■講義編■農地法[02]3条許可

農地に関する権利移動を規制するのが農地法3条です。
農地を他人に売却するような場合、原則として、農業委員会の許可を受ける必要があります。許可を受けずに権利移動したとしても、その契約は無効です。つまり、農地に関する権利は、移動しません。

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1.許可の対象

(1).許可が必要な行為

農地の権利移動

農地の権利移動(農地法[01]3(1)、[02]1(1)
■市街化区域内の農地の権利移動

4条(⇒[03]1(2)①)・5条(⇒[04]1(2)①)との違いに注意

4条・5条農業委員会への届出でOK
3条原則通り、許可が必要
市街化区域内の農地の権利移動(農地法[02]1(1)
★過去の出題例★

3条許可:市街化区域内での権利移動(農地法[02]1(1))
年-問-肢内容正誤
1H29-15-1市街化区域内の農地を耕作のために借り入れる場合、あらかじめ農業委員会に届出をすれば、法第3条第1項の許可を受ける必要はない。×
2H27-22-1市街化区域内の農地を耕作目的で取得する場合には、あらかじめ農業委員会に届け出れば、法第3条第1項の許可を受ける必要はない。×
3H26-21-2市街化区域内の農地について、耕作の目的に供するために競売により所有権を取得しようとする場合には、その買受人は法第3条第1項の許可を受ける必要はない。×
4H22-22-2宅地に転用する目的で市街化区域外の農地を購入する場合は、農地の権利移動に係る法第3条第1項の許可のほか、農地転用に係る法第4条第1項の都道府県知事等の許可を受ける必要がある。×
5H17-25-2市街化区域内の農地を耕作の目的に供するために取得する場合は、あらかじめ農業委員会に届け出れば、農地法第3条第1項の許可を受ける必要はない。×
6H13-23-3市街化区域内の農地を耕作目的で取得する場合には、あらかじめ農業委員会に届け出れば、農地法第3条の許可を要しない。×
7H04-26-2市街化区域内の農地を耕作の目的に供するために取得する場合は、あらかじめ農業委員会に届け出れば、農地法第3条第1項の許可を受ける必要はない。×
8H02-26-3市街化区域(都市計画法第7条第1項の市街化区域と定められた区域で、農林水産大臣との協議が調ったものをいう。)内にある農地の所有権を取得しようとする場合、取得後、農地として耕作する目的であるか、農地を農地以外に転用する目的であるかにかかわらず、あらかじめ農業委員会に届け出れば足り、農地法の許可を受ける必要はない。×
9H01-27-1耕作の目的に供するため、農地又は採草放牧地について賃借権を設定する場合には、その土地が※市街化区域内にあるか否かを問わず、原則として農地法第3条の許可が必要である。

(2).許可不要な場合
①国・都道府県への権利移動
★過去の出題例★

3条許可:国・都道府県への権利移動(農地法[02]1(2)①)
年-問-肢内容正誤
1H12-25-3都道府県が農地を耕作目的で取得する場合には、農地法第3条の許可を受ける必要はない。
2H01-27-2国又は都道府県が耕作の目的で農地又は採草放牧地の所有権を取得する場合には、農地法第3条の許可を受ける必要はない。

②民事調停による権利移動
★過去の出題例★

3条許可:民事調停による権利移動(農地法[02]1(2)②)
年-問-肢内容正誤
1H16-24-4民事調停法による農事調停により農地の所有権を取得する場合には、農地法第3条の許可を受ける必要はない。

