宅地、建物に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 宅地とは、建物の敷地に供せられる土地をいい、道路、公園、河川、広場及び水路に供せられているものは宅地には当たらない。
- 建物の一部の売買の代理を業として行う行為は、宅地建物取引業に当たらない。
- 建物とは、土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するものをいうが、学校、病院、官公庁施設等の公共的な施設は建物には当たらない。
- 宅地とは、現に建物の敷地に供せられている土地をいい、その地目、現況によって宅地に当たるか否かを判断する。
正解:1
1 正しい
「宅地」に関する全国基準によれば、「宅地」とは、建物の敷地に供せられる土地をいいます。
さらに、用途地域内の土地については、原則的に全部の土地が「宅地」に当たります。しかし、道路、公園、河川、広場及び水路に供せられているものは例外です(宅建業法2条1号、令1条)。
したがって、道路、公園、河川、広場及び水路に供せられている土地が「宅地」に当たることは、あり得ません。
■参照項目&類似過去問
内容を見る年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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(1)全国基準 | |||
1 | R03s-34-1 | 宅地とは、建物の敷地に供せられる土地をいい、道路、公園、河川、広場及び水路に供せられているものは宅地には当たらない。 | ◯ |
2 | R03s-34-4 | 宅地とは、現に建物の敷地に供せられている土地をいい、その地目、現況によって宅地に当たるか否かを判断する。 | × |
3 | R03-32-1 | A社が、都市計画法に規定する用途地域外の土地であって、ソーラーパネルを設置するための土地の売買を媒介しようとする場合、免許は必要ない。 | ◯ |
4 | R03-32-2 | A社が、土地区画整理事業の換地処分により取得した換地を住宅用地として分譲しようとする場合、免許は必要ない。 | × |
5 | R02s-44-ア | 宅地には、現に建物の敷地に供されている土地に限らず、将来的に建物の敷地に供する目的で取引の対象とされる土地も含まれる。 | ◯ |
6 | R02s-44-ウ | 建物の敷地に供せられる土地であれば、都市計画法に規定する用途地域外に存するものであっても、宅地に該当する。 | ◯ |
7 | R01-42-1 | 建物の敷地に供せられる土地は、都市計画法に規定する用途地域の内外を問わず宅地であるが、道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、用途地域内であれば宅地とされる。 | × |
8 | R01-42-2 | 宅地とは、現に建物の敷地に供せられている土地に限らず、広く建物の敷地に供する目的で取引の対象とされた土地をいうものであり、その地目、現況の如何を問わない。 | ◯ |
9 | R01-42-3 | 都市計画法に規定する市街化調整区域内において、建物の敷地に供せられる土地は宅地である。 | ◯ |
10 | H27-26-ウ | 都市計画法に規定する用途地域外の土地で、倉庫の用に供されているものは、宅地建物取引業法第2条第1号に規定する宅地に該当しない。 | × |
11 | H05-35-2 | Aが都市計画区域及び準都市計画区域外の区域内において山林を山林として反覆継続して売却する場合、Aは宅地建物取引業の免許を要しないが、Bが原野を10区画に区画割して宅地として分譲する場合、Bは宅地建物取引業の免許を要する。 | ◯ |
(2)用途地域内基準 | |||
1 | R03s-34-1 | 宅地とは、建物の敷地に供せられる土地をいい、道路、公園、河川、広場及び水路に供せられているものは宅地には当たらない。 | ◯ |
2 | R02s-44-イ | 農地は、都市計画法に規定する用途地域内に存するものであっても、宅地には該当しない。 | × |
3 | R02s-44-エ | 道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、都市計画法に規定する用途地域内に存するものであれば宅地に該当する。 | × |
4 | R01-42-1 | 建物の敷地に供せられる土地は、都市計画法に規定する用途地域の内外を問わず宅地であるが、道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、用途地域内であれば宅地とされる。 | × |
5 | R01-42-4 | 都市計画法に規定する準工業地域内において、建築資材置場の用に供せられている土地は宅地である。 | ◯ |
6 | H27-26-ア | 都市計画法に規定する工業専用地域内の土地で、建築資材置き場の用に供されているものは、法第2条第1号に規定する宅地に該当する。 | ◯ |
7 | H16-30-3 | Aが、その所有する都市計画法の用途地域内の農地を区画割りして、公益法人のみに対して反復継続して売却する場合、Aは、免許を必要としない。 | × |
