【宅建過去問】(令和02年12月問44)宅地とは(個数問題)
宅地建物取引業法に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
- ア 宅地には、現に建物の敷地に供されている土地に限らず、将来的に建物の敷地に供する目的で取引の対象とされる土地も含まれる。
- イ 農地は、都市計画法に規定する用途地域内に存するものであっても、宅地には該当しない。
- ウ 建物の敷地に供せられる土地であれば、都市計画法に規定する用途地域外に存するものであっても、宅地に該当する。
- エ 道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、都市計画法に規定する用途地域内に存するものであれば宅地に該当する。
- 一つ
- 二つ
- 三つ
- 四つ
正解:2
「宅地」とは
宅地については、(1)全国基準と(2)用途地域内基準があります(宅建業法2条1号)。(1)全国基準とは、すなわち、用途地域の内外を問わずに適用される基準という意味です。
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「宅地」とは(宅建業法[01]1)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
(1)全国基準 | |||
1 | R03s-34-1 | 宅地とは、建物の敷地に供せられる土地をいい、道路、公園、河川、広場及び水路に供せられているものは宅地には当たらない。 | ◯ |
2 | R03s-34-4 | 宅地とは、現に建物の敷地に供せられている土地をいい、その地目、現況によって宅地に当たるか否かを判断する。 | × |
3 | R03-32-1 | A社が、都市計画法に規定する用途地域外の土地であって、ソーラーパネルを設置するための土地の売買を媒介しようとする場合、免許は必要ない。 | ◯ |
4 | R03-32-2 | A社が、土地区画整理事業の換地処分により取得した換地を住宅用地として分譲しようとする場合、免許は必要ない。 | × |
5 | R02s-44-ア | 宅地には、現に建物の敷地に供されている土地に限らず、将来的に建物の敷地に供する目的で取引の対象とされる土地も含まれる。 | ◯ |
6 | R02s-44-ウ | 建物の敷地に供せられる土地であれば、都市計画法に規定する用途地域外に存するものであっても、宅地に該当する。 | ◯ |
7 | R01-42-1 | 建物の敷地に供せられる土地は、都市計画法に規定する用途地域の内外を問わず宅地であるが、道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、用途地域内であれば宅地とされる。 | × |
8 | R01-42-2 | 宅地とは、現に建物の敷地に供せられている土地に限らず、広く建物の敷地に供する目的で取引の対象とされた土地をいうものであり、その地目、現況の如何を問わない。 | ◯ |
9 | R01-42-3 | 都市計画法に規定する市街化調整区域内において、建物の敷地に供せられる土地は宅地である。 | ◯ |
10 | H27-26-ウ | 都市計画法に規定する用途地域外の土地で、倉庫の用に供されているものは、宅地建物取引業法第2条第1号に規定する宅地に該当しない。 | × |
11 | H05-35-2 | Aが都市計画区域及び準都市計画区域外の区域内において山林を山林として反覆継続して売却する場合、Aは宅地建物取引業の免許を要しないが、Bが原野を10区画に区画割して宅地として分譲する場合、Bは宅地建物取引業の免許を要する。 | ◯ |
(2)用途地域内基準 | |||
1 | R03s-34-1 | 宅地とは、建物の敷地に供せられる土地をいい、道路、公園、河川、広場及び水路に供せられているものは宅地には当たらない。 | ◯ |
2 | R02s-44-イ | 農地は、都市計画法に規定する用途地域内に存するものであっても、宅地には該当しない。 | × |
3 | R02s-44-エ | 道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、都市計画法に規定する用途地域内に存するものであれば宅地に該当する。 | × |
4 | R01-42-1 | 建物の敷地に供せられる土地は、都市計画法に規定する用途地域の内外を問わず宅地であるが、道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、用途地域内であれば宅地とされる。 | × |
5 | R01-42-4 | 都市計画法に規定する準工業地域内において、建築資材置場の用に供せられている土地は宅地である。 | ◯ |
6 | H27-26-ア | 都市計画法に規定する工業専用地域内の土地で、建築資材置き場の用に供されているものは、法第2条第1号に規定する宅地に該当する。 | ◯ |
7 | H16-30-3 | Aが、その所有する都市計画法の用途地域内の農地を区画割りして、公益法人のみに対して反復継続して売却する場合、Aは、免許を必要としない。 | × |
8 | H13-30-2 | 地主Aが、都市計画法の用途地域内の所有地を、駐車場用地2区画、資材置場1区画、園芸用地3区画に分割したうえで、これらを別々に売却する場合、Aは免許を必要としない。 | × |
9 | H11-30-1 | Aが、用途地域内の自己所有の宅地を駐車場として整備し、その賃貸を業として行おうとする場合で、当該賃貸の契約を宅地建物取引業者の媒介により締結するとき、Aは免許を受ける必要はない。 | ◯ |
10 | H11-30-2 | Aが、用途地域内の自己所有の農地について、道路を設けて区画割をし、その売却を業として行おうとする場合、Aは免許を受ける必要はない。 | × |
11 | H01-35-3 | 地主Aが、用途地域内の所有地を駐車場用地として、反覆継続して売却する場合、Aは、宅地建物取引業の免許を必要としない。 | × |
ア 正しい
(1)全国基準に関する選択肢。①「現に建物の敷地に供されている土地」だけでなく、②「将来的に建物の敷地に供する目的で取引の対象とされる土地」も「宅地」に該当します。
例えば、現状が農地や山林であっても、住宅用地として売却する場合には、「宅地」と扱います。
イ 誤り
(2)用途地域内基準に関する選択肢。用途地域内に存する土地は、道路・公園・河川など公共の用に供する施設の用に供せられているものという【例外】を除き、【原則】として「宅地」に該当します。
現状が農地であっても、【例外】ではありません。
ウ 正しい
(1)「建物の敷地に供せられる土地」は、用途地域の内外を問わず、「宅地」に該当します。
エ 誤り
用途地域内に存する土地は、【原則】として「宅地」に当たります。ただし、道路・公園・河川など公共施設の用に供する施設の用に供せられているものは【例外】です。これらは、宅地に該当しません。
まとめ
正しいものはア・ウの二つです。正解は、肢2。