【宅建過去問】(平成28年問35)免許

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宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 個人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、免許の更新の申請を怠り、その有効期間が満了した場合、Aは、遅滞なく、甲県知事に免許証を返納しなければならない。
  2. 法人である宅地建物取引業者B(乙県知事免許)が、乙県知事から業務の停止を命じられた場合、Bは、免許の更新の申請を行っても、その業務の停止の期間中は免許の更新を受けることができない。
  3. 法人である宅地建物取引業者C(国土交通大臣免許)について破産手続開始の決定があった場合、その日から30日以内に、Cを代表する役員Dは、その旨を主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事を経由して国土交通大臣に届け出なければならない。
  4. 個人である宅地建物取引業者E(丙県知事免許)が死亡した場合、Eの一般承継人Fがその旨を丙県知事に届け出た後であっても、Fは、Eが生前締結した売買契約に基づく取引を結了する目的の範囲内においては、なお宅地建物取引業者とみなされる。

正解:4

1 誤り

免許証を返納しなければならないのは、以下の4つのケースに限られます(宅建業法施行規則4条の4)。

  1. 免許換えにより免許が効力を失ったとき
  2. 免許の取消処分を受けたとき
  3. 亡失した免許証を発見したとき
  4. 廃業等の届出をするとき

免許更新を怠って有効期間が満了したとしても、免許証を返納する必要はありません。

※過去の出題は、「有効期限の満了→返納の必要なし」ばかりです。1~4が問われた例はありません。

■参照項目&類似過去問
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免許証の返納(宅建業法[02]2(4))
年-問-肢内容正誤
1R03s-36-3
宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、免許の更新の申請を怠り、その有効期間が満了した場合、Aは、遅滞なく、甲県知事に免許証を返納しなければならない。×
2H28-35-1
個人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、免許の更新の申請を怠り、その有効期間が満了した場合、Aは、遅滞なく、甲県知事に免許証を返納しなければならない。
×
3H12-30-4宅地建物取引業者A社が、免許の更新の申請を怠り、その有効期間が満了した場合は、A社は、遅滞なく、免許証を返納しなければならない。
×

2 誤り

業務停止期間中であったとしても、免許が効力を失うわけではありません。業務停止期間が経過すれば再び宅建業を営むことができるわけです。業務の再開に備えて、免許を更新することは当然許されます(宅建業法3条3項)。
28-35-2

■参照項目&類似過去問
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免許の更新手続(宅建業法[02]2(2)①)
年-問-肢内容正誤
1R03s-29-1
宅地建物取引業の免許の有効期間は5年であり、免許の更新の申請は、有効期間満了の日の90日前から30日前までの間に行わなければならない。
2H28-35-2
法人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許〉が、甲県知事から業務の停止を命じられた場合、Aは、免許の更新の申請を行っても、その業務の停止の期間中は免許の更新を受けることができない。
×
3H21-26-2免許の更新を受けようとする宅地建物取引業者は、免許の有効期間満了の日の2週間前までに、免許申請書を提出しなければならない。
×
4H16-32-3宅地建物取引業の免許の有効期間は5年であり、免許の更新の申請は、有効期間満了の日の90日前から30日前までに行わなければならない。
5H10-33-3宅地建物取引業者Aが甲県知事から業務の全部の停止を命じられた場合、Aは、免許の更新の申請を行っても、その停止の期間内には免許の更新を受けることはできない。
×
業務停止期間中の免許更新(宅建業法[22]2(2)④)
年-問-肢内容正誤
1H28-35-2
法人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許〉が、甲県知事から業務の停止を命じられた場合、Aは、免許の更新の申請を行っても、その業務の停止の期間中は免許の更新を受けることができない。
×
2H10-33-3宅地建物取引業者Aが甲県知事から業務の全部の停止を命じられた場合、Aは、免許の更新の申請を行っても、その停止の期間内には免許の更新を受けることはできない。
×

3 誤り

宅建業者について破産手続開始の決定があった場合、破産管財人が、30日以内に免許権者に届出なければなりません(宅建業法11条1項3号)。

本肢は「Cを代表する役員D」を届出義務者とする点が誤りです。
※届出期間が30日以内である点、免許権者である国交大臣への届出が主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事を経由する点(同法78条の3)、は正確な知識です。

■参照項目&類似過去問
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廃業等の届出(破産手続開始決定)(宅建業法[04]2(1)③)
年-問-肢内容正誤
1R03s-36-1
法人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)について破産手続開始の決定があった場合、その日から30日以内に、Aを代表する役員Bは、その旨を、甲県知事に届け出なければならない。×
2R02-43-3
宅地建物取引業者A社について破産手続開始の決定があった場合、A社を代表する役員は廃業を届け出なければならない。また、廃業が届け出られた日にかかわらず、破産手続開始の決定の日をもって免許の効力が失われる。
×
3H28-35-3
法人である宅地建物取引業者A(国土交通大臣免許)について破産手続開始の決定があった場合、その日から30日以内に、Aを代表する役員Bは、その旨を主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事を経由して国土交通大臣に届け出なければならない。
×
4H18-31-4宅地建物取引業者A社(甲県知事免許)について、破産手続開始の決定があったとき、A社の免許は当然にその効力を失うため、A社の破産管財人Bは、その旨を甲県知事に届け出る必要はない。
×
5H02-43-4甲県知事の免許を受けている宅地建物取引業者Aが破産した場合、Aの免許は、当該破産手続開始の決定のときから、その効力を失う。
×

4 正しい

(肢3参照。)
宅建業者が死亡した場合、相続人は、その事実を知った日から30日以内に、その旨を免許権者に届け出る必要があります(宅建業法11条1項1号)。
28-35-4

