【宅建過去問】(令和03年10月問50)建物に関する知識

建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 鉄骨構造は、主要構造の構造形式にトラス、ラーメン、アーチ等が用いられ、高層建築の骨組に適している。
  2. 鉄骨構造の床は既製気泡コンクリート板、プレキャストコンクリート板等でつくられる。
  3. 鉄骨構造は、耐火被覆や鋼材の加工性の問題があり、現在は住宅、店舗等の建物には用いられていない。
  4. 鉄骨構造は、工場、体育館、倉庫等の単層で大空間の建物に利用されている。

正解:3

鉄骨構造(鉄骨造・S造)

鉄骨構造とは、鋼材を接合(溶接・ボルト固定)して骨組みを作る工法をいいます。

鉄骨構造には、以下のような長所と短所があります。

鉄骨造の特徴

■参照項目&類似過去問(全選択肢合わせて)
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鉄骨造(免除科目[04]3)
年-問-肢内容正誤
1R03-50-1鉄骨構造は、主要構造の構造形式にトラス、ラーメン、アーチ等が用いられ、高層建築の骨組に適している。
2R03-50-2鉄骨構造の床は既製気泡コンクリート板、プレキャストコンクリート板等でつくられる。
3R03-50-3鉄骨構造は、耐火被覆や鋼材の加工性の問題があり、現在は住宅、店舗等の建物には用いられていない。×
4R03-50-4鉄骨構造は、工場、体育館、倉庫等の単層で大空間の建物に利用されている。
5R02s-50-3鉄骨造は、不燃構造であり、靭性が大きいことから、鋼材の防錆処理を行う必要はない。×
6H30-50-3鉄骨構造は、不燃構造であり、耐火材料による耐火被覆がなくても耐火構造にすることができる。×
7H28-50-1鉄骨造は、自重が大きく、靱性が小さいことから、大空間の建築や高層建築にはあまり使用されない。×
8H24-50-4鉄骨構造は、不燃構造であるが、火熱に遭うと耐力が減少するので、耐火構造にするためには、耐火材料で被覆する必要がある。
9H21-50-1鉄骨構造の特徴は、自重が重く、耐火被覆しなくても耐火構造にすることができる。×
10H14-50-4鉄骨造では、必ず溶接によって接合しなければならない。×
11H09-49-3鉄骨造は、自重が重く、靭性(粘り強さ)が大きいことから大空間を有する建築や高層建築の骨組に適しており、かつ、火熱による耐力の低下が比較的小さいので、鋼材を不燃材料等で被覆しなくても耐火構造とすることができる。×

1 適当

鉄骨構造の主要構造には、トラス式構造、ラーメン構造、アーチ式構造などが用いられます。

鉄骨構造は、高層建築にも適しています(「はじめに」の表参照)。

■参照項目&類似過去問
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建築物の構造(免除科目[04]1)
年-問-肢内容正誤
1R03s-50-3補強コンクリートブロック造は、壁式構造の一種であり、コンクリートブロック造を鉄筋コンクリートで耐震的に補強改良したものである。
2R03-50-1鉄骨構造は、主要構造の構造形式にトラス、ラーメン、アーチ等が用いられ、高層建築の骨組に適している。
3H28-50-2鉄筋コンクリート造においては、骨組の形式はラーメン式の構造が一般に用いられる。
4H23-50-1ラーメン構造は、柱とはりを組み合わせた直方体で構成する骨組である。
5H23-50-2トラス式構造は、細長い部材を三角形に組み合わせた構成の構造である。
6H23-50-3アーチ式構造は、スポーツ施設のような大空間を構成するには適していない構造である。×
7H23-50-4壁式構造は、柱とはりではなく、壁板により構成する構造である。

2 適当

鉄骨構造の床には、既成気泡コンクリート板やプレキャストコンクリート板が使われています。これらはいずれも、工場で生産され、現場で組立てるものであり、品質の安定や工期の短縮に役立ちます。

3 最も不適当

(「はじめに」の表参照)
鉄骨構造には、耐火性が低いため、耐火被覆を要するという短所があります。
しかし、鋼材の加工性が高い点は、鉄骨構造の長所(靭性)を反映したものです。短所ではありません。
また、鉄骨構造は、住宅や店舗等にも用いられています。

4 適当

(「はじめに」の表参照)
鉄骨構造は、大空間建築にも適しています。


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