■講義編■農地法[03]4条許可
農地の所有者自身が農地を農地以外に転用すること(自己転用)について規制するのが農地法4条です。
この場合、都道府県知事等の許可を受ける必要があります。ただし、市街化区域内の農地については、予め農業委員会に届出をすれば、許可を受ける必要はありません。
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1.許可の対象
(1).許可が必要な行為
農地の自己転用
(2).許可が不要な行為
①市街化区域内の特例
4条許可:市街化区域内の特例(農地法[03]1(2)①)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
市街化区域内 | |||
1 | R03s-21-4 | 市街化区域内の自己所有の農地を駐車場に転用するため、あらかじめ農業委員会に届け出た場合には、法第4条第1項の許可を受ける必要がない。 | ◯ |
2 | R02-21-2 | 市街化区域内の自己の農地を駐車場に転用する場合には、農地転用した後に農業委員会に届け出ればよい。 | × |
3 | R01-21-3 | 市街化区域内の農地を自家用駐車場に転用する場合、法第4条第1項の許可が必要である。 | × |
4 | H24-22-3 | 市街化区域内の農地について、あらかじめ農業委員会に届け出てその所有者が自ら駐車場に転用する場合には、法第4条第1項の許可を受ける必要はない。 | ◯ |
5 | H14-23-1 | 農地の所有者がその土地に住宅を建設する場合で、その土地が市街化区域内にあるとき、必ず農地法第4条の許可を受けなければならない。 | × |
6 | H05-26-1 | 市街化区域内の農地に住宅を建てようとする場合、事前に農業委員会へ届出を行えば、農地法の許可を受ける必要はない。 | ◯ |
市街化調整区域内 | |||
1 | H28-22-4 | 農業者が、市街化調整区域内の耕作しておらず遊休化している自己の農地を、自己の住宅用地に転用する場合、あらかじめ農業委員会へ届出をすれば、4条の許可を受ける必要がない。 | × |
2 | H25-21-4 | 相続で取得した市街化調整区域内の農地を自己の住宅用地として転用する場合、許可が必要。 | ◯ |
3 | H20-24-3 | 市街化調整区域内の農地転用について、あらかじめ届け出れば、許可は不要。 | × |
4 | H19-25-1 | 相続により取得した市街化調整区域内の農地を住宅用地に転用する場合、許可は不要。 | × |
5 | H12-25-2 | 農家が自己所有する市街化調整区域内の農地を転用して、そこに自ら居住する住宅を建設する場合には、農地法第4条の許可を受ける必要がある。 | ◯ |
市街化区域外 | |||
1 | H27-22-2 | 農業者が、市街化調整区域内の耕作しておらず遊休化している自己の農地を、自己の住宅用地に転用する場合、あらかじめ農業委員会へ届出をすれば、法第4条第1項の許可を受ける必要がない。 | × |
2 | H27-22-3 | 農業者が相続により取得した市街化調整区域内の農地を自己の住宅用地として転用する場合でも、法第4条第1項の許可を受ける必要がある。 | × |
3 | H22-22-2 | 市街化調整区域内の農地を宅地に転用する場合は、あらかじめ農業委員会へ届出をすれば、法第4条第1項の許可を受ける必要はない。 | × |
4 | H09-21-2 | 農業者が相続により取得した市街化調整区域内の農地を自己の住宅用地として転用する場合には、法第4条第1項の許可を受ける必要はない。 | × |
5 | H09-21-3 | 農家が自己所有する市街化調整区域内の農地を転用して、そこに自ら居住する住宅を建設する場合には、農地法第4条の許可を受ける必要がある。 | × |
②農業用施設の敷地に転用
2アール(200㎡)未満の農地を
農作物育成or養畜事業のための農業用施設に供する場合
[例]農業用倉庫・畜舎
★過去の出題例★
4条許可:農業用施設の敷地に転用(農地法[03]1(2)②)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | R05-21-2 | 自己の所有する面積4アールの農地を農作物の育成又は養畜の事業のための農業用施設に転用する場合は、法第4条第1項の許可を受ける必要はない。 | × |
2 | H18-25-4 | 農業者が、自ら農業用倉庫として利用する目的で自己の所有する農地を転用する場合には、転用する農地の面積の規模にかかわらず、農地法第4条第1項の許可を受ける必要がある。 | × |
3 | H15-23-3 | 農地の所有者がその農地のうち2アールを自らの養畜の事業のための畜舎の敷地に転用しようとする場合、農地法第4条の許可を得る必要はない。 | × |
4 | H14-23-2 | 採草放牧地の所有者がその土地に500㎡の農業用施設を建設する場合、農地法第4条の許可を受けなければならない。 | × |
5 | H12-25-4 | 農家が農業用施設に転用する目的で1アールの農地を取得する場合には、農地法第5条の許可を受ける必要がある。 | ◯ |
6 | H11-24-2 | 農家が、その農業用倉庫として利用する目的で自己の所有する農地を転用する場合は、転用する農地の面積の如何にかかわらず、農地法第4条の許可を受ける必要がある。 | × |
7 | H10-24-3 | 自己所有の市街化区域外の農地5ヘクタールを豚舎用地に転用する場合は、農地法第4条により農林水産大臣の許可を受ける必要がある。 | × |
③国・都道府県等の特例
用語説明
2.許可権者
都道府県知事等
★過去の出題例★
4条許可(許可権者)(農地法[03]2)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | R02s-21-4 | 市街化区域以外の区域に存する4haを超える農地を転用する場合には、農林水産大臣の許可を受ける必要がある。 | × |
2 | H10-24-3 | 自己所有の市街化区域外の農地5ヘクタールを豚舎用地に転用する場合は、農地法第4条により農林水産大臣の許可を受ける必要がある。 | × |
3 | H02-28-1 | 当該土地が都市計画区域外の農地で、当該土地に住宅を建築するときは、Aは、農地法の規定に基づき甲県知事の許可を、また、都市計画法の規定に基づき甲県知事の許可を、それぞれ受けなければならない。 | × |
3.無許可行為
許可を受けずに転用
→罰則あり
→原状回復命令あり
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実戦応用編では、選択肢単位に分解・整理した過去問を実際に解き、その後に、(1)基本知識の確認、(2)正誤を見極める方法、の講義を視聴します。この繰返しにより、「本試験でどんなヒッカケが出るのか?」「どうやってヒッカケを乗り越えるのか?」という実戦対応能力を身につけます。
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