【宅建過去問】(平成26年問25)地価公示法
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- 土地鑑定委員会は、標準地の価格の総額を官報で公示する必要はない。
- 土地の使用収益を制限する権利が存する土地を標準地として選定することはできない。
- 不動産鑑定士が土地鑑定委員会の求めに応じて標準地の鑑定評価を行うに当たっては、標準地の鑑定評価額が前年の鑑定評価額と変わらない場合は、その旨を土地鑑定委員会に申告することにより、鑑定評価書の提出に代えることができる。
- 不動産鑑定士は、土地鑑定委員会の求めに応じて標準地の鑑定評価を行うに当たっては、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格を基本とし、必要に応じて、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案しなければならない。
正解:1
1 正しい
土地鑑定委員会は、標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定したときは、すみやかに、次に掲げる事項を官報で公示する義務を負います(地価公示法6条)。
公示すべき事項の中に、「標準地の価格の総額」は含まれません。
※標準地の価格の総額は、単位面積当たりの価格×地積を計算すれば、簡単に求めることができます。
■参照項目&類似過去問
内容を見る
官報による公示(税・鑑定[08]2(5))
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | R04-25-1 | 土地鑑定委員会は、標準地の正常な価格を判定したときは、標準地の単位面積当たりの価格のほか、当該標準地の地積及び形状についても官報で公示しなければならない。 | ◯ |
2 | R02s-25-3 | 土地鑑定委員会は、標準地の正常な価格を判定したときは、標準地の単位面積当たりの価格のほか、当該標準地の価格の総額についても官報で公示しなければならない。 | × |
3 | H29-25-1 | 土地鑑定委員会は、標準地の単位面積当たりの価格及び当該標準地の前回の公示価格からの変化率等一定の事項を官報により公示しなければならないとされている。 | × |
4 | H27-25-4 | 土地鑑定委員会が標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定したときは、標準地の形状についても公示しなければならない。 | ◯ |
5 | H26-25-1 | 土地鑑定委員会は、標準地の価格の総額を官報で公示する必要はない。 | ◯ |
6 | H23-25-4 | 土地鑑定委員会が標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定したときは、当該価格については官報で公示する必要があるが、標準地及びその周辺の土地の利用の現況については官報で公示しなくてもよい。 | × |
7 | H08-33-4 | 標準地の正常な価格とは、当該土地に建物がある場合にはその建物が存しないものとして通常成立すると認められる価格をいうので、標準地の利用の現況は、官報で公示すべき事項に含まれていない。 | × |
8 | H03-34-4 | 地価公示は、毎年1月1日時点の標準地の単位面積当たりの正常な価格を公示するものであり、この公示価格は官報で公示されるほか、関係市町村の一定の事務所において閲覧できる。 | ◯ |
9 | H02-32-1 | 標準地の単位面積当たりの正常な価格が判定されたときは、国土交通大臣は、その価格、所在地等について官報で公示し、関係市町村長に所要の図書を送付しなければならない。 | × |
2 誤り
「正常な価格」とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格のことをいいます。
その土地に使用・収益を制限する定着物や権利が存する場合には、これらが存しないものとして通常成立すると認められる価格で計算します(地価公示法2条2項)。
この条文から分かるように、「土地の使用収益を制限する権利が存する土地」を標準地とすることは特に禁止されていません。そのような権利がないものとして価格を求めればいいだけです。
■参照項目&類似過去問
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正常な価格(税・鑑定[08]2(4)②)
標準地の選定(選定基準)(税・鑑定[08]2(1)③)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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1 | R04-25-2 | 正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引(一定の場合を除く。)において通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に建物がある場合には、当該建物が存するものとして通常成立すると認められる価格をいう。 | × |
2 | R02s-25-1 | 土地鑑定委員会は、その土地に地上権が存する場合であっても、標準地として選定することができる。 | ◯ |
3 | R01-25-3 | 標準地の正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引(一定の場合を除く。)において通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に関して地上権が存する場合は、この権利が存しないものとして通常成立すると認められる価格となる。 | ◯ |
4 | H27-25-2 | 正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格をいい、この「取引」には住宅地とするための森林の取引も含まれる。 | ◯ |
5 | H26-25-2 | 土地の使用収益を制限する権利が存する土地を標準地として選定することはできない。 | × |
6 | H21-25-3 | 地価公示において判定を行う標準地の正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合において通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に、当該土地の使用収益を制限する権利が存する場合には、これらの権利が存するものとして通常成立すると認められる価格をいう。 | × |
7 | H18-29-2 | 標準地の正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格をいう。 | ◯ |
8 | H14-29-3 | 標準地の正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合に通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に地上権がある場合には、その地上権が存するものとして通常成立すると認められる価格をいう。 | × |
9 | H08-33-4 | 標準地の正常な価格とは、当該土地に建物がある場合にはその建物が存しないものとして通常成立すると認められる価格をいうので、標準地の利用の現況は、官報で公示すべき事項に含まれていない。 | × |
10 | H06-34-3 | 標準地の正常な価格は、当該土地に建物があるときは、建物があるものとして、判定される。 | × |
