【宅建過去問】(令和04年問49)土地に関する知識
土地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 台地の上の浅い谷は、豪雨時には一時的に浸水することがあり、注意を要する。
- 低地は、一般に洪水や地震などに対して強く、防災的見地から住宅地として好ましい。
- 埋立地は、平均海面に対し4~5mの比高があり護岸が強固であれば、住宅地としても利用が可能である。
- 国土交通省が運営するハザードマップポータルサイトでは、洪水、土砂災害、高潮、津波のリスク情報などを地図や写真に重ねて表示できる。
正解:2
1 適当
台地や丘陵・段丘は、水はけがよく地盤が安定しているため、自然災害に対し安全です。また、宅地などとしての土地利用に適しています。
しかし、これらの地形でも、災害のリスクのある場所も存在します。
本肢の「台地上の浅い谷」は、リスクのある土地の一つです。台地上であっても、谷になっている部分があれば、水はそこに集まります。豪雨による浸水に注意しなければなりません。
■参照項目&類似過去問
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台地(免除科目[03]3)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
>原則(メリット) | |||
1 | R02s-49-4 | 台地は、一般に地盤が安定しており、低地に比べ自然災害に対して安全度が高い。 | ◯ |
2 | R01-49-1 | 台地、段丘は、農地として利用され、また都市的な土地利用も多く、地盤も安定している。 | ◯ |
3 | R01-49-3 | 台地、段丘は、水はけも良く、宅地として積極的に利用されているが、自然災害に対して安全度の低い所である。 | × |
4 | H29-49-3 | 台地は、一般に地盤が安定しており、低地に比べ、自然災害に対して安全度は高い。 | ◯ |
5 | H25-49-3 | 台地・段丘は、国土面積の約12%で、地盤も安定し、土地利用に適した土地である。 | ◯ |
6 | H24-49-1 | 台地は、一般的に地盤が安定しており、低地に比べ自然災害に対して安全度は高い。 | ◯ |
7 | H21-49-2 | 台地・段丘は、農地として利用され、また都市的な土地利用も多い。 | ◯ |
8 | H16-50-4 | 台地は、一般に水はけがよく地盤が安定しているので宅地に適する。 | ◯ |
例外(デメリット) | |||
1 | R04-49-1 | 台地の上の浅い谷は、豪雨時には一時的に浸水することがあり、注意を要する。 | ◯ |
2 | R01-49-2 | 台地を刻む谷や台地上の池沼を埋め立てた所では、地盤の液状化が発生し得る。 | ◯ |
3 | H30-49-2 | 台地の上の浅い谷は、豪雨時には一時的に浸水することがあり、現地に入っても気付かないことが多いが、住宅地としては注意を要する。 | ◯ |
4 | H28-49-4 | 丘陵地や台地の縁辺部の崖崩れについては、山腹で傾斜角が25度を超えると急激に崩壊地が増加する。 | ◯ |
5 | H27-49-3 | 台地上の池沼を埋め立てた地盤は、液状化に対して安全である。 | × |
6 | H26-49-4 | 台地や丘陵の縁辺部は、豪雨などによる崖崩れに対しては、安全である。 | × |
7 | H24-49-2 | 台地や段丘上の浅い谷に見られる小さな池沼を埋め立てた所では、地震の際に液状化が生じる可能性がある。 | ◯ |
8 | H09-50-1 | 丘陵地や台地内の小さな谷間は、軟弱地盤であることが多く、これを埋土して造成された宅地では、地盤沈下や排水不良を生じることが多い。 | ◯ |
9 | H07-01-2 | 台地の縁辺部は、集中豪雨の際、がけ崩れによる被害を受けることが多い。 | ◯ |
2 最も不適当
低地とは、周囲と比べて低い土地や海抜の低い土地のことをいいます。
低地は地盤が軟弱であり、洪水・高潮・地震・津波などの災害リスクがあります。防災の面から見れば、住宅地として適切とはいえません。
■参照項目&類似過去問
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低地(免除科目[03]5(1))
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | R04-49-2 | 低地は、一般に洪水や地震などに対して強く、防災的見地から住宅地として好ましい。 | × |
2 | R03s-49-3 | 低地は、大部分が水田や宅地として利用され、大都市の大部分もここに立地している。 | ◯ |
3 | R02s-49-2 | 低地は、一般に洪水や地震などに対して弱く、防災的見地からは住宅地として好ましくない。 | ◯ |
4 | R02s-49-4 | 台地は、一般に地盤が安定しており、低地に比べ自然災害に対して安全度が高い。 | ◯ |
