宅地造成等規制法[02]宅地造成工事規制区域

宅地造成等規制区域とは、宅地造成に伴い災害が生ずるおそれが大きい市街地又は市街地となろうとする土地の区域について、都道府県知事が指定するエリアのことをいいます。
この区域では、宅地造成工事を行うにあたり、都道府県知事の許可を受けなければなりません。また、宅地造成工事に該当しない行為であっても、都道府県知事への届出が必要になる場合があります。

1.宅地造成工事規制区域の指定

(1).指定権者

都道府県知事
(指定都市・中核市では、市長)

(2).対象

宅地造成に伴い災害が生ずるおそれが大きい市街地又は市街地となろうとする土地の区域
×都市計画区域内に限られる
★過去の出題例★

宅造法[02]1
宅地造成工事規制区域の指定

 年-問-肢内容正誤
123-20-4
宅地造成工事規制区域外において行われる宅地造成に関する工事については、造成主は、工事に着手する前に都道府県知事に届け出ればよい。
×
217-24-1宅地造成に伴い災害が生ずるおそれの著しい市街地又は市街地となろうとする土地の区域について国土交通大臣が指定。×
310-25-1宅地造成に伴い災害が生ずるおそれの著しい市街地又は市街地となろうとする土地の区域について指定。
409-20-1知事が、宅地造成工事規制区域として指定できるのは、都市計画区域内の土地の区域に限られる。×
508-26-1宅地造成に伴い災害が生ずるおそれの著しい市街地又は市街地となろうとする土地の区域について指定。
604-25-3宅地造成に伴い災害が生ずるおそれの著しい市街地又は市街地となろうとする土地の区域について知事が指定。
701-25-1宅地造成に伴い、がけくずれ又は土砂の流出による災害が生ずるおそれの著しい市街地又は市街地となろうとする土地の区域について、国土交通大臣が指定。×
(3).測量・調査のための土地の立入り
①立入り

知事は、測量・調査のため、他人が占有する土地に立入り◯
→土地の占有者・所有者は、立入りを拒んだり妨げてはならない

②損失補償

損失が発生した場合
→通常生ずべき損失を補償
★過去の出題例★

宅造法[02]1(3)
測量・調査のための土地の立入り
 年-問-肢内容正誤
126-19-3土地の占有者又は所有者は、知事・その命じた者・委任した者が、土地に立ち入って測量・調査を行う場合、正当な理由がない限り、立入りを拒み、又は妨げてはならない。
221-20-3都道府県は、宅地造成工事規制区域の指定のために行う測量・調査のため他人の占有する土地に立ち入ったことにより他人に損失を与えた場合においては、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
320-22-3知事・その命じた者・委任した者は、宅地造成工事規制区域又は造成宅地防災区域の指定のため測量・調査を行う必要がある場合には、必要限度において、他人の占有する土地に立ち入ることができる。

2.宅地造成工事の許可

(1).工事の許可
①申請義務者


★過去の出題例★

宅造法[02]2(1)①
許可の申請義務者
 年-問-肢内容正誤
113-24-1規制区域内における宅地造成に関する工事の請負人は、工事に着手する前に、知事の許可が必要。×
211-25-2規制区域内において宅地造成に関する工事を行おうとする造成主は、知事の許可が必要。
308-26-2規制区域内において行われる宅地造成に関する工事については、工事施行者は、工事に着手する前に、知事の許可が必要。×
404-25-4宅地造成に関する工事の許可は、当該工事が請負契約の場合にあっては、当該請負契約の注文者が、受けなければならない。
503-25-2規制区域内において行われる宅地造成に関する工事については、工事施行者は、知事の許可が必要。×
②許可に付す条件

◯災害を防止するため必要な条件
×良好な都市環境形成のための条件
★過去の出題例★

宅造法[02]2(1)②
許可に付す条件
 年-問-肢内容正誤
126-19-2知事は、宅地造成工事許可の条件に違反した者に対して、許可を取り消すことができる。
224-20-2宅地造成工事の許可には、災害防止のための条件を付すことができる。
321-20-4宅地造成工事の許可には、災害防止のための条件を付すことができる。
416-23-2宅地造成工事の許可には、良好な都市環境形成のための条件を付すことができる。×
508-26-3宅地造成工事の許可には、災害防止のための条件を付すことができる。
③許可・不許可の通知

遅滞なく、文書で、通知
★過去の出題例★

宅造法[02]2(1)③
許可・不許可の通知
 年-問-肢内容正誤
118-23-3都道府県知事は、工事の許可の申請があった場合においては、遅滞なく、文書をもって許可又は不許可の処分を申請者に通知しなければならない。
④変更の許可