8 | H13-30-2 | 地主Aが、都市計画法の用途地域内の所有地を、駐車場用地2区画、資材置場1区画、園芸用地3区画に分割したうえで、これらを別々に売却する場合、Aは免許を必要としない。 | × |
9 | H11-30-1 | Aが、用途地域内の自己所有の宅地を駐車場として整備し、その賃貸を業として行おうとする場合で、当該賃貸の契約を宅地建物取引業者の媒介により締結するとき、Aは免許を受ける必要はない。 | ◯ |
10 | H11-30-2 | Aが、用途地域内の自己所有の農地について、道路を設けて区画割をし、その売却を業として行おうとする場合、Aは免許を受ける必要はない。 | × |
11 | H01-35-3 | 地主Aが、用途地域内の所有地を駐車場用地として、反覆継続して売却する場合、Aは、宅地建物取引業の免許を必要としない。 | × |
2 誤り
「建物」には、建物の一部も含まれます(宅建業法2条2号)。例えば、マンションやアポートの一室も「建物」と扱うわけです。
また、「建物」の売買を代理する行為は、「取引」に該当します(同号)。
したがって、「建物の一部」について、「売買の代理」を「業」として行うことは、宅建業に当たります。
■参照項目&類似過去問
内容を見る年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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1 | R03s-34-2 | 建物の一部の売買の代理を業として行う行為は、宅地建物取引業に当たらない。 | × |
2 | R03s-34-3 | 建物とは、土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するものをいうが、学校、病院、官公庁施設等の公共的な施設は建物には当たらない。 | × |
3 | R01-26-2 | 宅地建物取引業とは、宅地又は建物の売買等をする行為で業として行うものをいうが、建物の一部の売買の代理を業として行う行為は、宅地建物取引業に当たらない。 | × |
4 | H17-30-3 | Aが共有会員制のリゾートクラブ会員権(宿泊施設等のリゾート施設の全部又は一部の所有権を会員が共有するもの)の売買の媒介を不特定多数の者に反復継続して行う場合、Aは免許を受ける必要はない。 | × |
5 | H08-41-4 | Aが共有会員制のリゾートクラブ会員権(宿泊施設等のリゾート施設の全部又は一部の所有権を会員が共有するもの)の売買の媒介を不特定多数の者に反覆継続して行う場合、Aは、免許を受ける必要はない。 | × |
3 誤り
宅建業法は、「建物」の定義を置いていません。本肢の表現は、建築基準法の「建築物」に関する定義の一部です(同法2条1号)。宅建業法でも、これと同じに考えましょう。
「建物」の中から、「学校、病院、官公庁施設等の公共的な施設」を除くというような扱いは、宅建業法にも、建築基準法にも見当たりません。これらの公共施設も「建物」に含まれます。
本肢は、「官公庁施設等の公共的な施設は建物には当たらない」とする点が誤りです。
※実際にも、学校や病院、官公庁施設の一部を賃借して商店や飲食店を営業する、というような例をアチコチで見掛けます。このような場合に宅建業法の適用を排除する理由はありません。
■参照項目&類似過去問
内容を見る年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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1 | R03s-34-2 | 建物の一部の売買の代理を業として行う行為は、宅地建物取引業に当たらない。 | × |
2 | R03s-34-3 | 建物とは、土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するものをいうが、学校、病院、官公庁施設等の公共的な施設は建物には当たらない。 | × |
3 | R01-26-2 | 宅地建物取引業とは、宅地又は建物の売買等をする行為で業として行うものをいうが、建物の一部の売買の代理を業として行う行為は、宅地建物取引業に当たらない。 | × |
4 | H17-30-3 | Aが共有会員制のリゾートクラブ会員権(宿泊施設等のリゾート施設の全部又は一部の所有権を会員が共有するもの)の売買の媒介を不特定多数の者に反復継続して行う場合、Aは免許を受ける必要はない。 | × |
5 | H08-41-4 | Aが共有会員制のリゾートクラブ会員権(宿泊施設等のリゾート施設の全部又は一部の所有権を会員が共有するもの)の売買の媒介を不特定多数の者に反覆継続して行う場合、Aは、免許を受ける必要はない。 | × |
4 誤り
(肢1の表参照。)
「宅地」とは、建物の敷地に供せられる土地をいいます(宅建業法2条1号)。
この「供せられる土地」の中には、①現に建物の敷地になっている土地だけでなく、②建物の敷地用に取引される土地も含みます。本肢は、①に限定している点が1つ目の誤りです。
