建物につき、自ら当事者として売買契約を締結したり、売買契約を代理又は媒介することができません(同法36条)。
⇒売買契約はできませんが、貸借契約の代理又は媒介は可能です。

■類似過去問
内容を見る
広告開始時期の制限(宅建業法[09]2(1)(2))
 年-問-肢内容正誤
1R03s-30-2
宅地建物取引業者は、自ら売主として、建築基準法第6条第1項の確認の申請中である新築の分譲マンションについて「建築確認申請済」と明示した上で広告を行った。当該広告は、建築確認を終えたものと誤認させるものではないため、法第33条の規定に違反するものではない。
×
2R03s-38-ア
宅地建物取引業者Aは、建築確認の済んでいない建築工事完了前の賃貸住宅の貸主Bから当該住宅の貸借の媒介を依頼され、取引態様を媒介と明示して募集広告を行った。
×
3R03-30-エ
宅地建物取引業者は、賃貸マンションの貸借に係る媒介の依頼を受け、媒介契約を締結した場合であっても、当該賃貸マンションが建築確認申請中であるときは広告をすることができない。
4R02s-27-2
宅地建物取引業者は、建築確認申請中の建物について、建築確認申請中である旨を表示すれば、自ら売主として当該建物を販売する旨の広告をすることができる。×
5R02s-27-3
宅地建物取引業者は、宅地の造成工事の完了前においては、当該造成工事に必要とされる許可等の処分があった後であれば、当該宅地の販売に関する広告をすることができる。
6R02-27-エ宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に必要な都市計画法に基づく開発許可、建築基準法に基づく建築確認その他法令に基づく許可等の申請をした後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない。×
7R01-30-ア
建築基準法第6条第1項に基づき必要とされる確認を受ける前において、建築工事着手前の賃貸住宅の貸主から当該住宅の貸借の媒介を依頼され、取引態様を媒介と明示して募集広告を行った。
×
8R01-30-エ
建築工事着手前の分譲住宅の販売において、建築基準法第6条第1項に基づき必要とされる確認を受ける前に、取引態様を売主と明示して当該住宅の広告を行った。
×
930-26-3
宅地建物取引業者は、宅地の造成に当たり、工事に必要とされる許可等の処分があった宅地について、当該処分があったことを明示して、工事完了前に、当該宅地の販売に関する広告を行った。
×
1028-32-1
宅地建物取引業者は、宅地の造成に当たり、工事に必要とされる許可等の処分があった宅地について、当該処分があったことを明示して、工事完了前に、当該宅地の販売に関する広告を行った。
1128-32-2
宅地建物取引業者は、自ら売主として新築マンションを分譲するに当たり、建築基準法第6条第1項の確認の申請中であったため、「建築確認申請済」と明示して、当該建物の販売に関する広告を行い、建築確認を受けた後に売買契約を締結した。
×
1227-37-2宅地建物取引業者は、建築確認が必要とされる建物の建築に関する工事の完了前において、建築確認の申請中である場合は、その旨を表示すれば、自ら売主として当該建物を販売する旨の広告をすることができる。
×
1327-37-3宅地建物取引業者は、建築確認が必要とされる建物の建築に関する工事の完了前においては、建築確認を受けた後でなければ、当該建物の貸借の代理を行う旨の広告をしてはならない。
1426-30-1建築確認前のマンションにつき、売買契約は締結できないが、広告をすることはできる。×
1525-32-ア宅地建物取引業者A社は、建築確認の済んでいない建築工事完了前の賃貸住宅の貸主Bから当該住宅の貸借の媒介を依頼され、取引態様を媒介と明示して募集広告を行った。
×
1625-32-エ宅地建物取引業者A社は、建築確認の済んでいない建築工事完了前の建売住宅の売主B社(宅地建物取引業者)から当該住宅の売却の媒介を依頼され、取引態様を媒介と明示して当該住宅の販売広告を行った。
×
1724-28-イ建築確認申請中の建物について、貸借の媒介の依頼を受けた場合、広告はできない。
1824-28-エ建築確認申請中である旨を表示すれば、広告ができる。×
1923-36-1宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事が完了するまでの間は、当該工事に必要な都市計画法に基づく開発許可、建築基準法に基づく建築確認その他法令に基づく許可等の処分があった後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をすることはできない。
2020-32-2工事完了前は、開発許可・建築確認を申請した後でなければ、売買その他の業務の広告をしてはならない。×
2119-38-2建築確認を受ける前においては、マンションの売買の広告も契約締結もできない。
2219-38-3都市計画法第29条第1項の許可を必要とする宅地について、Bが開発行為を行い貸主として貸借をしようとする場合、宅地建物取引業者Aは、Bがその許可を受ける前であっても、Bの依頼により当該宅地の貸借の広告をすることができるが、当該宅地の貸借の媒介をすることはできない。
×
2317-34-2宅地建物取引業者は、宅地造成工事規制区域内における宅地造成工事の許可が必要とされる場合において、当該宅地の売買に関する広告は、宅地造成等規制法第12条に規定する宅地造成工事の完了検査を受けた後でなければしてはならない。
×
2416-36-1開発許可を受けていれば、検査済証の交付を受けていなくても、広告ができる。
2514-32-3「建築確認申請中のため、建築確認を受けるまでは、売買契約はできません」と表示すれば広告ができる。×
