7月
11
1991

【宅建過去問】(平成03年問46)クーリング・オフ

【過去問本試験解説】発売中

宅地建物取引業法第37条の2に規定する事務所等以外の場所においてした買受けの申込みの撤回等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 売買契約が、売主である宅地建物取引業者の事務所以外の場所で継続的に業務を行うことができる施設を有するものにおいて締結された場合、専任の取引主任者がそのとき不在であっても、買主は、当該売買契約を解除することができない。
  2. 売買契約が、売主である宅地建物取引業者が行う一団の建物の分譲のためのモデルルームで締結された場合、当該モデルルームについて宅地建物取引業法第50条第2項の届出がされていないときでも、買主は、当該売買契約を解除することができない。
  3. 買受けの申込みが、売主である宅地建物取引業者が行う一団の宅地の分譲のためのテント張りの案内所で行われ、売買契約が、その2日後に当該宅地建物取引業者の事務所で締結された場合、買主は、当該申込みの撤回等をすることができない。
  4. 買受けの申込みが、売主である宅地建物取引業者から媒介の依頼を受けた他の宅地建物取引業者の事務所で行われた場合、買主は、当該申込みの撤回をすることができない。

正解:3

1 正しい

「事務所以外の場所で継続的に業務を行うことができる施設を有するもの」は、専任の主任者を置くべきものである場合には、クーリング・オフの可否を検討する上での「事務所等」に該当する(宅地建物取引業法37条の2第1項、同法施行規則16条の5第1号イ)。そして、本肢の施設において、売買契約を締結しているからには、専任の主任者を設置する義務がある(宅地建物取引業法15条1項、同法施行規則6条の2)。したがって、本肢の施設は、「事務所等」に該当する。
ここで、売買契約を締結した場合、それをクーリング・オフによって解除することはできない。

※専任の主任者を設置する義務がある場所かどうか」が問題である。たまたま専任の主任者が不在だったとしても、結論には無関係である。

2 正しい

モデルルームは「土地に定着する建物内に設けられる案内所」にあたり、「事務所等」の一種である(宅地建物取引業法37条の2第1項、同法規則16条の5第1号ロ)。
したがって、モデルルームで売買契約を締結した場合には、クーリング・オフの対象とならない。

※クーリング・オフの可否は、買受けの申込みや売買契約締結の場所が、「事務所等」に該当するかどうか、を基準に判定する。業務場所の届出(宅地建物取引業法50条2項)がなされているか否かは、結論に無関係である。

■類似過去問(クーリング・オフ:モデルルーム)
  • 平成24年問37肢1(モデルルームで買受け申込み→事務所で契約|クーリング・オフ可能:×)
  • 平成22年問38肢1(自ら指定したホテルのロビーで買受け申込み→モデルルームで契約|クーリング・オフ可能:◯)
  • 平成17年問41肢1(モデルルームで買受け申込み→喫茶店で契約|クーリング・オフ不可:◯)
  • 平成03年問46肢2(モデルルームについて業法50条2項の届出がされていない場合|クーリング・オフ不可:◯)

3 誤り

テント張りの案内所は「土地に定着する建物」ということはできないから、「事務所等以外の場所」に該当する(宅地建物取引業法37条の2第1項、同法規則16条の5第1号ロ)。
事務所等以外の場所で買受けの申込みをした以上、契約締結の場所が宅建業者の事務所であったとしても、クーリング・オフの規定が適用される(宅地建物取引業法37条の2第1項、下表)。
したがって、買主は、クーリング・オフによる解除を行うことができる。

買受けの申込みを
事務所等で それ以外で
契約の
締結を
事務所等で クーリング・オフ不可 クーリング・オフ可能
それ以外で クーリング・オフ不可 クーリング・オフ可能
■類似過去問(クーリング・オフ:土地に定着する建物)
  • 平成26年問38肢3(仮設テント張りの案内所で買受けの申込み→事務所で契約という場合、クーリング・オフ不可:×)
  • 平成26年問38肢4(仮設テント張りの案内所で買受けの申込み→事務所で契約という場合、クーリング・オフ可能:◯)
  • 平成25年問34肢4(テント張りの案内所で買受けの申込み→事務所で契約という場合、クーリング・オフ不可:×)
  • 平成22年問38肢2(テント張りの案内所で買受けの申込み&契約をしてもクーリング・オフ可能:◯)
  • 平成18年問39肢1(テント張りの案内所で買受けの申込み→事務所で契約という場合、クーリング・オフ不可:×)
  • 平成15年問39肢1(テント張りの案内所で買受けの申込みと契約をした場合、クーリング・オフ可能:◯)
  • 平成06年問42肢4(テント張りの案内所で買受けの申込み→自ら指定した自宅で契約という場合、クーリング・オフ不可:×)
  • 平成05年問41肢4(テント張りの案内所で契約の場合、クーリング・オフ可能:◯)
  • 平成04年問45肢3(テント張りの案内所で売買契約を締結した場合、土地の引渡しと移転登記を完了すれば、代金の一部が未済でも、クーリング・オフ不可:×)
  • 平成03年問46肢3(テント張りの案内所で買受けの申込み→事務所で契約という場合、クーリング・オフ不可:×)

4 正しい

売主である宅建業者から媒介の依頼を受けた他の宅建業者の事務所は、「事務所等」に当たる(宅地建物取引業法37条の2第1項、同法施行規則16条の5第1号ホ)。したがって、ここで買受けの申込みをした買主は、それを撤回することができない。

■類似過去問(クーリング・オフ:売主以外の宅建業者の事務所)
  • 平成25年問34肢3(代理・媒介の依頼を受けていない宅建業者の事務所で買受けの申込み・契約をした場合、クーリング・オフができる:◯)
  • 平成22年問38肢4(売主である宅建業者から代理・媒介の依頼を受けていない業者の事務所で買受けの申込み・契約をした場合、クーリング・オフはできない:×)
  • 平成16年問42肢4(売主である宅建業者から媒介の依頼を受けた宅建業者の事務所で契約の申込みをした場合、クーリング・オフができる:×)
  • 平成06年問42肢3(売主である宅建業者から媒介の依頼を受けた宅建業者の申出によりその事務所で契約した場合、クーリング・オフはできない:◯)
  • 平成03年問46肢4(売主である宅建業者から媒介の依頼を受けた宅建業者の事務所で買受けの申込みをした場合、クーリング・オフはできない:◯)

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