10月
15
2000

【宅建過去問】(平成12年問41)クーリング・オフ

【過去問本試験解説】発売中

売主を宅地建物取引業者であるA、買主を宅地建物取引業者でないBとする宅地の売買契約について、Bが、宅地建物取引業法第37条の2(事務所等以外の場所においてした買受けの申込みの撤回等)の規定に基づき売買契約の解除を行う場合に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. Aが、売買契約を締結した際に、売買契約の解除ができる旨及びその方法について口頭のみで告知した場合は、その告知した日から起算して10日後で、かつ、代金の一部を支払った後であっても、Bは、当該売買契約を解除することができる。
  2. Aが、電話によりBの勤務先で売買契約に関する説明をする旨を申し出て、Bの勤務先を訪問し、そこで売買契約を締結した場合は、Bは、当該売買契約を解除することができない。
  3. Aが、一団の宅地の分譲について宣伝のみを行う現地案内所でBに契約に関する説明を行い、翌日Aの事務所等の近くのホテルのロビーで売買契約を締結した場合は、Bは、当該売買契約を解除することができる。
  4. Bが、売買契約を締結した後、Aから宅地の引渡しを受け、かつ、その代金の全部を支払った場合は、売買契約の解除ができる旨及びその方法について告知を受けていないときでも、Bは、当該売買契約を解除することができない。

正解:2

【1】 ◯ 正しい

クーリング・オフができる旨は書面で告げられなければならず、口頭のみでこれをした場合、8日間の起算は始まらない(宅地建物取引業法37条の2第1項1号)。
宅地の引渡しを受け、かつ代金の全部を支払った場合には、クーリング・オフすることができなくなるが(宅地建物取引業法37条の2第1項2号)、本肢では代金の一部しか支払っていないので、このケースにはあたらない。
したがって、クーリング・オフによる解除をすることができる。

■類似過去問(クーリング・オフ:期間)
  • 平成26年問38肢2(告知なし→7日後には解除不可:×)
  • 平成25年問34肢2(月曜日にクーリング・オフにつき書面で告知→翌週の火曜日まで解除可能:×)
  • 平成24年問37肢2(契約から3日後に告知を受けた場合、契約から10日目でも解除可能:◯)
  • 平成20年問39肢2(告知なし→10日後には解除不可:×)
  • 平成17年問41肢4(書面で説明→8日経過後は解除不可:◯)
  • 平成16年問42肢2(口頭で説明→引渡しを受けていなければ、何日経過しても解除可能:◯)
  • 平成15年問39肢2(買受け申込みの際に書面で告知を受け、4日後に契約締結→契約日から8日以内は解除可能:×)
  • 平成13年問44肢1(口頭で告知した2日後に書面を交付した場合、クーリング・オフ期間は口頭での告知日から起算する:×)
  • 平成12年問41肢1(口頭のみで告知→告知から10日後で代金の一部を支払った後でも、クーリング・オフ可能:◯)
  • 平成01年問38肢1(クーリング・オフにつき書面で告げられた日から8日経過したときは、申込みを撤回できない:◯)

【2】 X 誤り

自宅または勤務先が「事務所等」として扱われるのは、買主が自ら申し出た場合に限られる(宅地建物取引業法37条の2第1項、同法規則16条の5第2号)。
本肢では売主である宅建業者Aから申し出ているので、Bの勤務先は「事務所等」にあたらない。
したがって、クーリング・オフによる解除が可能である。

