税・鑑定[05]印紙税

売買契約書や贈与契約書など、一定の文書(課税文書)を作成した場合、国に対して印紙税を納付する義務が生じます。具体的には、作成した文書に収入印紙を貼り、消印しなければならないのです。印紙税については、課税される文書とされない文書を見分ける知識が最重要です。

1.OUTLINE

2.納税義務者

課税文書の作成者

(1).代理人が作成した文書

代理人が納税義務者

★過去の出題例★

税・鑑定[05]2(1)
印紙税:代理人が作成した文書
 年-問-肢内容正誤
121-24-3土地の売却の代理を行ったA社が「A社は、売主Bの代理人として、土地代金5,000万円を受領した」旨を記載した領収書を作成した場合、当該領収書は、売主Bを納税義務者として印紙税が課される。×
216-28-2宅地建物取引業を営むA社が、「A社は、売主Bの代理人として、土地代金5,000万円を受領した」旨を記載した領収書を作成した場合、当該領収書の納税義務者はA社である。
311-28-3土地売買の仲介を行ったA社が「A社は、売主B社の代理人として土地代金1億円を受領した」という旨を記載のうえ、買主に交付した領収証に課税される印紙税の納税義務者は、B社である。×
(2).国・地方公共団体が作成した文書



★過去の出題例★

税・鑑定[05]2(2)
印紙税:国等が作成した文書
 年-問-肢内容正誤
120-27-4国を売主、株式会社A社を買主とする土地の譲渡契約において、双方が署名押印して共同で土地譲渡契約書を2通作成し、国とA社がそれぞれ1通ずつ保存することとした場合、A社が保存する契約書には印紙税は課税されない。
213-27-1地方公共団体であるA市を売主、株式会社であるB社を買主とする土地の譲渡契約書2通に双方が署名押印のうえ、1通ずつ保存することとした場合、B社が保存する契約書には印紙税が課されない。
309-28-2国とD社とが共同で土地の売買契約書(記載金額5,000万円)を2通作成し、双方で各1通保存する場合、D社が保存するものには、印紙税は課税されない。
(3).契約参加者の保存する契約書

媒介した宅建業者の保存する契約書も課税対象

★過去の出題例★

税・鑑定[05]2(3)
印紙税:契約参加者の保存する契約書

 年-問-肢内容正誤
125-23-2土地の売買契約書(記載金額2,000万円)を3通作成し、売主A、買主B及び媒介した宅地建物取引業者Cがそれぞれ1通ずつ保存する場合、Cが保存する契約書には、印紙税は課されない。×
218-27-3土地の売買契約書(記載金額5,000万円)を3通作成し、売主D社、買主E社及び媒介した宅地建物取引業者F社がそれぞれ1通ずつ保存する場合、F社が保存する契約書には、印紙税は課されない。×
312-27-3A社を売主、B社を買主、C社を仲介人とする土地の譲渡契約書(記載金額5,000万円)を3通作成し、それぞれが1通ずつ保存することとした場合、仲介人であるC社が保存する契約書には印紙税は課税されない。×
409-28-1建物の売買契約書(記載金額2,000万円)を3通作成し、売主A、買主B及び仲介業者C社が各1通を保存する場合、契約当事者以外のC社が保存するものには、印紙税は課税されない。×