③相続・遺産分割・包括遺贈・相続人に対する特定遺贈

→許可は不要
→農業委員会への届出が必要

★過去の出題例★

3条許可:相続・遺産分割など(農地法[02]1(2)③)
年-問-肢内容正誤
1R05-21-1相続により農地を取得する場合は、法第3条第1項の許可を要しないが、相続人に該当しない者が特定遺贈により農地を取得する場合は、同項の許可を受ける必要がある。
2R03-21-1遺産分割によって農地を取得する場合には、法第3条第1項の許可は不要であるが、農業委員会への届出が必要である。
3R02s-21-2
親から子に対して、所有するすべての農地を一括して贈与する場合には、法第3条第1項の許可を受ける必要はない。×
4R02-21-3
相続により農地を取得することとなった場合には、法第3条第1項の許可を受ける必要がある。×
5H30-22-2
遺産分割により農地を取得することとなった場合、法第3条第1項の許可を受ける必要がある。×
6H29-15-4
相続により農地の所有権を取得した者は、遅滞なく、その農地の存する市町村の農業委員会にその旨を届け出なければならない。
7H28-22-1
相続により農地を取得する場合は、法第3条第1項の許可を要しないが、相続人に該当しない者に対する特定遺贈により農地を取得する場合も、同項の許可を受ける必要はない。×
8H25-21-4農業者が相続により取得した市街化調整区域内の農地を自己の住宅用地として転用する場合でも、法第4条第1項の許可を受ける必要がある。
9H23-22-1相続により農地を取得する場合は、法第3条第1項の許可を要しないが、遺産の分割により農地を取得する場合は、同項の許可を受ける必要がある。×
10H22-22-1農地を相続した場合、その相続人は、法第3条第1項の許可を受ける必要はないが、遅滞なく、農業委員会にその旨を届け出なければならない。
11H19-25-1農業者が相続により取得した市街化調整区域内の農地を自己の住宅用地として転用する場合には、法第4条第1項の許可を受ける必要はない。×
12H15-23-4遺産の分割により農地の所有権を取得する場合、農地法第3条の許可を得る必要はない。
13H10-24-4相続した農地を遺産分割する場合は、農地法第3条の許可を受ける必要がない。
14H08-17-3農地を相続により取得する場合は、農地法第3条の許可を得る必要はない。
15H03-27-3遺産分割により農地の所有権を取得する場合、農地法第3条第1項の許可を要しない。

3条に基づく届出(農地法[02]1(2)③)
年-問-肢内容正誤
1R03-21-1遺産分割によって農地を取得する場合には、法第3条第1項の許可は不要であるが、農業委員会への届出が必要である。
2H29-15-4相続により農地の所有権を取得した者は、遅滞なく、その農地の存する市町村の農業委員会にその旨を届け出なければならない。
3H26-21-1農地について法第3条第1項の許可があったときは所有権が移転する旨の停止条件付売買契約を締結し、それを登記原因とする所有権移転の仮登記を申請する場合には、その買受人は農業委員会に届出をしなければならない。×
4H22-22-1農地を相続した場合、その相続人は、法第3条第1項の許可を受ける必要はないが、遅滞なく、農業委員会にその旨を届け出なければならない。

④権利移動に当たらない場合

農地以外を取得し、農地として造成

★過去の出題例★

農地以外を取得し、農地として造成する場合(農地法[02]1(2)④)
年-問-肢内容正誤
1H19-25-3耕作する目的で原野の所有権を取得し、その取得後、造成して農地にする場合には、法第3条第1項の許可を受ける必要がある。×
2H17-25-3農業者が山林原野を取得して、農地として造成する場合、農地法第3条第1項の許可を受ける必要がある。×
3H06-27-2農業者が山林原野を取得して、農地として造成する場合でも、農地法第3条の許可が必要である。×

2.許可権者

農業委員会

★過去の出題例★

3条許可:許可権者(農地法[02]2)
年-問-肢内容正誤
1H11-24-1耕作する目的で農地の所有権を取得する場合で、取得する農地の面積が4ヘクタールを超えるときは、農林水産大臣の農地法第3条の許可を受ける必要がある。×
2H07-26-4農業者が耕作目的で市街化区域外の農地を売買により取得しようとする場合において、当該農地がその取得しようとする者の住所のある市町村の区域外にあるときは、農業委員会の許可を受ける必要がある。×

3.無許可行為

所有権移転しない
罰則あり
無許可行為(農地法3条。農地法[02]3
行為者3年以下の拘禁刑or300万円以下の罰金
法人1億円以下の罰金
農地法3条・4条・5条の許可を受けなかった場合の罰則(農地法[02]3[03]3[04]3
★過去の出題例★

