【宅建過去問】(令和03年12月問29)免許の更新・廃業等の届出
次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。
- 宅地建物取引業の免許の有効期間は5年であり、免許の更新の申請は、有効期間満了の日の90日前から30日前までの間に行わなければならない。
- 宅地建物取引業者から免許の更新の申請があった場合において、有効期間の満了の日までにその申請について処分がなされないときは、従前の免許は、有効期間の満了後もその処分がなされるまでの間は、なお効力を有する。
- 個人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が死亡した場合、Aの相続人は、Aの死亡の日から30日以内に、その旨を甲県知事に届け出なければならない。
- 法人である宅地建物取引業者B(乙県知事免許)が合併により消滅した場合、Bを代表する役員であった者は、その日から30日以内に、その旨を乙県知事に届け出なければならない。
正解:3
1 正しい
宅建業の免許の有効期間は、5年間です(宅建業法3条2項)。
免許の更新の申請は、期間満了日の90日前から30日前までにする必要があります(同条3項、規則3条)。
■参照項目&類似過去問
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免許の有効期間(宅建業法[02]2(1))
免許の更新手続(宅建業法[02]2(2)①)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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1 | R03s-29-1 | 宅地建物取引業の免許の有効期間は5年であり、免許の更新の申請は、有効期間満了の日の90日前から30日前までの間に行わなければならない。 | ◯ |
2 | R02s-29-1 | 宅地建物取引業者(甲県知事免許)が、乙県内に新たに事務所を設置して宅地建物取引業を営むため、国土交通大臣に免許換えの申請を行い、その免許を受けたときは、国土交通大臣から、免許換え前の免許(甲県知事)の有効期間が経過するまでの期間を有効期間とする免許証の交付を受けることとなる。 | × |
3 | H23-26-4 | 宅地建物取引業を営もうとする者が、国土交通大臣又は都道府県知事から免許を受けた場合、その有効期間は、国土交通大臣から免許を受けたときは5年、都道府県知事から免許を受けたときは3年である。 | × |
4 | H16-32-3 | 宅地建物取引業の免許の有効期間は5年であり、免許の更新の申請は、有効期間満了の日の90日前から30日前までに行わなければならない。 | ◯ |
5 | H07-39-2 | 国土交通大臣免許を有していた宅地建物取引業者が、甲県知事への免許換え申請をした場合で、国土交通大臣免許の有効期間の満了後に甲県知事の免許がなされたときは、甲県知事の免許の有効期間は、従前の免許の有効期間の満了の日の翌日から起算される。 | × |
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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1 | R03s-29-1 | 宅地建物取引業の免許の有効期間は5年であり、免許の更新の申請は、有効期間満了の日の90日前から30日前までの間に行わなければならない。 | ◯ |
2 | H28-35-2 | 法人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許〉が、甲県知事から業務の停止を命じられた場合、Aは、免許の更新の申請を行っても、その業務の停止の期間中は免許の更新を受けることができない。 | × |
3 | H21-26-2 | 免許の更新を受けようとする宅地建物取引業者は、免許の有効期間満了の日の2週間前までに、免許申請書を提出しなければならない。 | × |
4 | H16-32-3 | 宅地建物取引業の免許の有効期間は5年であり、免許の更新の申請は、有効期間満了の日の90日前から30日前までに行わなければならない。 | ◯ |
5 | H10-33-3 | 宅地建物取引業者Aが甲県知事から業務の全部の停止を命じられた場合、Aは、免許の更新の申請を行っても、その停止の期間内には免許の更新を受けることはできない。 | × |
2 正しい
免許の更新は、有効期間満了の90日前から30日前までの間に申請する必要があります(肢1参照)。
この申請に対し、有効期間満了の前に処分があれば、問題はありません。しかし、有効期間満了までに処分が間に合わなかった場合でも、従前の免許が処分の日まで効力を有するものとされています(宅建業法3条4項)。つまり、その宅建業者は、事業を継続することができます。
■参照項目&類似過去問
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有効期間満了までに更新手続きがなされない場合(宅建業法[02]2(2)②)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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1 | R03s-29-2 | 宅地建物取引業者から免許の更新の申請があった場合において、有効期間の満了の日までにその申請について処分がなされないときは、従前の免許は、有効期間の満了後もその処分がなされるまでの間は、なお効力を有する。 | ◯ |
2 | H30-36-1 | 宅地建物取引業者Aが免許の更新の申請を行った場合において、免許の有効期間の満了の日までにその申請について処分がなされないときは、Aの従前の免許は、有効期間の満了によりその効力を失う。 | × |
3 | H29-36-1 | 宅地建物取引業者Aは、免許の更新を申請したが、免許権者である甲県知事の申請に対する処分がなされないまま、免許の有効期間が満了した。この場合、Aは、当該処分がなされるまで、宅地建物取引業を営むことができない。 | × |
4 | H21-26-3 | 宅地建物取引業者Aが、免許の更新の申請をしたにもかかわらず、従前の免許の有効期間の満了の日までに、その申請について処分がなされないときは、従前の免許は、有効期間の満了後もその処分がなされるまでの間は、なお効力を有する。 | ◯ |
5 | H06-49-3 | 宅地建物取引業者Aの免許の有効期間が満了した場合、Aが当該有効期間満了前に所定の免許の更新の申請をしていても、その申請についての処分がなされるまでの間、Aは、宅地建物取引業の業務を行うことはできない。 | × |
3 誤り
宅建業者が死亡した場合、相続人が、その事実を知った日から30日以内に、その旨を免許権者に届け出なければなりません(表の①。宅建業法11条1項1号)。
本肢は、「死亡の日から」とする点が誤りです。
■参照項目&類似過去問