3.課税・非課税

(1).課税文書
①.課税文書と課税標準


★過去の出題例★

税・鑑定[05]3(1)①
印紙税:消費税の扱い
 年-問-肢内容正誤
125-23-4「建物の電気工事に係る請負金額は2,160万円(うち消費税額及び地方消費税額が160万円)とする」旨を記載した工事請負契約書について、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は、2,160万円である。×
218-27-2建物の建築工事請負契約に際して、請負人C社が「請負金額2,160万円(うち消費税及び地方消費税の金額160万円)を受領した」旨を記載した領収書を作成した場合、印紙税の課税標準となる当該領収書の記載金額は、2,160万円である。×
税・鑑定[05]3(1)①
印紙税:手付金の領収書
 年-問-肢内容正誤
117-27-4A社の発行する「建物の譲渡契約に係る手付金として、500万円を受領した。」旨が記載された領収書は、記載金額500万円の売上代金に係る金銭の受取書として印紙税が課される。
209-28-3マンションの賃貸借契約に係る手付金10万円を受領した旨を記載した領収書には、印紙税は課税されない。
×
税・鑑定[05]3(1)①
印紙税:交換契約書
 年-問-肢内容正誤
128-23-2「Aの所有する甲土地(価額3,000万円)とBの所有する乙土地(価額3,500万円)を交換する」旨の土地交換契約書を作成した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は3,500万円である。
223-23-4「Aの所有する土地(価額7,000万円)とBの所有する土地(価額1億円)とを交換し、AはBに差額3,000万円支払う」旨を記載した土地交換契約書を作成した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は、3,000万円である。×
318-27-1「Aの所有する土地(価額1億7,000万円)とBの所有する土地(価額2億円)とを交換し、AはBに差額3,000万円支払う」旨を記載した土地交換契約書を作成した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は、2億円である。
405-30-3「評価額1億円の土地と評価額1億5,000万円の土地を交換し、差額5,000万円を現金で支払う」旨を記載した土地交換契約書は、記載金額5,000万円の不動産の譲渡に関する契約書として、印紙税が課せられる。×
税・鑑定[05]3(1)①
印紙税:贈与契約書
 年-問-肢内容正誤
128-23-3「Aの所有する甲土地(価額3,000万円)をBに贈与する」旨の贈与契約書を作成した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は、3,000万円である。×
221-24-2「時価3,000万円の土地を無償で譲渡する」旨を記載した贈与契約書は、記載金額3,000万円の不動産の譲渡に関する契約書として印紙税が課される。×
317-27-1「時価3,000万円の土地を贈与する。」旨を記載した契約書について、印紙税の課税標準となる当該契約書の契約金額は、3,000万円である。×
405-30-2「時価1億円の土地を贈与する」旨を記載した契約書は、記載金額のない不動産の譲渡に関する契約書として、印紙税が課せられる。
税・鑑定[05]3(1)①
印紙税:変更契約書(増額)
 年-問-肢内容正誤
121-24-1「平成21年10月1日付建設工事請負契約書の契約金額3,000万円を5,000万円に増額する」旨を記載した変更契約書は、記載金額2,000万円の建設工事の請負に関する契約書として印紙税が課される
212-27-4土地の譲渡金額の変更契約書で、「既作成の譲渡契約書に記載の譲渡金額1億円を1億1,000万円に変更する」旨が記載されている場合、その契約書の記載金額は1億1,000万円である。×
税・鑑定[05]3(1)①
印紙税:変更契約書(減額)
 年-問-肢内容正誤
120-27-3当初作成の「土地を1億円で譲渡する」旨を記載した土地譲渡契約書の契約金額を変更するために作成する契約書で、「当初の契約書の契約金額を2,000万円減額し、8,000万円とする」旨を記載した変更契約書は、契約金額を減額するものであることから、印紙税は課税されない。×
213-27-2「平成15年5月1日作成の土地譲渡契約書の契約金額を1億円から9,000万円に変更する」旨を記載した変更契約書は、契約金額を減額するものであるから、印紙税は課されない。×
311-28-2「平成15年4月1日付けの土地譲渡契約書の契約金額2億円を1億8,000万円に減額する」旨を記載した変更契約書は、記載金額1億8,000万円の不動産の譲渡に関する契約書として印紙税が課税される。×
409-28-4印紙をはり付けた不動産売買契約書(記載金額1億円)を取り交わした後、売買代金の変更があったために再度取り交わすこととした不動産売買契約書(記載金額9,000万円)には、印紙税は課税されない。×
502-30-3当初作成の「土地を6億円で譲渡する」旨を記載した売買契約書の契約金額を変更するために作成する契約書で、「当初の契約書の契約金額を1億円減額し、5億円とする」旨を記載した変更契約書は、記載金額5億円の不動産の譲渡に関する契約書として、印紙税が課税される。×
②.賃貸借関連の文書