5 | H30-49-3 | 大都市の大部分は低地に立地しているが、この数千年の間に形成され、かつては湿地や旧河道であった地域が多く、地震災害に対して脆弱で、また洪水、高潮、津波等の災害の危険度も高い。 | ◯ |
6 | H27-49-1 | 我が国の低地は、ここ数千年の間に形成され、湿地や旧河道であった若い軟弱な地盤の地域がほとんどである。 | ◯ |
7 | H27-49-2 | 臨海部の低地は、洪水、高潮、地震による津波などの災害が多く、住宅地として利用するには、十分な防災対策と注意が必要である。 | ◯ |
8 | H26-49-3 | 沿岸地域は、津波や高潮などの被害を受けやすく、宅地の標高や避難経路を把握しておくことが必要である。 | ◯ |
9 | H25-49-4 | 低地は、国土面積の約25%であり、洪水や地震による液状化などの災害危険度は低い。 | × |
10 | H23-49-3 | 低地は一般に津波や地震などに対して弱く、防災的見地からは住宅地として好ましくない。 | ◯ |
11 | H21-49-3 | 低地は、大部分が水田として利用され、地震災害に対して安全である。 | × |
12 | H21-49-4 | 臨海部の低地は、水利、海陸の交通に恵まれているが、住宅地として利用するためには十分な防災対策が必要である。 | ◯ |
13 | H07-01-3 | 自然堤防に囲まれた低地は、地盤が安定していることが多い。 | × |
14 | H01-01-1 | 地表がほとんど平坦で、近くの河、湖、海などの水面との高低差がきわめて小さく、古い集落や街道がないような地形は、軟弱地盤であることが多い。 | ◯ |
3 適当
埋立地は、海・湖を埋め立てて作った土地で、海面に対して数mの比高があります。地震による液状化対策を施し、護岸を強固にしておけば、住宅地としての利用が可能です。東京で増えている湾岸タワーマンションは、埋立地を住宅地として利用する一例です。
※埋立地については、「干拓地とどちらが安全か。」という典型的なヒッカケがあります。もちろん、「干拓地のほうが危険」が正解。
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埋立地・干拓地(免除科目[03]5(2))
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | R04-49-3 | 埋立地は、平均海面に対し4~5mの比高があり護岸が強固であれば、住宅地としても利用が可能である。 | ◯ |
2 | R02s-49-3 | 埋立地は、一般に海面に対して数mの比高を持ち、干拓地に比べ自然災害に対して危険度が高い。 | × |
3 | R01-49-4 | 旧河道や低湿地、海浜の埋立地では、地震による地盤の液状化対策が必要である。 | ◯ |
4 | H29-49-4 | 埋立地は、一般に海面に対して比高を持ち、干拓地に比べ、水害に対して危険である。 | × |
5 | H23-49-4 | 埋立地は一般に海面に対して数mの比高を持ち、干拓地より災害に対して危険である。 | × |
6 | H06-01-3 | 干拓地は、なだらかな丘陵地より宅地として不適切である。 | ◯ |
4 適当
ハザードマップは、洪水、土砂災害、高潮、津波など、災害の種類別に作られます。これらを重ね合わせて表示することができるようにしているのが、ハザードマップポータルサイトです。
実物に簡単にアクセスできるので、自宅や勤務先の状況を調べてみることをお勧めします。
(国土交通省 https://disaportal.gsi.go.jp/)
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基本的立地条件
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | R04-49-4 | 国土交通省が運営するハザードマップポータルサイトでは、洪水、土砂災害、高潮、津波のリスク情報などを地図や写真に重ねて表示できる。 | ◯ |
2 | R02-49-2 | 中小河川に係る防災の観点から、宅地選定に当たっては、その地点だけでなく、周辺の地形と防災施設に十分注意することが必要である。 | ◯ |
3 | R02-49-4 | 地形や地質的な条件については、宅地に適しているか調査する必要があるが、周辺住民の意見は聴かなくてよい。 | × |
4 | H23-49-1 | 住宅地としての立地条件として最も基本的な条件は、地形、地盤に関することである。 | ◯ |
5 | H10-50-1 | 近年、洪水氾濫危険区域図、土砂災害危険区域図等災害時に危険性があると予想される区域を表示した図書が一般に公表されており、これらは安全な宅地を選定するための資料として有益である。 | ◯ |
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