■類似過去問(自ら申し出た■■)
  • 平成26年問38肢2(自ら指定した喫茶店で買受け申込み&契約|クーリング・オフ不可:×)
  • 平成25年問34肢1(自ら指定した喫茶店で買受け申込み&契約|クーリング・オフ不可:×)
  • 平成25年問34肢3(自ら指定した宅建業者(売主から代理・媒介の依頼は受けていない)の事務所で買受け申込み&契約:クーリング・オフ可能:◯)
  • 平成24年問37肢2(自ら申し出た喫茶店で買受け申込み&契約|クーリング・オフ可能:◯)
  • 平成23年問35肢ウ(自ら申し出た喫茶店で買受け申込み→事務所で契約|クーリング・オフ可能:◯)
  • 平成22年問38肢1(自ら指定したホテルのロビーで買受け申込み→モデルルームで契約|クーリング・オフ可能:◯)
  • 平成20年問39肢1(自ら希望して勤務先で買受けの申込み&契約締結|クーリング・オフ可能:×)
  • 平成15年問39肢4(自ら指定したレストランで買受けの申込み→事務所で契約|クーリング・オフ可能:◯)
  • 平成14年問45肢1(自ら申し出た自宅で買受け申込み→ホテルのロビーで契約|クーリング・オフ不可:◯)
  • 平成12年問41肢2(宅建業者の申出により買主の勤務先を訪問し、そこで契約締結した場合|クーリング・オフ不可:×)
  • 平成06年問42肢1(自らの申出により取引銀行の店舗内で売買契約を締結|クーリング・オフ不可:×)
  • 平成06年問42肢2(宅建業者の営業マンの申出により買主の勤務先で売買契約を締結|クーリング・オフ不可:×)
  • 平成05年問41肢2(自らの申出により自宅で売買契約を締結|クーリング・オフ不可:◯)

【3】 ◯ 正しい

ホテルのロビーは「事務所等」にあたらないから、ここで買受けの申込み、契約の締結が行われた場合、クーリング・オフの対象となる(宅地建物取引業法37条の2第1項)。
※宣伝のみを行う現地案内所も売買契約の締結や申込を行わないので、「事務所等」にあたらないが、問題文では「説明」をしているだけであるから、クーリング・オフの可否には影響がない。

【4】 ◯ 正しい

既に宅地の引渡しを受け、かつ代金の全部を支払っているので、もはやクーリング・オフすることはできない(宅地建物取引業法37条の2第1項2号)。
業者がクーリング・オフについて告知していなかったとしても結論は同じである。

■類似過去問(クーリング・オフ:引渡し&代金全額支払)
  • 平成26年問38肢1(代金全部の支払を受け物件を引き渡したとき以降であっても、告知の7日後であれば、宅建業者は、クーリング・オフによる契約解除を拒むことができない:×)
  • 平成25年問34肢4(代金全額を支払った後は、引渡し前であってもクーリング・オフはできない:×)
  • 平成24年問37肢1(引渡しかつ全額支払の後でも、告知を受けていなければ、クーリング・オフできる:×)
  • 平成22年問38肢2(引渡しかつ全額支払の後でも、クーリング・オフできる:×)
  • 平成21年問37肢3(全額支払はしたが引渡しがない場合、クーリング・オフできる:◯)
  • 平成20年問39肢4(代金の80%を支払っても、クーリング・オフできる:◯)
  • 平成19年問41肢4(引渡しかつ全額支払の後でも、クーリング・オフできる:×)
  • 平成17年問41肢3(引渡しかつ全額支払の後でも、告知を受けていなければ、クーリング・オフできる:×)
  • 平成15年問39肢4(代金全額を支払った後は、引渡し前であってもクーリング・オフはできない:×)
  • 平成13年問44肢4(引渡日を決定し、かつ、代金の一部を支払うと、クーリング・オフできない:×)
  • 平成12年問41肢4(引渡しを受け、かつ、代金全部を支払った場合、クーリング・オフにつき告知を受けていないときでも、クーリング・オフはできなくなる:◯)
  • 平成08年問49肢1(クーリング・オフの告知がなかった場合でも、引渡しかつ全額支払の後は、契約を解除できない:◯)
  • 平成07年問45肢3(「クーリング・オフ告知から8日以内に解除を申し入れても、売主が宅地造成工事を完了しているときは手付金を返還しない」という特約は、有効である:×)
  • 平成04年問45肢3(引渡しと移転登記を完了すれば、代金の一部が未済でも、クーリング・オフできない:×)

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