農地法[04]5条許可

農地の転用のための権利移動について規制するのが農地法5条です。つまり、転用と権利移動を同時に行うケースを対象とします。
この場合、都道府県知事等の許可を受ける必要があります。許可を受けない限り、その契約は無効ですし、農地に関する権利は移動しません。ただし、市街化区域内の農地については、予め農業委員会に届出をすれば、許可を受ける必要がなくなります。

1.許可の対象

(1).許可が必要な行為

農地の転用のための権利移動

4条許可取得後で転用前に、転用目的の第三者に権利移動する場合
  1. 自己転用のために4条許可を取得。
  2. 転用工事には未着手。
  3. 転用目的を持つ第三者に売却。


★過去の出題例★

農地法[04]1(1)
4条許可後転用前の売却
 年-問-肢内容正誤
118-25-2農業者が住宅建設のために4条許可を受けた農地を、住宅建設工事着工前に宅地として売却→5条許可は不要。×
213-23-44条許可を受けた農地を、転用工事着手前に同一の転用目的で第三者に所有権移転→5条許可は不要。×
305-26-4賃貸住宅建設のために農地法の許可を受けた土地を、工事着工前に賃貸住宅用地として売却→許可が必要。
(2).許可が不要な行為
①市街化区域内の特例

あらかじめ農業委員会に届出
→許可は不要
★過去の出題例★

5条許可:市街化区域内の特例(農地法[04]1(2)①)
 年-問-肢内容正誤
市街化区域内
130-22-1市街化区域内の農地を宅地とする目的で権利を取得する場合は、あらかじめ農業委員会に届出をすれば農地法第5条の許可は不要である。
223-22-4市街化区域内の農地を転用目的で取得する場合、工事完了後に農業委員会に届け出ればよい。×
321-22-3市街化区域内の2haの農地を転用目的で取得する場合、知事の許可が必要。×
420-24-4市街化区域内の4ha以下の農地を転用目的で取得する場合、農業委員会の許可が必要。×
519-25-2市街化区域内の農地を転用目的で取得する場合、農業委員会に届け出れば、許可は不要。
616-24-1市街化区域内の農地を転用目的で取得する場合、農業委員会の許可が必要。×
712-25-1市街化区域内の4ha超の農地を転用目的で取得する場合、農水大臣への届出が必要。×
811-24-3市街化区域内の4ha超の農地を農地以外のものに転用するために取得する場合、知事に5条の届出が必要。×
908-17-1市街化区域内の農地を取得して住宅地に転用する場合、知事に届け出れば、5条許可は不要。×
1002-26-3市街化区域内の農地を取得する場合、取得後の目的を問わず、あらかじめ農業委員会に届け出れば、許可は不要。×
1101-27-4市街化区域内の農地・採草放牧地を農地・採草放牧地以外のものにするため賃借権を設定する場合、市町村長に届け出れば、5条許可は不要。×
市街化調整区域内
123-22-3農業者が、自らの養畜の事業のための畜舎を建設する目的で、市街化調整区域内にある150㎡の農地を購入する場合は、第5条第1項の許可を受ける必要がある。
220-24-1現況は農地であるが、土地登記簿上の地目が原野である市街化調整区域内の土地を駐車場にするために取得する場合は、法第5条第1項の許可を受ける必要はない。×
320-24-2建設業者が、農地に復元して返還する条件で、市街化調整区域内の農地を一時的に資材置場として借りる場合は、法第5条第1項の許可を受ける必要がある。
415-23-2市街化調整区域内の農地を転用目的で取得する場合、農業委員会に届け出れば、許可は不要。×
②国・都道府県等の特例


★過去の出題例★

5条許可:国・都道府県等の特例(農地法[04]1(2)②)
 年-問-肢内容正誤
125-21-3
国又は都道府県が市街化調整区域内の農地(1ヘクタール)を取得して学校を建設する場合、都道府県知事等との協議が成立しても5条許可を受ける必要がある。×
215-23-1
市町村が農地を農地以外のものにするため所有権を取得する場合、5条許可は不要。
×
306-27-4
市町村が転用目的で農地を取得する場合、国、都道府県と同様、その農地の所在及び転用目的のいかんにかかわらず、許可は不要。×

2.許可権者

都道府県知事等

3.無許可行為


★過去の出題例★

無許可行為(農地法[02]3農地法[04]3
 年-問-肢内容正誤
128-22-33条又は5条の許可が必要な農地の売買について、これらの許可を受けずに売買契約を締結しても、その所有権の移転の効力は生じない。
224-22-23条・5条の許可を受けない契約→無効。
318-25-33条の許可を受けない契約→無効。
413-23-23条・5条の許可を受けない契約→無効。
506-27-15条の許可を受けない契約→無効。
602-26-2農地法の許可を受けない契約→無効。

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