「宅地」に当たるか否かは、上の基準で判断します。地目や現況を基準にするわけではありません。この点が2つ目の誤り。例えば、現在の地目が畑であっても、将来的に建物の敷地に供する目的で取引するのであれば、「宅地」として扱います。
■参照項目&類似過去問
内容を見る年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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(1)全国基準 | |||
1 | R03s-34-1 | 宅地とは、建物の敷地に供せられる土地をいい、道路、公園、河川、広場及び水路に供せられているものは宅地には当たらない。 | ◯ |
2 | R03s-34-4 | 宅地とは、現に建物の敷地に供せられている土地をいい、その地目、現況によって宅地に当たるか否かを判断する。 | × |
3 | R03-32-1 | A社が、都市計画法に規定する用途地域外の土地であって、ソーラーパネルを設置するための土地の売買を媒介しようとする場合、免許は必要ない。 | ◯ |
4 | R03-32-2 | A社が、土地区画整理事業の換地処分により取得した換地を住宅用地として分譲しようとする場合、免許は必要ない。 | × |
5 | R02s-44-ア | 宅地には、現に建物の敷地に供されている土地に限らず、将来的に建物の敷地に供する目的で取引の対象とされる土地も含まれる。 | ◯ |
6 | R02s-44-ウ | 建物の敷地に供せられる土地であれば、都市計画法に規定する用途地域外に存するものであっても、宅地に該当する。 | ◯ |
7 | R01-42-1 | 建物の敷地に供せられる土地は、都市計画法に規定する用途地域の内外を問わず宅地であるが、道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、用途地域内であれば宅地とされる。 | × |
8 | R01-42-2 | 宅地とは、現に建物の敷地に供せられている土地に限らず、広く建物の敷地に供する目的で取引の対象とされた土地をいうものであり、その地目、現況の如何を問わない。 | ◯ |
9 | R01-42-3 | 都市計画法に規定する市街化調整区域内において、建物の敷地に供せられる土地は宅地である。 | ◯ |
10 | H27-26-ウ | 都市計画法に規定する用途地域外の土地で、倉庫の用に供されているものは、宅地建物取引業法第2条第1号に規定する宅地に該当しない。 | × |
11 | H05-35-2 | Aが都市計画区域及び準都市計画区域外の区域内において山林を山林として反覆継続して売却する場合、Aは宅地建物取引業の免許を要しないが、Bが原野を10区画に区画割して宅地として分譲する場合、Bは宅地建物取引業の免許を要する。 | ◯ |
(2)用途地域内基準 | |||
1 | R03s-34-1 | 宅地とは、建物の敷地に供せられる土地をいい、道路、公園、河川、広場及び水路に供せられているものは宅地には当たらない。 | ◯ |
2 | R02s-44-イ | 農地は、都市計画法に規定する用途地域内に存するものであっても、宅地には該当しない。 | × |
3 | R02s-44-エ | 道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、都市計画法に規定する用途地域内に存するものであれば宅地に該当する。 | × |
4 | R01-42-1 | 建物の敷地に供せられる土地は、都市計画法に規定する用途地域の内外を問わず宅地であるが、道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、用途地域内であれば宅地とされる。 | × |
5 | R01-42-4 | 都市計画法に規定する準工業地域内において、建築資材置場の用に供せられている土地は宅地である。 | ◯ |
6 | H27-26-ア | 都市計画法に規定する工業専用地域内の土地で、建築資材置き場の用に供されているものは、法第2条第1号に規定する宅地に該当する。 | ◯ |
7 | H16-30-3 | Aが、その所有する都市計画法の用途地域内の農地を区画割りして、公益法人のみに対して反復継続して売却する場合、Aは、免許を必要としない。 | × |
8 | H13-30-2 | 地主Aが、都市計画法の用途地域内の所有地を、駐車場用地2区画、資材置場1区画、園芸用地3区画に分割したうえで、これらを別々に売却する場合、Aは免許を必要としない。 | × |
9 | H11-30-1 | Aが、用途地域内の自己所有の宅地を駐車場として整備し、その賃貸を業として行おうとする場合で、当該賃貸の契約を宅地建物取引業者の媒介により締結するとき、Aは免許を受ける必要はない。 | ◯ |
10 | H11-30-2 | Aが、用途地域内の自己所有の農地について、道路を設けて区画割をし、その売却を業として行おうとする場合、Aは免許を受ける必要はない。 | × |
11 | H01-35-3 | 地主Aが、用途地域内の所有地を駐車場用地として、反覆継続して売却する場合、Aは、宅地建物取引業の免許を必要としない。 | × |