★過去の出題例★

税・鑑定[05]3(1)②
印紙税:賃貸借契約書・地上権設定契約書
 年-問-肢内容正誤
117-27-3A社の発行する「土地の賃貸借契約に係る権利金として、B社振出しの平成17年4月1日付No.1234の手形を受領した。」旨が記載された領収書は、記載金額のない売上代金に係る有価証券の受取書として印紙税が課される。×
213-27-3土地の賃貸借契約書で「賃借料は月額10万円、契約期間は10年間とし、権利金の額は100万円とする」旨が記載された契約書は、記載金額1,200万円の土地の賃借権の設定に関する契約書として印紙税が課される。×
304-29-3「地上権存続期間50年、地上権設定の対価1億円、地代年2,000万円とする」旨の地上権設定契約書は、記載金額1億円の地上権の設定に関する契約書として、印紙税が課税される。
402-30-1「月額家賃10万円、契約期間2年間、権利金60万円、敷金30万円とする」旨を記載した建物の賃貸借契約書については、印紙税は課税されない。
502-30-4「月額質料20万円、契約期間2年間、権利金100万円、保証金100万円とする」旨を記載した土地の賃貸借契約書については、記載金額680万円の土地の賃借権の設定に関する契約書として、印紙税が課税される。×
税・鑑定[05]3(1)②
印紙税:敷金の領収書
 年-問-肢内容正誤
120-27-1建物の賃貸借契約に際して敷金を受け取り、「敷金として20万円を領収し、当該敷金は賃借人が退去する際に全額返還する」旨を記載した敷金の領収証を作成した場合、印紙税は課税されない。×
216-28-3建物の賃貸借契約に際して貸主であるC社が作成した、「敷金として30万円を受領した。当該敷金は賃借人が退去する際に全額返還する」旨を明らかにした敷金の領収書には、印紙税は課されない。×
312-27-1建物の賃貸借契約に際して敷金を受け取り、敷金の領収書(記載金額100万円)を作成した場合、その領収書に「賃借人が退去する際に返還する」旨が記載されているときでも、印紙税は課税される。
③.一つの契約書に土地の譲渡契約と建物の建築請負契約を記載した場合

高いほうの金額が記載金額
★過去の出題例★

税・鑑定[05]3(1)③
印紙税:一つの契約書に土地の譲渡契約と建物の建築請負契約を記載した場合
 年-問-肢内容正誤
125-23-3一の契約書に土地の譲渡契約(譲渡金額4,000万円)と建物の建築請負契約(請負金額5,000万円)をそれぞれ区分して記載した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は、5,000万円である。
223-23-3「甲土地を6,000万円、乙建物を3,500万円、丙建物を1,500万円で譲渡する」旨を記載した契約書を作成した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は、6,000万円である。×
317-27-2一の契約書に土地の譲渡契約(譲渡金額3,000万円)と建物の建築請負契約(請負金額2,000万円)をそれぞれ記載した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の契約金額は、5,000万円である。×
416-28-4「甲土地を5,000万円、乙土地を4,000万円、丙建物を3,000万円で譲渡する」旨を記載した契約書を作成した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は、9,000万円である。×
512-27-2土地の譲渡契約(記載金額5,000万円)と建物の建築工事請負契約(記載金額3,000万円)を1通の契約書にそれぞれ区分して記載した場合、その契約書の記載金額は8,000万円である。×
④.仮契約書
★過去の出題例★
税・鑑定[05]3(1)④
印紙税:仮契約書
 年-問-肢内容正誤
123-23-2本契約書を後日作成することを文書上で明らかにした、土地を8,000万円で譲渡することを証した仮契約書には、印紙税は課されない。×
216-28-1後日、本契約書を作成することを文書上で明らかにした、土地を1億円で譲渡することを証した仮契約書には、印紙税は課されない。×
(2).非課税文書


