7月
08
1995

【宅建過去問】(平成07年問05)債権者代位権

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債権者代位権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

  1. Aが妻Bに不動産を贈与した場合、Aの債権者Cは、Aの夫婦間の契約取消権を代位行使することができる。
  2. DのEに対する債権の弁済期が到来していない場合、自己の債権を保全するため、Dは、裁判上の代位によりEのFに対する債権を行使することができる。
  3. 土地がGからH、HからIへと譲渡された場合において、登記がなおGにあるときは、Iは、HのGに対する登記請求権を代位行使することができる。
  4. Jの所有地をKが賃借している場合において、Lが不法占拠したときは、Kは、Jの所有権に基づく妨害排除請求権を代位行使することができる。

正解:1

1 誤り

07-05-1債務者の一身に専属する権利は、債権者代位権の対象とならない(民法423条1項但書)。この中には、夫婦間の契約取消権(同法754条)や遺留分減殺請求権(親族間の扶養請求権(同法1031条)が含まれる。
したがって、本肢のCは、Aの夫婦間の契約取消権を代位行使することができない。

■類似過去問(債権者代位権の構造)
  • 平成22年問07肢1(債務者が既に自ら権利を行使しているときでも、債権者代位権を行使できる:×)
  • 平成07年問05肢1(夫婦間の契約取消権を債権者が代位行使できる:×)
  • 平成07年問05肢2(裁判上で債権者代位権は、債権の弁済期が到来していない場合でも行使できる:×)

2 正しい

07-05-2債権者代位権を行使するためには、原則として債権の弁済期が到来していることが必要である。ただし、裁判上の代位と保存行為は例外であり、弁済期前でも、債権者代位権を行使することができる(民法423条2項)。
本肢のDは、裁判上の第位をするのだから、弁済期が到来していなくても、債権者代位権を行使することができる。

■類似過去問(債権者代位権の構造)
  • →肢1

3 正しい

07-05-3不動産の購入者であるIは、売主Hに代位して、Gに対する移転登記請求権を行使することができる(大判明43.07.06)。いわゆる債権者代位権の転用事例である。

※この場合、Hが無資力でなくとも、代位権を行使することができる。

■類似過去問(債権者代位権の転用)
  • 平成26年問07肢2(賃借した土地が不法占拠されている場合、借地権者は、土地所有者の所有権に基づく妨害排除請求権を代位行使して妨害排除を求めることができる:◯)
  • 平成22年問07肢2(未登記建物の買主は、売主に対する建物の移転登記請求権を保全するため、売主に代位して、建物の所有権保存登記手続を行うことができる:◯)
  • 平成22年問07肢3(建物賃借人が、賃貸人に代位し、建物の不法占拠者から直接自己への明渡請求が可能:◯)
  • 平成22年問07肢4(抵当権者は、抵当不動産の所有者が有する妨害排除請求権を代位行使し、不動産の不法占有者に対し不動産を直接自己に明け渡すよう請求できる:◯)
  • 平成13年問02肢2(錯誤による表意者の債権者は、表意者が錯誤を認めず、無効を主張する意思がないときでも、表意者に代位して、無効を主張できる:×)
  • 平成07年問04肢3(売主A・買主B間の売買契約が通謀虚偽表示によるものであった場合、Aの債権者Eは、自己の債権を保全するため、Bに対して、AB間の契約の無効を主張して、Aの所有権移転登記抹消請求権を代位行使することができる:◯)
  • 平成07年問05肢3(不動産がA→B→Cと譲渡され、登記がAにあるとき、Cは、BのAに対する登記請求権を代位行使できる:◯)
  • 平成07年問05肢4(建物賃借人が、賃貸人に代位し、不法占拠者に対する妨害排除請求権の行使が可能:◯)

4 正しい

07-05-4

土地の賃借人であるKは、賃貸人Jに代位して、不法占拠者Lに対す妨害排除請求権を行使することができる(大判昭04.12.16)。いわゆる債権者代位権の転用事例である。

※この場合、Jが無資力でなくとも、代位権を行使することができる。

■類似過去問(債権者代位権の転用)
  • →肢3

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Written by 家坂 圭一 in: 平成07年過去問,民法 |

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