【宅建過去問】(平成30年問31)報酬(空家等の売買)

| 解説動画を視聴する方法 | 受講料 | |
|---|---|---|
| 1 | eラーニング講座[Step.3]過去問演習編を受講する。 | 980円/回 |
| 2 | YouTubeメンバーシップに登録する。 | 1,790円/月~ |
宅地建物取引業者A(消費税課税事業者)が受け取ることのできる報酬の上限額に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 土地付中古住宅(代金900万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、Aが売主Bから媒介を依頼され、現地調査等の費用を5万円(消費税等相当額を含まない。)要するなど、当該媒介に要する費用を勘案し、報酬額についてBに対して説明し、合意した上で、AがBから受け取ることができる報酬の上限額は418,000円である。
- 土地付中古住宅(代金300万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、Aが買主Cから媒介を依頼され、現地調査等の費用を4万円(消費税等相当額を含まない。)要するなど、当該媒介に要する費用を勘案し、報酬額についてCに対して説明し、合意した上で、AがCから受け取ることができる報酬の上限額は154,000円である。
- 宅地(代金350万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、Aが売主Dから媒介を依頼され、現地調査等の費用を2万円(消費税等相当額を含まない。)要するなど、当該媒介に要する費用を勘案し、報酬額についてDに対し説明し、合意した上で、AがDから受け取ることができる報酬の上限額は330,000円である。
- 中古住宅(長期の空家等ではない。1か月分の借賃15万円。消費税等相当額を含まない。)の貸借について、Aが貸主Eから媒介を依頼され、現地調査等の費用を3万円(消費税等相当額を含まない。)要するなど、当該媒介に要する費用を勘案し、報酬額についてEに対し説明し、合意した上で、AがEから受け取ることができる報酬の上限額は330,000円である。
Contents
正解:3
はじめに~低廉な空家等の売買に関する特例
この問題は、「低廉な空家等の売買に関する特例」に関するものです。
この特例は、媒介・代理に要する費用を勘案して、計算式で求めた金額を超える報酬を受領可能にするルールです。空家問題を解決するため、800万円以下の廉価な宅地や建物の媒介・代理に関与した宅建業者も、33万円(税込)の報酬を得られるようにしたわけです。
この特例を利用するためには、以下のチェックポイントを全てクリアする必要があります。
チェックポイント
| 適用あり | 適用なし |
|---|---|
| ◯低廉な空家等(売買代金800万円以下(税別)の宅地又は建物) 例:◯居住中の建物 ◯宅地のみ | ×売買代金800万円超(税別) |
| ◯説明・合意あり | ×説明・合意なし |
| ◯30万円(税別)以内 | ×30万円(税別)超 |
| ◯売主・買主双方から受領可能 | ×売主限定 |
■参照項目&類似過去問(全選択肢合わせて)
内容を見る低廉な空家等の売買に関する特例(宅建業法[21]5(2)①)
| 年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
|---|---|---|---|
| 1 | R04-27-4 | Aは、土地付建物について、売主Bから媒介を依頼され、代金300万円(消費税等相当額を含み、土地代金は80万円である。)で契約を成立させた。現地調査等の費用5万円(消費税等相当額を含まない。)を要するなど、当該媒介に要する費用を勘案し、報酬額についてBに対して説明し、合意の上、媒介契約を締結した。この場合、AがBから受領できる報酬の限度額は20万200円である。 | × |
| 2 | R03-44-3 | 宅地(代金300万円。消費税等相当額を含まない。)の売買の媒介について、現地調査等の費用を6万円(消費税等相当額を含まない。)要するなど、当該媒介に要する費用を勘案し、報酬額について依頼者双方に対して説明し、合意の上、媒介契約を締結した場合、依頼者双方から合計で44万円を上限として報酬を受領することができる。 | × |
| 3 | R01-32-1 | 宅地(代金200万円。消費税等相当額を含まない。)の売買の代理について、現地調査等の費用が8万円(消費税等相当額を含まない。)要するなど、当該代理に要する費用を勘案し、報酬額について売主Bに対して説明し、合意していた場合には、AはBから660,000円を上限として報酬を受領することができる。 | ◯ |
| 4 | R01-32-4 | 宅地(代金200万円。消費税等相当額を含まない。)の売買の媒介について、現地調査等の費用を要するなど特段の事情がない場合でも、報酬額について売主Dに対して説明し、合意していた場合には、AはDから330,000円を報酬として受領することができる。 | × |
| 5 | H30-31-1 | 土地付中古住宅(代金900万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、Aが売主Bから媒介を依頼され、現地調査等の費用を5万円(消費税等相当額を含まない。)要するなど、当該媒介に要する費用を勘案し、報酬額についてBに対して説明し、合意した上で、AがBから受け取ることができる報酬の上限額は418,000円である。 | × |
| 6 | H30-31-2 | 土地付中古住宅(代金300万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、Aが買主Cから媒介を依頼され、現地調査等の費用を4万円(消費税等相当額を含まない。)要するなど、当該媒介に要する費用を勘案し、報酬額についてCに対して説明し、合意した上で、AがCから受け取ることができる報酬の上限額は154,000円である。 | × |
| 7 | H30-31-3 | 宅地(代金350万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、Aが売主Dから媒介を依頼され、現地調査等の費用を2万円(消費税等相当額を含まない。)要するなど、当該媒介に要する費用を勘案し、報酬額についてDに対し説明し、合意した上で、AがDから受け取ることができる報酬の上限額は330,000円である。 | ◯ |
| 8 | H30-31-4 | 中古住宅(長期の空家等ではない。1か月分の借賃15万円。消費税等相当額を含まない。)の貸借について、Aが貸主Eから媒介を依頼され、現地調査等の費用を3万円(消費税等相当額を含まない。)要するなど、当該媒介に要する費用を勘案し、報酬額についてEに対し説明し、合意した上で、AがEから受け取ることができる報酬の上限額は330,000円である。 | × |
1 誤り
設定の確認