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廃業等の届出(個人業者の死亡)(宅建業法[04]2(1)①)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | R03s-29-3 | 個人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が死亡した場合、Aの相続人は、Aの死亡の日から30日以内に、その旨を甲県知事に届け出なければならない。 | × |
2 | H29-44-3 | 個人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が死亡した場合、その相続人は、Aの死亡を知った日から30日以内に、その旨を甲県知事に届け出なければならず、免許はその届出があった日に失効する。 | × |
3 | H28-35-4 | 個人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が死亡した場合、Aの一般承継人Bがその旨を甲県知事に届け出た後であっても、Bは、Aが生前締結した売買契約に基づく取引を結了する目的の範囲内においては、なお宅地建物取引業者とみなされる。 | ◯ |
4 | H24-27-1 | 免許を受けていた個人Aが死亡した場合、その相続人Bは、死亡を知った日から30日以内にその旨をAが免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。 | ◯ |
5 | H22-28-1 | 免許を受けている個人Aが死亡した場合、相続人にAの免許は承継されないが、相続人は、Aが生前に締結した契約に基づく取引を結了するための業務を行うことができるので、当該業務が終了した後に廃業届を提出すればよい。 | × |
6 | H16-32-1 | 宅地建物取引業者個人A(甲県知事免許)が死亡した場合、Aの相続人は、Aの死亡の日から30日以内に、その旨を甲県知事に届け出なければならない。 | × |
4 正しい
法人である宅建業者が合併により消滅した場合、消滅した法人を代表する役員であった者が、30日以内に、その旨を免許権者に届け出なければなりません(肢3の表の②。宅建業法11条1項2号)。
■参照項目&類似過去問
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廃業等の届出(法人業者が合併で消滅)(宅建業法[04]2(1)②)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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1 | R05-32-2 | 宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、宅地建物取引業者ではないBとの合併により消滅した場合、Aを代表する役員であった者は、その日から30日以内にその旨を甲県知事に届け出なければならない。 | ◯ |
2 | R03s-29-4 | 法人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が合併により消滅した場合、Aを代表する役員であった者は、その日から30日以内に、その旨を甲県知事に届け出なければならない。 | ◯ |
3 | R02-26-1 | 宅地建物取引業者A社(甲県知事免許)が宅地建物取引業者ではないB社との合併により消滅した場合には、B社は、A社が消滅した日から30日以内にA社を合併した旨を甲県知事に届け出れば、A社が受けていた免許を承継することができる。 | × |
4 | H29-30-4 | 宅地建物取引業者A社(甲県知事免許)が、合併により消滅したときは、その日から30日以内に、A社を代表する役員であった者が、その旨を甲県知事に届け出なければならない。 | ◯ |
5 | H29-36-4 | 宅地建物取引業者である法人Aが、宅地建物取引業者でない法人Bに吸収合併されたことにより消滅した場合、一般承継人であるBは、Aが締結した宅地又は建物の契約に基づく取引を結了する目的の範囲内において宅地建物取引業者とみなされる。 | ◯ |
6 | H29-44-1 | 宅地建物取引業者A社が免許を受けていないB社との合併により消滅する場合、存続会社であるB社はA社の免許を承継することができる。 | × |
7 | H24-27-4 | 宅地建物取引業者A社(甲県知事免許)は、B社(国土交通大臣免許)に吸収合併され、消滅した。この場合、B社を代表する役員Cは、当該合併の日から30日以内にA社が消滅したことを国土交通大臣に届け出なければならない。 | × |
8 | H22-28-2 | 免許を受けている法人Aが免許を受けていない法人Bとの合併により消滅した場合、Bは、Aが消滅した日から30日以内に、Aを合併した旨の届出を行えば、Aが受けていた免許を承継することができる。 | × |
9 | H21-28-2 | 法人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が合併により消滅した場合、Aを代表する役員であった者は、その日から30日以内に、その旨を甲県知事に届け出なければならない。 | ◯ |
10 | H18-31-3 | 宅地建物取引業者A社がB社に吸収合併され消滅したとき、B社を代表する役員Cは、合併の日から30日以内にその旨を甲県知事に届け出なければならない。 | × |
11 | H10-33-4 | AがB法人に吸収合併され消滅した場合、Bを代表する役員は、30日以内に、甲県知事にその旨の届出をしなければならない。 | × |
12 | H09-33-2 | 宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が合併により消滅した場合、Aの代表役員であった者は甲県知事にその旨の届出をしなければならないが、Aの免許は、当該届出の時にその効力を失う。 | × |
13 | H07-35-4 | 宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が親会社B(国土交通大臣免許)に吸収合併された場合において、Aの事務所をそのままBの事務所として使用するときは、Bが事務所新設の変更の届出をすれば、Aは、甲県知事に廃業の届出をする必要はない。 | × |
14 | H02-43-2 | 国土交通大臣の免許を受けている宅地建物取引業者A社と甲県知事の免許を受けている宅地建物取引業者B社が合併し、B社が消滅した場合、B社を代表する役員であった者は、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。 | × |
15 | H01-36-4 | 国土交通大臣の免許を受けている法人である宅地建物取引業者が合併により消滅した場合には、その法人を代表する役員であった者は、国土交通大臣及び事務所の所在地を管轄するすべての都道府県知事に、その旨を届け出なければならない。 | × |