宅建業者の一般承継人は、被相続人の免許が効力を失った後であっても、取引を結了する目的の範囲内において、宅建業者とみなされます(宅建業法76条)。本肢でいうと、Eの一般承継人(相続人)であるFは、Eが生前締結した売買契約に基づく取引を結了する目的の範囲で、宅建業者とみなされるわけです。

■参照項目&類似過去問
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廃業等の届出(個人業者の死亡)(宅建業法[04]2(1)①)
年-問-肢内容正誤
1R03s-29-3
個人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が死亡した場合、Aの相続人は、Aの死亡の日から30日以内に、その旨を甲県知事に届け出なければならない。
×
2H29-44-3
個人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が死亡した場合、その相続人は、Aの死亡を知った日から30日以内に、その旨を甲県知事に届け出なければならず、免許はその届出があった日に失効する。
×
3H28-35-4
個人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が死亡した場合、Aの一般承継人Bがその旨を甲県知事に届け出た後であっても、Bは、Aが生前締結した売買契約に基づく取引を結了する目的の範囲内においては、なお宅地建物取引業者とみなされる。
4H24-27-1免許を受けていた個人Aが死亡した場合、その相続人Bは、死亡を知った日から30日以内にその旨をAが免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。
5H22-28-1免許を受けている個人Aが死亡した場合、相続人にAの免許は承継されないが、相続人は、Aが生前に締結した契約に基づく取引を結了するための業務を行うことができるので、当該業務が終了した後に廃業届を提出すればよい。
×
6H16-32-1宅地建物取引業者個人A(甲県知事免許)が死亡した場合、Aの相続人は、Aの死亡の日から30日以内に、その旨を甲県知事に届け出なければならない。
×
免許の取消し等に伴う取引の結了(宅建業法[04]2(2))
年-問-肢内容正誤
1R03s-30-4
Aは、免許を受けた都道府県知事から宅地建物取引業の免許の取消しを受けたものの、当該免許の取消し前に建物の売買の広告をしていた場合、当該建物の売買契約を締結する目的の範囲内においては、なお宅地建物取引業者とみなされる。×
2R02-43-2
宅地建物取引業者である個人Aが死亡した場合、その相続人Bは、Aが締結した契約に基づく取引を結了する目的の範囲内において宅地建物取引業者とみなされ、Aが売主として締結していた売買契約の目的物を買主に引き渡すことができる。
3H29-36-4
宅地建物取引業者である法人Aが、宅地建物取引業者でない法人Bに吸収合併されたことにより消滅した場合、一般承継人であるBは、Aが締結した宅地又は建物の契約に基づく取引を結了する目的の範囲内において宅地建物取引業者とみなされる。
4H28-35-4
個人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が死亡した場合、Aの一般承継人Bがその旨を甲県知事に届け出た後であっても、Bは、Aが生前締結した売買契約に基づく取引を結了する目的の範囲内においては、なお宅地建物取引業者とみなされる。
5H28-37-イ
宅地建物取引業者Aが自ら売主として宅地の売買契約を成立させた後、当該宅地の引渡しの前に免許の有効期間が満了したときは、Aは、当該契約に基づく取引を結了する目的の範囲内においては、宅地建物取引業者として当該取引に係る業務を行うことができる。
6H23-30-4宅地建物取引業者A社(甲県知事免許)は、宅地建物取引業の廃業によりその免許が効力を失い、その後に自らを売主とする取引が結了した場合、廃業の日から10年経過していれば、還付請求権者に対して公告することなく営業保証金を取り戻すことができる。×
7H23-36-4宅地建物取引業の免許を取り消された者は、免許の取消し前に建物の売買の広告をしていれば、当該建物の売買契約を締結する目的の範囲内においては、なお宅地建物取引業者とみなされる。×
8H22-28-1免許を受けている個人Aが死亡した場合、相続人にAの免許は承継されないが、相続人は、Aが生前に締結した契約に基づく取引を結了するための業務を行うことができるので、当該業務が終了した後に廃業届を提出すればよい。×
9H14-44-2宅地建物取引業者が廃業届を提出し、免許の効力を失った場合であっても、その者は、廃業前に締結した契約に基づく取引を結了する目的の範囲内においては、なお宅地建物取引業者とみなされる。
10H08-45-2宅地建物取引業者Aが宅地建物取引業を廃止した旨の届出をした後においても、Aは、届出前に締結した宅地分譲の契約に基づく当該宅地の引渡しを不当に遅延する行為をしてはならない。
11H06-49-4宅地建物取引業者Aが不正の手段により免許を取得したとして、その免許を取り消された場合でも、Aがその取消し前に締結した宅地の売買契約に基づき行う債務の履行については、宅地建物取引業法第12条の無免許事業の禁止規定に違反しない。
12H05-45-4宅地建物取引業者A社は、自ら売主となって、工事完了前のマンションを宅地建物取引業者でない買主Bに4,000万円で譲渡する契約を締結し、手付金300万円を受領した。宅地建物取引業者C社がA社を吸収合併した場合、C社は、A社の債権債務を承継するが、A社の宅地建物取引士が行った重要事項説明については、責任を負わない。×
13H03-37-4宅地建物取引業者である法人Aと宅地建物取引業者でない法人Bが合併し、法人Aが消滅した場合において、法人Aが法人Aの締結していた売買契約に基づくマンションの引渡しをしようとするときは、法人Aは、宅地建物取引業の免許を受けなければならない。×
14H02-43-1甲県知事の免許を受けている宅地建物取引業者Aが死亡した場合、Aの一般承継人は、Aが締結した契約に基づく取引を結了する目的の範囲内において、なお宅地建物取引業者とみなされる。

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