【宅建過去問】(平成30年問46)住宅金融支援機構
独立行政法人住宅金融支援機構(以下この問において「機構」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
-
- 機構は、住宅の建設又は購入に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権の譲受けを業務として行っているが、当該住宅の建設又は購入に付随する土地又は借地権の取得に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権については、譲受けの対象としていない。
- 機構は、金融機関による住宅資金の供給を支援するため、金融機関が貸し付けた住宅ローンについて、住宅融資保険を引き受けている。
- 機構は、証券化支援事業(買取型)において、MBS(資産担保証券)を発行することにより、債券市場(投資家)から資金を調達している。
- 機構は、高齢者の家庭に適した良好な居住性能及び居住環境を有する住宅とすることを主たる目的とする住宅の改良(高齢者が自ら居住する住宅について行うものに限る。)に必要な資金の貸付けを業務として行っている。
正解:1
1 誤り
証券化支援事業(買取型)において、買取り(譲受け)の対象となるのは、住宅建設又は購入のための貸付債権です(住宅支援機構法13条1項1号)。この中には、以下の目的のための貸付債権が含まれます(同法施行令5条1項1号、2号)。
本肢は、「住宅の建設又は購入に付随する土地又は借地権の取得に必要な資金の貸付け」を除外している点が誤りです。
★必要知識(講義編)
支援機構:債権譲受けの対象となる貸付債権(免除科目[01]2(1)②)
■類似過去問
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支援機構:債権譲受けの対象となる貸付債権(免除科目[01]2(1)②)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
住宅建設・購入のための貸付け | |||
1 | R01-46-1 | 機構は、証券化支援事業(買取型)において、中古住宅を購入するための貸付債権を買取りの対象としていない。 | × |
2 | 30-46-1 | 機構は、住宅の建設又は購入に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権の譲受けを業務として行っているが、当該住宅の建設又は購入に付随する土地又は借地権の取得に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権については、譲受けの対象としていない。 | × |
3 | 29-46-4 | 証券化支援業務(買取型)において、機構による譲受けの対象となる住宅の購入に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権には、当該住宅の購入に付随する改良に必要な資金も含まれる。 | ◯ |
4 | 26-46-2 | 機構は、証券化支援事業(買取型)において、住宅の改良に必要な資金の貸付けに係る貸付債権について、住宅の購入に付随するものであるか否かにかかわらず、譲受けの対象としている。 | × |
5 | 25-46-1 | 機構は、住宅の建設又は購入に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権の譲受けを業務として行っているが、当該住宅の建設又は購入に付随する土地又は借地権の取得に必要な資金の貸付けに係る貸付債権については、譲受けの対象としていない。 | × |
6 | 24-46-4 | 機構は、証券化支援事業(買取型)において、住宅の建設や新築住宅の購入に係る貸付債権のほか、中古住宅を購入するための貸付債権も買取りの対象としている。 | ◯ |
7 | 22-46-1 | 証券化支援事業(買取型)において、機構による買取りの対象となる貸付債権には、中古住宅の購入のための貸付債権も含まれる。 | ◯ |
申込者本人又は親族が居住する住宅 | |||
1 | 28-46-2 | 機構は、証券化支援事業(買取型)において、債務者又は債務者の親族が居住する住宅のみならず、賃貸住宅の建設又は購入に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権についても譲受けの対象としている。 | × |
2 | 25-46-4 | 機構が証券化支援事業(買取型)により譲り受ける貸付債権は、自ら居住する住宅又は自ら居住する住宅以外の親族の居住の用に供する住宅を建設し、又は購入する者に対する貸付けに係るものでなければならない。 | ◯ |
償還期間・金利 | |||
1 | 27-46-2 | 証券化支援事業(買取型)において、機構による譲受けの対象となる貸付債権は、償還方法が毎月払いの元利均等の方法であるものに加え、毎月払いの元金均等の方法であるものもある。 | ◯ |
2 | 23-46-3 | 機構は、証券化支援事業(買取型)において、民間金融機関が貸付ける長期・固定金利の住宅ローン債権を買取りの対象としている。 | ◯ |
2 正しい
機構は、民間金融機関が貸し付けた住宅ローンについて住宅融資保険を引き受けるという業務(住宅融資保険業務)を行っています(住宅金融支援機構法13条1項3号)。これは、機構と金融機関との間で保険契約を締結し、債務者が返済を滞る事態に陥ったときには、機構が金融機関に保険金を支払う、というシステムです。
★必要知識(講義編)
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支援機構:住宅融資保険業務(免除科目[01]4(1))
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | 30-46-2 | 機構は、金融機関による住宅資金の供給を支援するため、金融機関が貸し付けた住宅ローンについて、住宅融資保険を引き受けている。 | ◯ |