11 | H02-32-4 | 標準地の正常な価格とは、土地に建物がある場合は、当該建物が存しないものとして、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格をいう。 | ◯ |
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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1 | R02s-25-1 | 土地鑑定委員会は、その土地に地上権が存する場合であっても、標準地として選定することができる。 | ◯ |
2 | R01-25-4 | 土地鑑定委員会は、自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において、土地の利用状況、環境等が特に良好と認められる一団の土地について標準地を選定する。 | × |
3 | H29-25-3 | 標準地は、土地鑑定委員会が、自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において、土地の利用状況、環境等が通常であると認められる一団の土地について選定するものとされている。 | ◯ |
4 | H26-25-2 | 土地の使用収益を制限する権利が存する土地を標準地として選定することはできない。 | × |
5 | H25-25-2 | 標準地は、土地鑑定委員会が、自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において、土地の利用状況、環境等が通常と認められ、かつ、当該土地の使用又は収益を制限する権利が存しない一団の土地について選定する。 | × |
6 | H21-25-4 | 地価公示の標準地は、自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において、土地の利用状況、環境等が最も優れていると認められる一団の土地について選定するものとする。 | × |
7 | H12-29-2 | 地価公示の標準地は、自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において、土地の利用状況、環境等が通常と認められる一団の土地について選定される。 | ◯ |
8 | H06-34-2 | 標準地は、土地鑑定委員会が、自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において、土地の利用状況、環境等が通常と認められる一団の土地について、選定する。 | ◯ |
9 | H01-32-3 | 地価公示の標準地は、土地の利用状況、環境等が通常と認められる一団の土地について、国土交通大臣が選定する。 | × |
3 誤り
標準地の鑑定評価を行った不動産鑑定士は、土地鑑定委員会に対し、鑑定評価書を提出する義務を負っています(地価公示法5条)。
鑑定評価額が前年と変わらないとしても、鑑定評価書の提出を省略することはできません。
■参照項目&類似過去問
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鑑定評価書の提出(税・鑑定[08]2(3))
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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1 | R02s-25-2 | 土地鑑定委員会は、標準地について、2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求めるものとし、当該2人以上の不動産鑑定士は、土地鑑定委員会に対し、鑑定評価書を連名で提出しなければならない。 | × |
2 | H26-25-3 | 不動産鑑定士が土地鑑定委員会の求めに応じて標準地の鑑定評価を行うに当たっては、標準地の鑑定評価額が前年の鑑定評価額と変わらない場合は、その旨を土地鑑定委員会に申告することにより、鑑定評価書の提出に代えることができる。 | × |
4 誤り
不動産鑑定士は、標準地の鑑定評価にあたって、以下3つの価格を総合的に勘案する必要があります(地価公示法4条)。どれか一つが優先する、というものではないのです。
本肢では、「1.を基本とし、必要に応じて2.と3.」としています。これは、1.のみを優先している点が誤りです。
■参照項目&類似過去問
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標準地の鑑定(鑑定評価の基準)(税・鑑定[08]2(2)②)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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1 | R03s-25-3 | 不動産鑑定士は、土地鑑定委員会の求めに応じて標準地の鑑定評価を行うに当たっては、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案しなければならない。 | ◯ |
2 | H26-25-4 | 不動産鑑定士は、土地鑑定委員会の求めに応じて標準地の鑑定評価を行うに当たっては、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格を基本とし、必要に応じて、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案しなければならない。 | × |
3 | H25-25-4 | 不動産鑑定士は、土地鑑定委員会の求めに応じて標準地の鑑定評価を行うに当たっては、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格、近傍類地の地代等から算定される推定の価格又は同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額のいずれかを勘案してこれを行わなければならない。 | × |
4 | H21-25-2 | 標準地の鑑定評価は、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案して行われる。 | ◯ |
5 | H18-29-3 | 標準地の鑑定評価は、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案して行わなければならない。 | ◯ |
6 | H14-29-4 | 標準地の鑑定評価は、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案して行われる。 | ◯ |
7 | H12-29-3 | 標準地の鑑定評価は、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案して行われる。 | ◯ |
8 | H08-33-3 | 標準地の鑑定評価は、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額の平均を求めることにより行われる。 | × |
9 | H03-34-3 | 公示価格は、一般の土地の取引価格に対する指標となるものであり、標準地の鑑定評価を行うに当たっては、近傍類地の地代等から算定される推定の価格、いわゆる収益価格を勘案する必要はない。 | × |
10 | H02-32-3 | 標準地の鑑定評価を行うに当たっては、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案して、行わなければならない。 | ◯ |
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