★過去の出題例★

税・鑑定[05]3(2)
印紙税:非課税文書
 年-問-肢内容正誤
128-23-4売上代金に係る金銭の受取書(領収書)は記載された受取金額が3万円未満の場合、印紙税が課されないことから、不動産売買の仲介手数料として、現金48,600円(消費税及び地方消費税を含む。)を受け取り、それを受領した旨の領収書を作成した場合、受取金額に応じた印紙税が課される。×
218-27-4給与所得者Gが自宅の土地建物を譲渡し、代金8,000万円を受け取った際に作成した領収書には、金銭の受取書として印紙税が課される。×
313-27-4給与所得者である個人Cが生活の用に供している土地建物を株式会社であるD社に譲渡し、代金1億円を受け取った際に作成する領収書は、金銭の受取書として印紙税が課される。×
411-28-1個人が生活の用に供している自宅の土地建物を譲渡し、代金1億円を受け取った際に作成する領収証には、印紙税は課税されない。

4.税額

5.納付

(1).消印による納付

課税文書と印紙の彩紋とにかけ、判明に印紙を消さなければならない

①.消印する者
  1. 文書作成者
  2. その代理人(法人の代表者を含む。)
  3. 使用人その他の従業者
②.消印の方法

印章
署名
★過去の出題例★

税・鑑定[05]5(1)
印紙税:消印
 年-問-肢内容正誤
125-23-1土地譲渡契約書に課税される印紙税を納付するため当該契約書に印紙をはり付けた場合には、課税文書と印紙の彩紋とにかけて判明に消印しなければならないが、契約当事者の従業者の印章又は署名で消印しても、消印したことにはならない。×
220-27-2土地譲渡契約書に課税される印紙税を納付するため当該契約書に印紙をはり付けた場合には、課税文書と印紙の彩絞とにかけて判明に消印しなければならないが、契約当事者の代理人又は従業者の印章又は署名で消印しても、消印をしたことにはならない。×
311-28-4土地譲渡契約書に課税される印紙税を納付するには、契約書に印紙をはり付け、消印をしなければならないが、契約当事者の代理人または従業者の印章または署名で消印しても、消印をしたことにはならない。×
404-29-4不動産の売買契約書に印紙をはり付ける場合には、その文書と印紙の彩紋とにかけて判明に消印しなければならないが、その消印は必ず文書の作成者の印章又は署名により行わなければならない。×
(2).過怠税


★過去の出題例★

税・鑑定[05]5(2)
印紙税:過怠税
 年-問-肢内容正誤
128-23-1印紙税の課税文書である不動産譲渡契約書を作成したが、印紙税を納付せず、その事実が税務調査により判明した場合は、納付しなかった印紙税額と納付しなかった印紙税額の10%に相当する金額の合計額が過怠税として徴収される。×
221-24-4印紙をはり付けることにより印紙税を納付すべき契約書について、印紙税を納付せず、その事実が税務調査により判明した場合には、納付しなかった印紙税額と同額に相当する過怠税が徴収される。×
305-30-1印紙により印紙税を納付すべき文書について印紙税を納付しなかった課税文書の作成者が、自主的に所轄税務署長に対し、印紙税を納付していない旨の申出をした場合、過怠税は、納付しなかった印紙税額の3倍の金額である。×

[Step.1]基本習得編講義

【動画講義を御覧になる方法】
DVD通信講座「基本習得編講座」(全16巻)16,000円(税別)
ニコニコチャンネル1講義100円or月額1,500円(税別)

[Step.2]実戦応用編講義

「一問一答式問題集」を解き、自己採点をしたうえで、解説講義を御覧ください。

【動画講義を御覧になる方法】
【必須資料】『一問一答式問題』(税・鑑定)
DVD通信講座「実戦応用編講座」(全22巻)22,000円(税別)
ニコニコチャンネル1講義100円or月額1,500円(税別)

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[Step.1]基本習得編
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[Step.2]実戦応用編
最初に一問一答式の問題集を解き、その後に解説講義を見ます。これにより、「Step.1で勉強した基礎知識が実際の本試験ではどのように出題されるか」、「選択肢の◯×を決める基準は何か」を身に付けます。

[Step.3]過去問演習編
年度別の本試験過去問を解き、その後に解説講義を見ます。学習の総仕上げとして、基本知識や解法テクニックを一層確実に、そして本試験で使えるレベルに仕上げます。

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