2613-34-ウ「建築確認を受けることができるのは確実である」旨表示した広告は宅建業法に違反する。
2712-38-1開発許可を必要とする宅地の分譲をする場合、許可を受ける前であっても、許可申請中である旨表示して、広告することができる。×
2811-40-1「建築確認申請済」と表示して広告を行い、販売の契約は建築確認後に締結した場合、宅建業法に違反しない。×
2910-42-4宅建業者が、広告開始時期の制限に違反した場合、免許権者は、必要な指示ができ、その指示に従わないとき業務停止処分ができる。
3009-43-2「契約は、建築確認を受けた後に締結」と明記して広告を行った場合、宅建業法に違反する。
3108-45-1国土法の事前届出をする必要がある場合、届出後でなければ、分譲の広告をしてはならない。×
3208-50-4建築確認を受ける前にマンション分譲の広告をした場合、指示処分の対象になる。
3306-40-1契約締結時期を建築確認後にするのであれば、「建築確認申請中」であることを表示して広告ができる。×
3406-44-2開発許可取得後に分譲パンフレットを郵送することは宅建業法に違反する。×
3505-42-4建築確認を受ける前に「建築確認申請済」と広告した場合、50万円以下の罰金に処せられることがある。×
3604-37-2建築確認を受ける前に「建築確認申請済」と広告し、契約は建築確認後だった場合、宅建業法に違反しない。×
3702-47-1「建築確認前」である旨を表示すれば、販売広告が可能である。×
契約締結時期の制限(宅建業法[09]3)
 年-問-肢内容正誤
1R03s-38-イ宅地建物取引業者Aは、建築確認の済んでいない建築工事完了前の賃貸住宅の貸主Bから当該住宅の貸借の代理を依頼され、代理人として借主Cとの間で当該住宅の賃貸借契約を締結した。
2R02s-26-3宅地建物取引業者は、建築工事完了前の賃貸住宅について、借主として貸借の契約を締結してはならない。×
3R01-35-4宅地建物取引業者Aは、宅地の貸借の媒介に際し、当該宅地が都市計画法第29条の許可の申請中であることを知りつつ、賃貸借契約を成立させた。
430-28-ア宅地建物取引業者が、買主として、造成工事完了前の宅地の売買契約を締結しようとする場合、売主が当該造成工事に関し必要な都市計画法第29条第1項の許可を申請中であっても、当該売買契約を締結することができる。×
528-32-2
新築マンションを分譲するに当たり、建築確認申請中であったため、「建築確認申請済」と明示して、広告を行い、建築確認を受けた後に売買契約を締結した場合、宅建業法に違反しない。
×
627-37-1建築確認を受けた後でなければ、貸借の媒介をしてはならない。×
727-37-4建築確認の申請中は、建築確認を停止条件とする特約を付ければ、売買契約が可能。×
826-30-1建築確認前のマンションにつき、売買契約は締結できないが、広告をすることはできる。×
925-32-イ建築確認を受ける前であっても、住宅の貸借の代理をすることができる。
1025-32-ウ建築確認後であれば建築工事完了前であっても、売主と専任媒介契約を締結し、媒介業務を行うことができる。
1119-38-2建築確認を受ける前においては、マンションの売買の広告も契約締結もできない。
1219-38-3開発許可を受ける前においては、貸借の広告はできるが、貸借の媒介をすることはできない。×
1319-38-4業者間取引であれば、開発許可を受けていない場合でも、売買契約が可能。×
1419-43-1開発許可を受けていない場合でも、許可を停止条件とする特約を付ければ、売買契約が可能。×
1518-38-2業者間取引であれば、建築確認を受けていない場合でも、売買契約が可能。×
1613-42-3業者間取引であれば、建築確認申請中であっても、売買契約が可能。×
1711-40-2業者間取引であれば、建築確認申請中であっても、売買契約の予約が可能。×
1807-41-3建築工事着手前でも、確認を受けることを停止条件とした売買契約が可能。×
1905-39-2AB間の売買契約において、開発許可を受けることを停止条件とする特約がある場合、Aは、その条件が成就するまでの間は、宅地建物取引業者であるCと、売買契約を締結してはならない。
2004-37-1業者間取引において、建築確認の取得を条件とした売買契約をすることは宅建業法に違反する。
2104-37-2建売住宅の分譲に際し、「宅地造成完了、建築確認申請済」と表示した広告を出して、その広告を見た者と、建築確認後に売買契約を締結した場合、宅建業法に違反しない。×

1 誤り

建物の貸借に関しては、建築確認を受ける前であっても、契約の締結を媒介することができます(宅建業法36条)。

2 誤り

建物の建築に関する工事の完了前においては、建築確認があった後でなければ、建物の売買その他の業務に関する広告をすることができません(宅建業法33条)。
「建築確認申請中」である旨を明示したとしても、広告を開始することは許されません。

3 正しい

建物の建築に関する工事の完了前においては、建築確認があった後でなければ、建物の売買その他の業務に関する広告をすることができません(宅建業法33条)。「その他の業務」の中には、貸借の媒介又は代理も含まれます。
したがって、建築確認を受けた後でなければ、貸借の代理を行う旨の広告をすることは許されません。

4 誤り

建築建築に関する工事の完了前においては、建築確認があった後でなければ、売買契約を締結することができません(宅建業法36条)。
建築確認を受けることを停止条件にしたとしても、建築確認申請中の段階で、契約を締結するのは不可能です。


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