(a).原則と例外

(b).軽微な変更にあたるもの
・造成主・設計者・工事施行者の変更
・工事の着手・完了の予定日の変更
★過去の出題例★

宅造法[02]2(1)④
変更の許可
 年-問-肢内容正誤
127-19-3宅地造成に関する工事の許可を受けた者が、工事施行者を変更する場合には、遅滞なくその旨を知事に届け出ればよく、改めて許可を受ける必要はない。
226-19-4宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事の許可を受けた者は、国土交通省令で定める軽微な変更を除き、当該工事の計画を変更しようとするときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。×
(2).工事の技術的基準
①災害防止措置

(a).災害とは
崖崩れor土砂流出

(b).対象となる施設
◯擁壁
◯排水施設
×消防用の貯水施設
★過去の出題例★

宅造法[02]2(2)①
工事の技術的基準(災害防止措置)

 年-問-肢内容正誤
129-20-3都道府県知事は、一定の場合には都道府県の規則で、宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事の技術的基準を強化することができる。
222-20-2宅地造成工事にあたり、擁壁、排水施設の設置など、宅地造成に伴う災害を防止するため必要な措置が必要。
317-24-2宅地造成工事にあたり、擁壁、排水施設又は消防の用に供する貯水施設の設置が必要。×
②有資格者による設計


★過去の出題例★

宅造法[02]2(2)②
工事の技術的基準(有資格者による設計)

 年-問-肢内容正誤
128-20-2切土or盛土する面積が600㎡である場合、排水施設は、資格を有する者によって設計される必要はない。
225-19-1高さ4mの擁壁の設置工事については、資格を有する者の設計によらなければならない。×
306-25-2高さ3mの擁壁の設置をするときは、一定の資格を有する者の設計によらなければならない。×
(3).工事完了の検査


★過去の出題例★

 年-問-肢内容正誤
124-20-1宅地造成工事完了時には、知事の検査を受ける必要あり。
218-23-2宅地造成工事完了時には、知事の検査を受ける必要あり。
317-24-3知事の同意を得れば、完了検査前に建築物の建築が可能。×
408-26-4工事が検査に合格した場合、知事は、検査済証を交付しなければならない。
507-25-4宅地造成工事完了時には、知事の検査を受ける必要あり。
606-25-3宅地購入者は、知事の検査を受ける必要あり。×
701-25-2宅地造成工事完了時には、市町村長の検査を受ける必要あり。×
(4).監督処分

①偽りその他不正な手段による許可取得
②条件違反
→許可の取消しができる
★過去の出題例★

宅造法[02]2(4)
監督処分
 年-問-肢内容正誤
126-19-2知事は、宅地造成工事許可の条件に違反した者に対して、許可を取り消すことができる。
223-20-2知事は、偽りによって工事の許可を受けた者に対して、許可を取り消すことができる。
315-24-4工事の検査済証交付後、知事は宅地所有者に対して、宅地の使用を禁止又は制限できる。×
402-25-3知事は、宅地造成工事規制区域において、無許可の宅地造成工事が行われているときは、いつでも直ちに、工事の停止を命ずることができる。

3.工事等の届出

許可を受ける必要はないが、届出が必要となるケース

(1).宅地造成工事規制区域指定の際、工事を行っている造成主

指定から21日以内

★過去の出題例★

宅造法[02]3(1)
工事等の届出:区域指定の際に工事を行っている場合
 年-問-肢内容正誤
127-19-2宅地造成工事規制区域の指定の際に、宅地造成工事を行っている者は、改めて知事の許可を受けなければならない。×
215-24-3新たに指定された規制区域内において、指定の前にすでに着手されていた宅地造成に関する工事については、その造成主はその指定があった日から21日以内に、都道府県知事の許可を受けなければならない。×
307-25-1規制区域の指定の際、当該区域内において、行われている宅地造成に関する工事の造成主は、その指定があった日以降の工事については、都道府県知事の許可を受けなければならない。×
(2).高さ2m超の擁壁or排水施設の除却工事を行おうとする者

着手の14日前まで

★過去の出題例★

宅造法[02]3(2)
工事等の届出:工事に着手する前の届出
 年-問-肢内容正誤
129-20-4
宅地造成工事規制区域内において、政令で定める技術的基準を満たす地表水等を排除するための排水施設の除却工事を行おうとする場合は、一定の場合を除き、都道府県知事への届出が必要となるが、当該技術的基準を満たす必要のない地表水等を排除するための排水施設を除却する工事を行おうとする場合は、都道府県知事に届け出る必要はない。
×
228-20-3
高さ2m超の擁壁を除却する工事を行おうとする者は、工事に着手する日の14日前までに知事に届け出なければならない。

322-20-3工事に着手する日までに届出。×
420-22-2工事に着手の前日までに届出。×
518-23-1工事に着手する日までに届出。×
(3).宅地以外の土地を宅地に転用した者