無許可行為の効力(農地法[02]3農地法[04]3
年-問-肢内容正誤
1R05-21-3法第3条第1項又は法第5条第1項の許可が必要な農地の売買について、これらの許可を受けずに売買契約を締結しても、その所有権の移転の効力は生じない。
2R03-21-2法第3条第1項の許可を受けなければならない場合の売買については、その許可を受けずに農地の売買契約を締結しても、所有権移転の効力は生じない。
3R02-21-1法第3条第1項の許可が必要な農地の売買については、この許可を受けずに売買契約を締結しても所有権移転の効力は生じない。
4H28-22-3法第3条第1項又は法第5条第1項の許可が必要な農地の売買について、これらの許可を受けずに売買契約を締結しても、その所有権の移転の効力は生じない。
5H24-22-2法第3条第1項又は第5条第1項の許可が必要な農地の売買について、これらの許可を受けずに売買契約を締結しても、その所有権は移転しない。
6H18-25-3耕作目的で農地の売買契約を締結し、代金の支払をした場合でも、法第3条第1項の許可を受けていなければその所有権の移転の効力は生じない。
7H13-23-2農地法第3条又は第5条の許可を要する農地の権利移転について、これらの許可を受けないでした行為は、その効力を生じない。
8H06-27-1農地法第5条の許可を要する農地の権利移転について、当該許可を受けないでした行為は、その効力を生じない。
9H02-26-2農地法上必要な許可を受けないで農地の賃貸借をした場合は、その賃貸借の効力が生じないから、賃借人は、その農地を利用する権利を有することにならない。

4.農地の賃貸借

(1).対抗要件登記又は引渡し
(2).法定更新当事者が期間満了の1年前から6か月前までに更新しない旨の通知をしないとき
(3).解約等の制限解除・解約の申入れ・合意解約・更新拒絶の通知→知事の許可が必要
農地の賃貸借(農地法[02]4
★過去の出題例★

農地の賃貸借(農地法[02]4)
年-問-肢内容正誤
1R07-21-3農地の賃貸借は、その登記がなくても、農地の引渡しがあったときは、これをもってその後その農地について所有権を取得した第三者に対抗することができる。
2R06-21-3法では、農地の賃貸借で期間の定めがあるものについては、一定の場合を除き、期間満了の1年前から6か月前までの間に更新拒絶の通知をしないと従前の賃貸借と同一の条件で更に賃貸借したものとみなされる。
3R06-21-4法では、農地の賃貸借の当事者は、当該賃貸借の合意による解約が民事調停法による農事調停によって行われる場合など一定の場合を除き、知事の許可を受けなければ、当該賃貸借について、解除、解約の申入れ、合意解約、更新拒絶の通知をしてはならないとされている。
4
R04-21-3農地の賃貸借及び使用貸借は、その登記がなくても農地の引渡しがあったときは、これをもってその後にその農地について所有権を取得した第三者に対抗することができる。×
5R03s-21-2農地の賃貸借の解除については、農地の所有者が、賃借人に対して一方的に解約の申入れを行う場合には、農地法第18条第1項の許可を受ける必要がない。×
6H25-21-1農地の賃貸借について法第3条第1項の許可を得て農地の引渡しを受けても、土地登記簿に登記をしなかった場合、その後、その農地について所有権を取得した第三者に対抗することができない。×
7H22-22-4賃貸借の存続期間については、民法上は50年を超えることができないこととされているが、農地の賃貸借についても、50年までの存続期間が認められる。

[Step.2]一問一答編講座

一問一答編では、選択肢単位に分解・整理した過去問を実際に解き、その後に、(1)基本知識の確認、(2)正誤を見極める方法、の講義を視聴します。この繰返しにより、「本試験でどんなヒッカケが出るのか?」「どうやってヒッカケを乗り越えるのか?」という実戦対応能力を身につけます。

解説動画を視聴する方法受講料
1eラーニング講座[Step.2]実戦応用編を受講1,980円~
2YouTubeメンバーシップ(「スリー・ステップ オールインワン」レベル)に登録3,590円/月
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