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【宅建過去問】(平成26年問10)相続(計算問題)

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Aには、父のみを同じくする兄Bと、両親を同じくする弟C及び弟Dがいたが、C及びDは、Aより先に死亡した。Aの両親は既に死亡しており、Aには内縁の妻Eがいるが、子はいない。Cには子F及び子Gが、Dには子Hがいる。Aが、遺言を残さずに死亡した場合の相続財産の法定相続分として、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
  1. Eが2分の1、Bが6分の1、Fが9分の1、Gが9分の1、Hが9分の1である。
  2. Bが3分の1、Fが9分の2、Gが9分の2、Hが9分の2である。
  3. Bが5分の1、Fが5分の1、Gが5分の1、Hが5分の2である。
  4. Bが5分の1、Fが15分の4、Gが15分の4、Hが15分の4である。

正解:3

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はじめに

法定相続の問題が出題された場合、以下の手順で考えましょう。

■参照項目&類似過去問
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相続の計算問題(民法[31]2&3)
年-問-肢内容正誤
1R03-09-1Aには死亡した夫Bとの間に子Cがおり、Dには離婚した前妻Eとの間に子F及び子Gがいる。Fの親権はEが有し、Gの親権はDが有している。AとDが婚姻した後にDが死亡した場合における法定相続分は、Aが2分の1、Fが4分の1、Gが4分の1である。
2R02s-08-ア1億2,000万円の財産を有するAが死亡した。Aの長男の子B及びC、Aの次男の子Dのみが相続人になる場合の法定相続分は、それぞれ4,000万円である。×
3R02s-08-イ1億2,000万円の財産を有するAが死亡した。Aの長男の子B及びC、Aの次男の子Dのみが相続人になる場合の法定相続分は、B及びCがそれぞれ3,000万円、Dが6,000万円である。
4R02s-08-ウ1億2,000万円の財産を有するAが死亡した。Aの父方の祖父母E及びF、Aの母方の祖母Gのみが相続人になる場合の法定相続分は、それぞれ4,000万円である。
5R02s-08-エ1億2,000万円の財産を有するAが死亡した。Aの父方の祖父母E及びF、Aの母方の祖母Gのみが相続人になる場合の法定相続分は、E及びFがそれぞれ3,000万円、Gが6,000万円である。×
629-06-1(Aが死亡し、相続人がBとCの2名であった。)①BがAの配偶者でCがAの子である場合と②BとCがいずれもAの子である場合とでは、Bの法定相続分は①の方が大きい。×
729-09-全計算問題
826-10-全計算問題
925-10-全計算問題
1024-10-1計算問題
1124-10-3計算問題
1216-12-全計算問題
1313-11-全計算問題
1408-10-全計算問題
1502-11-1(Aが死亡し、相続人として、妻Bと子C・D・Eがいる。)Cが相続を放棄した場合、DとEの相続分は増えるが、Bの相続分については変わらない。
1601-11-全計算問題

[Step.1]法定相続人の決定

■内縁の妻(E)

相続人になることができる「配偶者」とは、法律上の婚姻をした者のみを指します(民法890条)。内縁の妻Eは、相続人となることができません。

■兄弟(B・C・D)

被相続人Aには、法律上の配偶者も子もいません。また、両親は既に死亡しています。このような場合、Aの兄弟であるB・C・Dが法定相続人となるわけです(民法889条1項2号)。

※C・Dは、Aより先に死亡していますから、代襲相続が起きます。しかし、計算を単純にするため、代襲相続の処理は、後回しにしましょう。

[Step.2]同順位相続権者間の分配

B・C・Dのうち、Bは父のみがAと同じであり、C・Dは両親ともAと同じです。この場合、Bの相続分は、C・Dの1/2とされています(民法900条4号ただし書き)。したがって、B、C、Dの法定相続分の割合は、
B:C:D=1/2:1:1=1:2:2
です。
財産全体に対する割合で表現すると、
B:C:D=1/5:2/5:2/5
となります。

[Step.3]代襲相続の処理

■C→F・Gの代襲相続

Cは、Aより先に死亡しています。したがって、Cの法定相続分(全体の2/5)は、Cの子であるF・Gに代襲相続されます(民法889条2項、887条2項)。F・Gは、Cの法定相続分を1/2ずつ相続します(同法901条2項、900条4号)。具体的には、
F=G=C×1/2=2/5×1/2=1/5
です。

■D→Hの代襲相続

Dの法定相続分は、その子Hが代襲相続します。Hの法定相続分は、
H=D=2/5
です。

まとめ

以上より、法定相続人と法定相続分は、以下の通りです。正解は、肢3。

1/5 1/5 1/5 2/5

 


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