転用から14日以内

★過去の出題例★

宅造法[02]3(3)
工事等の届出:宅地以外を宅地に転用した場合
 年-問-肢内容正誤
128-20-4
宅地造成工事規制区域内において、宅地以外の土地を宅地に転用した者は、一定の場合を除き、その転用した日から14日以内にその旨を都道府県知事に届け出なければならない。
214-24-2宅地造成工事規制区域内において、宅地以外の土地を宅地に転用する者は、宅地造成に関する工事を行わない場合でも、知事の許可を受けなければならない。×
309-20-4規制区域内において宅地以外の土地を宅地に転用した者は、その転用のための宅地造成に関する工事をしなかった場合でも、転用をした日から14日以内に知事に届け出なければならない。
406-25-1宅地造成工事規制区域内の農地に盛土をして高さ2mのがけを生じる場合、引き続き農地として利用するときは、知事の許可を受ける必要はないが、宅地に転用するときは、その旨届け出なければならない。×
503-25-4宅地造成工事規制区域内において、宅地以外の土地を宅地に転用した者は、その転用した日から21日以内に、その旨を知事に届け出なければならない。×

4.宅地保全のための措置

(1).宅地所有者等の努力義務

宅地所有者等=宅地の所有者・管理者・占有者
宅地を常時安全な状態に維持する努力義務

(2).知事の権限
①勧告

擁壁等の設置・改造工事など必要措置

②改善命令

(a).内容
①擁壁等の設置・改造工事
②地形・盛土の改良工事

(b).従わない場合
罰則あり
(6月以下の懲役or30万以下の罰金)

③報告の徴収

知事は、
宅地の所有者等に対して、
工事の状況に関する報告を求めることができる
★過去の出題例★

宅造法[02]4
宅地保全のための措置
 年-問-肢内容正誤
宅地所有者等の努力義務
123-20-3造成主と異なる所有者にも維持保全義務あり。
222-20-4宅地の所有者・管理者・占有者に維持保全義務あり。
315-24-1造成主と異なる所有者には維持保全義務なし。×
407-25-2規制区域指定前の宅地造成についても維持保全義務あり。
503-25-3宅地以外の土地の所有者・管理者・占有者にも維持保全義務あり。×
知事の権限
127-19-1都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内の宅地について、宅地造成に伴う災害を防止するために必要があると認める場合には、その宅地の所有者に対して、擁壁等の設置等の措置をとることを勧告することができる。
225-19-4宅地の所有者・管理者・占有者・造成主・工事施行者に対し、擁壁設置等の措置を勧告できる。
318-23-4知事は、宅地造成工事規制区域内の宅地について、災害防止のため必要がある場合、宅地の所有者に対し、擁壁設置等の措置を勧告できる。
402-25-4知事は、宅地造成工事規制区域内の宅地について、災害防止のため必要な措置を勧告できる。
宅造法[02]4(2)②
改善命令

 年-問-肢内容正誤
129-20-1都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内の宅地で、宅地造成に伴う災害の防止のため必要な擁壁が設置されていないために、これを放置するときは、宅地造成に伴う災害の発生のおそれが大きいと認められる場合、一定の限度のもとに、当該宅地の所有者、管理者又は占有者に対して、擁壁の設置を命ずることができる。
221-20-1擁壁が設置されていない場合、知事は、所有者・管理者・占有者に改善を命令できる。
317-24-4擁壁が設置されていない場合、知事は、所有者・管理者・占有者に改善を命令できる。
406-25-4宅地の購入者は、必要な措置をとるよう勧告を受けたり、改善工事を命じられることがある。

[Step.1]基本習得編講義


【動画講義を御覧になる方法】
DVD通信講座「基本習得編講座」(全16巻)16,000円(税別)
ニコニコチャンネル1講義100円or月額1,500円(税別)

[Step.2]実戦応用編講義

「一問一答式問題集」を解き、自己採点をしたうえで、解説講義を御覧ください。

【動画講義を御覧になる方法】
【必須資料】『一問一答式問題』(法令制限)
DVD通信講座「実戦応用編講座」(全22巻)22,000円(税別)
ニコニコチャンネル1講義100円or月額1,500円(税別)

過去問徹底!スリー・ステップ教材の御案内

過去問の徹底分析から生み出された、「楽に」「確実に」合格するための教材。それが当社のスリー・ステップ学習教材です。
この教材は、学習の進行を三段階(スリー・ステップ)に分け、御自分に合った段階からスタートできるように設計されています。

[Step.1]基本習得編
学習の最初の段階、正しい知識を分かりやすい流れの中で学んでいく段階です。ここでは、DVDの講義を見て、合格に必要な基本知識を習得します。

[Step.2]実戦応用編
最初に一問一答式の問題集を解き、その後に解説講義を見ます。これにより、「Step.1で勉強した基礎知識が実際の本試験ではどのように出題されるか」、「選択肢の◯×を決める基準は何か」を身に付けます。

[Step.3]過去問演習編
年度別の本試験過去問を解き、その後に解説講義を見ます。学習の総仕上げとして、基本知識や解法テクニックを一層確実に、そして本試験で使えるレベルに仕上げます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

wp-puzzle.com logo