低廉な空家等の売買に関する特例
代金が900万円(税別)であり、800万円(税別)を超えています。したがって、低廉な空家等の売買に関する特例を適用することはできません。
正しい計算方法
特例が使えないのですから、通常どおりの計算方法で報酬を求めることになります。
| 400万円超の物件 | 3%+6万 |
| 200万円超400万円以下の物件 | 4%+2万 |
| 200万円以下の物件 | 5% |
900万×3%+6万=33万円
33万円×1.1=363,000円
418,000円を受領することはできません。
2 誤り
設定の確認

低廉な空家等の売買に関する特例
チェックポイントを確認します。この特例は、売主から受領する報酬だけでなく、買主から受領する特例についても適用される点に注意しましょう。
- 代金=300万円(税別)≦800万(税別)
- 報酬額についてCに対して説明し、合意
- 154,0000円(税込)≦33万(税込)
- 買主からの報酬
結論
全てのチェックポイントを満たしています。
特例を適用することができるので、報酬の上限額は、330,000円(税込)です。
「154,000円」ではありません。
3 正しい
設定の確認

低廉な空家等の売買に関する特例
- 代金=350万円(税別)≦800万(税別)
- 報酬額についてDに対して説明し、合意
- 330,000円(税込)≦33万(税込)
- 売主からの報酬
結論
全てのチェックポイントを満たしています。
特例を適用することができるので、報酬の上限額は、330,000円(税込)です。
4 誤り
設定の確認

低廉な空家等の売買に関する特例
この特例は、「売買」を対象にしています。この選択肢は「貸借」の問題ですので、特例を適用することはできません。
貸借の媒介・代理の報酬
| 媒介 | 代理 | ||
| 居住用建物 | 原則 | 合わせて1か月分 貸主・借主から0.5か月分 | 合わせて 1か月分 |
| 例外 | 合わせて1か月分 承諾した依頼者から1か月分 | ||
| 居住用建物 以外 | 原則 | 合わせて1か月分 | |
| 例外 | 権利金の額を売買代金とみなして算定可能。 | ||
住宅(居住用建物)の貸借を媒介していますから、報酬の上限額は、借賃をベースに決まります。
具体的にいえば、
- Eの承諾がない場合→賃料の0.5か月分+税=75,000円×1.1=82,500円
- Eの承諾を得た場合→賃料の1か月分+税=150,000円×1.1=165,000円
330,000円は、報酬の上限額を超えています。
令和7年 宅建解答速報・解説
「解説講義(動画)」も、【無料公開講座】では11月26日に全問分を公開しました。
現在は、解説文の執筆が進行中です。ご期待ください。
これらを収めた【無料公開講座】も開講中。本試験の振り返りのため、気軽に受講しましょう。


土地付中古住宅(代金500万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、Aが売主Bから媒介を依頼され、現地調査等の費用が通常の売買の媒介に比べ5万円(消費税等相当額を含まない。)多く要する場合、その旨をBに対し説明した上で、AがBから受け取ることができる報酬の上限額は286,000円である。
800万以下、33万に改正されたので、286,000円受け取れますよね?
ご質問ありがとうございます。
今年の試験から出題される「低廉な空家等の売買又は交換の媒介における特例」に合わせるため、この問題には、大規模な改訂が必要です。
そのため、いったん公開を停止することにしました。
改訂後の解説で詳しく説明しますので、それまで、もう少しお待ちください。
引き続きよろしくお願いします。
ご多忙の折、ご回答を頂き恐縮です。
手違いで、二つ投稿されていましたこと、ご大赦下さい。
大変お待たせしました。
「低廉な空家等の売買に関する特例」の導入に合わせて、この問題を改訂しました。
改訂の方針は、いつもと同じで、
ことです。
その結果、元の選択肢とはガラリと変わったものもあります。
楽しみに解いてみてください。
(解説動画も、改訂済みです。)
承知しました。
こちらを残し、もう一方を削除しておきますね。
問1について仮に50000円が報酬ではなく実費の請求であれば業者は受け取り可能ですか?
敏治様
ご質問ありがとうございます。
「報酬」か「実費」か、という名目で区別するわけではありません。
「依頼者からの依頼があったかどうか」がポイントです。
(1)依頼者の依頼があった場合
依頼者の依頼によるものであれば、
・広告費用
・遠隔地での現地調査費用
・空家の調査費用
などを報酬に加えて受領することができます。
「空家等の売買代金が400万円超」であろうが、「買主からの依頼によるもの」であろうが、結論は異なりません。
(2)空家等の売買の特例
こちらについては、依頼者の依頼がなくても構いません。
「依頼者に対して説明し、両者間で合意」
していれば、受領することができます。