2 | 21-46-1 | 機構は、民間金融機関が貸し付けた住宅ローンについて、住宅融資保険を引き受けることにより、民間金融機関による住宅資金の供給を支援している。 | ◯ |
3 | 20-46-1 | 機構は、民間金融機関により貸付けを受けた住宅ローン債務者の債務不履行により元利金を回収することができなかったことで生じる損害をてん補する住宅融資保険を引き受けている。 | ◯ |
3 正しい
機構は、買い取った住宅ローン債権を担保としてMBS(Mortgage Backed Security。資産担保証券)を発行することができ(住宅金融支援機構法13条1項1号、19条1項)、これにより、債券市場(投資家)から資金を調達しています。
★必要知識(講義編)
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支援機構:MBSの仕組み(免除科目[01]2(1)①)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | 30-46-3 | 機構は、証券化支援事業(買取型)において、MBS(資産担保証券)を発行することにより、債券市場(投資家)から資金を調達している。 | ◯ |
2 | 27-46-3 | 証券化支援事業(買取型)において、機構は、いずれの金融機関に対しても、譲り受けた貸付債権に係る元金及び利息の回収その他回収に関する業務を委託することができない。 | × |
3 | 24-46-1 | 機構は、証券化支援事業(買取型) において、民間金融機関から買い取った住宅ローン債権を担保としてMBS(資産担保証券)を発行している。 | ◯ |
4 | 22-46-2 | 証券化支援事業(買取型)において、銀行、保険会社、農業協同組合、信用金庫、信用組合などが貸し付けた住宅ローンの債権を買い取ることができる。 | ◯ |
5 | 22-46-4 | 証券化支援事業(買取型)において、機構は買い取った住宅ローン債権を担保としてMBS(資産担保証券)を発行することにより、債券市場(投資家)から資金を調達している。 | ◯ |
4 正しい
機構は、高齢者家庭に適した住宅の改良(バリアフリー工事・耐震改修工事)に必要な資金の貸付けを業務として行っています(住宅金融支援機構法13条1項9号)。
★必要知識(講義編)
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支援機構:直接融資業務(免除科目[01]3(1))
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1.災害復興 | |||
1 | R01-46-4 | 機構は、災害により住宅が滅失した場合において、それに代わるべき建築物の建設又は購入に必要な資金の貸付けを業務として行っている。 | ◯ |
2 | 25-46-2 | 機構は、災害により、住宅が滅失した場合において、それに代わるべき建築物の建設又は購入に必要な資金の貸付けを業務として行っている。 | ◯ |
3 | 20-46-2 | 機構は、災害復興融資、財形住宅融資、子育て世帯向け・高齢者世帯向け賃貸住宅融資など、政策上重要で一般の金融機関による貸付けを補完するための融資業務を行っている。 | ◯ |
2.災害予防 | |||
1 | 26-46-1 | 機構は、地震に対する安全性の向上を主たる目的とする住宅の改良に必要な資金の貸付けを業務として行っている。 | ◯ |
3.合理的土地利用 | |||
1 | 26-46-4 | 機構は、市街地の土地の合理的な利用に寄与する一定の建築物の建設に必要な資金の貸付けを業務として行っている。 | ◯ |
4.マンション改良 | |||
1 | R01-46-3 | 機構は、マンション管理組合や区分所有者に対するマンション共用部分の改良に必要な資金の貸付けを業務として行っている。 | ◯ |
2 | 28-46-4 | 機構は、マンション管理組合や区分所有者に対するマンション共用部分の改良に必要な資金の貸付けを業務として行っている。 | ◯ |
5.子育て家庭・高齢者家庭向け賃貸住宅 | |||
1 | 28-46-1 | 機構は、子どもを育成する家庭又は高齢者の家庭に適した良好な居住性能及び居住環境を有する賃貸住宅の建設又は改良に必要な資金の貸付けを業務として行っている。 | ◯ |
2 | 20-46-2 | 機構は、災害復興融資、財形住宅融資、子育て世帯向け・高齢者世帯向け賃貸住宅融資など、政策上重要で一般の金融機関による貸付けを補完するための融資業務を行っている。 | ◯ |
3 | 19-46-2 | 機構は、子どもを育成する家庭又は高齢者の家庭に適した良好な居住性能及び居住環境を有する賃貸住宅の建設に必要な資金の貸付けを業務として行う。 | ◯ |
6.高齢者家庭住宅のリフォーム | |||
1 | 30-46-4 | 機構は、高齢者の家庭に適した良好な居住性能及び居住環境を有する住宅とすることを主たる目的とする住宅の改良(高齢者が自ら居住する住宅について行うものに限る。)に必要な資金の貸付けを業務として行っている。 | ◯ |
2 | 26-46-3 | 機構は、高齢者の家庭に適した良好な居住性能及び居住環境を有する住宅とすることを主たる目的とする住宅の改良(高齢者が自ら居住する住宅について行うものに限る。)に必要な資金の貸付けを業務として行っている。 | ◯ |
7.財形住宅貸付業務 | |||
1 | 20-46-2 | 機構は、災害復興融資、財形住宅融資、子育て世帯向け・高齢者世帯向け賃貸住宅融資など、政策上重要で一般の金融機関による貸付けを補完するための融資業務を行っている。 | ◯ |
2 | 19-46-3 | 機構は、事業主又は事業主団体から独立行政法人勤労者退職金共済機構の行う転貸貸付に係る住宅資金の貸付けを受けることができない勤労者に対し、財形住宅貸付業務を行う。 | ◯ |